テイルズオブデスティニー2
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テイルズ オブ デスティニー2 | |
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ゲーム | |
ゲームジャンル | ロールプレイングゲーム |
対応機種 | プレイステーション2 プレイステーション・ポータブル |
開発元 | PS2:日本テレネット・ナムコ(現・バンダイナムコゲームス) PSP:ナムコ・テイルズスタジオ |
発売元 | PS2:ナムコ PSP:ナムコ・テイルズスタジオ |
キャラクターデザイン | いのまたむつみ |
メディア | PS2:DVD-ROM (1枚) PSP:UMD 1枚(PSP) |
プレイ人数 | 1~4人 |
発売日 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
販売価格 | PS2:7,140円(税込) PSP:5,040円(税込) |
売上本数 | PS2:76万本 |
レイティング | CERO: A(全年齢対象) |
■テンプレート使用方法 ■ノート |
『テイルズ オブ デスティニー2』 (Tales of Destiny2) は、2002年11月28日にナムコ(現・バンダイナムコゲームス)から発売されたプレイステーション2用RPGで、2007年2月15日にはPSPに移植された。テイルズシリーズの第4作目であり、『テイルズオブデスティニー』の直接の続編である。テイルズ独特の固有ジャンル名は『運命を解き放つRPG』。
目次 |
[編集] 概要
略称は「デスティニー2」、もしくはタイトルの頭文字をとって「TOD2」。
本作はテイルズシリーズ初のPS2作品であると同時に、初の続編作品でもあるが、前作『デスティニー』との間には、多少の食い違いもみられる(後述)。
戦闘中の助言(または独り言)や勝利時の掛け合い、勝利ポーズの複数化、グレードシステムなど、本作で初めて導入され、後のシリーズ作品でも定番となっている要素もある。
ちなみに『テイルズオブエターニア』の英語版はなぜか『Tales of Destiny II』でありその関係からか日本のTOD2の海外版は発売されていない(参照)。
[編集] 主題歌
- 曲名:key to my heart 3rd album『FAIRY TALE』収録
[編集] ストーリー
前作『デスティニー』から18年後の世界、スタンとルーティの息子カイルが主人公となる。ルーティは孤児院を運営しており、腕白な子供たちに手を焼きつつも世話をしていた。カイルは、父スタンは数年前に家を出て冒険に旅立っていると聞かされていた。
ある日、独立した兄貴分であるロニが使命とともに孤児院に帰ってきた。孤児院の借金を返すため、ロニと共にカイルは300万ガルドの価値があるというレンズを取りに「ラグナ遺跡」へと向かう。遺跡で肝心のレンズを見つけるが、レンズは突然砕け散り、リアラという不思議な少女が現れた。
カイル達に冷たい態度を取るリアラ。カイルは英雄を探していると言うリアラに対し、自分がその英雄だと伝えるが、リアラはカイルは英雄ではないと言い残し去ってしまう。
カイルは英雄となるため、そしてリアラに自分が英雄であるということを証明するため、旅に出ることを決意する。
しかし、カイルはやがてその運命を、英雄と呼ばれることの重さやその責任を知ることになる。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] キャラクター
[編集] パーティーキャラクター
- カイル・デュナミス (Kyle Dunamis)
- 15歳、身長160cm、体重55kg。
- 声:福山潤(幼少時代:嶋方淳子)
- 本作の主人公。前作の主人公・スタンとヒロイン・ルーティの息子。
