カネヒキリ
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性別 | 牡 |
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毛色 | 栗毛 |
品種 | サラブレッド |
生誕 | 2002年2月26日 |
死没 | (現役競走馬) |
父 | フジキセキ |
母 | ライフアウトゼア |
生産 | ノーザンファーム |
生国 | 日本(北海道早来町) |
馬主 | 金子真人 →金子真人ホールディングス(株) |
調教師 | 角居勝彦(栗東) |
競走成績 | 中央10戦6勝 地方3戦2勝 海外1戦0勝 |
獲得賞金 | 4億4272万9000円 18万ドル |
カネヒキリは、日本の競走馬。主戦騎手は武豊。馬名はハワイ語で「雷の精」の意。
ダートレースでの強さと、同年齢、同じ勝負服、騎手も武豊と同じことから「ダート版ディープインパクト」とも呼ばれる。
[編集] 戦績
2004年7月31日新潟第5競走で、柴田善臣を背に3番人気でデビューしたが、4着に敗れた。同競走の勝ち馬は、後にGIII・フェアリーステークスを勝利するフェリシアだった。次の小倉の未勝利戦でも11着と惨敗した。
しかし、年明けの2005年2月13日の京都第2競走未勝利戦では、初めてのダート戦で人気も9番人気まで落ちたが、2着に7馬身差をつける圧勝だった。ここから、ダート路線での快進撃が始まり次の500万下条件戦では2着に大差勝ち。芝のGIII・毎日杯7着をはさんで、ダートに戻った端午ステークスでは2着に9馬身差、初のダート重賞GIII・ユニコーンステークスでは2着に1馬身3/4差で重賞初制覇を達成した。勢いそのまま、交流GIジャパンダートダービーは4馬身差をつけ、GI初制覇を成し遂げた。続く交流GIダービーグランプリも、直線鮮やかに抜け出しGIを連覇した。
そして、古馬との初対戦のGIII・武蔵野ステークスでは、出遅れも響き、追い込み届かずダービーグランプリで2着に破ったサンライズバッカスの2着に敗れでダート戦初黒星を喫した。しかし、ジャパンカップダートでは、シーキングザダイヤ、スターキングマンとの叩き合いを制し2分8秒0のレコードタイムで古馬との混合GI初制覇を果たした。またそれは騎乗した武豊の中央競馬史上初となる3年連続200勝達成の勝利でもあった。
同年のJRA賞にて最優秀ダートホースを受賞し、翌年2006年のフェブラリーステークスでは前年度の覇者メイショウボーラーや地方の実力馬アジュディミツオーなどが参戦する中、2着シーキングザダイヤに3馬身差で勝利し、同時に武豊も1988年の菊花賞以来19年連続GI勝利を飾った。フェブラリーステークス後はドバイワールドカップに出走するが、エレクトロキューショニストの5着に敗れ、2着のブラスハットの失格により4着に繰り上がった。しかし、ブラスハットの関係者から異議申し立てがあったため最終的な着順決定が遅れたが、6月29日に4着と決定した。 そしてドバイ後の初戦となる、6月28日の帝王賞は地方最強馬アジュディミツオーとの一騎打ちの評判が高かった。その前評判どおり直線で一騎打ちとなったレースは、アジュディミツオーの逃げに1馬身及ばずにアジュディミツオーに初めて敗れてしまった。
その後、南部杯を目標とし調整が続けられていたが、屈腱炎を発症。このまま引退するのではないかとの憶測も飛んだが、勝ち鞍がダートのみでは種牡馬として評価が低いとの陣営側の判断により現役続行、休養に入った。
[編集] 競走成績
年月日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭数 | 枠番 | 馬番 | オッズ (人気) |
着順 | 騎手 | 斤量 | 距離(馬場) | タイム (上り3F) |
タイム 差 |
勝ち馬/(2着馬) | ||
2004 | 7. | 31 | 新潟 | 2歳新馬 | 14 | 8 | 14 | 6.7(3人) | 4着 | 柴田善臣 | 54 | 芝1400m(良) | 1:24.6(37.1) | 1.6 | フェリシア | |
8. | 21 | 小倉 | 2歳未勝利 | 13 | 4 | 5 | 8.9(5人) | 11着 | 福永祐一 | 54 | 芝1800m(良) | 1:51.0(37.5) | 2.1 | ニホンピロブレイブ | ||
2005 | 2. | 13 | 京都 | 3歳未勝利 | 14 | 8 | 13 | 59.5(9人) | 1着 | 池添謙一 | 56 | ダ1800m(良) | 1:53.3(36.7) | -1.2 | (サンシーズン) | |
