じゃりン子チエ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウィキポータル |
日本の漫画作品 |
日本の漫画家 |
漫画原作者 |
漫画雑誌 |
カテゴリ |
漫画作品 |
漫画 - 漫画家 |
プロジェクト |
漫画作品 - 漫画家 |
『じゃりン子チエ』(じゃりんこチエ)は、はるき悦巳の漫画作品。漫画アクションで1978年から1997年まで連載された。
全786話。第26回(昭和55年度)小学館漫画賞受賞。
目次 |
[編集] 概要
大阪の西成区萩之茶屋をモデルとした西萩地区を舞台に、自分でホルモン焼き屋を切り盛りする元気な女の子「チエ」と、彼女を取り巻く個性豊かな人々を描いている。
朝日新聞の「文芸時評」(1980年5月26日付夕刊)で小説家の井上ひさしがこの作品を絶賛した。1981年春、アニメ映画化された(監督は高畑勲)。1997年の連載終了時には、朝日新聞社会面にその旨を伝える記事が掲載された。
コミックの発行部数は3000万部に達する(関西じゃりン子チエ研究会『「じゃりン子チエ」の秘密』による)。
[編集] 主な登場人物
- 竹本チエ(たけもと チエ) (声優:映画、テレビ 中山千夏)
- 大阪・西萩でホルモン屋「テッちゃん」改め「チエちゃん」を営む小学五年生。1968年度生まれ(単行本1巻208・209ページ他からの推定。テツの項も同じ)。父親・テツのことを「テツ」と呼び捨てにするが、このことを母親のヨシ江から「お父はんと呼びなさい」と叱られている。外に出るときは下駄を履いており、両親譲りの足の速さを誇る。遊んでばかりで働かない父、テツのことを人前では決してよく言わないが、良いところもあると密かに認めている。ホルモン屋の経営も結構気に入っているバイタリティ溢れる少女だが、テツや周りのつまらない大人達の様々な騒動に巻き込まれる自分の不遇をぼやくこともある。子供同士のときは年齢相応の無邪気さを見せるが、大人に囲まれるとクールな一言で大人を凍りつかせるしたたかさをもつ。一人称は基本的に「ウチ」である。
- 竹本テツ(たけもと テツ) (声優:映画、テレビ 西川のりお)
- チエの父。35歳か36歳。1942年度生まれ(推定)。ホルモン屋「テッちゃん」を営むも、ロクに働かずバクチとケンカに明け暮れるため、チエに店を奪われ実質無職。ちなみにケンカは滅法強いが、バクチは持ち札が顔に出るためあまり強くない。お好み焼屋やラーメン屋「カルメラ亭」をブラブラしたり、ヤクザやチンピラから金をゆすり取るのが日課。娘のチエを溺愛しているが無意識にうちによかれと思ってしたことでチエを泣かせてしまったこともある。(その際、マサルと担任の花井渉までも泣かせた)体力だけが売りの男だが、得意の健脚が何故か(コーナーを回るのが下手で)妻のヨシ江にはかなわず、彼女にコンプレックスを抱く事になる。天敵は母の菊と恩師の花井拳骨。好物はかりんとうと天丼。真夏でも常に腹巻きを巻いており、外すと腹を壊す。イメージとは違い酒は飲めず、ジュース・冷やし飴・チョコレートパフェ等を好んでいる。少年期に(本人曰く「無実の罪で」)鑑別所に入っていたことがあり、当時の収監仲間には今でも慕われている。一人称は「ワシ」である。
- 竹本ヨシ江(たけもと よしえ) (声優:映画 三林京子、テレビ 山口朱美)
- チエの母であり、テツの妻。35歳か36歳もしくは、テツより年上。連載開始当初は、(理由は定かではないが)テツに「出て行け」と言われたのを真に受け、家出状態であったが、テツの母・竹本菊等の計らいで再び戻る。物静かだが生活力はあり、復縁後は洋裁教室の講師を務めている。早く両親を亡くしたため、親族は登場しない。学生の頃は陸上の選手で、テツとの対戦では勝っている(テツの自滅に近いが)。そしてテツからの再戦の申し込みを(テツが会いたがっていると聞いたため)デートの申し込みと勘違いし、スカートをはき弁当を持って待ち合わせの場所へ行きテツを困惑させた。しかし、これが縁でテツと付き合い始めた。また(回数は少ないが)博打でもテツに勝っている。ちなみに仕事先の電話番号はシンゴンインケツゾロゾロカブカブ(4510099?)。