- 世界を救った偉大な英雄である父親スタンに憧れていることもあり、半ば盲目的なまでに英雄志願の念が強い。後先考えず無鉄砲に突き進んでしまう事もしばしばある。スタン同様低血圧で寝起きが悪く(立ったまま寝たりすることも)ロニのように特に親しい仲間を除けば、年長者などには敬語を使う場面が多い。
- 「神の眼の騒乱」の首謀者とされるヒューゴとは祖父と孫の関係(つまり、リオンとは叔父と甥の関係)であるが、本人は一切そのことを知らされずに育てられたため、性格は良く言えば無邪気かつ熱血漢、悪く言えば非常に単純で無知なところ(18年前の騒乱のキーワードでもある天地戦争のことを知らなかったり、英雄という口車に乗せられてあっさり商人に騙される等)がある。そして、本編では自分中心で物事を考えてしまう傾向が見られる(エルレインとの対立、ディムロスに対する罵倒等)事からユーザーから嫌悪されることが多い。また自分が「スタンの息子」としか見られてないことに気づいていなかった。しかし、エピローグではスタンの教育かタイムパラドックスの影響からか、英雄である事の責任、重さを最初から知っている。
- 巨大レンズから現れたリアラに運命を感じ、リアラの英雄になることが自らの望む英雄に繋がると考え、リアラを追って旅に出る。その旅先でカイルは『英雄』と呼ばれることの責任、神を殺せばリアラが消えることを知り『英雄』になる重さを知ることになる。
- 姓はロニと同じデュナミス(資質の意味)だが、兄弟ではない。それは、スタンらがデュナミス孤児院に預けられた子どもたちと平等になるようにと考えたからである。
- リアラ (Reala)
- 16歳(外見上)、身長155cm、体重41kg。
- 声:柚木涼香
- 本作のヒロイン。ラグナ遺跡の巨大レンズから現われた不思議な少女。シリーズでは数少ない姉さん女房ヒロイン。
- レンズのペンダントを用いて、晶術では治療不可能な深い傷を治療したり、難破しかけた船を浮遊させたりなど、様々な奇跡を起こすことができ、一部からはエルレイン同様に「聖女」と呼ばれているが、正体は人々を『完全なる幸福』に導くため、10年後の未来でフォルトゥナが創造した『二人の聖女』の一人で、フォルトゥナの化身である。故にフォルトゥナの消滅は、彼女の死を意味している。旅の終わりでは、カイルと再び出会える『運命』を信じ、自らのその悲しき『運命』を受け入れるようになっていく。
- カイルらと会った当初は英雄探しで頭がいっぱいだったこともあり、周囲にそっけなかったが、仲間になると、好奇心旺盛で明るく、一方で責任感が強く一人で考え込んでしまう性格であることがわかる。そして、自分の考えよりも自分の英雄であるカイルの主張を優先する。また、歴代テイルズのヒロインよりも主人公へのアプローチがかなり積極的であり、「私とデートしたくないんだ。」等と言ってカイルをデートに誘うほど。そのためか、歴代テイルズの主人公とヒロインが両想いになる時期が非常に早い。ただ、この相思相愛振りを嫌悪しているユーザーも多く、カイル同様に賛否両論の激しいキャラクターである。
- リバースやPS2版デスティニーではカイルとリアラをモチーフにした「マウスチューマウス」が登場する。
- ロニ・デュナミス (Loni Dunamis)
- 23歳、身長180cm、体重75kg。
- 声:関俊彦(幼少時代:雪乃五月)
- カイルの兄貴分で、アタモニ騎士団に所属している青年。
- 美女を見つければナンパすることを常としているところ(作中では女性から振られまくっており、「ふられマン」と呼ばれることすらある)から、いい加減な性格をしていると思われがちであるが、年齢相応の思慮深さを持ち、無鉄砲な行動を取るカイルにブレーキをかける保護者的存在でもある。
- ジューダスにからかわれたり、ナナリーに絞められたり、ハロルドの実験の材料にされるなど、パーティメンバーの中では、いじめられっ子である。そのいじめっこぶりは他サイトのギャグ系アンソロジー小説や漫画に確実に響いており、今ややられ役、つっこみ役が定着している。それにお化けが苦手などという一面もある。
- 過去に孤児院で起きたスタンの死について負い目を感じているため、カイルに対してはある意味過剰とも言える優しさを見せる。
