防災用品一覧
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防災用品一覧(ぼうさいようひんいちらん)とは、災害時に通常の状態に復旧を行う為に使用する用品一覧である。 防災用品は、自治体、企業、家庭、個人によって目的が異なるので、内容に違いがある。 なお、今回は、以下のように各系統を区別する。
- なお、一般的ないし最低限必要と考えられるものには「※」を付けてある。
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[編集] 非常用食料品
一般に非常食若しくは、保存食と呼ばれる専用の食品が利用される。しかしインスタント食品の多くも、「定期的に消費しながら、常に新しいものを家庭内に一定量を備蓄する」という方法が取れるため、そのような対策をする家庭も見られる。なおこれらは、調理に使う飲料水も断水によって止まる可能性もあるため、調理用の水も別途用意しなければならない。当然、調理に使う熱源(コンロ)も必要になる。出来るなら、調理せずにそのまま飲食できるものの方が簡便である。
- 乾パン(非常食のイメージとして、一番認知されている。但し、味にバリエーションが無い)※
- アルファ化米(日本で、最も備蓄されている保存食。味も豊富で、食べやすく旅行用の携帯食としても人気)※
- 保存パン(最近、急激に普及し始めているが、中味は主に甘い菓子パンである)
- 缶詰(別途、温める資器材が必要)※
- レトルト食品
- インスタントラーメン(やや調理に難がある。賞味期限は半年程度)
- ミネラルウォーター※
- 塩漬け類
- 粉ミルク(乳幼児には、必須)※
- サプリメント(栄養バランスを考えるなら必要。但し、賞味期限が長くは持たない)
その他では例外的では有るが、宇宙食やレーションがある。 また、海外製の非常食もあるので各自で確認した上で検討するのも良いと思われる。
[編集] 調理器具、給水器具
災害時には水は貴重品であるため、食器類を一々洗えない場合がある。このため使い捨ての紙製食器を利用したり、または日常使っている食器の上に食品用ラップフィルムを被せて使用する。これにより、清潔に食事が出来る。また給水車からの配水を受けるために、水用の容器が欠かせない。
- 食器類※
- 紙コップ
- 紙皿
- ラップ※
- アルミホイル
- 飯盒や炊飯袋
- 給水用ポリタンク(空のペットボトルでも構わないが、注水時に時間が掛かる)※
- 浄化機、浄化装置類
- 炭(簡易浄水器を作る際に有用。ほか燃料として使用)
- 新聞紙(テーブルクロスの代わりなど)※
その他、調理用具として七輪ないし固形燃料が用いられる場合がある。また近年ではカセットコンロが普及しているが、阪神・淡路大震災以降の製品は、各社共通のガスボンベが使えるため、被災者間で燃料の貸し借りも出来る点で便利である。燃料さえ十分なら、キャンプ用品のフィールドクッカー(コッヘル、入れ子鍋)も利用できるだろう。
[編集] 簡易医療具類 (医薬品類)
その他として、
がある。特に新聞紙は有用。また病院などが遠い場合、応急的な簡易の手術器具を用意する場合もある。
[編集] 発光器具(燃料含む)
その他燃料としては
等がある。
またティッシュペーパーの紙縒を芯として、アルミホイルを芯おさえにし、サラダオイルを燃料として、簡易のランプを作ることも可能である。
[編集] 避難時使用も含む避難用品
その他として
等がある。
[編集] 救助用品
- 金槌
- 木槌
- バールあるいは形状がバールに似ているもの
- ロープ(5m程度でも、各個人が持っているなら繋げて利用でき便利)※
- 無線機(周波数で通信相手が限定される業務無線用より誰とでも通信出来るアマチュア無線用、若しくは特定小電力無線機が有効)
- 懐中電灯※
- 鉄パイプ(バールの代わり)
- ヘルメット※
- 防災頭巾※
[編集] その他
- 手旗
- ラジオ(人力発電式のものが特に有効)※
- マッチやライターといった点火器具
- 小型テレビ
- テレホンカード(商用電源が落ちた場合は使えないので注意)
- 十円玉(災害時の公衆電話で利用する)※
- 無線機
- 乾電池(自然放電するため消費期限に注意が必要。寿命が尽きても電解作用は続き、最終的には液漏れの恐れがあるため器具から抜いて保管したい)
- 発電機(携帯電話や懐中電灯を充電できる手回しの物も、近年では発売されている)
- バッテリー
- 紙袋
- ビニール袋※
- バケツ※
- ホース
その他、各自で必要なもの。
- ウェットティッシュ(手や顔を洗えない場合があるため・近年では全身拭き用のものもある)
- 石鹸(旅行用の液体ソープ小袋もあるが、非常時には下着の洗濯にも使える)
- 替えの着衣(雨で濡れたりした場合に備え、最低でもビニール袋に密封された肌着程度は必要)※
- 底の丈夫なスポーツシューズ(冠水の際にも、震災の際にも、履き易く動き易い靴が良い)※
- ナイフ(基本的な道具として、様々に利用できる・缶切や鋏などの付いたキャンピングナイフが勧められる。ただし、震災後の混乱から犯罪者扱いされる場合もあるため注意が必要。)※
- 紙と筆記用具(家から避難所に移動する際などに家族にメッセージを残すことで、行き違いが無くせる 但し不在を公表する事になり避けるべきとの意見も出ている)※
- 携帯電話(通話は制限されるが、通信インフラが生きている場合はメールなどが利用可能[1])
- 鍵を含む貴重品(避難後の不在を狙った窃盗事件も少なからず起きている)※
[編集] 関連項目
- 自衛隊
- 災害救助法
- 災害ボランティア
- 日本赤十字社
- 防災の日(9月1日)
- 防災訓練
- 防災倉庫
- リスクコミュニケーション
- 防災無線
- 市町村防災行政無線
- 自主防災組織
- 防災袋(防災非常袋)
- サバイバル
- BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)