- 竹本菊(たけもと きく) (声優:映画 京唄子、テレビ 鮎川十糸子)
- チエの祖母であり、テツの母。68歳か69歳。チエの店からさほど離れていない場所で同じくホルモン屋を営んでおり、チエの店の仕入れなども一括してやっている。テツが家庭を持つ前は、今「チエちゃん」がある家に住んでいた。チエは「おバァはん」、ヨシ江は「おかあさん」と呼ぶ。空手道場で「名誉師範」の肩書きを持っておりゲンコツで木の椅子を打ち抜く特技を持つ。またかつて百合根の手下だったヤクザ四人組を一人で叩きのめす等、劇中でもっともケンカが強いとされる人物だが、素顔を隠してのテツとのタイマン勝負では惨敗している。テツは本人のいない所で「クソババ」と呼んでいる。本人の前で「クソババ」と呼んだときは必ず殴られる。真面目なときは「おかあはん」、都合のいいときは「ママ」と呼んでいる。一人称は「わたい」である。
- おジィ (声優:映画 鳳啓助、テレビ 伝法三千雄)
- チエの祖父であり、テツの父。本名は不明。婿養子。チエやヨシ江らは「おジィはん」と呼ぶ。心臓が少し弱い。テツに甘く、小遣いをせびられては菊にどやされている。「じゃりン子チエ」の第1話からして、テツがおジィを騙して金を得る場面で始まる。最後まで本名は明かされなかった。一人称は「ワシ」である。
- 小鉄(こてつ) (声優:映画 西川きよし、テレビ 永井一郎)
- チエの飼い猫。野良猫だったがチエがヨシ江とのデートの時、行きつけの甘味屋で貰い受けたことから竹本家の一員となる(映画版ではチエの店の前を通りかかって、ホルモン一串をチエからもらったのがきっかけ)。チエの挙げた名前の候補を全て嫌がったことから、わがままがテツと同じだということで小鉄と命名される。チエの店では掃除、ソロバン、ホルモン焼き、留守番などをこなす。昔は「月の輪の雷蔵」、「コマ落しの銀次」の異名を持つ遊侠猫であり、額の三日月傷はその名残。『どらン猫(どらんこ)』シリーズでは主役となる。現在もたまにふらりと放浪の旅に出る。「ドラ猫発電機」「ファイティングマシーン」など数々の異名をとるが、今は小鉄という名が気に入っている。飼い猫であるにもかかわらず、ひょうたん池で釣ったフナを塩漬けにして保存していたりと自活もしている。必殺技は「必殺タマつぶし」。アントニオ惨殺の主要因が自分の「タマつぶし」にあることを自覚しており、ジュニアの復讐戦では一切手を出さなかった。今では、亡きアントニオに代わり、ジュニアの半保護者となっている。
- アントニオ (声優:映画 横山やすし / テレビ 飯塚昭三)
- 百合根光三の飼い猫で、博打屋「遊興倶楽部」の片腕として働く。通称・アントン。若い頃は好き放題にやっては多くの猫たちの恨みを買ったことがある(息子のジュニアがその尻拭いを受けることになる)。やがて博打をやっている時に百合根と出会い、飼われる。後に小鉄と戦った際、必殺技「タマつぶし」で右のキンタマを取られて敗北する。その後はすっかり弱ってしまい、最後はいつも苛めていた近所の犬に噛み殺された(ちなみにその犬は後にテツに噛み殺された)。その死後は『堅気屋』の店内に剥製として鎮座する。若い頃に恨みを買った猫を始め、さまざまな騒動に巻き込まれることがあり、ぺしゃんこにされたり、水につけられたり、落ち着かない剥製として存在している。
- アントニオJr. (声優:映画 横山やすし(二役) / テレビ(一期前半)山ノ内真理子、(一期後半~) 太田淑子)
- アントニオの息子。通称はジュニア。デタラメな父親と違い思いやりがあり律儀な性格である。赤子の頃に父親によって彼を産んだ母親に捨てられる境遇に遭ったとジュニア自身が小鉄に語ったことがある。小鉄同様に放浪の旅から帰った後、テツの企みで小鉄に対し父の復讐をすべく決闘するが、小鉄の捨て身の説得により和解し、以後は小鉄を慕うようになった。毎年春や秋になるとノイローゼ(多分父親が原因と思われる)になってしまう。シンボルの赤マフラーはガウンの切れ端で、仲間を失った苦い思い出に因む。よく退屈凌ぎで小鉄の放浪に同行することもある。小鉄が話したがらない、無頼時代のことを聞き出すのが好き。
