Outlook Express
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開発元: | マイクロソフト |
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最新版: | 6.0 SP2 / 2004年8月6日 |
対応OS: | Windows |
種別: | 電子メールクライアント |
ライセンス: | プロプライエタリ |
公式サイト: | Outlook Express |
Outlook Express(アウトルックエクスプレス)は、MicrosoftのInternet Explorerに付属する電子メールおよびニュースグループ送受信用クライアントソフトウェア(メーラー)である。略称としてしばしばOE、OLEXPなどが用いられる。
目次 |
[編集] 概要
Internet Explorer 4.0から現在の名称に改称されたが、それ以前はMSIMN(Microsoft Internet Mail & News)という名前であった。Internet Explorer 6.0まではInternet Explorerと共に無償配布されていたが、Internet Explorer 7にはOutlook Expressは含まれておらず、Windows MailおよびWindows Live Mail Desktopが後継ソフトとなる予定。かつては、Mac版Outlook Expressも存在した(バージョン5.0.6を持って開発は打ち切りとなり、Entourageが後継ソフトとなった)。Microsoft Windowsに付属しているために数多く利用されているが、Microsoft ExchangeをルーツとするMicrosoft Outlookとは別物であり、インターネット/イントラネット専用のメーラーである。
利用できるプロトコルとして、SMTP、POP3、IMAP4、NNTPがある。動作が軽快であり、またSSLとSecure MIMEに対応し暗号化した通信を行う事ができる。
[編集] 課題
Outlook Expressは独自の機能拡張でユーザーを獲得する方策を優先させたためか、次のようなインターネットで標準的なルール(や考え方)に合致しない部分があるため、メーリングリストへの参加などでは嫌われることがある。
- 初期状態の送信形式がHTML形式になっているため、どうしても添付ファイルを伴う。このためメーリングリストでの利用に支障が出たり、相手によってはコンピュータウイルス対策のために、HTML形式や添付ファイル付きのメールは削除する場合もあり、結果的に届かない場合がある。
- Windowsに関連したセキュリティホールが多く、Outlook Expressで受信しただけでウイルスに感染する場合があり、ウイルスによっては知らず知らずのうちに無関係な第三者にウイルス入りメールをばら撒く可能性があること。
- Antinnyなどの暴露ウィルスに感染すると、Outlook Expressのメール履歴を公開するように設定されている場合が多い。
- 添付ファイルの世界標準エンコード形式であるRFC2231に対応していず、ロングファイル名や2バイト文字列のファイル名を独自の形式でエンコード・デコードしている。そのため、RFC2231を添付ファイルのエンコード形式に採用しているMozilla ThunderbirdやOpera M2などから、ファイル名に日本語が入っているファイルを添付されたメールを受け取るとファイル名が壊れる(解決方法はナレッジベースを参照)。
- 基本的なレベルのバグがいくつかあり、長期にわたり『仕様』として放置されている。例えば、Outlook Express は、通常、デスクトップなどの任意のフォルダ上におかれた".eml"ファイルを直接読み込むことが出来るが、『Outlook Express から他のメーラー(Outlook,Becky)等に乗り換えた後再びOutlook Expressに戻った』場合において、『デスクトップなどの任意のフォルダ上におかれた".eml"ファイル』をダブルクリックによって直接読むことが出来なくなる。また、通常の関連付け操作では、元に戻すことが出来ない。
もし利用する場合は送信形式をテキスト形式に変更した上で、Windows Updateをこまめに実施する必要がある。また、セキュリティ上の観点からウイルス対策ソフトを導入して送受信の際にウイルスチェックを行うのは必須と言えよう(これはOutlook Expressに限らず他のメーラー、そしてインターネットを利用する上でも同様の事が言える)。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 電子メールとニュースは Outlook Expressで(アウトルックに関するマイクロソフトのページ)