ガーディアン・エンジェルス
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ガーディアン・エンジェルス (Guardian Angels) は、アメリカ合衆国・ヨーロッパ・ブラジル・南アフリカ共和国および日本などの11カ国で運営されている犯罪防止NPO団体である。略称GA。日本本部である特定非営利活動法人日本ガーディアン・エンジェルスの略称はGAJ。
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[編集] 概要
活動の主な内容は、犯罪防止・環境美化・救急救命・イベントサポート・小中学校を中心にした犯罪予防教育(安全教室)である。赤いベレー帽と白いTシャツがトレードマークで、安全なコミュニティー作りを促進するため、多くの主要都市においてメンバーがパトロールをする姿を見せることで、安全なコミュニティーづくりを促進している。
パトロールするメンバーは、護身術・救急救命法・刑事訴訟法に定める民間人による現行犯逮捕 (citizen's arrest) の訓練を受けている。
[編集] 沿革
1979年、ニューヨークの犯罪多発地域であったサウスブロンクスでマクドナルドの夜間マネージャーでありコミュニティー活動家であった現総代表のカーティス・スリワ(Curtis Sliwa)ほか12人の若者たちにより活動を開始した。「Dare to Care」をモットーに当時危険であった地下鉄や通りのパトロールを行い、様々な犯罪を防止し、銃器による犯罪や麻薬を撲滅するための活動を行い、市民から信頼されるようになった。
1995年からは、サイバー・エンジェルスを通じてオンライン犯罪の防止を教育したり、児童ポルノ等を抑止するため疑わしい運営のサーバーやチャットルームをボランティアがパトロールして報告するなどして、インターネットへ活動を拡大した。
[編集] シンボルマーク
シンボルマークは、団体名の文字の間に翼の生えた盾と雲が描かれたものである。翼は天使を意味し、雲は犯罪を、盾は守護を意味する。
盾の中央にはフリーメーソンの記号に類似した「目のあるピラミッド」が表示されているが、これはアメリカ合衆国の1ドル紙幣から引用しており、街を見守り不正を許さない正義の目を意味する。
総合すると、「街を見守り犯罪者の不正を見張る守護天使」となる。
[編集] 主な本部
[編集] アメリカ
ガーディアンエンジェルスの世界本部が置かれている。ガーディアンエンジェルス発祥の国でもあり、ニューヨークやボストン、サンフランシスコ、ホノルルなど全米に支部がある。また、創設者のカーティススリワ氏は全米ネットの朝のラジオ番組「カーティススリワショウ」でパーソナリティを勤め人気を博している。
[編集] 日本
オウム真理教の地下鉄サリン事件が契機となり、当時ニューヨーク本部長だった小田啓二らにより1996年2月東京支部がアジアで初めての支部として設立される。2006年5月時点で約300人の会員(メンバー)と、札幌・苫小牧・仙台・豊島・渋谷・さいたま・川口・所沢・千葉・柏・松戸・港・武蔵野・立川・八王子・横浜・横須賀・大和・京都・東大阪・大阪・神戸・和歌山・岡山・広島・松山・北九州・福岡の29支部を抱えている。また、久留米に支部設立準備室を置き今年中の久留米支部設立を目指している。1999年4月19日日本で第一期の特定非営利活動法人の一つとして認証され、2002年4月17日には国税庁に認定される 犯罪防止の活動の関連で警察庁との協力関係がある。
日本アムウェイや日本たばこ産業などが活動の協力企業になっている。
入会費は1000円、年会費は3000円。特別会員は年会費5000円。
GAJの理事長である小田啓二が統一協会(原理研)の書籍に、一方的に取り上げられたことがあり、週刊ポストなどで小田が統一協会に関係していると報道され、一部の掲示板などのウェブサイトはGAが統一協会の下部団体だと断定しているが、GAは関係を否定している。
日本国内は、1979年(国内1995年)設立以来の知識と経験を活かし、新たな防犯団体の設立などの支援・研修を行うなど、防犯組織の先駆的存在として期待されている。
[編集] ロンドン
とても小さなグループであるが、1989年以来ロンドンのチューブシステムおよび通りをパトロールしている。世界人権宣言の2および3条項を明確に焦点として都心部の過密地区環境を基本とした、NPOコミュニティー安全団体として認識されている。
[編集] 外部リンク
- 日本ガーディアン・エンジェルス - 日本本部
- The Alliance of Guardian Angels - 世界本部