- エピローグではアタモニ神団に入団せず、故郷クレスタのパン屋で働いている。14歳以下の女の子は対象外らしい。
- ふられキャラとして成り立っている彼だが、そのいい兄貴っぷりや時に見せる男らしさからか、女性ファンからも男性ファンからも非常に人気がある。発売当時に雑誌の投票でバレンタインにチョコをあげたい男性キャラで実は結構健闘していた(そのランキングで1位を取っていたのがジューダスである)。
- ジューダス (Judas)
- 16歳、身長159cm、体重48kg。
- 声:緑川光
- 常に怪物の頭蓋骨の形をした仮面をかぶり、顔を隠している不思議な少年。
- 彼自身も『運命』を背負い、カイルらに同行している。彼がその運命を果たすまでその仮面をはずさないことを心に決めていた(ただし、ラスボス戦前に自動的に開かれるメニュー画面と、秘奥義「真神煉獄刹」を発動したとき、仮面を外している)。正体は18年前の騒乱時に他のソーディアンマスターらを裏切りヒューゴ側についた王国客員剣士のリオン・マグナスで、エルレインの力によってカイルらの時代に蘇った。しかし、ストーリー上では前作のキャラとジューダスの絡みは基本的に無く、ルーティやフィリア、ウッドロウと対面した際も正体を隠している。唯一、物語後半で、四英雄を訪ねるイベントのとき、ウッドロウ→フィリアと訪ねたときだけ、フィリアがジューダスにリオンの面影を見て、正体を勘ぐる会話が発生するのみである。
- 前作同様に口数は少なく皮肉屋だが、その心中には仲間のことを思いやる優しさを秘めている。また、前作と比べると少々熱血さが混じっており、冷静さはそのままに、スタンやカイルに引けを取らない強い心の持ち主にもなっている。王国客員剣士だった為、その年齢や体格からは想像もつかない程の剣技の技量や過去の騒乱などの知識を持っている一方で、好き嫌いをする(プリンが好物で、ニンジンとピーマンが苦手)など子供っぽい一面もある。
- 名前はカイルに付けられたものである。ちなみに「ジューダス」は裏切り者を意味するユダの英語読みである。
- 彼の仮面はレジェンディアやPS2版TODのアイテムとして、リバースで防具屋の展示品(名前が若干変わっている)として登場している。
- 本編ではルーティの弟だと言うことは明かさないが(明かそうとしたがやめた)マンガ版ではロニが知っていた。
- ナナリー・フレッチ (Nanaly Fletch)
- 19歳、身長162cm、体重49kg。
- 声:川上とも子
- ホープタウンで狩猟などをして生計を立てている女戦士。
- 弓の腕に関しては百発百中の腕を持つ。姉御肌で面倒見がよく、パーティー内ではその料理の腕前から料理を担当することが多い。その反面、口数の減らないロニに対しては暴力的とも言える態度を取ることが多い(それは素直じゃないため)。サブミッション系の体術を得意とするがロニ以外には(敵にも)使わない。カイルの見解では、ロニとナナリーは「基本的にロニがナナリーを怒らせているので黙っていればお似合い」とのこと。
- 過去に弟ルーを亡くしており、そのとき救える命を救えなかったことをいまだに後悔しており、それが今の彼女の面倒見がいい性格を作り上げている。しかし、その弱い部分を背負っている部分もあり、旅の途中で過去と向き合うことになる。(エンディング前:ホープタウンで発生)MAKOTO2号著のコミックでは、ラグナ遺跡にロニが一人のときルーを救う方法を探していると言って現れる。
- アビスでは闘技場で謎の挑戦者として出現する
- ハロルド・ベルセリオス (Harold Belserius)
- 23歳、身長143cm、体重35kg。
- 声:平松晶子
- 地上軍大佐(中佐とする資料も)。ソーディアンを発明した天才科学者で、マッドサイエンティスト。
