タイムボカン2000 怪盗きらめきマン
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タイムボカン2000 怪盗きらめきマン は、タイムボカンシリーズ第8作目としてテレビ東京系列で2000年4月5日から同年9月27日まで毎週水曜夜6時00分から6時30分まで放映されたテレビアニメ。全26回。ちなみにテレビシリーズのタイムボカンシリーズとしては最初にして唯一のステレオ放送だった。
タイムボカンシリーズ | ||
通番 | 題名 | 放映期間 |
第7作 | イタダキマン | 1983年4月 ~1983年9月 |
第8作 | タイムボカン2000 怪盗きらめきマン |
2000年4月 ~2000年9月 |
タイムボカン2000 怪盗きらめきマン | |
---|---|
ジャンル | SF怪盗ギャグ |
テレビアニメ | |
監督 | 笹川ひろし、うえだひでひと |
アニメーション制作 | タツノコプロ |
製作 | 吉田健二、九里一平 |
放送局 | テレビ東京 |
放送期間 | 2000年4月 - 2000年9月 |
話数 | 全26話 |
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目次 |
[編集] ストーリー
時は近未来。大怪盗きらめきマンが世を騒がせていた。きらめきマンは必ず犯行を予告し、警察の警戒網も簡単に抜け出して盗みを繰り返す。実はきらめきマン1号は警察署長の娘。500年後の未来からやってきた、自分の子孫だという青年パフと共に謎の宝「ゴールドアイ」を探し求めている。ゴールドアイは500年後の世界でとても重要なものだと言うが、詳細はパフも知らない。それに立ちふさがるのは刑事3人組の花の刑事(デカ)トリオ。花とは名ばかりのドジ刑事だが、彼らの前に謎の土偶「ドグリン」が現れてサポートを始めた。果たして彼らは怪盗きらめきマンを捕まえることができるのか?またゴールドアイとは何か??
[編集] 登場人物・出演声優
[編集] きらめきマン
- リップ(きらめきマン1号)(声優:川上とも子)
- ジュテーム署のオデコロン署長の一人娘。セント・メルシー学院に通う女子高生。ちなみに左利きで一人称は「ボク」(ごく稀に「私」の場合も)。未来から来た子孫のパフに頼まれて、怪盗きらめきマン1号に変身する事になる。なお従来のタイムボカンシリーズの男女ペアヒーローはほぼお揃いの容姿であったが、本作の1号2号は外観やカラーリングなどが多分に異なる(1号は白と緑を基調としたレオタードタイプのボディスーツに大きなゴーグルを付けた姿で、頭髪は逆立つ朱色となり、特にヘッドギアの外観が2号とは大きく異なる)。キメ台詞は猫の真似をしながら「よろしくにゃん」。
- 名前の由来はリップクリームより。
- パフ(きらめきマン2号)(声優:岡野浩介)
- 祖父リキッド博士の命令でゴールドアイを探すため、500年後の未来からやってきた青年。きらめきマン2号に変身して自分の先祖であるリップを補佐する。純情で律儀な性格ゆえリップの家に居候させてもらう代わりに、買い物や洗濯、庭の芝刈といった雑用をこなす。2号の容姿は赤と白を基調としたレオタードタイプのボディスーツで、頭髪は逆立つ青色となり、頭部ヘッドギアの外観も1号とは異なる。
- 名前の由来は化粧の時使うパフから。
- キラメール(声優:小桜エツ子)
- リキッド博士の作ったゴールドアイ情報&鑑定メカ。パフと共に未来からやってきた。未来からゴールドアイに関する情報を受信して、それをパフのパソコンに転送するしたり、手に入れたものが本物かどうかの鑑定も行う。その場合未来から鑑定結果が届くと「本物・偽物・まがい物、曲者・干物・舶来物」と叫ぶ。へそ曲がりで口が悪く本音しかいわない。当然一人称は「オレ」である。
