フォーミュラ計画
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フォーミュラ計画(フォーミュラけいかく、Formula Project)は、アニメーション映画『機動戦士ガンダムF91』にて設定上存在する架空の計画。S.N.R.I.(サナリィ)が発動した小型モビルスーツ(MS)開発計画である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] フォーミュラ計画の背景
一年戦争時に誕生したMSは、陸・海・宇宙といったあらゆる環境下で、従来の兵器システムを駆逐するという予想以上の成功を収めた。しかし、あまりの成功が「歩兵の延長線上にある汎用機動兵器」という当初の概念を「万能決戦兵器」へと変質させていったのである。モビルスーツというシステムそのものは、グリプス戦役の時点で既に完成といえる域に達してしまっており、それ以降は幾多の「改良」を経て洗練されはしたものの、その本質が「進化」したわけではない。
「MSの万能化」を目指した改良は、ジェネレーターの高出力化に始まり、推進系の強化・推進剤積載量の増量・大火力火器の装備・重装甲化と多岐にわたり、これらにより多くの高性能MSが誕生した。しかし、これらは相互に関連することで、MSを雪ダルマ式に大きく、重く、複雑にしていった。(ガンダムの全高は18mほどであるが、その約15年後に登場したνガンダムは、フィンファンネルも含めれば25m以上にも達する大型機となっている。)
MSの巨大化・複雑化は、機体の整備性の低下だけに止まらず、カタパルト等の運用設備の大型化、ひいては搭載艦艇の大型化、さらにその艦艇を建造・整備するためのドックヤードの大型化など膨大な設備投資を強いることになった。戦後の復興期における地球連邦軍の財政を硬直化させる遠因にもなっていたのである。
連邦軍の諮問研究機関であるサナリィは、財政負担軽減に苦慮する連邦政府に対し、MS小型化の指針を提示。連邦軍は更に従来の性能を落とすことなく、調達が容易な小型モビルスーツの開発を各方面に要請した。当初、対外的にはアナハイム・エレクトロニクス社への開発依頼と言う形式を取り、フォーミュラ計画は同社の開発意欲を刺激する為の「机上の競合プラン」とされていた。しかし現実にはサナリィによるMS開発が進められており、この極秘計画が外部に漏れてしまった為、急遽アナハイムの次期主力量産型MSの試作機と同計画で開発された試作機のコンペが行われる事となった。
フォーミュラ計画は、当時存在していた大型で重装備化されたMSと同程度の推力・火力を維持したまま、機体の大きさを15m程度まで小型軽量化するというもので、これによって開発されたガンダムF90はアナハイム・エレクトロニクス社が開発した試作機「MSA-0120」を押しのけて、次期主力機のテストヘッドとして採用された。
[編集] フォーミュラ計画により開発されたモビルスーツ
フォーミュラ計画では、少なくとも以下の分類でMSの設計開発が行われていたとされる(バンダイ発行の雑誌「模型情報」 (MJ) 別冊『SUPER MJ 機動戦士ガンダム最新MS造形資料集』による)。
このうちF6系統及びF8系統に属するMSは発表されておらず、詳細は不明である。また一説には、F9系統の先にF0系統なるものが存在するともいわれている。
- F5系統 - 装甲戦闘車両 (AFV) 型支援機(ミドルMSの発展型)
- F6系統 - 長距離支援機
- F7系統 - 中距離支援機
- F8系統 - 汎用量産機
- F9系統 - 高性能試作機
上記を見れば分かるように、F5系統がRX-75ガンタンク、F6系統がRX-76 (RB-79) ボール、F7系統がRX-77ガンキャノン、F8系統がRX-79 (RGM-79) ジム、F9系統がRX-78ガンダムと、F8系統とF9系統が前後しているものの、V作戦で開発されたRXシリーズを意識した系統分類になっている。
開発番号は例えばF9系統の場合、1番目に開発された機体がF90、2番目に開発された機体がF91と指定され、10番目に開発された機体はF99となる。しかし、11番目以降がどのような規則になるのかは明らかにされていない。ちなみに、F系列のマニュピュレーターは丸指である。
[編集] F5系統
F5系統ではAFV型MSの研究が行われていた。
- F50
- F50D (RX-107, RXR-44) ガンタンクR-44
- F50D (RX-107, RXR-44) ガンタンクR-44パワードウェポンタイプ
[編集] F50
F50(エフごじゅう:フォーミュラフィフティ、FORMULA 50: FORMULA FIFTY)は、『SUPER MJ 機動戦士ガンダム最新MS造形資料集』にて設定上存在する、地球連邦軍の試作型MS<。(型式番号:F50)