- 物事を「面白いか、否か」で考えている。単純な性格で、科学に関しては天才的だが、それ以外は全くの子どもである。ハロルドという名は自称(彼女の部屋にある小物にはいくつかの名前が記されている)で、ハロルドという名前にしておけば、後世の人間が男と勘違いすると思い、面白がってこの名前を名乗っている。パーティーメンバーの身体(特にロニやジューダス)を使って実験を行うことがあり、時に料理に薬品を混入するため、仲間内では彼女の料理を危険視している。
- 彼女はやがて自分を襲う悲劇を知ることになるが、それを受け止め進んで行く。ちなみに彼女曰く「女の勘はカオス理論をも超える」そうだ。
- 初対面の敵との戦いでメンバーに彼女が居る状態、且つスペクタクルズが1個以上あると戦闘開始直後に「勝手にスペクタクルズ」で敵のデータを採取する。
[編集] アタモニ神団(フォルトゥナ神団)
- エルレイン (Elrane)
- 27歳相当、身長160cm、体重43kg。
- 声:榊原良子
- 現アタモニ神団の指導者となっている女神官。信者からは『聖女』と呼ばれ崇められている。
- リアラ同様フォルトゥナによって創造された『二人の聖女』であり、リアラ以上の力を持っている。
- 彼女はひたすらに人々の幸福を求め、カイルらと衝突することになり、結果として、彼女は歪んだ形でその思いを成就させようとする。
- フォルトゥナ (Fortuna)
- 声:島津冴子
- 「幸福になりたい」という思念によって具現化された神。本作のラスボス。
- 実現化したものの、完全な形で降臨しなかったため、それを実現させるために自分の分身となるリアラとエルレインを創造した。名前の意味は「運命」もしくは「運命の女神」だが、最終的にエルレインの意思に同意し、カイル達と敵対することになる。
- MAKOTO2号のコミック版では不完全な状態で降臨した為に暴走しやむなく一行と対決、という設定に変更された。
- バルバトス・ゲーティア (Barbatos Goetia)
- 32歳、身長187cm、体重82kg。
- 声:若本規夫
- 『英雄』と称される者をことごとく殺害しようとする狂戦士。
- その正体は天地戦争時代ディムロスらと共に天上軍と戦った戦士で、強者との闘いを求め地上軍を裏切りディムロスによって処刑されたが、エルレインによって蘇生された。
- 性格は非常に冷酷で残忍。「英雄」を憎んでいるが、それは「英雄」に見合うだけの力量を持ちながら「英雄」と称えられることなく果てた無念の裏返しであり(エルレインによる改変世界では英雄の座に収まっている)、その感情は嫉妬や逆恨みに近い。「英雄」の座を渇望するその姿は前半のカイルに通ずるものがある。
- カイルという強者との出会いに喜び、「人々の幸福」を求める主の命に逆らいカイルらを殺そうとするストーリー上最凶の敵として、合計3回戦うことになる。武器は巨大な斧で、戦いの度に大きくなっていく。
- アイテム、魔法を使う、彼の背後に回る等の行動を起こすと、非常にインパクトのあるセリフとともにカウンター攻撃を行ってくる。また、晶術の一つ一つに枕詞を付ける傾向があり、その点でも他のキャラクターと一線を画している。(例:『灼熱の』バーンストライク)実は、アトワイトに惚れていて告白したのだがものの見事にふられてしまったらしい。
- 1度目の戦いが序盤であるにもかかわらず圧倒的な強さを誇るため、シリーズ屈指のビギナーキラーとして知られている。特に戦闘難易度を最高にした際の通称「アンノウンバルバトス」はシリーズ最強の敵とされる。
- 担当した声優の熱演も手伝い、ナムコの『記憶に残る敵』のアンケートで第2位にランクインしている。その後、PS2版デスティニーでは隠しボスとして、PSP版の特典DVDの「ビバ☆テイルズオブ」では書き下ろしのグラフィックでサプライズゲストとして登場するなど、その濃いキャラクターぶりを遺憾なく発揮している。
- 名前の由来はソロモン72柱の魔神の1柱、30の軍団を率いる伯爵「バルバトス」から。
- サブノック (Sabnock)
- 声:長嶝高士
- ゲーム序盤にカイル一行と対峙する謎の剣士。エルレインの配下である。
- 性格はその渋い台詞から武人肌な人物だと思われる。セリフや使う技などから、前作に出てきたティベリウスが蘇ったものと考えるファンもいるが、詳しくは不明。ハイデルベルグ城襲撃の際、ウッドロウの元へ急ぐカイルらの前に立ち塞がるが、敗北した。
