Windows Media Player
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開発元: | マイクロソフト |
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最新版: | 11.0.6000.6324(Vista) 11.0.5721.5145(XP) / 2007年1月30日 (日本語版) |
対応OS: | Windows Vista Windows XP Windows Sever 2003 |
種別: | メディアプレーヤー |
ライセンス: | フリーウェア |
公式サイト: | Windows Media ホーム |
Windows Media Player(ウィンドウズ メディア プレイヤー)はマイクロソフトが開発しているメディアプレーヤーである。略称はWMP。
目次 |
[編集] 概要
Windows Media PlayerはWindows 3.1の頃から実装されており、バージョンを重ねる毎に操作性や再生できるマルチメディアファイルの拡張、インターネット接続によるストリーミング再生、デジタル著作権管理(DRM)の対応などを行い、今日に至っている。
ブロードバンド環境の普及に伴い、映画やアニメなどのストリーミング配信にもWindows Media Playerを採用するウェブサイトは多く存在している。しかし、著作権の保護を目的として映像にDRMを導入しているケースが多く、DRMが導入されている作品を鑑賞するには最新バージョンを利用することが要求されている。そのため、最新バージョンを利用できないWindows XP以前のWindows(2000やMeなど)、Mac OSなどでは鑑賞できるコンテンツが制限される。
2004年、欧州委員会によってWindows XPなどのOSにWindows Media Playerがバンドルされていることが独占禁止法に違反しているという判断がなされ、マイクロソフトは要求を受けてWindows XP Home Edition/ProfessionalからWindows Media Playerが除かれたHome Edition N 及び Professional Nを発売した。また、2006年には韓国でも公正取引委員会から独占禁止法違反だと裁定され、マイクロソフトは Media Player 及びインスタントメッセンジャーサービス機能を削除したWindows XP KN/Kを発売することを決めた。
[編集] 機能
Windows Media Player 6.4以前の初期のバージョンでは単にメディアファイルを再生する機能しか用意されていなかった。しかし、ブロードバンド環境の普及に伴い、Windows Media Player 7からブロードバンドコンテンツの再生やジュークボックスによる一元管理機能、音楽CDからの音楽取り込み機能などが搭載された。
但し、幾分機能が追加されている事もあり、環境にもよるが動作は多少重めである。また、Windows Media Player 単体ではDVD-Videoの再生ができないため、Windows Media Playerのほかに、PowerDVDやWinDVDなどに含まれるDVDデコーダ(MPEG-2デコーダ)が必要となる。
[編集] Windows 版
Windows Media Player 11は Windows Vistaに標準搭載され、 Windows XP Service Pack 2 および Windows Server 2003 Service Pack 1 向けも用意されている。また、その前の世代である Windows Media Player 9(Windows XP Service Pack 2 に標準搭載)は Windows XP SP1以前向けと Windows 98,2000,Me 向けの2種類が用意されている。Windows 98,2000,Me版のWindows Media Player 9はWindows XP専用版に比べて使用できる機能が制限されている。
また、Windows Media Player 7(Windows Me に標準搭載)から9まではInternet Explorerでメディアバー機能を利用できるが、「Windows XP Service Pack 2 セキュリティ強化機能搭載」で機能を廃止し Windows Media Player に機能を統合しているため SP2 のインストールされたパソコン及び Windows Media Player 10 でこの機能は利用できない。
Windows Media Player 6.4(Windows 2000 に標準搭載)等、最新のWindows Media技術に対応していない旧式の Windows Media Player であってもコーデックプログラムをインストールすれば、WMP9対応のメディアファイルを再生できる事がある。WMP6.4は最新のWMPがインストールされていても、「ファイル名を指定して実行」で「mplayer2」と入力すれば起動する事が出来るが、Windows Vistaでは廃止されている。
[編集] Mac OS 版
アップル・コンピュータ社のMac OS向けのWindows Media Playerも公開されている。Windows版と異なり、Windows Mediaの再生に特化した単純な再生機能およびWebブラウザに対するプラグイン機能のみを備える。現行のMacintosh用OS Mac OS X に対応したバージョンと旧来のMac OSに対応した二つのバージョンがあり、後者はWindows Media 9に対応していない。
2006年1月に米Microsoft社はWindows Media Player 9 for Mac OS XをもってMac OS向けWindows Media Playerの開発を終了することを発表した。今後バージョンアップやメンテナンスは行われないが、公開は継続するとしている。今後Mac OS Xユーザは、QuickTime対応アプリケーションでWindows Mediaを再生するためのコンポーネントである「Flip4Mac WMV Player」を利用することになる。