いわゆるモビルスーツの小型化を目指したものではなく、ミドルMSを強化して戦闘用にするという案である。ジェネレータに核融合炉を採用したAFV型MSとしてさまざまなタイプが検討されていたという。いわゆるRX-75ガンタンクの再来であった。
中でもF50D案は可変MSとして一定の評価を得たが、やはりパワー不足は否めず、不採用となった。
[編集] F50D
F50D (エフ50ディー)は、『機動戦士ガンダムF91』に登場する、地球連邦軍の試作型可変MSである。(型式番号:F50D (F-50D), RX-107)
[編集] 機体概要
ガンタンクR-44 | |
型式番号 | F50D (F-50D), RX-107 |
所属 | 地球連邦軍 |
建造 | サナリィ |
生産形態 | 試作機 |
武装 | 200mmキャノン×2 4連ミサイルポッド2基 フィンガーランチャー |
F50Dは連邦軍のMS小型化計画の一環としてフォーミュラ計画初期に試作された。2足歩行のモビルスーツ形態と戦車形態への変形が可能である。
もともとフォーミュラ計画ではAFV型MS・F50の一案である「F50D」 (F-50D) として開発され、可変MSとして一定の評価を得たため、地球連邦軍において「RX-107」の型式番号が与えられた。しかし、サイズの小型化を優先するあまり、MSとしての性能は決して高くなく、最終的に多くの量産は見送られた。
RXR-44と同一機体に見えるがRXR-44はF50-Dのレプリカ機体である。
兵装は200mmキャノン2門に4連ミサイルポッド2基、フィンガーランチャー。
強化案としてパワードウェポンタイプ (Powered Weapon Type) があるが、実際に建造されたかどうかは不明である。
[編集] ガンタンクR-44
ガンタンクR-44(ガンタンク アールフォーティフォー)は、『機動戦士ガンダムF91』に登場する地球連邦軍の試作型可変MSのレプリカである。(型式番号:RXR-44 あるいは F50D (F-50D), RX-107)
[編集] 機体概要
ガンタンクR-44 | |
型式番号 | RXR-44, F50D (F-50D), RX-107 |
所属 | 地球連邦軍 |
建造 | サナリィ |
生産形態 | 試作機 |
武装 | 200mmキャノン×2 4連ミサイルポッド2基 フィンガーランチャー |
ガンタンクR-44はF50Dのレプリカである。そのためにコスモバビロニア戦争の開戦時に使用された際に砲撃を行ったが砲が破損している。 試作機はフロンティア4の戦争博物館館長であったロイ・ユング准将(当時)に引き取られることとなり、装甲材質が変更されてレプリカ品となった後、「RXR-44」の型式番号とガンタンクR-44の名称が与えられた。R-44の由来には諸説あるが、ロイ・ユングが44歳の時に本機を入手したことにちなむというのが通説である。その後もロイ・ユングは作動可能なよう常にレストアしていた。しかし、性能がそれほど高くないうえに宇宙世紀0123年時点ですでに10年以上前の機体であり、クロスボーン軍のMSには到底太刀打ちできない代物であった。
[編集] 劇中での活躍
この機体は戦争博物館において保存され、レストアされていたが、クロスボーン軍の襲撃に際しロイ・ユングが起動させ、襲撃から逃れてきたシーブック達を巻き込んで戦闘に参加しようとした。
しかし、実際に戦闘に参加する前に左200mmキャノンが発砲に耐えられず誘爆、その後右キャノンもビームサーベルを受け爆砕。機体は中破し、ロイは死亡。シーブック達も友人の一人であったアーサーを失うこととなった。
その後、クロスボーン軍にさらわれるセシリーを奪還するため、シーブックが単独で搭乗し運用したが、セシリーの奪還はかなわずシーブックも銃弾を受け負傷し、この機体を放棄して脱出。コクピットに残された血だまりを見て、セシリーはシーブックが死んだと誤解してしまう。
[編集] 備考
メカニックデザインは、ガンタンクR-44、パワードウェポンタイプ共に大河原邦男。 この機体に酷似した火力支援用モビルスーツザウートが、機動戦士ガンダムSEEDシリーズに登場する。 目次へ移動する
[編集] F7系統
F7系統では中距離支援機の研究が行われていた。
- F70 キャノンガンダム
- F71 Gキャノン
- F71 Gキャノンパワードウェポンタイプ(フル装備型)
- F71 Gキャノンビームキャノン&精密標準システム搭載タイプ
- F71 Gキャノン改良型200mmキャノン砲搭載タイプ
- F71 Gキャノン200mm長距離砲搭載タイプ
- F71 Gキャノンヴェスバータイプ
[編集] キャノンガンダム
キャノンガンダム | |
型式番号 | F70 |
所属 | 地球連邦軍 |
建造 | サナリィ |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 14.8m |