- 企画段階では「キャラメール」だったが、NTTドコモ(ドコモPHS)のメッセージサービスの名称(こちらは正確には「きゃらメール」、現在はサービス終了)としてすでに使われていることが判明したため改名した。
- リキッド博士(声優:矢田稔)
- 500年後の未来に住むパフの祖父で、国際科学警察庁長官。ゴールドアイを見つけ出すために、パフを自分の6代前の先祖であるリップのもとに派遣した。「可逆性時空物理論」で博士号をとった科学者であったが、未来の世界で横行する科学犯罪に対応するため、科学警察庁のトップに民間から採用された。ゴールドアイの中には博士の最も大切なものが入っているというが、その中身とは・・・
[編集] 花の刑事トリオ
- ルージュ(声優:小原乃梨子)
- ジュテーム署の女刑事。都会で輝く星になるために、あざいなかに住んでいる両親の反対を押し切って、単身上京する。窓際の三人に対する署内の評判は「ジュテーム署の粗大ゴミ」というきわめてひどいもので、本来は捜査一課(なお、現実の日本の警察組織で窃盗事件を扱うのは捜査三課である)所属の刑事なのだが、「捜査ス課」の扱いである。妖艶な美女というこれまでの歴代女ボスと比較して幾分幼く愛らしいルックスに描かれており、まったく異なる印象を受ける。これはキャラクターデザイナーの違いと、いわゆる「アニメ美女」の定義の変化の影響とがある。27歳。
- 名前の由来はルージュ(口紅)から。
- ヒエール(声優:八奈見乗児)
- ルージュの部下で、元科学者。武器やメカの開発&操縦を担当する。頭脳は優秀であるが、歴代頭脳系キャラクターの外観(ただし「ヤットデタマン」のジュリー・コケマツを除く)をほぼそのまま受け継いでおり(トレードマークとなっている大きな足先の長い靴の様な赤い長鼻は本作でも健在で鼻の下に厚く天然パーマのかかった様なヒゲを生やしている)、外見はあまりよくない。その名のとおり親父ギャグを連発して場を冷やしてしまう。なお一人称は「ボクちゃん」または「私」。29歳。
- 名前の由来は「冷える」から。
- オンドレー(声優:たてかべ和也)
- ルージュの部下で関西弁をしゃべる。力仕事を担当する。食欲と怪力だけがとりえである。カラオケは大好きのようでマイマイクを持っている。三悪トリオの怪力担当キャラとしてはほぼ初期のデザイン(ただし「ヤットデタマン」のアラン・スカドンを除く)に回帰している。30歳。
- 名前の由来は二人称の「お前」を意味する「おんどれ」から。
- どきどきドグリン(声優:滝口順平)
- 一輪車に乗った遮光器土偶型の形をした、謎に満ちた存在。北の大地で彷徨っていた刑事トリオに手柄を立てさせるため、オーグオン・シティできらめきマンを逮捕するよう進言する。刑事トリオのメカ制作費などを捻出するが彼らの尻も鋭く叩く、陰のスポンサー。正体は最終回で明らかになる・・
- 初期設定ではきらめきマン側のメカで戦闘時に八頭身形態に変形するという設定があった。
- ドック・リンゴ(声優:山本正之)
- 500年後の未来で超有名な大泥棒。自称、ルールを破るために生まれてきた男。ベタな三河弁を話す。リキッド博士の大事な物をゴールドアイの中に入れて、500年前のオーグオン・シティに捨ててきた。実は花の刑事トリオとは深い繋がりがあり、最終回ではその関係及び物語のタイムパラドックスが明らかにされる。名前の由来はもちろん、童話「白雪姫」でおなじみの毒りんごから。
[編集] ジュティーム署
- オデコロン(声優:青森伸)
- リップの父親で、ジュテーム署の署長。女言葉を話す。きらめきマン逮捕に執念を燃やすが、彼等の正体には全く気付いていない。ルージュたちの失敗で責任を取らされたくないという悩みを持っている。娘思いの良い父親。
- 名前の由来はオーディコロン
- マスカラ(声優:渡辺美佐)
- リップの母親でオデコロン署長の奥さん。名前の由来はそのままマスカラ。