- 百合根光三(ゆりね こうぞう)(声優:映画 芦屋雁之助 / テレビ 表淳夫)
- または耕三とも。道楽で博打屋「遊興倶楽部」の元締めの“社長”として営んでいたが、テツに博打場を荒らされたこともあり、アントニオの死後バクチから足を洗い、お人好しのお好み焼屋「堅気屋」に転業する(お好み焼は亡きアントニオの好物だった)。チエとヒラメとサッちゃん(米谷里子)からは「お好み焼屋のオッちゃん」と呼ばれ、テツとカルメラ(ミツルも含めて)からは「オヤジ」と呼ばれて慕われている。映画及びテレビ第一期のクレジットは「社長」で統一されており、ヨシ江らは「社長はん」と呼ぶ。妻子がいたが離婚(妻:今西ミツ子、息子:カオル(百合根が晩年に生まれた子で父に溺愛される、チエと同年代))した。普段は温厚だが酒が一升を越えると人格が変わって、テツもびびる大トラとなり、酔いが覚めるまで誰も店には近づかない。たまに工業用アルコールを転用した密造酒の“ばくだん”というアルコールが強烈な粗悪酒を飲むと、強烈な暴走をする。アントニオの命日にはジュニア以下、店にいるものすべてに正座を強要して延々と読経している。たまにテツとカルメラの相談に乗っては親身に接することもある。実は大手旅館の御曹司で、経営者の百合根耕太郎の長男。彼は耕太郎の先妻の子だったが、母親が若くして逝去したために元々道楽者だった父親の女漁りが始まり、その間には百合根の異母弟の余三郎が誕生している。父の道楽と女遊びを嫌った百合根は若い時に“婆や”のお丸の手引きで、父に無断で横山大観の画額を持ち出して家出した。その後、苦労を重ねて、年老いた父・耕太郎の危篤をお丸からの電話で聞いた百合根は久々に実家に戻った。臨終間際の父親と再会し、継母との間に財産・家督相続で揉めたが、本人があっさりと放棄したために解決した。父・耕太郎と酒を飲みながら和解し、安心した父・耕太郎は静かに大往生した。その後、百合根の嫁探しに奔走するお丸のお節介に手を焼くことになる。またお丸から、幼い時からの“ボンボン”の愛称で未だに呼ばれている(本人はかなり辟易している)。
- 丸山ミツル(まるやま みつる) (声優:映画・テレビ(一期) 上方よしお、(二期)国分郁男)
- 西萩の交番に勤務する警官で、テツの幼なじみで子分格。昔はそれなりの悪童であったのだが、現在では真面目に生きている。しかし、テツに頭が上がらない為か、テツの犯罪をもみ消そうとしてしまうあたり、警察官としての自覚に欠けるところがあるが、それでも連載中盤で派出所長に昇進した。ミツルの結婚式ではテツとヨシ江が仲人を務めた。ちなみに妻・ノブ子とは職場結婚。カルメラ兄弟とは仲が悪い。
- 花井拳骨(はない けんこつ)(声優:映画 笑福亭仁鶴 / テレビ 須永克彦)
- テツとミツルの小学生時代の担任で、教員を退職後は著述業で生活している。大学時代(作中には京都大学であることが暗示されている)は相撲部所属で学生横綱として活躍すると共に、李白研究の第一人者として将来を嘱望されたが、権威をかさに着る指導教授と衝突を繰り返し、ついにはフルチンにひん剥き、学内の樹に吊るしてしまう。この事件によって大学を去り、以後は一小学校教諭として定年まで勤め上げる、権威とは無縁の豪放磊落な人物。マスコミからは「文壇の孤児」と称される。テツを小1から小6まで担任(通知表には「メチャメチャ劣る」と書いた)し、テツとヨシ江の仲人を務めたが、今は男やもめ。テツは外では拳骨のことをボロクソに言うが、面と向かうと頭が上がらない。拳骨も何だかんだ言いながらもテツを可愛がっている。チエは「花井のオッちゃん」と呼んでいる。チエの担任・渉の父でもある。
- 花井渉(はない わたる)(声優:映画 桂三枝 / テレビ(一期) 伊藤保夫、(二期)隈本晃俊)