- 特徴として、獣の頭を模した兜をかぶり、「オセ」という白豹のようなモンスターを従えている。戦闘ではオセに後方から術等で援護させ、自身は前方で剣技や術を繰り出す戦法をとる。ちなみに、サブノックが先に倒れるとオセはさっさと撤退するという薄情な行動を見せる。
- 名前の由来はソロモン72柱の魔神の1柱、50の軍団を率いる地獄の大侯爵「サブナック」から。
- ちなみに「オセ」もソロモン72柱の魔神の1柱である。
- ダンタリオン (Dantalion)
- 声:長嶝高士
- 改変現代にて、ダイクロフトに突入したカイルらを迎え撃ったエルレイン配下の老神官。リアラを神団の意見に賛同させようと説得を試みるが、すでに彼女とエルレインの溝が深まっている事に気づきそれを断念する。
- 中級晶術の使い手で戦闘では弓使い型の敵「セージ」を二人連れ、彼女らに前衛を守らせ自身は後衛で術を放ってくる。
- 名前の由来はソロモン72柱の魔神の1柱、36の軍団を率いる大公爵「ダンタリオン」から。
- ガープ (Gaap)
- 声:菅原淳一
- ダンタリオン、サブノックと同様にエルレインに仕える戦士。サブノックやダンタリオンと比べるとカイル達と衝突する回数が多い。が、直接戦うのは他の2人と同じく一回のみ。
- 戦闘開始直後に変身する際、カイルとロニを戦闘メンバーに入れると、変身のことを変態(正しい使い方は「変体」である)というロニに対してつっこむカイルのやり取りを見ることができる。ここにナナリーが加わると、さらにもう一セリフ追加される。
- 戦闘では変身した姿に合わせてか、突風やレーザー等、特殊な技を繰り出してくる。比較的終盤に対峙する敵の為、強さは他の2人を遥かに凌ぐ。
- 名前の由来はソロモン72柱の魔神の1柱、60の軍団を率いる地獄の貴公子「ガープ」から。
[編集] 四英雄(ソーディアンマスター)
- テイルズオブデスティニーの登場キャラクター一覧も参照
- スタン・エルロン (Stan Aileron)
- 声:関智一
- 主人公カイルの実父。「四英雄」のリーダー的存在。「ディムロス」の元マスター。享年24。前作の主人公。
- 神の眼の騒乱の後、ルーティと結婚し、カイルをもうける。
- 十数年前、ロニとカイルを救うためにバルバトスによって殺害された。ロニやルーティは「スタンはカイルが生まれた後、遠くへ冒険の旅に出た」と偽り、カイルにその事を隠している。カイルは彼の顔もまともに憶えていないが、「信じること、信じ続けること、それが本当の強さだ」の言葉は受け継いだ。
- エピローグでは歴史が完全に修正されて死なずに生きており、少々天然だが父親らしい一面を見せている。37歳。
- マンガ版では、リーネに彼の墓が安置されている。
- ルーティ・カトレット (Rutee Kartret)
- 声:今井由香
- 主人公カイルの実母。「四英雄」の一人。「アトワイト」の元マスター。36歳。
- 「神の眼」を巡る騒乱の後、スタンと結婚し、カイルを出産。結婚に際して、義妹リリスから目覚まし奥義「死者の目覚め」を伝授された。
- クレスタの街でデュナミス孤児院を経営し、腕白な子供たちに手を焼きつつも多くの孤児たちを育てている。相変わらず勝気で母性に溢れており、「肝っ玉母さん」を地で行っているが、たまに繊細な心が表れる。
- PSP版では息子を試すため18年前の装備(アトワイトも所持しているがレプリカの可能性が高い)で闘技場に参戦。現役時代さながらの俊敏な動きを見せる。
- フィリア・フィリス (Philia Philis)
- 声:井上喜久子
- 「四英雄」の一人。「クレメンテ」の元マスター。37歳。
- 現在ではアタモニ神団の本部でもあるストレイライズ大神殿で、司祭兼研究員をしている。かつてはスタンに想いを寄せていたが、彼のルーティへの想いに気づき、身を引いた。
- 本作では高潔さはそのままに、前作のような慌てっぷりは殆ど無くなってとても落ち着いた感じの女性となっている。その為か一部の信者からは聖女と称えられている。
