大阪外国語大学
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大阪外国語大学
大学設置 | 1949年 |
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創立 | 1921年 |
学校種別 | 国立 |
設置者 | 国立大学法人大阪外国語大学 |
本部所在地 | 大阪府箕面市粟生間谷東8丁目1-1 |
キャンパス | 本部(大阪府箕面市) |
学部 | 外国語学部 |
研究科 | 言語社会研究科 |
ウェブサイト | 大阪外国語大学公式サイト |
大阪外国語大学(おおさかがいこくごだいがく、英称:Osaka University of Foreign Studies)は、大阪府箕面市粟生間谷東8丁目1-1に本部を置く日本の国立大学である。1949年に設置された。大学の略称は大阪外大(おおさかがいだい)、大外大(おおがいだい・だいがいだい)、阪外(はんがい)。
目次 |
[編集] 概観
2007年9月まで日本でただ二つの外国語学部としての国立単科大学のひとつであり、特徴として、他大学の外国語学部と比べると学生が専攻できる言語・地域文化が多岐にわたり、また北欧やアフリカの言語まで世界の言語を幅広く押さえている点が挙げられる。外国語学部地域文化学科は、そのように多岐にわたる地域研究を専門とする。
同時に、この大学は外国語教育を主体とする人文・社会科学の国立大学であるというスタンスもとっている。外国語学部国際文化学科においては、一、二年次に専攻語を週5時間とメインに学び、その言語教育を基盤にしたうえで、三、四年次では各自の専門分野を主に学ぶという形をとることで、言語、情報、文化、政治・経済、資源・環境などに対する専門性を同時に身につけることを目標とする。
外国語学部からなるもう一方の国立単科大学である東京外国語大学とは姉妹関係にあり、体育会所属団体(運動部)による東西外国語大学対抗戦が毎年行われている。
1991年には外国人留学生のためのコースを改組した留学生日本語教育センター(現・日本語日本文化教育センター)を大学に併設した。主に(日本国の)国費留学生を受け入れており、特に、文部科学省の国費学部留学生(日本の大学学部へ入学するコース)の日本語教育は、大阪外国語大学以外では東京外国語大学(留学生日本語教育センター)でしか行われていない。そのほか、国費の研究留学生、日本語日本文化研修生等の日本語教育、さらには、交流協定校との交換留学生の日本語教育も行われており、その規模は国内最大級といえる。
また国内においては、専攻語としてスウェーデン語、デンマーク語、ハンガリー語、スワヒリ語を学士レベルで学べる唯一の大学でもある。
25の専攻語以外にも、研究外国語科目という形で多くの外国語の授業が開講されており、その数は100を超え国内最大規模といえる。具体的には、広東語、満州語、アイヌ語、ウイグル語、ソグド語、チベット語、カレン語、オセアニア諸語中の一トク・ピシン語、シャン語、モン=クメール諸語、サンスクリット語、パーリ語、ネパール語、ヘブライ語、西部非バントゥ諸語のハウサ語、西部バントゥ諸語のリンガラ語、チェコ語、ポーランド語、古代教会スラブ語、リトアニア語、オランダ語、ケルト諸語のウェールズ語、カタルーニャ語、ルーマニア語、ラテン語、古典ギリシア語、人工言語エスペラント(語)などの授業のうち、多くのものが毎年、その他は隔年、数年に一年というような形で、毎週これまで開講されてきた。(一部短期集中講義形式あり)
外大としての特性から人材輩出が国内にとどまらないといえる。また、男子学生の人数の割りに有力企業、優良企業の役員クラスが多い。主な得意分野として、商社、石油系、航空系、マスコミ系が挙げられ、メーカーでも海外部に配属されることが多いという。また、その他の分野でも関西を中心とした有力企業の多くに役員クラスを輩出しており、三井住友銀行を含むメガバンクにも役員が多い。その他のトピックとしては、近隣の国公私立大学への人材輩出も秀でており、関西大学、滋賀大学の現学長や神戸市外国語大学の前学長は大阪外国語大学出身者である。また、司馬遼太郎、陳舜臣などの人材を、文学界に輩出してきた。
[編集] 国立大学法人大阪大学との統合
国立大学法人大阪大学との統合を協議中である。2006年3月23日に両大学学長が統合推進についての合意書を締結した。2007年10月の統合、2008年の新規学生受入れを目標としている。現大阪外国語大学のキャンパスは大阪大学箕面キャンパスとなる予定。統合に際して、大阪外国語大学外国語学部は、国際文化学科と夜間主コースの新規学生の募集を停止した上で、大阪大学外国語学部となる予定。なお、統合以前に入学した学生に関しては、カリキュラムは大阪大学側により保障される予定である。
