Mozilla
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Mozilla(モジラ)は旧ネットスケープコミュニケーションズ(以下ネットスケープ)や同社が開発したインターネット関連アプリケーションソフトウェアなどいくつかの意味を持つ。現在はウェブブラウザFirefox・Mozilla Application Suite(その後SeaMonkey)を開発するMozilla Foundationを指すことが多い。様々な意味を持つMozillaの単語には以下のものがある。
目次 |
[編集] Mozillaプロジェクト
[編集] Mozilla Foundation
"Mozilla"はしばしばフリーソフトウェア及びオープンソースプロジェクトの名称として使われ、ネットスケープが次世代のインターネットスイートを開発するために設立された。Mozilla Organizationは1998年に設立され、新しいスイートを作った。これは2003年7月15日に非営利団体としてされたMozilla Foundationに引き継がれ、同財団がMozilla Firefoxと呼ばれるウェブブラウザ及びMozilla Thunderbirdと呼ばれるメーラーなどの製品の開発及び保守を行っている。2006年現在、MozillaのトレードマークはMozilla Foundationが所有している。
[編集] Mozilla Corporation
2005年8月3日、Mozilla FoundationはMozilla Corporationを設立し、FirefoxやThunderbirdをエンドユーザに提供するための税金の支払いの機能を果たす子会社である。また、マーケティングや製品の宣伝の監督目的としての役割も持つ。
[編集] Mozilla Application Suite
1998年、ネットスケープが人気あったNetscape Communicatorのインターネットスイートがフリーソフトウェア及びオープンソースの下で提供が開始され、このアプリケーションの名称は"Mozilla"と名付けられた。Mozilla 1.0がリリースされたのは2002年の7月5日であった。
このスイートはNetscapeスイート(バージョン6または7)とその基礎となるコードベース (Gecko) をベースとしているフリー/オープンソースソフトウェアというのはよく知られている。また、FirefoxやThunderbirdといったMozilla Foundationの主な製品にも含まれているように、たくさんのスタンドアロンソフトウェアの基礎にもなった。Firefoxなどのスタンドアロン製品とこのスイートを区別して、"Mozilla Suite"または"Mozilla Application Suite"として呼ばれている。
Mozilla Foundationは既にこのスイートのメンテナンスは行っておらず、FirefoxとThunderbirdへと開発の主軸を変えている。このスイートはMozilla Foundationの非公式ソフトウェアであるSeaMonkeyに取って代わっている。このインターネットスイートはMozilla SuiteのソースコードをベースとしてMozillaのコミュニティによって開発されている。
[編集] Mozillaベースのブラウザの総称
Mozillaという言葉はMozillaベースのブラウザを指すことが多い。 たとえば、あるウェブサイトで「Mozillaのブラウザが使える」と書いてあるとき、それはMozilla Suite、Firefox、Camino、NetscapeなどのMozillaベースのブラウザで閲覧できる、と言う意味である。
ただし、ブラウザのUserAgentに記される「Mozilla」という表記は意味が異なる。 UserAgentのMozilla/x.xと言う記述はあくまで、「Mozilla x.x相当の機能を持っている」というような意味であり、現在では「コンピュータ上で動作しているwebブラウザである」という程度の意味でしかない。
これは、Netscapeのシェアが非常に高かった頃の名残である。 当時はUserAgentがMozillaでないブラウザを弾くようなwebサイトも多かった。そこで多くのブラウザがUserAgentとしてMozillaと冠し、あたかもNetscape(Mozilla)でアクセスしているかのように見せかけたのである。その習慣が現在も残り、多くのブラウザのUserAgentが今もMozilla/x.xのように記述されている。 InternetExplorerのUserAgentがMozillaの名を含むのもその為である。
いくらか前のアクセス解析プログラムなどでは、UserAgentがMozilla/5.0から始まるものを"Netscape 5.x"と判断した物もあったようだが、それは誤りである。
[編集] Mozillaアプリケーションフレームワーク
MozillaとはMozillaアプリケーションフレームワークという意味合いで、複数のオペレーティングシステムで動作するクロスプラットフォームアプリケーションフレームワークをアプリケーションの書くときに使われる。それはGeckoレイアウトエンジンがもっとも大きなものであり、XULユーザーインターフェイスツールキット、Neckoネットワーキングライブラリなどのコンポーネントもこれに当てはまる。これはMozillaベースのブラウザやアプリケーションの核として組み立てられる。
