電動アシスト自転車
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電動アシスト自転車(でんどうあしすとじてんしゃ)とは二次電池駆動の電動機(モーター)により人力を補助する自転車である。
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[編集] 概要
法令上、「人の力を補うため原動機を用いる自転車」あるいは「駆動補助機付自転車」と呼称される。道路交通法では、基準に適合することにより原動機付自転車と異なる扱いを受け、運転免許やヘルメットの着用および自賠責保険への加入は不要である。路側帯の通行ができ、また普通自転車としての基準を満たせば、自転車の通行が(標識により)認められている歩道を通行することができる。ただし、その場合でも歩行者が最優先される。
1993年にヤマハ発動機が発売したものが第1号。ペダルの踏む力、回転数などをセンサで検出して状況に応じて搭載しているモーターによりペダルの踏力を低減させる。道路交通法施行規則規則第一条の三により人力と動力の補助の比率は最大1対1(50%、走行速度が時速15km未満のとき)となっている。また時速15km以上時速24km未満の速度では、速くなるにつれ補助比率が下がり、時速24km以上では補助はなくなる。
電動アシスト自転車は、電動自転車、電気自転車などとも呼ばれることがあるが、外国から日本国内に輸入される「電動自転車」には、こうした基準に適合しない電動モペッド(フル電動自転車、俗称「フル電チャリ」、警察当局の用語では「ペダル付き原動機付自転車」)が多く、2004年頃から問題視されつつある。
ベースが普通自転車である上、搭載バッテリーとモーターの重量から持ち運びは困難な車種が多かったが、最近では車に積んで手軽に持ち運んだり鉄道で輪行したりできる折り畳み式電動アシスト自転車も販売されている。
駐車違反の取締りが厳しくなったことを受け、ヤマト運輸は特注のリヤカーを電動アシスト自転車で牽引することで、住宅地などでの機動力を生かした配達を行っている。
変わった例としては、トラックレーサー(競技用自転車)に電動アシスト機構を装着した車両も存在するが、これはトラックレースのケイリン種目において先頭誘導(周回中の風除け)を行なうために開発されたもので、普通自転車との違いは自転車競技の全速力に近い時速60km程度まで補助が行われる点にある。
[編集] 主なメーカー
- サンスター
- 三洋電機(協栄三洋工業)
- タカラ
- パナソニック サイクルテック
- ブリヂストンサイクル
- 本田技研工業(現在は撤退している。)
- 丸石自転車
- 宮田工業
- ヤマハ発動機
- 東部