- メトロ(声優:中嶋聡彦)
- ジュティーム署捜査一課の課長でルージュたちの上司。「オー・マイ・ガーッ!」が口癖である。
- シネマ(声優:遠藤純一)
- ジュテーム署の捜査一課の刑事。黒髪で背が高い。シャトーとコンビを組む。
- シャトー(声優:関口英司)
- ジュテーム署の捜査一課の刑事。銀髪で背が低い。シネマとコンビを組む。
- コマンタレ(声優:高橋美佳子)
- 自称、花の捜査一課のマスコット。警察が暇な時は、ラウンドガールをやっていたりもしている。性格は目立ちたがり屋。
- 名前の由来はフランス語のコマンタレブーより。
[編集] その他
- ナレーター(声優:滝口順平)
- 姿、形はないものの、何故か間違ったことを話すとヒエール達にツッコミを入れられる。
- これまでほぼ全てのシリーズでナレーターを担当してきた富山敬が既に他界していた為、同様にシリーズに数多く出演してきた滝口の登板だったが、あまりにイメージが違いすぎた為、本作の不評を買った一因となった。
他に「タイムボカン」のマージョ・ワルサー・グロッキーが登場したこともあった。またジュテーム署員の行きつけの喫茶店の名が「ドロンボー」だが、実際に当人達(ドロンジョ・ボヤッキー・トンズラー)かは最終的に不明。また『未来警察ウラシマン』の面々が登場した事もある。
[編集] ゲストキャラクター
初登場順。太字は過去のシリーズに出演経験のある声優。
- 茶風林※ただしPSソフト『ボカンと一発ドロンボー』においてドクロベエの代理声優を務めたことあり
- 井上和彦
- 冬馬由美
- 室園丈裕
- 塩屋浩三
- 仲野裕
- 富田耕生
- 小野健一
- 伊藤英次
- 清川元夢
- 堀内賢雄
- 沢田敏子
- 島香裕
- 大滝進矢
- 福田信昭
- 桜井敏治
- 納谷六朗
- 土井美加
- 粟津貴嗣
- 塚田正昭
- 島田敏
- 黒沢良
- 曽我部和恭
- 松本大
- 銀河万丈
- 古谷徹
- 岡村明美
- 山口勝平
- 池田秀一
- 宮本充
[編集] 登場メカ
[編集] きらめきマン
- おでかけキャット(声優:小林由美子)/トッタルニャン(声優:木村郁絵)
- リップ、パフの移動用雌猫型メカ。伸縮自在で、カプセル状に小さくすることも可能。メカと同じ比率で人間も縮小する、ミクロ空間システムを採用している。自らの意思も持っており、単独でも行動可能。飛ぶとき、右手にパラソルを持っているため、それを開いて貴婦人のような風貌で飛ぶ。
- 盗みに入る時には、「おでかけキャット、トッタルニャンモードチェンジ!」の掛け声と共に、雄ドラ猫メカ・トッタルニャンに変形する。トッタルニャンはおでかけキャットの半分以下の体高になってしまう。自分の意思を持っており、きらめきマンはパソリモフォンを使って、メカに細かい指示を送っている。武器は、口や尻尾から発射されるお魚ミサイルと、鋭い爪で相手を切り裂くアイニャンクロー(ただし、両方とも威力は弱い)。ゾロメカも内蔵されており、メカの素を食べさせなくても、いつでもどこでも出動させる事ができ、目からホログラフィーを出す。空も飛行できるが、スピードはあまり出ない。性格や本能までも猫そっくりで、動くものを見るとじゃれついたり、寒さに弱かったりするため刑事トリオにそこを突かれてピンチに陥ることも度々。催眠術にまでかかったりと極めて弱い。「ナ」行の発音も正確にできず(「ナ」「ニ」「ヌ」「ネ」「ノ」→「ニャ」「ニ」「ニュ」「ニェ」「ニョ」)、それが原因で花の刑事トリオにおちょくられて落ち込んだこともあった。
- おでかけフクブクロ(声優:伊藤栄味子)/ トッタルぶくろう(声優:浅野真澄)