- 花井拳骨の息子で、チエ、ヒラメ、マサル、タカシの担任である。テツは「ワタル」と呼び捨てにしている。父と全く違い、やや文弱で温厚な性格。母(拳骨の妻)を早く亡くした関係か、東京での生活が長く、登場人物中では珍しく標準語を話す。教師としての職責を全うした父を誇りに思い、自らも同じ職に就く。
- 花井朝子(はない あさこ、旧姓:向井) (声優:テレビ(一期) 松金よね子、(二期)押谷かおり)
- 渉のフィアンセとして登場する(のちに結婚)明朗な女性。テツを全く怖がらないので、テツは朝子が苦手である。渉と同様、標準語を話す。チャキチャキした性格の女性。ラグビーの経験もあり、府警のコーチをしていたこともある。
- 平山ヒラメ(ひらやま ひらめ) (声優:テレビ 三輪勝恵)
- チエの同級生で、大の仲良し。努力家だが周りから鈍臭いと見られることを、本人は気にしている。また絵と相撲が大の得意。特に絵は大阪府のコンクールで金賞を受賞した程(ちなみに題材はテツのボクシング場面)。すさまじい音痴で、その歌声は聴く者を悶絶させる。
- 映画版においては登場しない。存在があまりに印象的なため、監督・高畑があえて登場させなかった。
- 平山丸太(ひらやま まるた) (声優:テレビ(一期) 上野真紀夫、(二期) 久米学)
- ヒラメの兄で中学生。気弱な性格で、テツにボクシンググローブを売りつけられたり、サングラスをかけての「男」修行を無理矢理させられるなど、何かと利用される。中学校ではブラスバンド部に所属。トランペットを演奏するが、その音色は妹ヒラメの歌声と同じく、聴く者を悶絶させる。丸太、ヒラメともテツに対して素直に接する故か、テツも彼ら兄妹の事を気に入っている(子分扱い?)が、何故か丸太の名前が憶えられず、声をかけようとしてとにかく丸い物の名前を連発する。
- 小林マサル(こばやし マサル) (声優:映画 島田紳助 / テレビ(一期) 入江則雅、(二期)谷真佐茂)
- チエの同級生で学級委員。学校では優等生ぶってチエやヒラメをからかったりするが、実はヘタレで、いつもチエにやられてしまい、暴力を受けるとすぐに泣くことが多い。チエへの悪口を「悪口ノート」に書き溜めているが、これを読んだ小鉄に言わせると、かなり文才があるようだ。実際はチエに対する歪んだ愛情表現らしい。教育ママの母親の下で閉塞感を感じているが、結局はボンボン育ちを抜け出せない。
- タカシ (声優:映画 松本竜介 / テレビ(一期) 井手上勝富、(二期) 長岡伸明)
- チエの同級生で、いつもマサルと行動をともにする。通称「腰ぎんちゃく」。初期では「浩二 / コウジ」と呼ばれていた。
- レイモンド飛田(れいもんど とびた) (声優:テレビ(一期) 大橋壮多、(二期) 田畑猛雄)
- 元はヤクザの組「地獄組」の親分。42歳か43歳。デタラメな英語を振り回す。自分の組がテツのせいで解散に追い込まれたため、テツを目の敵にしている。テツをプロボクサーに仕立てボクシングジムを経営するも、失敗に終わる。その他、大阪のヤクザをバックに市議へ立候補したりしてテツに挑むが、ことごとく挫折する。バクチでテツや百合根と対決して、逮捕されたことがある(テツと百合根は逮捕を免れた)。ヤクザになる前は知恵の輪の職人だった。弟はほとんど同じ顔だがオカマ。
- カルメラ兄 (声優:映画 おさむ(ザ・ぼんち) / テレビ(一期) 家野繁次、(二期) 武原洋好)
- 本名 菊崎健二。かつてカルメラ弟とともにカルメラ焼きの屋台を引いていたため、テツなどからこう呼ばれるようになった。現在はラーメン屋「カルメラ亭」をカルメラ弟と営む。テツにはいつもこき使われ頭があがらない。昔はキックボクサーで西日本を制した事もある。九州(小倉?)の出身。
- カルメラ弟 (声優:映画 まさと(ザ・ぼんち) / テレビ(一期) 原一平、(二期) 山崎博之)
