秩父鉄道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
種類 | 株式会社 |
市場情報 | |
略称 | 秩鉄 |
本社所在地 | 360-0033 埼玉県熊谷市曙町1丁目1番地 |
電話番号 | 048-523-3311 |
設立 | 1899年(明治32年)11月8日 |
業種 | 陸運業 |
事業内容 | 旅客鉄道事業 他 |
代表者 | 代表取締役社長 荒舩重敏 |
資本金 | 7億5千万円 |
売上高 | 48億円(2004年度・単独) |
従業員数 | 366人(2005年3月31日現在・出向者除く) |
決算期 | 毎年3月31日 |
主要株主 | 太平洋セメント 有恒鉱業 |
外部リンク | www.chichibu-railway.co.jp |
秩父鉄道株式会社(ちちぶてつどう)は、埼玉県北部に2路線を有する中小私鉄である。鉄道事業のほか、索道(三峰ロープウェイ)、不動産業、観光事業も行う。本社は埼玉県熊谷市曙町1丁目1番地。ジャスダック証券取引所上場企業(証券コード:9012)。略称は「秩鉄(ちちてつ)」。
太平洋セメントが筆頭株主であり、同社の前身である秩父セメント時代から行っている武甲山から産出される石灰石を運ぶ貨物輸送が盛んである。東武鉄道との関係も密接で、車両や路線に関する細かい設備などに、東武との共通点も見られる。また旅客輸送は、沿線に多くの観光地を控えているため、地域輸送のほか西武池袋線・西武秩父線からの直通運転や蒸気機関車(SL)の運転などの観光輸送も行われている。詳細は路線記事を参照のこと。
目次 |
[編集] 歴史
- 1899年 上武鉄道株式会社設立。本社:東京市日本橋区。
- 1901年 熊谷~寄居間を開業。
- 1916年 秩父鉄道株式会社に改称。
- 1921年 北武鉄道が羽生~行田(現行田市)間を開業。
- 1922年 秩父鉄道が北武鉄道を合併。
- 1930年 羽生~三峰口間が全線開通。
- 1936年 寄居自動車株式会社を買収。
- 1939年 三峰索道(第一次)開業。
- 1949年 秩父自然科学博物館を開館。
- 1954年 東武東上線から乗入れ列車運転開始。
- 1964年 三峰索道(第二次)開業。
- 1966年 三峰索道(第一次)廃業。
- 1970年 不動産業営業開始。
- 1979年 貨物専用三ヶ尻線(武川~熊谷貨物ターミナル間)開業。
- 1980年 本社を熊谷市に移転。秩父自然科学博物館を閉館。
- 1988年 SL列車「パレオエクスプレス」運転開始。
- 1989年 秩父鉄道創立90周年事業として、三峰口駅に秩父鉄道車両公園を開園。
- 1989年 西武鉄道からの乗入れ列車運転開始。
- 1997年 バス部門を秩父鉄道観光バスに分社。
- 2006年 セメント輸送廃止。
[編集] 路線
以下の路線を有している。秩父本線は沿線の埼玉県立熊谷高等学校の生徒をはじめとした若者の間では「チチビアンライン」または「ちちてつ」として親しまれている。
[編集] 鉄道
[編集] 索道
[編集] カードへの対応
なお、秩父本線・三峰ロープウェイおよび子会社秩父鉄道観光バスによる路線バスは、パスネット・バス共通カードおよびPASMOには対応していない。秩父本線は埼玉県内で唯一、PASMO・Suicaが導入されていない鉄道路線となっている。西武秩父線との直通運転及び、寄居駅でのJR八高線・東武東上線との改札口共有により、パスネット・Suica・PASMOの利用者がそのまま秩父本線内に入ってくることがあるため、パスネットおよびSuicaの駅員用精算端末をそれぞれ借り受けて対応している(PASMOの対応は不明)。