- きらめきマンの出撃用メカ。無公害で地球に優しいメカだが、空中で止まるためには地上にフックを引っ掛けねばならず、その度に木々を傷つけているためいっていることと全く矛盾したメカ。ふぐ型のトッタルフグロー、フクロウ型のトッタルぶくろうに変形する。トッタルフグローはトッタルコブクローというきらめきマンの小型水中移動メカを搭載しており、それを腹から発進させる事が可能であり、トッタルぶくろうは両目が特殊カメラになっており、サーモグラフィーで相手の居場所を確認する事が可能で、背中の翼の部分から、小型の蜂メカを内蔵したポットを発射する事もできる。ドリルモードになると全身が高速回転して、地面にもぐることも可能。
[編集] 花の刑事トリオ
- ワンダーブル(声優:遠藤純一)
- ヒエールの作った、千の顔を持つ犬の顔を模ったメカで、本作における悪トリオのコアメカ。
- 元々ジュテーム署の犬型パトカーだったのだが、ヒエールが自分たち専用のオリジナルデザインに改造した。小型のラッパを吹く事で、遠くから呼び寄せる事も可能。
[編集] ワンポイントキャラ / コックピットメカ
- ウッス団長(声優:関口英司)
- 学生服を着たウスが、「それでは、三人の活躍を祈って、ウス、ウス、ウス」と言い刑事トリオを激励する。三体の応援団風のメカ。
- そのコロ(声優:川上とも子)
- 場面が切り替わる直前に「その頃!」と言って現れる犬。胴体がなぜかサイコロの形をしている。24話のみに登場。
- 寅さんクマ(声優:遠藤純一)
- ヒエールがつまらないギャグを言うと登場し、「寒けりゃ、コートを着たほうがいいぞ皆の衆」とよけいなおせっかいを言う。
- なまはげメカ(声優:青森伸)
- 10話に登場したメカで「悪い子供はいねえか?いたてばさ!」と叫んだあとヒエールの頭をハリセンで叩いた。
- 無敵はステーキ(声優:関口英司)
- ゼンダマンの主題歌のパロディで水夫の格好をした牛が「無敵はステーキ」のセリフと共にビーフステーキに変身する。
- おだてブタ(声優:中嶋聡彦)
- ヤッターマンおよびゼンダマンの各コックピットメカの項を参照されたし。旧作で富山敬が演じていたときは「ブタもおだてりゃ木に登る」を一気に言っていたが、本作では「ブタも、おだてりゃ、木に登る」と区切られていたため、違和感が生ずることとなった。
- オロカブ(声優:小桜エツ子)
- 花の刑事トリオが進退窮まり、あとはやられるだけ、或いはやられた直後、メカが爆発する寸前に登場する、着物を着たカブ(野菜)型のメカ。怠惰な口調で「オロカ...ブ。」と言い放つ。前々作「逆転イッパツマン」以来の再登板となった。
- コッパミジンコ(声優:小林由美子、高橋美佳子)
- メカが爆発する直前に現れて、一匹の大きめのミジンコが、「木っ端、ミジンコ」というセリフと共に、何匹もの小さなミジンコに分裂していく。
- ブッタマゲ(声優:関口英司)
- ちょんまげのついたブタで「ぶったまげ」と叫ぶ。他にも全身が真っ黒い「超ブッタマゲ」や4匹のブッタマゲがコーラスをする「ブッタマゲカルテット」がある。
- 時トキ(声優:小桜エツ子)
- 懐中時計を首に下げたトキが「その時」という。たまにヒナが「どんな時?」、「あんな時」と言いながら登場することもある。
- 笛吹きの少年(声優:小桜エツ子)
- 笛を吹いた後、「それって変じゃん!」という。主にありえない時に登場する。
[編集] 放映リスト
- お宝はゴールドアイ
- お金持ちはご用心
- マンガ家はお幸せ!?
- 砂漠はラクだ!?
- 消えたお宝は!?
- ジャングル苦労す
- ショーはステッキ
- 激闘! TV的買物(テレビショッピング)
- うらない大勝負!
- きらめき宇宙戦争(スペースウォーズ)
- 怪盗は挑戦者(チャレンジャー)!?
- めざせお遊び王
- オバケだいすき!?
- 新メカはフクロ?
- むしむし大騒ぎ!
- 時間旅行(タイムトラベル)でイェー
- 第三の男(ヒーロー)?
- 冷蔵庫アッチッチ
- 映画はひらめき!
- スパロボ特訓中!
