鳥はむ
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鳥はむ(とりはむ)とは、電子掲示板2ちゃんねるの利用者が考案した、ハム状の食感を持つ鶏肉料理の総称。
通常はハムの材料に用いない鳥胸肉を使い、燻製の手順を踏まないなど、通常のハムとは大きく調理法が異なるため、「鳥ハム」と書かずに「鳥はむ」と記述される。
2001年4月3日に2ちゃんねるの料理板で「鶏肉 むねVSもも」の中で提案された、鶏胸肉の調理法である。
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[編集] 概要
食感は名前通り、ハムによく似ている。味は多少鶏肉特有の癖があるものの、好みのハーブで工夫することで和らげる事ができる。また、安い材料費で作れ、脂身が少なく高たんぱく低脂肪であるなどの特徴がある。 他に、合成保存料、酸化防止剤、糊料、化学調味料を使用しないことも利点である。
2006年4月3日放送の『はなまるマーケット』のコーナー「とくまる」(テーマ:鳥ムネ肉)にて、簡単な歴史や多少改変されたレシピが紹介された。出演者に大好評であり、放送後視聴者の反響が非常に大きかったこともあって同年8月16日放送『しってとくまるグランプリ』“しって得するおいしさアップ術”部門の最優秀作品となる。各最優秀作品の中から出演者が選ぶ【しってとくまる大賞】にも圧倒的高評価でこれを獲得し、最優秀作品と大賞の2冠に輝いた。その後2007年1月26日の「とくまる」(テーマ:2007年流行予想グルメ)にて『2006年視聴者に1番反響を呼んだレシピ』として簡単に紹介され、その際司会の岡江久美子が時々作っているとの発言をしていた。
なお、この製法は特許を取得していない。
[編集] 基本的なレシピ
当初のレシピは「鳥の胸肉に胡椒、塩、好みによりセージ等のハーブをきつめにすり込み、ジッパーつき食品保存袋に入れて空気を抜き、冷蔵庫で2日間ほど保存した後15分程ボイルする」というもので、2006年現在も工夫やバリエーションが加えられているものの、基本は変わらない。
[編集] 用意するもの
[編集] 手順
- 鶏肉の両面に小さじ1杯分の蜂蜜をまんべんなく塗る。鶏皮が不要であれば、ここで取り除く。
- 塩・胡椒をすり込む。表面がざらざらするくらい多めの方がよい。
- 2.を密閉保存できる袋に入れて空気を抜き、冷蔵庫に2日間ほど保存する。
- 3.を取り出し、軽く水洗いした後ボウルなどに張った水に入れ、2-3%のごく薄い塩水で30分-1時間ほど塩抜きをする。塩抜きした後の水は捨てる。
- 4.がひたひたになるくらいの分量の水を鍋に入れ沸騰させる。
- 5.が沸騰したら4)を入れ、再度沸騰するまで煮る。
- 再沸騰したところで火を止めて蓋をし、6時間程度そのまま置く。
- 冷蔵庫で一晩程寝かし、スライスなどして食べる。
[編集] その他
- 材料はささみやもも肉でもよく、もも肉は癖は強いが、より柔らかくうま味が濃い出来上がりになる
- 1.の手順の際、蜂蜜が無い時には砂糖を使ってもよい。
- 2.の手順の際にセージやバジルなど、好みのハーブを入れても良い。
- 煮る前のものをオーブンで丸ごと低温で焼き、香ばしく仕上げるのも良い。
- 5.の際、ラップ、アルミホイル、タコ糸などで整形する事もできる。また周りをラップなどで包んで肉汁を逃さないようにするとうま味が多く残り、よりしっとりとした出来上がりになるが、塩分が抜けないので、事前に塩抜きを十分に行うこと。
- 6.で鶏肉を煮た湯は、「ゴールデンスープ」となる。スープとしてカレーやシチューなどに使うことができるが、塩分濃度や腐敗に注意する必要がある。
- 保存料を入れていないので、菌が繁殖しないように注意し、冷蔵庫で保管した上で早めに食べきること。