[編集] Mozilla コードベース
FirefoxやThunderbird、XMLRunnerのようなソースコードのMozillaソフトウェアプロジェクトではCVSリポジトリが集合的にマネージメントしている。この大きなコードベースはMozillaコードベースを参照しており、このMozillaソースコードを単に"Mozilla"と呼ぶ。
Mozillaコードベースは元々はNetscape Public Licenseで提供されていた。ライセンスが1.1にバージョンアップする際にMozilla Public License(MPL)に変更した。フリーソフトウェア財団などのGPLライセンスモジュールとMPLライセンスモジュールは法律的に組み合わせることはできないが、この理由のためにMPLは開発者では使わないことを推奨していた[1]。この問題を焦点に当て、Mozilla Foundationは2003年にGNU General Public LicenseとGNU Lesser General Public Licenseの下で新たにMozilla Public Licenseのライセンスを策定をした。[2]
[編集] Netscape Navigatorのコードネーム
- 詳細はNetscape Navigatorを参照
歴史上、Mozillaの名称が内部的なコードネームとして使われ始めたのはNetscape Navigatorである。Jaime Zawinskiがネットスケープで勤務していた頃、この名前が会議の議題とされた。Mozillaの名称はMosaic Killer("killa"はスラングで、Moz+illaに)の短縮形[3]で、意味合いはこのプロジェクトが発足した当時人気のあったMosaicをウェブブラウザのトップの座から落とすことと、ゴジラの名前を参考にしていることからとしている。
[編集] ネットスケープのマスコット
Mozillaはすでに解散したネットスケープの前の会社名であるモザイクコミュニケーションズののマスコットでもある。
選考当初、様々なマスコットの形が出され、その中にヘルメットを被った宇宙飛行士もしくは"spaceman"というのがあったが、結果としてゴジラのような名前でうまくいけると考えられ、ゴジラに似たトカゲが選ばれた。このゴジラに似たトカゲは1994年にDave Titusによって描かれた。
それからMozillaはネットスケープのウェブサイトの早期から目立つように置かれた。しかしながら、プロジェクトがよりプロフェッショナルなイメージをつなげるために必要とされたため(特に企業の顧客に対して)、その画像は削除された。そのMozillaはネットスケープの社内で使われ続け、しばしばその画像が描かれたTシャツを社員に与えたり、マウンテンビューにあるネットスケープの敷地の壁に飾られていた。
Netscapeが1998年にウェブ辞書のサイトであったNewHooを買収し、Mozillaプロジェクトの類似点を要因として"dmoz"(Directory of Mozilla)というニックネームで呼ばれているOpen Directory Projectにイメージを一新させた。MozillaのイメージはネットスケープがAOLによって買収、解散したにも拘わらず、今日までMozillaのサイトの全てのページに留まっている。
[編集] ユーザーエージェントに採用されているMozilla
- 詳細はユーザーエージェントを参照
ユーザーがウェブサイトを訪ねるとき、通常、ユーザーエージェントと呼ばれる文字列をウェブサーバに送信される。ネットスケープのウェブブラウザでは"Mozilla/(バージョン名)"と実行中のオペレーティングシステムの幾つかの情報を確認することができる。
ネットスケープブラウザは他のブラウザにはない多くの機能を最初に実装して市場を急速に支配するようになった。そのため、ユーザエージェント文字列内の Mozilla の適切なバージョンを検出できれば、ネットスケープでしか動作しないものの、ネットスケープで完全に動作するように設計された多くのサイトが作られた。それゆえ、競合ブラウザはそのようなサイトでも動作するようにエミュレート(クローキングあるいは「偽装」)するようになった。この最初の例が Internet Explorer がユーザエージェント文字列の最初に "Mozilla/<バージョン> (compatible; MSIE <バージョン> ... を使うようになったことである。これによって、開発上の主要なライバルであるネットスケープ用のコンテンツを受け取ることができた。それ以来、このユーザエージェント文字列の書式は他のユーザエージェントに真似され、Internet Explorer がブラウザ市場を支配するようになった今日でさえユーザエージェント文字列中に Mozilla を含めることが続いている。
- 詳細はブラウザ戦争を参照
[編集] 出典
- ^ (英語) GNU comments on MPL [1]
- ^ (英語)Mozilla Foundation MPL Relicensing FAQ [2]
- ^ (英語)http://www.jwz.org/gruntle/nscpdorm.html