- 三刑事(デカ)悪となる
- 宝島でお宝を探せ
- 名探偵との対決
- ムシバまれた虫歯
- お手柄刑事(デカ)トリオ
- ゴールドアイみっけ
[編集] 評価と背景
日本アニメ史上に残るヒットシリーズでありながら、不本意な形でのシリーズ打ち切りを余儀なくされたタイムボカンシリーズは、2000年春になってスポンサーを獲得して、テレビ東京系列での放送が決定することになる。16年半ぶりのタイムボカン復活の一報に、古くからのタイムボカンシリーズファンをはじめとする全国の新旧アニメファンは大いに期待した。だが玩具などの関連グッズの製作会社はついに確保できないままで、強行発進とも言える形で本作の放映はスタートすることになる。
しかし期待感に反して本作の人気は伸び悩んだ。特に、「ヤッターマン」を強く意識したコミカル路線と、シリーズ原点と言える動物をモチーフとしたメカによる親しみやすさを強く押し出す傾向は「オタスケマン」以降のストーリー路線(特に「逆転イッパツマン」)を期待していた層には不評だった。また、本作では善悪が逆転しており、勧善懲悪という本来のスタンスとは明らかに相反することとなった。「イタダキマン」の不評の原因の一つに、三悪(ここでは二束三文トリオ)がただのダメキャラに成り下がってしまったという点が上げられるが、本作の花の刑事トリオではこの点がさらに酷くなっている。主人公の1号2号もこれまでと違って男女が逆転しており、この点も否定的な意見が少なくない。そのうえテレビ東京の放送コードによってかつて自在に表現した過激な描写にブレーキを掛けられ、不本意な表現を余儀なくされ、またシリーズを特徴付けていたアドリブも一切認められず、本来シリーズが醸し出していた先鋭的な過激チックな展開は封印されてしまった。
だが、2クール26話構成は、軒並み4クール以上であった従前のシリーズより短いものの、近年のアニメ企画としては標準的であり、特に短いという謗りには値しない。実際、最初から半年で終わる契約だった。[1]ちなみに、「イタダキマン」のようにプロ野球中継などで番組が返上されることがなかったためきっちりクール単位となっている。
平均視聴率3.6%は、20話打ち切りとなった「イタダキマン」の9.4%をさらに下回っている。だが、その背景には以下の点があったことから、これと単純比較はできない。
- 「人気番組」の指標としての、視聴率の数値水準の変化。フジテレビ版「タイムボカンシリーズ」時代は、土曜8時戦争に代表されるように、30~40%程度の番組視聴率が簡単に番組間を移動する時代であった。だが、テレビの普及台数は「1世帯1台」から「1部屋1台」の時代に移っており、これに家庭用ビデオデッキの爆発的普及も伴って、本作が放映された時代は、1番組が独占できる視聴率は高くてせいぜい10%代、20%を超えれば「超人気番組」である。
- 加えて、放映時間帯は平日の6時台で他の東京キー局民放の大型ニュース番組の時間帯であり、親は居間でニュース、子供は自室でテレ東アニメ、というのは基本スタイルであるが、この時間にはメインターゲットであるタイムボカン~イタダキマン本放送時に子供だった20代後半~30代の人々はもちろんのこと、この時代の子供も塾通いや部活動で在宅していないことが多かったため、録画しなければ視聴できない人が多かった。
視聴率とは直接関係ないが、系列局が少ないテレビ東京での放送であった上、本作に関しては他系列への番販も山形テレビ(テレビ朝日系だがかつてはフジテレビ系だった)にしか行われなかったことも知名度の低さと本作の批判につながっている。
- テレビ東京系に関しては系列局があれば視聴できるというわけではない。これは同地域の他局と比べて中継局が少なく、郡部や山間部など視聴できない地域が多いためである。特にテレビ北海道は道東・道北などの広い範囲で視聴不可。また、BSジャパン(本放送時は未開局)での放送も行われなかった。
しかし、以上のような事情があっても、この平均視聴率は同様の条件にある他のアニメに対しても特に高い数字ではなく、本作に続くタイムボカンシリーズが時間をおかずに制作されることはなかった。ビデオカセットでビデオ化されたものの、2004年から連続して発売されたタイムボカンシリーズのDVD商品に本作は含まれず、2006年10月現在DVD化もされていない。
ビデオ化された際に付けられた映像特典では、最終巻でトッタルニャン役の声優木村郁絵が21世紀に復活することを期待するナレーションを行なっている。その後、2005年にタイムボカンシリーズ30周年記念で新作の制作計画があったものの、大手玩具メーカータカラトミー(当時はタカラ)によるタツノコプロ子会社化で中止され、またシリーズ全作品で三悪を演じ続けて来た声優が高齢化(2007年1月の時点で小原71歳、たてかべ72歳、八奈見75歳)していることなどから、本作品がシリーズ最終作になる可能性も一部ファンから指摘されている。だが、『タイムボカンシリーズは永遠に不滅』なのだ。
