西浜松駅
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西浜松駅(にしはままつえき)は、静岡県浜松市中区森田町306-2にある日本貨物鉄道(JR貨物)の貨物駅。東海道本線浜松駅~高塚駅間にある。
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[編集] 取扱貨物
- コンテナ貨物
- 車扱貨物
- 産業廃棄物・特別管理産業廃棄物の取扱許可を得ている。
- オフレールステーションである豊橋オフレールステーションへの中継駅となっている。
[編集] 駅構造
上下本線を挟んで南北に側線群があり、東西に駅が広がっている。構内中央付近を東西に分断するように東海道新幹線が高架線で横断する。
着発線は西側にあり、下り線(高塚駅方面)、上り線(浜松駅方面)ともに3本ずつある。下り線は本線南側に、上り線は本線北側に並走する。このほか数本の側線・仕分線が上下着発線から分岐する。
下り線側からはコンテナホームやセメントターミナル浜松営業所へ続く側線が分岐している。セメントターミナルのセメント荷役線は2本あるが、2007年3月より使用されていない。コンテナホームは東海道新幹線の高架下を抜けた場所(駅東側)にあり、ホームが3面、コンテナ荷役線が5本ある。かつて、ホームの南側に車運車用自動車輸送基地が設置されていた。
上り線側からはJR東海浜松レールセンターへ続く側線が分岐する。その側線から、日本たばこ産業浜松工場へ続く専用線が分岐している。着発線から本線に沿い東進し東海道新幹線の高架線下を抜けた先は浜松運輸区となり、ここからJR東海浜松工場へ続く側線が分岐している。なお、上り着発線からはコンテナホームへ直接進入することができない(上下本線と交差するため)が、高塚駅と上り着発線を結ぶ単線の路線から地下通路線が分岐しており、それを通るとホーム付近へ出ることができる。
駅舎はホーム南側を通過する東海道本線の高架下にある。
[編集] 列車
- コンテナ車で編成された高速貨物列車は、上下1日7本ずつが停車する。行き先は名古屋貨物ターミナル駅や福岡貨物ターミナル駅、盛岡貨物ターミナル駅など多様。
- 専用貨物列車は、上下1日1本ずつが停車する。当駅発着のレール輸送用長物車を連結するのもこの列車である。
- トラック便は、オフレールステーションである豊橋オフレールステーションとの間に1日3往復運行されている。
[編集] 駅周辺
- 伊場遺跡
- 東海旅客鉄道浜松工場
- セメントターミナル浜松営業所 - 太平洋セメントと住友大阪セメントがそれぞれの出荷基地として使用。
- 日本たばこ産業浜松工場
- 国道257号
[編集] 歴史
- 1971年(昭和46年)4月26日 - 浜松駅の貨物取扱業務を分離する形で開業。
- 1974年(昭和49年)10月1日 - 小荷物取扱開始。
- 1978年(昭和53年)10月2日 - 小荷物取扱廃止。
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 自動車輸送基地閉鎖。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR貨物の駅となる。
- 2007年(平成19年)3月17日 - この日の到着を最後に東藤原駅発のセメント輸送が廃止(貨車の返送は行っていない)。
[編集] その他
廃車解体のために浜松工場へ甲種輸送(ときに自力回送)されてきたJR東海の在来線車両は解体の日まで、浜松運輸区の留置線に留置される。そのため、「西浜松」という言葉を、JR貨物が所有する敷地内で解体作業が行われる訳ではないにもかかわらず、「JR東海在来線車両の解体が多数行われる場所の名」と認識している鉄道ファンもいる。