- PSP版ではウッドロウと共に18年前の装備(クレメンテも所持しているがレプリカの可能性が高い)で闘技場に参戦。卓越した晶術の扱いはいまだ健在であり、手製のボムによる援護もこなす。
- ウッドロウ・ケルヴィン (Woodrow Kelvin)
- 声:速水奨
- 「四英雄」の一人。「イクティノス」の元マスター。現ファンダリア国王。41歳。
- 賢王と称えられる名君であり、領民・臣下からの信頼は絶大。そのため、先の動乱の後、ファンダリア中から集められたレンズを王室で保管することとなった。とても気さくな人物だが、年齢のせいか幾分疑り深くなっている。
- 最初はカイルを自分の息子、もしくはスタンの息子のように思っていたが、歴史改変を食い止めた後は成長した一人の男として見ている。
- PSP版ではフィリアと共に18年前の装備(イクティノスも所持しているがレプリカの可能性が高い)で闘技場に参戦。他の四英雄と同じく技量は全く衰えていないようで剣、弓、晶術と多様な攻撃を得意とする。
- リオン・マグナス (Lion Magnus)
- 声:緑川光
- 四英雄を裏切り、オベロン社の狂行に荷担したセインガルドの王室客員剣士。「シャルティエ」のマスター。享年16。
- 前作で四英雄に敗北し死亡したが、エルレインの力によって復活し、ジューダスとなる。
- 本名は「エミリオ・カトレット」で、ルーティの実の弟。
- PSP版では隠しダンジョンである「アクアラビリンス」に幻体として出現する。
[編集] ソーディアンチーム
- ディムロス・ティンバー (Dymlos Tinbar)
- 声:置鮎龍太郎
- ソーディアン・ディムロスの初代使い手。
- ソーディアン(ディムロス)の人格のオリジナルである。地上軍の特攻隊長兼中将である。基本的には熱血突撃馬鹿だが、指揮官としての責務を忘れるような真似はしない。アトワイトとは恋人。「必ず生きて帰ってきてくれ」が彼の口癖であり、彼を慕う部下も多い。髪の色は紺色だが小説版『テイルズ オブ デスティニー 天地戦争編』(著:祭紀りゅーじ イラスト:橋本正枝 電撃文庫)では赤毛でラフなスタイルで、戦う事が出来るという理由で軍に入った戦争狂である(デスティニーでの断片的な設定を元に本作発表前に書かれたものであり、登場人物は本作とはまったくの別人とも言える)。
- アトワイト・エックス (Atwight Eks)
- 声:宇和川恵美
- ソーディアン・アトワイトの初代使い手。
- ソーディアン(アトワイト)の人格のオリジナルである。衛生兵長で、階級は大佐。ラヴィル・クレメンテの主治医でもある。ディムロスとは恋人。バルバトスは彼女に恋愛感情を抱いていたらしく「俺の女になれ!」と言ったこともある。小説『天地戦争編』では水色の髪で割と露出の高い服装をしていた。
- ピエール・ド・シャルティエ (Pierre de Chaltier)
- 声:石川英郎
- ソーディアン・シャルティエの初代使い手。
- ソーディアン(シャルティエ)の人格のオリジナルである。階級は少佐。チームの他の面々に対する劣等感にさいなまれている。
- ラヴィル・クレメンテ (Laville Clemente)
- 声:八奈見乗児
- ソーディアン・クレメンテの初代使い手。
- ソーディアン(クレメンテ)の人格のオリジナル。天地戦争初期から闘い続けている。温厚な性格である反面で、周囲の反応を押しきって自ら前線に打って出る血気盛んな一面もある。
- イクティノス・マイナード (Igtenos Minarde)
- 声:松野太紀
- ソーディアン・イクティノスの初代使い手。
- ソーディアン(イクティノス)の人格のオリジナルである。情報将校で、階級は少将。部屋に恋人の写真を飾っている。冷静な理論派である。ディムロスとは性格が合わないとされているのだが、本作では特に諍いの場面は無い。
- カーレル・ベルセリオス (Karell Belserius)
- 声:飛田展男