2. | 26 | 中山 | 3歳500万下 | 10 | 7 | 8 | 1.3(1人) | 1着 | ペリエ | 56 | ダ1800m(重) | 1:53.3(37.6) | -1.8 | (シュウザンイーグル) | ||
3. | 26 | 阪神 | 毎日杯 | GIII | 14 | 8 | 13 | 8.3(3人) | 7着 | 武豊 | 56 | 芝2000m(良) | 2:03.0(35.2) | 0.8 | ローゼンクロイツ | |
4. | 30 | 京都 | 端午S | OP | 14 | 6 | 9 | 1.2(1人) | 1着 | 武豊 | 56 | ダ1800m(良) | 1:50.8(36.5) | -1.4 | (エイシンニュートン) | |
6. | 4 | 東京 | ユニコーンS | GIII | 16 | 6 | 11 | 1.1(1人) | 1着 | 武豊 | 56 | ダ1600m(良) | 1:36.5(37.3) | -0.3 | (アグネスジェダイ) | |
7. | 13 | 大井 | ジャパンDダービー | GI | 14 | 6 | 10 | 1.1(1人) | 1着 | 武豊 | 56 | ダ2000m(良) | 2:04.9(37.8) | -0.8 | (メイプルエイト) | |
9. | 19 | 盛岡 | ダービーグランプリ | GI | 12 | 4 | 6 | 1.0(1人) | 1着 | 武豊 | 56 | ダ2000m(良) | 2:03.8(不明) | -0.4 | (サンライズバッカス) | |
10. | 29 | 東京 | 武蔵野S | GIII | 16 | 4 | 8 | 1.3(1人) | 2着 | 武豊 | 57 | ダ1600m(良) | 1:35.5(36.2) | 0.3 | サンライズバッカス | |
11. | 26 | 東京 | ジャパンCダート | GI | 16 | 5 | 10 | 2.1(1人) | 1着 | 武豊 | 55 | ダ2100m(良) | 2:08.0(36.2) | 0.0 | (シーキングザダイヤ) | |
2006 | 2. | 19 | 東京 | フェブラリーS | GI | 16 | 7 | 14 | 2.7(1人) | 1着 | 武豊 | 57 | ダ1600m(良) | 1:34.9(35.7) | -0.5 | (シーキングザダイヤ) |
3. | 25 | ドバイ | ドバイワールドC | G1 | 11 | 5 | 4着 | 武豊 | 57 | ダ2000m(良) | Electrocutionist | |||||
6. | 28 | 大井 | 帝王賞 | GI | 13 | 5 | 6 | 1.6(1人) | 2着 | 武豊 | 57 | ダ2000m(良) | 2:02.3(36.9) | 0.2 | アジュディミツオー |
[編集] 血統表
カネヒキリの血統 (サンデーサイレンス系(ヘイルトゥリーズン系)/アウトブリード) | |||
父
フジキセキ 1992 青鹿毛 北海道千歳市 |
*サンデーサイレンス Sunday Silence 1986 青鹿毛 アメリカ |
Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
*ミルレーサー Millracer 1983 鹿毛 アメリカ |
Le Fabuleux | Wild Risk | |
Anguar | |||
Marston's Mill | In Reality | ||
Millicent | |||
母
*ライフアウトゼア Life Out There 1992 栗毛 アメリカ |
Deputy Minister 1979 黒鹿毛 カナダ |
Vice Regent | Northern Dancer |
Victoria Regina | |||
Mint Copy | Bunty's Flight | ||
Shakney | |||
Silver Valley 1979 栗毛 |
Mr. Prospector | Raise a Native | |
Gold Digger | |||
Seven Valleys | Road at Sea | ||
Proud Pied F-No.2-s |
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