本体重量 | 8.2t |
全備重量 | 22.5t |
ジェネレーター出力 | 3,850kW |
スラスター総推力 | 27,440kg (2,860kg×2、2,550kg×4、3,840kg×3) |
アポジモーター数 | 48 |
装甲材質 | ガンダリウム合金セラミック複合材 |
武装 | バルカン砲×2 3連マシンキャノン×2 ダブルビームガン×2 ビームサーベル×2 ビームライフル |
キャノンガンダム (CANNON GUNDAM) は、バンダイ発行の雑誌「Bクラブ」の連載企画『月刊MSジャーナル』に登場する、地球連邦軍の中距離支援用試作型MSである。プロトタイプGキャノン(プロトタイプジーキャノン、PROTOTYPE G-CANNON)とも呼ばれる。(型式番号:F70)
[編集] 機体解説
サナリィが量産を前提として、ガンダムF90サポートタイプをベースに開発した機体である。F7x系列はサポートタイプの装備を固定化した簡易量産型にあたり、本機はその試作機である。
中距離支援用であるが、汎用性も十分あり、その性格から攻撃用MSと呼ばれることもある。これを基にさらなる設計変更が加わりF71 Gキャノンが誕生した。
ビームサーベル及びビームライフルはヘビーガンと共用である。また、必要に応じて3連マシンキャノンをビームキャノンや150mm高速砲に換装可能であった。
完成したF70は高性能を誇ったが、生産性という点では連邦軍の要望に沿うものではなく、サナリィの提案そのものは受諾しつつも、さらなるコスト削減を図りたい連邦軍との間で意見衝突が起こった。そういった政治的問題を背景に、アナハイム・エレクトロニクス社がOEM生産を請け負う事を前提とした、さらなる設計変更が施されたのがF71(Gキャノン)である。しかし、さらなる諸般の問題が絡み、設計変更はほぼアナハイム社の独断主導で行われてしまい、完成したF71はF70開発陣の意向に沿うものではなかったと伝えられている。
基になったF70の機体そのものはサナリィに存在する。サナリィの秘匿主義により、F70の生産に必要となる各種技術(主に機体制御コンピューター技術等)がアナハイム側に十分に提供されなかった事がこういった反発的事態を生んでしまったと指摘する向きもある。
一方で、アナハイム社はこのOEM生産を機会にアイディアを吸収し、F71とは別にF70の能力を再現したハーディガンを自社製品として発表している。専門メディアによってF70の存在が世間に公表されて以降、アナハイムは表向きにOEM生産以前に独力で開発した事を主張しているものの、その後にアナハイムがサナリィに行った違法な技術盗用の疑いをさらに深める事ともなった。
[編集] 備考
メカニックデザインは大河原邦男。出典は『B-club』vol.70より。
[編集] Gキャノン
Gキャノン(ジーキャノン、G-CANNON)は、『機動戦士ガンダムF91』に登場する、地球連邦軍の中距離支援用量産型MSである。(型式番号:F71 (F-71))
[編集] 機体解説
Gキャノン | |
型式番号 | F71 (F-71) |
所属 | 地球連邦軍 |
建造 | アナハイム・エレクトロニクス社 |
生産形態 | 量産機 |
頭頂高 | 14.3m |
本体重量 | 8.7t |
全備重量 | 23.1t |
ジェネレーター出力 | 3,350kW |
スラスター総推力 | 89,260kg(27,840kg×2、16,790kg×2) |
アポジモーター数 | 50 |
装甲材質 | ガンダリウム合金セラミック複合材 |
武装 | バルカン砲×2 4連マシンキャノン×2 ダブルビームガン×2 ビームサーベル×2 ビームライフル |
主な搭乗者 | 地球連邦軍一般兵士 |
ガンダムF90サポートタイプの量産モデルである。サナリィとしてはキャノンガンダムをそのままの仕様で量産化したい意向だったが、本来は研究機関であったサナリィは、その当時まだ大量生産能力に乏しく、さらに量産コスト自体の削減化と長年のモビルスーツ開発実績を持つ企業を無視できないという連邦軍の政治判断から、本機の特許ライセンスはサナリィのままとし、製造はアナハイム・エレクトロニクスに委託するという体制が採られた。アナハイム技術陣の手により複数の機構は既に生産ラインが確立していたヘビーガンのものを取り入れたものにリファインされ、既存の生産ラインを大幅に流用したのが本機である。これによりスペックのみではF70に劣る結果となったが、連邦軍の一定の思惑は達成された事となる。ただし、この大幅な設計変更はサナリィのF70開発陣の意向には聊か反するものであり、初めてロールアウトしたF71を見た際、彼らは不快な表情を顕にしたと伝えられている。実際のところOEM製造とは言いながらも、機体制御コンピューター等の技術提供をサナリィ側が拒否するなど、過度の秘匿主義がアナハイム側の反発を呼んだとも噂されており、両者の関係は良好とはいえるものではなかったと言われている。