- 本名 山下勘一。カルメラ兄を慕い、常に行動を共にしている。カルメラ兄からは「ヤマカン」という仇名で呼ばれる。以前はカルメラ焼きの屋台をカルメラ兄と一緒に引いていた為、テツなどからこう呼ばれるようになった。現在はラーメン屋「カルメラ亭」をカルメラ兄と営む。後にカルメラ兄の妻の姉と結婚し、戸籍上でも兄弟となる。徳島の出身。かつてカルメラ兄のキックのトレーナーだった。
- 天野コケザル (声優: テレビ 小川聡明、細見勇樹、福信一郎)
- 父・勘九郎と組んでユスリをやっていたが、後に止める。小学四年生だが、喫煙したり大人相手にこしゃまくれた言動に出たりする、いっぱしの不良少年。一時期は母方の実家である和歌山県在住だった。チエの事が好きだが素直になれない。
- 天野勘九郎 (声優: テレビ 多賀勝)
- テツとは鑑別所での同期。以前はコケザルをネタにユスリをやっていたが、テツの説得で改心し、服役後に妻とも復縁して一家で西萩の住民となる。なお初期単行本のみ「島勘九郎」と名乗っていた。
ほかに、マサルの母、ヒラメ・丸太の母、丸山タカ(ミツルの母)、レイモンド飛田の秘書、釜地捨丸(かつての鑑別所所長)、様々な猫(第2話で登場した小鉄を倒せば就職ができると言って野良猫だった頃の小鉄に襲いかかった猫の父子など)、小鉄たちと勝負した犬(第3話でお地蔵さんの所で飼い主と一緒に便所をしていた所を、ちょうど百合根と一緒に散歩していたアントニオに気づかれて、勝負を挑むが、逆転にされて、倒されてしまったブルドックなど)が登場。また、映画版ではテツの遊び仲間をオール阪神・巨人が演じていた。
[編集] 単行本
- 双葉社/アクションコミックス じゃりン子チエ 全67巻 現在絶版
- 双葉社/コミック文庫 じゃりン子チエ 全47巻 刊行中
- 双葉社/アクションコミックス どらン猫小鉄 現在絶版
- 双葉社/コミック文庫 じゃりン子チエ番外篇 どらン猫小鉄奮戦記
- 双葉社/コミック文庫 帰って来たどらン猫 刊行中
このほかに、「100てんコミック」という児童向けコミック誌が双葉社で創刊され、児童向けのソフトを持たない同社が苦肉の策で、アクションなどの成年向けコミックをリメイク、あるいはそのまま掲載したりしており、じゃりン子チエもエピソードをよりぬいて、サイズを他のコミックスと合わせた「ジュニア版」というものが出された。
[編集] 映画作品
[編集] スタッフ
- 製作:多賀英典、片山哲生
- 制作担当:仙石鎮彦
- 制作デスク:竹内孝次
- 脚本:城山昇、高畑勲
- 作画監督:小田部羊一、大塚康生
- 美術監督:山本二三
- 撮影監督:高橋宏固
- 録音監督:加藤敏
- ネガ編集:高橋和子
- タイトル:藤井敬康
- 整音:前田仁信
- 効果:倉橋静男
- 編集:鶴渕充寿
- 音楽:星勝
- 助監督:三家本泰美
- 監督:高畑勲
- 製作: キティ・ミュージック、東京ムービー新社(現・東京ムービー)
- 制作協力:テレコム・アニメーションフィルム、澤田隆治
- 配給:東宝
- 上映時間:110分
[編集] 主題歌
映画会社等12社の争奪戦となったほどの話題作。1981年4月公開。同年のキネマ旬報日本映画ランキング36位。吉本興業所属のお笑いタレントが声優陣に集結、好演した。
DVDは2004年4月に発売されたが、高畑勲監督作品であることから「スタジオジブリ作品」として販売されている。
[編集] テレビアニメ
1981年年秋から毎日放送(MBS)の企画・制作でテレビアニメ化された。
放送終了後も、MBSでは引き続き著作権を保持し続け、マスターも所持していたことから(通常は数年経過すると放送局側の権利は失効する)、1990年代半ばまで繰り返しテレビアニメの再放送が行われていた。また、MBSと関連会社の形となっている福岡のRKB毎日放送でも、夏休みなどの長期休暇中には毎年のようにリピート放送していた。しかし、最近はMBS、RKB両方共再放送が見られない。背景には近年の全国的に見られる夕方ワイド枠の確立などによる、いわゆる「再放送時間枠」の縮小が考えられる。近年ではUHF局などで再放送されていることがある。