- 23歳。ハロルドの双子の兄で、ソーディアン・ベルセリオスの初代使い手。
- 天才的な軍師でもある。階級は中将。ディムロスとは苦楽を共にする親友同士。穏やかで優しく妹想いな性格である。小説『天地戦争編』では主人公。だが髪の色は黒で、性格もゲーム版とは全く持っての正反対で、自分も他人も信じられず、アトワイトを「いけ好かない博愛主義者」と言う冷たい感じの男である。
[編集] その他のキャラクター
- ミクトラン
- 声:堀川りょう
- 天上人の王で天上軍の総司令官。
- クーデターで空中都市の全権力を掌握し、地上に対して暴政を働いたことが天地戦争の契機となる。彼の死によって戦争は終結するが、前作『デスティニー』にて千年のときを経て復活する。前作ではラスボスとして登場したが、今作では登場場面はわずかで、あるイベントで登場しすぐに死亡する。この消滅後(画面から姿を消す)に魂をベルセリオス(ソーディアン)に移すものと推定されている。
- マグナディウエス
- 声:千葉一伸
- アクアヴェイルにある迷宮の主で闘神で、何らかの理由で封印されている。彼を倒すとなぜかジョニー・シデンが現れ、「ジョニーの楽器」を渡される。
- 戦闘能力はあのバルバトスすらも遙かに凌駕しており、難易度を上げればラスボス以上の強敵となる。
- リムル
- 声:雪乃五月
- ノイシュタットの闘技場のチャンピオンである女の子。戦うことが大好き。
- カイルのみ彼女と戦う権利がある。母親はスタンの妹リリス・エルロン、つまりカイルの従姉弟にあたる。親譲りの強さを持つ。
- マンガ版ではリーネで会い、カイルと一戦交える。
- リリス
- 声:沢口千恵
- スタンの妹、カイルの叔母。年齢は35歳。
- 潜在能力は兄にも優るとも言われた猛者。低血圧で朝寝坊のひどい兄を起こすため、鍋をおたまで打ち鳴らす「死者の目覚め」を開発した。結婚して、リーネ村で穏やかに暮らしている。夫は何故か名前すら登場しないのだが、ファンの間では第一候補としてバッカスが挙げられている。ちなみに彼は本作には登場しない。
- 若い頃はブラコン気味のお兄ちゃん子であったが、現在それは影を薄めている。料理が非常に得意で、偏食で味にうるさいジューダスすら満足させた。
- ルー・フレッチ
- 声:鉄炮塚葉子
- ナナリーの弟。
- 不治の病にかかった少年で、フォルトゥナ神団の救いを受けずにホープタウンで生活を送り、死亡する。彼の墓はホープタウンの外れに存在している。
- カイルの時代(エピローグ後の世界)では不治の病に倒れて苦しんでいる状態だが、あることをすれば彼を助けることも出来る。
[編集] 地理・前作との地理の違い
本作は前作(PS版デスティニー)の騒乱後を描いており、前作の地理とは多少違う部分が存在する。
[編集] 現代
この項目では元々の時間軸である現代の地理を説明する。
- セインガルド
- 前作と比べると、騒乱後の被害が一番目立つ地域と言える。首都は壊滅し、大多数の町が消滅してしまった。
-
- ダリルシェイド
- 本作では首都ではなく古都として扱われている。町の機能は壊滅しており、難民が後を絶たない状況となっている。
- アイグレッテ
- ダリルシェイドの壊滅に伴い、ストライレイズ大神殿の近くに新しく誕生した都市。現在の首都である。エルレインによる力のせいか騒乱後に技術が進歩した為か、ダリルシェイドと比べると幾分近未来的な構造である。下町にはいろいろな商品が揃ったバザーもある。
- クレスタ
- 本作の主人公であるカイル、ロニ、そして母であるルーティの育った町。セインガルド内において唯一、神の眼の騒乱後に壊滅しなかった町と言える。ちなみに、この町の近くには空中都市の1つだったクラウディスがラグナ遺跡として登場している。
- ハーメンツ
- アルメイダ
- これらの町に関しては騒乱時に町ごと壊滅(あるいは住民がアイグレッテに移住)、本作では登場していない。ちなみに、アルメイダの近くにハーメンツヴァレーというダンジョンが登場する。
- フィッツガルド