またサナリィの工場生産機であるF71も多数存在する。サナリィ製のF71とアナハイム製のF71の性能の違いは今のところ不明である。
設計に当たっては支援MSとして徹底的な最適化が成され、結果として機体の軽量化・効率化に成功。モビルスーツとしての総合性能では、アナハイムが独力で開発した白兵戦用量産MSであるヘビーガンを上回っている。ただしこの頃の連邦軍の仮想敵があくまで暴動レベルの反政府活動者であった為、暴徒鎮圧の対人戦闘に主眼が置かれており、多数のMSと対峙する集団戦ではいささかの見劣りは否めない。
尚、数値上はサナリィ製・ブッホ製MSに匹敵するジェネレーター出力・スラスター推力だが、使用されているジェネレーター・スラスターは旧来のアナハイム製であり、新型の小型核反応炉は搭載されていない。効率化により、ヘビーガンよりも更に大型のジェネレーターを搭載できる容積を確保した為で、この点はサナリィによる基礎設計の確かさが覗える。
なお、アナハイム・エレクトロニクス社は独自の発展型として、Gキャノンマグナを開発している。
[編集] ミッションパック
Gキャノンにはある程度ハードポイントが存在するため、ガンダムF90のミッションパックのうちいくつかが使用可能である。また、4連マシンキャノンを別の火器に変更する案も存在した。バックパックを換装することも4連マシンキャノンを外して白兵戦用とすることも可能である。
- パワードウェポンタイプ (Powered Weapon Type)
- 『F91-MSV』に登場。フル装備型 (Full Equipment Type) ともいう。Gキャノンの迎撃仕様で、航空近接支援攻撃(クローズエアサポート、CAS)としての仕様目的もある。右4連マシンキャノンをツインビームキャノン(RX-77-4ガンキャノンIIでも試験されたことがあるという)に、左4連マシンキャノンを対空管制照準システムに変更し、右肩のハードポイントに対空管制照準システム、左肩に地対空ミサイルと照準センサー、右腕にガンユニット、左上に2連電磁レールガン、両足にそれぞれスラスターユニット(推力:16,290kg)を装備している。
- ビームキャノン&精密標準システム搭載タイプ
- 講談社発行の雑誌「ガンダムマガジン」に登場。Gキャノンの防空仕様。RX-77-4ガンキャノンIIのビームキャノンと精密標準システムを発展させたタイプである。右4連マシンキャノンをビームキャノンに、左4連マシンキャノンを精密標準システムに変更し、両足にそれぞれF90Sタイプのクルージングミサイルを装備している。これにより、ノーマルタイプよりもより遠くの敵を打ち落とせるようになった。ビームキャノンと精密標準システムは、パワードウェポンタイプのプロトタイプというべき装備である。
- 改良型200mmキャノン砲搭載タイプ
- 「ガンダムマガジン」に登場。Gキャノンの接近戦仕様。RX-77-3ガンキャノン重装型の240mmキャノン砲を発展させたタイプである。4連マシンキャノンを改良型200mmキャノン砲に変更し、両足にそれぞれF90Dタイプの5連ロケット弾パックを装備している。これにより、火力は劣るものの軽量化され、接近戦に向いた機体となった。
- 200mm長距離砲搭載タイプ
- 「ガンダムマガジン」に登場。Gキャノンの長期戦仕様。ジム・キャノンの240mm長距離砲を発展させたタイプである。右4連マシンキャノンを200mm長距離砲に変更し、左4連マシンキャノンは外している。砲の口径が下がったことで弾薬が節約され、より長時間の戦闘が可能となった。各ハードポイントに予備の弾倉を装備することも検討されているという。
- ヴェスバータイプ(V.S.B.R. Type、新型火器試験仕様)
- 『F91-MSV』に登場。Gキャノンの新型火器試験仕様。4連マシンキャノンをヴェスバーに変更している。おそらくジェネレーターも強化されていると思われるが、詳細不明。
右肩部 | 左肩部 | 右腕部 | 左腕部 | 右背部 (バックパック) |
左背部 (バックパック) |
右脚部 | 左脚部 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
本体(白兵戦タイプ) | - | - | - | - | - | - | - | - |
ノーマルタイプ | - | - | - | - | 4連マシンキャノン | 4連マシンキャノン | - | - |
パワードウェポンタイプ | 対空管制照準システム | 地対空ミサイル&照準センサー | ガンユニット | 2連電磁レールガン | ツインビームキャノン | 対空管制照準システム | スラスターユニット | スラスターユニット |