前記の通り、毎日放送が権利を保持し続けていたにもかかわらず、広島地区では、1980年代後半に、同じTBS系列の中国放送(RCC)ではなく、系列外の広島テレビ(HTV。NTV系)が、第1シリーズの再放送を平日夕方に行っていたことがある。
こうした措置が取れたのは、当時RCCに適当な再放送枠がなかったことに加え、かつてMBSがNETテレビ・東京12チャンネル系だった頃、本来のNETテレビ系列局だった広島ホームテレビ(HOME)のみならず(当時はテレビ新広島(TSS)は未開局)、RCC(ラジオ及びネットチェンジ後のテレビは同系列)やHTVにも番組販売やスポンサードネットを行っていた為に若干関係が残っていた事や、広島県内の民放局全てに中国新聞の資本が入っているため、兄弟会社的な関係となっているためか、比較的融通しやすかったためとも考えられる。
第1シリーズのみDVDの貸し出しが開始されており関西のレンタルショップでは高い人気になっている。
[編集] 第1シリーズ
映画作品が好評を博したため、毎日放送(MBSテレビ)制作で1981年10月3日から1983年3月25日まで計64話放送された。声優陣はチエ・テツ・ミツル役以外はほとんどが交代しているが、関西出身の声優や関西で活動する俳優・子役らで固められ、大阪弁のセリフ回しは極めて自然。高畑勲のこだわりが活きた結果であろう。また、オープニングアニメーションは映画版のものが多く転用されている。
当初は関西地区では土曜日の夕方17:00からの放送で、視聴率も好調だった(最高視聴率で29.1%を記録)が、ローカルセールス扱いだったためその他の地区では異時ネットだった事から、全国ネット扱いにしたいTBSの意向もあり1982年4月から金曜日19:00(ドラえもんの裏の枠)に移った。この枠はプロ野球中継などで放送されないこともあり、終了時期を早めたとも言われている。
[編集] スタッフ
- プロデューサー:仙石鎮彦
- 美術監督:早乙女満
- 録音監督:加藤敏
- 撮影監督:三沢勝治
- 録音ディレクター:鈴木清司
- 文芸担当:山崎敬之
- 制作担当:尾崎隠通
- 音楽:風戸慎介
- 編集:掛須秀一
- 効果:倉橋静男
- 録音技術:中田順一
- キャラクター設計:小田部羊一
- チーフディレクター:高畑勲
- 製作:毎日放送、東京ムービー新社
[編集] 主題歌
- オープニング「バケツのおひさんつかまえた」(※)(フォーライフ・レコード)
- 作詞:はるき悦巳
- 作曲:惣領泰則、風鳥花楽、高畑勲
- 編曲:惣領泰則
- 唄:中山千夏
※テロップでは「ジャリン子チエ」となっている。
- エンディング「ジュー・ジュー・ジュー」(フォーライフ・レコード)
- 作詞:はるき悦巳
- 作曲:惣領泰則
- 編曲:惣領泰則
- 唄:中山千夏
オープニングテーマの「バケツのおひさんつかまえた」は、漫画の中でテツが歌っていたりするが、若干歌詞が違う。
[編集] 第2シリーズ
1991年に「チエちゃん奮戦記 じゃりン子チエ」として同じく毎日放送制作で全39話放送された。こちらの方は、関西地区と西日本の一部の地区で放送されたのみである。主要なキャラクター以外の声優は第1シリーズとはまた違う俳優に代わっているものが多い。また、当時のりお・よしおが解散状態にあったため上方よしおは出演していない。土曜17時から放送されていたが、翌1992年2月に急遽火曜19時に放送時間が変更された。
[編集] スタッフ
- 企画:井口真一、藤原正道、松元理人
- プロデューサー:谷紳一郎、菅野章子、菅野俊秀、大場龍男、尾崎隠通
- 美術監督:土師勝弘
- 撮影監督:斎藤秋男、伊藤修一
- 録音監督:加藤敏
- 制作担当:小島哲
- 音楽:中村暢之
- キャラクター・デザイン:才田俊次
- 監督:横田和善
- 製作:東宝株式会社、東京ムービー新社、毎日放送
[編集] 主題歌
- オープニング「絶唄!!とっぴんしゃん音頭」(東芝EMI)
- 作詞:紅玉
- 作曲:工藤崇
- 編曲:多田光裕
- 歌:中山千夏
- エンディング「三日月ロンリネス」(東芝EMI)
- 作詞:帆刈伸子