なお、羽生駅(東武伊勢崎線)・熊谷駅(JR高崎線)・寄居駅・御花畑駅(西武秩父駅西武秩父線)と導入各社との乗り換え利用も多く、パスネットやPASMOの導入を検討はしたものの、費用対効果がそぐわない可能性が高いことから断念している。なお、PASMO、またはSuicaに関しては要望が高まれば導入再検討(主要駅以外は簡易改札での対応)の可能性も残される。
[編集] 車両
[編集] カラー
以前は、黄色地に黒または紺の線を引いたオリジナルデザインを鉄道車両・タクシー・バス車両など、グループ全般にわたり導入していたが、現在は主流ではない。タクシー車両・観光バス車両では、今でも、そのデザインをまとった車両が一部ある。
[編集] 現有形式
- 電車
- 他の事業者から譲りうけた1000形(国鉄101系電車)、5000形(東京都交通局6000形)を使用している。1000形と5000形は前所有事業者では全車廃車になっている。
- 客車
- 12系客車(旧JR東日本12系)
- 機関車
- 貨車
[編集] 消滅形式
- 電車
- 客車
- 機関車
- 貨車
- テキ100形
- ワキ800形
- ワフ30形
- ワフ40形
- ワフ50形
- ヨ10形
- ホキ10形
- ホキ1000形
[編集] 乗り入れ車両
- 電車
- 西武4000系 - 西武が秩鉄に乗り入れを始めた当初は、西武4000系が間合い運用として秩鉄線内の三峰口発着列車として運用されていた事がある。
- 西武新101系
- 東武8000系 - 定期運用は1992年廃止されたが、東上線と伊勢崎線との転属車両を牽引する回送列車として入線する。
- 国鉄115系 - 過去に上野始発熊谷分割併合の「みつみね」など、営業列車として乗り入れていた時期あり。冷房車は秩父鉄道線内では乗務員の判断で冷房が使用されることがあった。秩父夜祭りの際の乗り入れもあった。
西武鉄道との直通運行列車(池袋・飯能~寄居・三峰口間)のうち寄居行き列車は、2007年3月6日から長瀞駅までの運行に変更された。三峰口行きは変更なし。
[編集] 保存車両
秩父鉄道車両公園参照。単体の保存車両は個別の形式の項も参照
[編集] 関連会社
- 宝登興業 - 宝登山ロープウェイ運営
- 秩父鉄道観光バス - バス子会社
- 秩鉄ハイヤー - タクシー
- 秩鉄タクシー - タクシー
- 熊倉高原センター - 飲食業
- 秩鉄かんぽサービス - 飲食業
- 秩鉄商事 - 卸・販売
- 秩父建設 - 建設
- 秩鉄興業 - 電気工事
- 秩父観光興業 - 旅行代理
- 長瀞不動寺奉質会(非連結子会社)
- 秩父観光(非連結子会社)
[編集] ロケ撮影など
秩父鉄道では、映画、ドラマ、CM撮影などで使用されることが多い。広瀬川原車両基地構内や熊谷駅構内、三峰口駅のプラットホームなどが撮影に使用されている。千葉県の小湊鐵道と並んで数も多い。撮影されたおもな作品は以下の通り。
- 東映の特撮ヒーロー番組には1970年代後半以降、ロケ地を個別に挙げられない程多く登場している。
- 広瀬川原車庫
- 行田市駅
- ローソン(CM)
- 皆野駅
- 黄泉がえり(映画)
- 野上駅
- 天体観測(ドラマ)
- 上長瀞駅
- 武州日野駅
- 時効警察(ドラマ)
その他多数
[編集] 備考
地元民の話では、当初は皆野辺りから小鹿野町へ向けて線路を敷く予定であったらしいが、武甲山からの石灰岩が産業用セメントとしての推定埋蔵量がハッキリとした数値となり、秩父を通ることになった(商業等においては、昔は現・秩父市内中心部よりも、現・小鹿野地区の方が栄えていた。小鹿野の名を冠した信用金庫がある位である)。 計画としては現在の終点・三峰口駅から秩父市大滝地区(旧大滝村)へ路線を延長する予定であったが中止となっている。三峰口駅の引き上げ線はその名残であり、かつては鉱山のホッパーまでつながっていた。また、大滝村方面にケーブルカーを建設する計画もあったという。
[編集] 外部リンク
カテゴリ: 鉄道関連のスタブ項目 | 日本の鉄道事業者 | 秩父鉄道 | 索道事業者 | 埼玉県の企業 | ジャスダック上場企業