ビームキャノン&精密標準システム搭載タイプ | - | - | - | - | ビームキャノン | 精密標準システム | クルージングミサイル | クルージングミサイル |
改良型200mmキャノン砲搭載タイプ | - | - | - | - | 改良型200mmキャノン砲 | 改良型200mmキャノン砲 | 5連ロケット弾パック | 5連ロケット弾パック |
200mm長距離砲搭載タイプ | - | - | - | - | 200mm長距離砲 | - | - | - |
ヴェスバータイプ | - | - | - | - | ヴェスバー | ヴェスバー | - | - |
[編集] 劇中での活躍
劇中では特に目立った活躍はしていない。
[編集] 備考
メカニックデザインはGキャノン、パワードウェポンタイプ、ヴェスバータイプ共に大河原邦男。またビームキャノン&精密標準システム搭載、改良型200mmキャノン砲搭載、200mm長距離砲搭載のプラモデル改造案も大河原邦男。
パワードウェポンタイプは、「ガンダムマガジン」第1号での発表時はフル装備型という名称であったが、「ガンダムマガジン」第5号で『F91-MSV』のタイトルと共に発表されたときにはパワードウェポンタイプに変更されている。
[編集] F9系統
F9系統では高性能試作機の研究が行われていた。
- F90 (F90I) ガンダムF90
- F90A (F90IA) ガンダムF90アサルトタイプ (長距離侵攻仕様)
- F90D (F90ID) ガンダムF90デストロイドタイプ (接近戦仕様)
- F90E (F90IE) ガンダムF90イーワックタイプ (電子収集仕様)
- F90H (F90IH) ガンダムF90ホバータイプ (局地戦仕様)
- F90M (F90IM) ガンダムF90マリンタイプ (水中戦仕様)
- F90P (F90IP) ガンダムF90プランジタイプ (大気圏突入仕様)
- F90S (F90IS) ガンダムF90サポートタイプ (長距離支援仕様)
- F90V (F90IV) ガンダムF90ヴェスバータイプ (新型火器試験仕様)
- OMS-90R ガンダムF90火星独立ジオン軍仕様
- F90II ガンダムF90II
- F90I (F90II I) ガンダムF90IIインターセプトタイプ (迎撃追撃仕様)
- F90L (F90IIL) ガンダムF90IIロングレンジタイプ (長距離狙撃仕様)
- F90III ガンダムF90III
- F90Y (F90IIIY) クラスターガンダム
- F91 ガンダムF91
- F91 ガンダムF91パワードウェポンタイプ(重装型)
- F91 ガンダムF91ツインヴェスバータイプ
- 量産型ガンダムF91
- ハリソン・マディン専用量産型F91(木星戦役Ver)
- ハリソン・マディン専用量産型F91
- F92
- F97 (XM-X) クロスボーン・ガンダム
- F97-E (XM-10) フリント
- F99R Rガンダム
- F99 レコードブレイカー
[編集] ガンダムF91
ガンダムF91(ガンダムエフきゅうじゅういち、ガンダムフォーミュラナインティワン、GUNDAM FORMULA 91: GUNDAM FORMULA NINETY ONE)は、『機動戦士ガンダムF91』に登場する地球連邦軍の試作MS。(型式番号:F91 (F-91) )
[編集] 機体解説
ガンダムF91 | |
型式番号 | F91 (F-91) |
所属 | 地球連邦軍 |
建造 | サナリィ |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 15.2m |
本体重量 | 7.8t |
全備重量 | 19.9t |
ジェネレーター出力 | 4,250kW |
スラスター推力 | 15,530kg×4 4,380kg×6 |
スラスター総推力 | 88,400kg |
アポジモーター数 | 51 (8) |
装甲材質 | ガンダリウム合金セラミック複合材 |
武装 | バルカン砲×2 メガマシンキャノン×2 ヴェスバー×2 ビームシールド×1 (1) ビームサーベル×2 ビームライフル ビームランチャー |
主な搭乗者 | ベルフ・スクレット シーブック・アノー ハリソン・マディン ジョン・スコット大佐 |
「フォーミュラ計画」によって開発された機体の一つ。F90シリーズによって得た小型化の成功の更に先、「現時点でのMSの限界性能の達成」を目指して作られた超高性能MSである。クラスターガンダムと並行する形で開発された。F90開発で培われた技術が生かされているが、マルチブル・コントラクション・アーマー(MCA)構造の採用等により、その構造は従来のMSと根本的に異なる。「ガンダムF91」の名前は名機 RX-78-2ガンダムにあやかってスペースアーク艦長代理、レアリー・エドベリが命名したもの。正式な名称は型式番号そのままの呼び名「F91」である。