- 作曲:羽場仁志
- 編曲:多田光裕
- 歌:佐々木真理
第1シリーズ、第2シリーズともにDVD-BOXがバンダイ・ビジュアルより発売された。
[編集] 舞台作品
いずれの公演でも竹本テツは赤井英和、竹本ヨシ江は音無美紀子が演じている。
80年代にはガッツ石松主演(テツ役)で舞台化されている。
[編集] パチンコ
- CRじゃりン子チエ(2001年:藤商事)
[編集] パチスロ
- じゃりン子チエ
[編集] テレビCM
- ギャラクシアン(1980年:ファミリーコンピュータ)
キャッチコピー「今はギャラクシアンの時代やで」
[編集] テレビゲーム
- じゃりン子チエ ばくだん娘の幸せさがし (1988年、ファミリーコンピュータ、コナミ)
- 必殺パチンコステーションnow8 じゃりン子チエ (2001年3月15日、プレイステーション、サン電子)
- SIMPLEキャラクター2000シリーズ Vol.04 じゃりン子チエTHE花札 (2001年11月29日、プレイステーション、バンダイ)
[編集] 作品の舞台
- 原作は大阪市西成区萩之茶屋一帯、アニメ版は新世界一帯がモデルといわれている。チエの住んでいるという「頓馬区西萩」は、かつて実在した西成区西萩町がモデルとされているが、現在では区画整理により「西萩町」の名前は地図から消えている。
- ただし西萩町説を否定する説も根強い。例えばチエの通っている小学校は、西萩町(現在の花園北二丁目付近)に実在する大阪市立弘治小学校というよりは、改築前の大阪市立萩之茶屋小学校(南海の線路沿い。萩之茶屋駅から見てほぼ北方向)の方が酷似している。また、原作と実際の西萩町では町並みが違うなどの理由があげられる。
- 舞台の一つとしてよく登場する電車駅の雰囲気は、実在する南海の今宮戎駅や萩ノ茶屋駅にそっくりである。「西萩町」との関係からすると、恐らくモデルは後者であろう。
- 西日本旅客鉄道(JR西日本)大阪環状線の新今宮駅東口に似た改札口がアニメに登場する。フェスティバルゲート、スパワールドのあたり説を採る人(第2シリーズについてこういう人が多い。)もいる。
- チエ一家が遊園地に行くエピソードがあるが、移動時に乗っている電車から推測するに、南海本線の「みさき公園」ではないかと思われる。
小鉄とジュニアの遊び場や、テツやチエが活躍する舞台の一つに「ひょうたん池」がある。連載当初の風景や他のモデルの場所の位置から、天王寺公園北部、茶臼山に面している「河底池」と思われる。現在は公園自体が有料化されているが、1980年代までは自由に出入りできて、貸しボートもあった。また、第4巻ではテツが「チャブス山でドンコ釣り云々」の歌を歌っているので、作者の思い入れのある場所の一つと思われる。
[編集] 関連項目
- 必殺シリーズ(この番組に出演していた俳優が数多く出演、度々重要な役を演じた)
[編集] 外部リンク
毎日放送 土曜17時台前半 | ||
---|---|---|
前番組 | じゃりン子チエ (1981年10月 - 1982年3月) |
次番組 |
仮面ライダースーパー1 | ? | |
毎日放送制作・TBS系 金曜19時台前半 | ||
ワンワン三銃士 | じゃりン子チエ (1982年4月 - 1983年3月) |
三枝のドバーッとファイト! |
毎日放送 土曜17時台前半 | ||
三丁目の夕日 | チエちゃん奮戦記 じゃりン子チエ (1991年10月 - 1992年1月) |
? |
毎日放送 火曜19時台前半ローカル枠 | ||
角・鶴光わははの家 | チエちゃん奮戦記 じゃりン子チエ (1992年2月 - 1992年9月 ) |
ムーブ・三宅裕司のぎゃっぷウォーズ (19時台全て、TBS制作、ここから全国枠) |
カテゴリ: 漫画作品 し | 漫画アクション | 東京ムービー | TBS系アニメ | アニメ作品 し | 毎日放送のテレビアニメ | 1981年のテレビアニメ | 日本のアニメ映画 | 1981年の映画 | 東宝製作のテレビ作品