白神市
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白神市(しらかみし)は、秋田県能代市と山本郡琴丘町・二ツ井町・八森町・山本町・八竜町・峰浜村の合併によって誕生する計画があった新しい市の名称。
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[編集] 経緯
2004年4月、能代山本市町村合併協議会は、一般公募で合併後の新市名を募集したが、その際、要項で「現在の市町村名以外」という条件をつけて公募した結果、近くにある「白神山地」からとった「白神○○(○○には別の地名や方角など)」などの応募があり、協議会での協議の結果、最終候補10案のうち4案が白神のついた名称となり、その中から「白神市」が新市名に決定した。
しかし、「白神はもともと青森県の地名」「白神山地の世界遺産登録地域が新市域には含まれていない」(秋田県側の世界遺産地域は、合併に参加しない藤里町のみ)などの理由で青森県側の市民団体などが猛反発し、署名運動などが起こった。また、元々能代市民の間には「能代」の名称への愛着が強く、「現在の市町村名以外」という取り決め自体に対する反発もあったため、能代市は市民に合併と新市名についての市民アンケートを実施し、合併には賛成だが「白神市」の名称には反対という結果を得た。
能代市は市民アンケート結果を元に、新市名を「能代市」とするよう合併協に申し入れたが、残りの町村全てから拒否され(合併協の発足当初、当時の豊沢有兄市長は「能代の名前を捨ててでも、合併を成就させる」と宣言していた)、最終的に12月10日に合併協を離脱することを表明した。その結果、中心となるべき市に離脱表明された合併協は、2005年3月10日に解散した。
その後、「能代市と二ツ井町」(新設合併で新市名は「能代市」)、「山本郡山本町、琴丘町、八竜町」→(三種町-みたねちょう)、「同郡八森町、峰浜村」→(八峰町-はっぽうちょう)の枠組みでの合併が決まった。
[編集] 参考
[編集] 名称をめぐって合併が白紙になった市町村
- 岩手県「平泉市」(一関市・西磐井郡平泉町・花泉町・東磐井郡大東町・藤沢町・千厩町・東山町・室根村・川崎村)
- 長野県「中央アルプス市」(駒ヶ根市・上伊那郡飯島町・中川村)
- 愛知県「南セントレア市」(知多郡美浜町・南知多町)
- 滋賀県「安土市」(能登川町・五個荘町・安土町)
[編集] 再検討により合併後の名称が変更された市町村
- 福島県南相馬市(←ひばり野市)
- 千葉県山武(さんむ)市(←太平洋市)
- 岐阜県海津市(←ひらなみ市)
- 滋賀県高島市(←西近江市)
- 島根県大田市(←石見銀山市)
- 鹿児島県いちき串木野市(←れいめい市)
- 沖縄県宮古島市(←宮古市)
[編集] 関連項目
カテゴリ: 秋田県 | 誕生しなかった市区町村