新型核融合炉とIフィールド整形技術の採用により、従来のガンダムシリーズよりも小型かつ超高性能である。さらに、ビームシールド防御を可能とし、シールド分の重量の軽量化も実現している。標準装備となったヴェスバーは、通常のビームシールドを貫通する威力を誇る。
また、本機に搭載されたバイオコンピューター(開発はサナリィ所属の技師でシーブック・アノーの母親であるモニカ・アノー)は追従性の向上に大きく貢献しているほか、パイロットの技量を分析し、乗員に過度の負担をかけないよう機体性能にリミッターをかける役割も有する。パイロットの技量が機体の最大稼動に対応できるとコンピューターが判断しない限り、最大出力は発揮されない仕組みである。
リミッターが解除され最大稼動モードが発動すると、頭部のフェイスガードと各部位の放熱フィンが展開され、バイオコンピューターの強制冷却が行われる。これでも排熱しきれない熱は装甲まで達し、装甲表面の金属片の剥離とともに排熱されることとなる(金属剥離効果 (Metal Peel-off effect: MEPE) )。この際の副次的効果として、剥離した金属片が敵機のセンサーに認識されるために敵機のパイロットから最大稼動時の本機を見た場合、本機の圧倒的な機動力と相俟って本機があたかも分身しているかのようにように見える(実際は金属片による擬似的な残像であり、俗に「物理分身」「質量を持った残像」とも呼ばれる)。結局この機体はかつてニュータイプと呼ばれたものしか最大性能を発揮できない超高性能な機体として完成した。
F91は機動性、運動性共に優れていて、推力重量比においても優れている。(機動性=最大速度・加速の性能。運動性=限定空間における旋回・方向転換の速さ)。
[編集] 劇中での活躍
『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』では、運用試験の為搬入された連邦軍ラー・カイラム級機動戦艦エイブラムがオールズモビルとの戦闘に突入した為、ベルフ・スクレット搭乗機として運用されている。尚、この時点ではバイオコンピューターは搭載されていない。宇宙世紀0122年12月フロンティアIに搬入され、頭部コンピューターの換装が行われる。
F91のバイオコンピュターの換装、調整後に試験飛行を行ったのはジョン・スコット大佐 である。
『機動戦士ガンダムF91』において、当初クロスボーン・バンガードに襲撃されたシーブックたちが逃げ込んだ戦艦スペース・アーク内で整備されていた。回路の接続に問題を抱えていたが、シーブックの妹リィズが母モニカから教えられていた「あやとり」のかけ方をヒントに、バイオコンピューターの起動に成功する。その後、シーブックがパイロットになり、クロスボーン軍との戦いで多大な戦果(ラフレシア撃墜など)をあげる。ラフレシアとの決戦の際に分身現象が確認されている。
[編集] ミッションパック
F91にはある程度ハードポイントが存在するため、ガンダムF90のミッションパックのうちいくつかが使用可能である。また、独自のバリエーションも存在する。
[編集] パワードウェポンタイプ
ガンダムF91 パワードウェポンタイプ | |
武装 | バルカン砲×2 メガマシンキャノン×2 4連ビームガドリングガン×2 ミサイルランチャー(対艦ミサイル×2)×2 ビームシールド×1 ビームサーベル×2 ビームライフル ビームランチャー |
パワードウェポンタイプ (Powered Weapon Type)
『F91-MSV』に登場。重装型 (Heavy Weapons Type) ともいう。ヴェスバーが完成しなかった場合を考慮し、ヴェスバーがなくても同程度の性能が出せるように強化されたタイプ。ヴェスバーの代わりに4連ビームガドリングガンとミサイルランチャー(対艦ミサイル×2)を組み合わせたウェポンユニットをバックパックに2基装備する。ショルダーアーマーも強化され、アポジモーターが増設されている。
[編集] ツインヴェスバータイプ
ガンダムF91 ツインヴェスバータイプ | |
武装 | バルカン砲×2 メガマシンキャノン×2 改良型ヴェスバー×2 肩部改良型ヴェスバー×2 ビームシールド×2 ビームサーベル×2 新型ビームライフル ビームランチャー |
ツインヴェスバータイプ (Twin V.S.B.R. Type)
『F91-MSV』に登場。背部に新型バックパックを装備している。その新型バックバックに新たに改良型ヴェスバーを2基追加し合計4基のヴェスバーを所持している。
改良型ヴェスバーはGキャノンのヴェスバータイプと多少に形に似た形に見えるがF91 ツインヴェスバータイプに装備された改良型ヴェスバーの出力は大幅に増強されている。 また、この改良型ヴェスバーにはビギナ・ゼラのヴェスバーの様な補助スラスター付きヴェスバーになっていて、推力向上にも役に立っている。X字型に展開もでき機敏な動きができるようになっている。