[編集] 沿革
[編集] 年表
- 1921年12月 大阪外国語学校が現在の大阪市天王寺区上本町8丁目に創設。
- 1944年4月 大阪外事専門学校に改称。
- 1949年5月 新制大阪外国語大学として発足。
- 1954年4月 留学生別科設置。
- 1956年4月 専攻科設置。
- 1958年 短期大学部が併設される。
- 1969年4月 大学院外国語学研究科(修士課程)設置。
- 1979年9月 箕面市粟生間谷に移転。(上本町の跡地は後に大阪国際交流センターとなる。)
- 1993年4月 学科改組により、大講座制と昼夜開講制を導入。
- 1998年4月 大学院言語社会研究科(博士課程設置)。
- 2004年4月 国立大学法人大阪外国語大学となる。
- 2005年11月1日 箕面市と包括協定を締結。
[編集] 教育および研究組織
[編集] 組織
[編集] 学部
- 外国語学部
- 国際文化学科
- 昼間主コース
- 言語・情報専攻
- 日本語専攻
- 比較文化専攻
- 国際関係専攻
- 開発・環境専攻
- 夜間主コース
- 言語専攻
- 比較文化専攻
- 国際関係専攻
- 昼間主コース
- 地域文化学科
- 昼間主コース
- 東アジア地域文化専攻
- 東南アジア・オセアニア地域文化専攻
- 南アジア地域文化専攻
- 中東地域文化専攻
- アフリカ地域文化専攻
- ロシア・東欧地域文化専攻
- 中・北欧地域文化専攻
- 南欧地域文化専攻
- 北米地域文化専攻
- 中南米地域文化専攻
- 夜間主コース
- 東アジア地域文化専攻
- ロシア・東欧地域文化専攻
- 中・北欧地域文化専攻
- 南欧地域文化専攻
- 北米地域文化専攻
- 中南米地域文化専攻
- 昼間主コース
- 国際文化学科
[編集] 専攻語
- 中国語
- 朝鮮語
- モンゴル語
- インドネシア語
- フィリピノ語
- タイ語
- ベトナム語
- ビルマ語
- ヒンディー語
- ウルドゥー語
- アラビア語
- ペルシア語
- トルコ語
- スワヒリ語
- ロシア語
- ハンガリー語
- デンマーク語
- スウェーデン語
- ドイツ語
- 英語
- フランス語
- イタリア語
- スペイン語
- ポルトガル語
- 日本語
[編集] 大学院
- 言語社会研究科
- 地域言語社会専攻<博士前期課程>
- 東アジアコース
- 東南アジア・オセアニアコース
- アジア・アフリカコース
- ロシア・東欧コース
- 中・北欧コース
- 南欧コース
- アメリカコース
- 通訳翻訳学専修コース
- 日本語・日本文化特別コース
- 国際言語社会専攻<博士前期課程>
- 国際コース
- 日本コース
- 言語社会専攻<博士後期課程>
- 言語社会専攻
- 地域言語社会専攻<博士前期課程>
[編集] 附属機関
- 日本語日本文化教育センター(旧:留学生日本語教育センター)
[編集] 教育
- 公開講座
[編集] 学生生活
[編集] 間谷祭
大阪外大の学園祭。11月上旬に開催される。外国語劇、模擬店、展示、学生によるコンサートなどが催される。
[編集] 夏祭り
7月上旬に開催。
[編集] スポーツ
- 東外大戦(東西外国語大学対抗戦) - 10月。体育会系部活ごとに行われる。
- 全学駅伝大会 - 12月
[編集] 大学関係者と組織
[編集] 大学関係者組織
[編集] 大学関係者、著名人一覧
[編集] 交通アクセス
最寄停留所は阪急バス「大阪外大前」「間谷住宅4」
- 北大阪急行電鉄、大阪高速鉄道(大阪モノレール)千里中央駅、阪急電鉄北千里駅から阪急バスで大阪外大前行き、間谷住宅行きに乗車
- 阪急電鉄箕面駅から阪急バスで間谷住宅行きに乗車(1~2時間に1本程度)
- JR茨木駅西口(一部阪急電鉄茨木市駅西口発あり)から阪急バス阪急石橋行き、または阪急電鉄石橋駅からJR茨木(一部阪急茨木)行きバスに乗り「小野原」下車、大阪外大前行き、間谷住宅行きに乗り換え。
- JR茨木駅西口、阪急電鉄茨木市駅西口から奥行きバス(但し2時間に1本もない)で「山の口」下車、徒歩(上り坂)約15分
- 他に、授業のある日は授業時間に合わせて、JR茨木駅西口と阪急電鉄箕面駅から学生便が運行されている。
- 大阪高速鉄道(大阪モノレール)彩都線、彩都西駅からキャンパス北側の学生寮地区に新設の北門まで約10分、そこから講義棟地区まではさらに約5分。大阪外国語大学と彩都西駅間には、道路が建設される予定であるが、現在は仮歩道により通行可能。(深夜0時から朝7時までの時間帯は通行禁止)