[編集] スタッフ
- 原作:タツノコプロ企画室
- 企画・制作:吉田健二、九里一平
- 脚本協力:ぶらざあのっぽ
- シリーズ構成:小山高生
- メインキャラクターデザイン:相澤昌弘
- キャラクターデザイン:上北実那・希沙(上北ふたご)
- メカニックデザイン:大河原邦男、小川浩
- 動画チェック:桐山和子、長牛美由紀、角田恵子、鈴木晃子、立田眞一、呉俊弊、緒方秀隆、何清、酒井弘美、福永啓人、宮田瑠美、馬房娟、福井明博
- 色指定:西栄子、北爪英子、日野正明、高橋有紀枝
- 色彩設定:飯島孝枝、西栄子
- 文芸担当:あべけん、相沢智広
- 美術監督:中村光毅
- 撮影監督:横山幸太郎
- 音響監督:清水勝則
- 音楽:山本正之、神保正明(現:神保雅彰)
- 効果:加藤昭二(アニメサウンドプロダクション)
- 調整:西澤規夫
- 編集:三木幸子、中野千尋
- 背景:スタジオロフト、メカマン、韓一動画
- 撮影:スタジオウッド、ヴィオラ、アニメルーム
- 検査:北爪英子、鈴木尚美、沢目まゆみ、日野正明、高橋有紀枝、連洋子、高石峯子、金久保高夫、若菜陽子、高橋有紀枝、大倉ひとみ、米原純子、藤田美穂子
- CG制作:掘井敏之
- タイトルデザイン:長尾けんじ&BU-FU-UH
- OPアニメ:井口忠一、須田正己、横山 彰利、羽山淳一、依田正彦、のりみそのみ、 岡辰也、佐野隆史
- 特殊効果:前川孝、木原悦郎、中島正之、遠藤剛彦、影山孝浩
- 演出助手:松本正幸
- 制作担当:笠原慎介(竜の子プロ)
- 制作デスク:柴田博行(竜の子プロ)
- 制作管理:柴田勝
- 番組宣伝:宮岡貞成→小林亜加子(テレビ東京)
- 音響制作:ザックプロモーション
- 現像・V編集:東京現像所
- 制作プロデューサー:由井正俊
- 制作アシスタント:相沢智広
- プロデューサー:岩田牧子(テレビ東京)・高城一典(読売広告社)・成嶋弘毅(タツノコプロ)
- 製作進行:板橋博人、吾郷健一、安藤銀次郎、早崎博文、稲垣康隆、菅野真夫、高橋絹恵、緒田真穂、鈴木清美、加藤謙二、山岡実、松井伸哉、佐野正衛、先川幸矢、朴美香、秋野悠介、白石道太
- 総監督:笹川ひろし
- 監督:うえだひでひと
- 製作:テレビ東京・読売広告社・タツノコプロ
- 脚本:小山高生、あかほりさとる、柳川茂、金巻兼一、矢成ミユキ、高橋義昌、久保田雅史、植竹須美男、長谷川勝己、あみやまさはる、隅沢克之、川崎ヒロユキ、千葉克彦、関島眞頼
- 演出:うえだひでひと、高田淳、長沢剛、山崎茂、渡辺健一郎、小林哲也、前島健一、萩原露光、石田鴨、鼻山茂樹、熨斗谷充孝
- 絵コンテ:うえだひでひと、笹川ひろし、山崎茂、小林哲也、酒井明雄、高田淳、義野利幸、榎本明広、大森貴弘
- 作画監督:井口忠一、村上勉、依田正彦、李豪善、前澤弘美、加藤茂、鈴木伸一、水村十司、津幡佳明、李小雷、戸部敦夫、清水恵蔵
[編集] 主題歌
- オープニングテーマ「怪盗きらめきマンの歌」(作詞・作曲:山本正之 編曲:神保正明 歌:山本正之&ピンク・ピッギーズ)
- エンディングテーマ「フラランランデブー」(作詞・作曲:山本正之 編曲:藤原いくろう 歌:甲本ヒロト&ピンク・ピッギーズ)
- イメージソング
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テレビ版 | 第1作 タイムボカン - 第2作ヤッターマン - 第3作ゼンダマン- 第4作オタスケマン - 第5作 ヤットデタマン - 第6作イッパツマン - 第7作 イタダキマン - 第8作 きらめきマン |
テレビ以外の作品 | ドロンジョにおまかせ |
用語 | ポチっとな - 三悪 |
テレビ東京系 水曜18:00枠 | ||
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前番組 | タイムボカン2000 怪盗きらめきマン | 次番組 |
無限のリヴァイアス | GEAR戦士電童 |
※現在Yahoo!動画にて2007年7月31日まで全話無料配信中!!http://streaming.yahoo.co.jp/p/t/00012/v00378/
カテゴリ: アニメ作品 た | タイムボカンシリーズ | テレビ東京系アニメ | 2000年のテレビアニメ | 怪盗