ツインヴェスバー非使用時の折りたたんだ形は// \\の形に収まる。
ビームシールドも両腕に各1基ずつ合計2基装備されていることで防御力においてもこの時代の小型MSではトップクラスの防御力であると推測される。
[編集] デザイン
この機体のデザインは大河原邦男であり、変形する際に背部に今までにないバックパックVSBRを配置するなどアイディアに富んでいる。また機体はガンダムとしては珍しく(サナリィ系のガンダムに多い)非常に丸みを帯びており角張った部分が少く(例えば上腕や大腿部が人間のそれと同じような丸みがある。)、どことなく女性的なイメージがあるのも特徴。
メカニックデザインはF91、パワードウェポンタイプ、ツインヴェスバータイプ共に大河原邦男。他のガンダムと差別化を図るためにそれまでの「直線」「直面」が主体だったのに対し「曲線」「曲面」が主体になっている。 指も「角指」から「丸指」になっている。
特に胸部の形状は、これまで大河原や他のデザイナーがデザインしてきたガンダムと呼ばれるモビルスーツのデザインと一線を画す。このデザインについて大河原は、バイクのエンジンとラジエーターの部分をヒントにしたと述べている。
[編集] 量産型ガンダムF91
量産型ガンダムF91(りょうさんがたガンダムエフきゅうじゅういち、MASS PRODUCTION TYPE GUNDAM FORMULA 91)は、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場する、地球連邦軍の量産型モビルスーツ。
[編集] 機体解説
F91を量産機にするため性能を調整された機体。最大の特徴でもあった最大稼動モードは、強制排熱を必要とするほどの限界稼動が行われる状況が発生する事が無いと判断され、量産化の際には省略された。(但しフェイスガードを開閉する機構だけは残されている)顔の2つの溝はない。
少数が量産され、『機動戦士クロスボーンガンダム』では、地球連邦軍の宇宙艦隊所属機として登場した。使いこなせるパイロットは少ないらしく、オリジナル機のパイロットであるキンケドゥはクロスボーン・ガンダムX1でハリソン機以外のF91数機を一蹴した際にそれを指摘している。
本編中はオリジナルのF91との差が不明だったが、『第2次スーパーロボット大戦α』で初めて塗装の差異が判明した(それ以前に発売された『SDガンダム GGENERATION-F』では量産型F91というユニットは存在せず、F91部隊はハリソン機を除き全てオリジナル機となっていた。また、上記の第2次αでは量産機は(ハリソン機も含め)全機飛行不可になっている)。
[編集] ハリソン・マディン専用量産型ガンダムF91
ハリソン・マディン専用量産型ガンダムF91(りょうさんがたガンダムエフきゅうじゅういち、MASS PRODUCTION TYPE GUNDAM FORMULA 91)は、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場する、地球連邦軍の改造型量産型MS。
[編集] 機体解説
F91量産型のうちの1機、ハリソン・マディン大尉の搭乗機は増加試作機に改修を施したガンダムF91であり、青いパーソナルカラーで塗られている。ハリソン機はヒートシンク等の技術強化やバイオコンピューターの改良により、金属剥離効果 (MEPE)による"質量を持った残像現象"を起こさずにフェイスオープンと放熱フィンのみで限界稼働が可能である。搭載武器のヴェスバーは依然強力無比なビーム兵器であり、キンケドゥ(シーブック)たちも苦戦している。
塗装パターンは幾度か変更されたようである。
- ハリソン・マディン専用量産型ガンダムF91(木星戦役Ver)
青色と黄色の塗装パターンである。
- ハリソン・マディン専用量産型ガンダムF91
青色と白色と黄色の塗装パターンである。
[編集] 備考
ハリソン専用機は「GUNDAM FIX FIGURATION」で発売された際にコンパチ仕様の都合により塗装パターンが変更されており、『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』ではGUNDAM FIX版の塗装パターンで登場している。
金属剥離効果 (MEPE)は廃熱効果を期待してつけられた装備であるが、副産物として敵機体に有効な幻惑手段であり、その機体効果を追研究しなかった点では謎の残る機体である(ちなみに、『第2次スーパーロボット大戦α』では量産型も分身可能。味方としては頼りになるが、敵として登場した際は発動する前に簡単に落せてしまうため、ある意味でF91が使い辛い機体である事を証明していた)。
[編集] F92
F92(エフきゅうじゅうに、フォーミュラナインティツー、FORMULA 92: FORMULA NINETY TWO)は、『機動戦士ガンダムF91』の映画公開の後にテレビ放映の主人公機になるはずだった機体である。高機動戦闘兼次期主力兵装試験機とされる。(型式番号:F92)
具体的な情報はまったく明かされておらず、そもそもデザインされたのかどうかさえ不明である。
[編集] F97
クロスボーン・ガンダムを参照。
[編集] F97-E
フリントを参照。
[編集] F99
[編集] レコードブレイカー
レコードブレイカーは、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』に登場する、サナリィ製の実験用MS。(型式番号:F99)
[編集] 機体解説
レコードブレイカー | |
型式番号 | F99 (F-99) |
所属 | サナリィ |
建造 | サナリィ第2月面開発研究所 |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 不明 |
本体重量 | 不明 |
全備重量 | 不明 |
ジェネレーター出力 | 不明 |
スラスター総推力 | 不明 |
アポジモーター数 | 不明 |
装甲材質 | ガンダリウム合金セラミック複合材 |
武装 | バルカン砲×2 ビームシールド×2 ビームサーベル×2 改良型ザンバスター 改良型ビームザンバー |
主な搭乗者 | ヨン ユリシーズ ドレック |
サナリィ第2月面開発研究所で開発中のMSで、推進力に小型化された「ミノフスキードライブユニット」を搭載した初の機体である。ユニットの小型化によって既存のMSを遥かに超える機動性を得る事に成功した。後のV2ガンダムとは異なりX状にドライブユニットが展開し、V2ガンダムの2基に対し4基のユニットが装備されている。
「ユニットの小型化」が目的だった為に実験機としての色合いが濃い、本体フレームにF97(クロスボーン・ガンダム及びフリント)のものを流用、その75%が共通となっている。この機体の開発の為、F97用の部品も僅かながら製作されており海賊軍残党は補給を受ける事が出来た。明確ではないがコアファイターも搭載されている模様で胴体の基本構造はほぼ同機と差異が無いと思われる(2話でコクピットハッチと共にキャノピーを開閉している描写が確認出来る)。尚、武装は専用武装ではなく、フリントの物が流用されているようだ。
同型機が3機製作され月面にてテストを行っていたが、その情報を木星帝国側は察知しており機体とデータの破壊を目的に戦力を送っている。
その結果、ヨン機とユリシーズ機の2機は撃墜、ドレック機は撃墜を免れたがミノフスキードライブユニットが破壊され、機体データと予備パーツは研究所内に進入した別働隊によって失われた。
[編集] 備考
- 外観はザンスカール帝国MS群、特にザンスパインに繋がる様なデザインを持ち、それとなくVガンダムへの関連性を思わせる。ちなみに連邦軍にプレゼンテーションをする際には頭部アンテナをつけて「ガンダム的な」頭部に変更する予定らしい。連載時は白黒ページだったので色は不明であったが、単行本表紙ではオレンジをメインに黄色のアクセントとなっている。
- 製作に携わったスタッフにはMSに必要以上の高性能は好ましくないという意見もあり、上層部の評価もあまり芳しくない。
- 開発にはオーティス、ミューラと呼ばれる人物が係わってるが「Vガンダム」に登場した同名のキャラクターと同一人物なのかは、現時点では推測の域から脱していない。
- 理論上、地球-木星間を僅か一週間(150時間)で航行可能な性能を持つが、その際は食料やエネルギーパックなどのオプションユニットが必須となる。
[編集] Rガンダム
Rガンダム(アールガンダム、R GUNDAM)は、バンダイのプラモデル『SDガンダム BB戦士』のSDVシリーズに登場するMS。(型式番号:F99R (F99-R) )
SDガンダムの機体であったが後にリアル化されており、リアル作品として展開する計画もあったらしい。そのため「F99R」 (F99-R) の型式番号が付けられている。
外観はシャッコーの様な外観を持っている。
[編集] 参考文献
- 講談社 「ガンダムマガジン」第1号 - 第6号(1990年 - 1991年発行)
- ラポート ラポートデラックス『機動戦士ガンダムF91』(1991年発行)
- バンダイ 「MJ(模型情報)」別冊『SUPER MJ 機動戦士ガンダム最新MS造形資料集』
- メディアワークス 『MOBILE SUIT Illustrated 2003 機動戦士ガンダム MS大全集2003』(2003年発行) ISBN 4-8402-2339-4
[編集] 関連項目
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