- 前作に比べるとあまり変化のない国だが、ノイシュタットとリーネを繋ぐ街道が濃い霧に覆われてしまったのが一番の変更点と言える。
-
- ノイシュタット
- 前記の通りあまり変化は無いものの、公園が無くなったり闘技場が小さくなる(PS版では大きな闘技場だったが、PS2版では本作同様に狭い)等、前作と比べると規模が小さくなり、貧富の差がなくなった。
- リーネ
- 前作でもスタンが平凡に暮らしていた為か、殆ど変化は無い。マギーの畑も健在であり、種や肥料のバリエーションが豊富になっている。
- ファンダリア
- 各国の中で唯一、完全に復興した国家と言える。前作同様、王政のままである。
-
- ハイデルベルグ
- 騒乱後の復興に伴い、都市を2つに分けている。騒乱を題材とした資料館を境に城側が新都市、反対側が旧都市である。
- スノーフリア
- こちらも騒乱後に復興を遂げた町である。港としての機能もちゃんと残っている。
- サイリル
- ジェノス
- この町に関しては騒乱後に壊滅、もしくはハイデルベルグへ移住したものと思われる。また、サイリルの近くには地上軍の拠点跡地が登場する。
- カルバレイス
- 被害こそ少ないものの、前作と比べると活気が少々落ちた部分がある。
-
- カルビオラ
- アタモニ神団の活発化により、首都ではなく神殿のみの聖地となった。町としての機能は全く無い。
- チェリク
- 前作と比べると港町ではなく、水上の町となった。
- ホープタウン
- 騒乱後の地殻変動によってオアシスが生まれ、そこに生まれた町。ナナリーとルーの故郷でもある。OPを見れば分かるが、他の町と比べると活気は幾分大きい。
- ジャンクランド
- 本作ではこの町は登場しない。恐らく、住民がホープタウンへと移住した為と思われる。その代わりとしてトラッシュマウンテンというダンジョンが登場、少々ながら入り口に町の面影が見える。
- アクアヴェイル
- 前作から統一に成功し、1つの町となった。町の風景に関しては「和風」「中華風」などが存在したが、この町では「和風」と固定された。隠しダンジョン「アクアラビリンス」があるのもここ。本作では関連性は全く無い。前作でシデンとモリュウを繋いでいた洞窟も本作には登場しない。
[編集] 改変現代
この項目ではストーリーを進めていく中で登場する、改変された現代の地理を説明する。また、都市の名前は全て1000年前の天地戦争時代と同じものである。
- 蒼天都市ヴァンジェロ
- 町全体が青いドームに包まれている。町の中も青を基調としたデザイン。存在位置は史実現代のクレスタ近郊。
- 紅蓮都市スペランツァ
- こちらも町全体が赤いドームに包まれており、赤を基調としたデザイン。2階にはこの世界の地図がある。
- 位置は旧ジェノスに近い。
- 黄昏都市レアルタ
- 位置はハイデルベルグに近い。町全体が黄色いドームに包まれている。各都市の中で一番大きく、資料館がある。
- ダイクロフト
- この世界の首都に値する都市。選ばれた特権階級の人物のみが光のほこらを通じてこの都市に移動する事ができる。大量のレンズが保管されている。
[編集] 評価
「テイルズオブデスティニー」の続編として作られた本作だが、前作との間にいくつかの相違点(主にハロルド、ソーディアン・ベルセリオスに関すること等)や世界観の違いが見られ、シナリオ担当は前作の内容に通じていないのではないかと疑われた。また、主としてカイル達の行動により引き起こされるであろうタイムパラドックスの問題についてたびたび討論が行われている。更にストーリーでは開発者曰く「カイルの成長物語」であるため、他のテイルズシリーズよりも主人公とヒロインを中心とした要素が強く(アニメムービーも一部を除いてはカイルとリアラのみ)賛否両論が激しい。そしてその他のキャラクターの描写が少なく、深く掘り下げられていないため、その点も批判される事が多い。
そのほか、「前作では晶術はソーディアンがなければ使えなかったのに対し、今作では全員が使用できるのはおかしいのではないか」という疑いもある。これについては、「前作の晶術とは別種であり、身につけたレンズから力を引き出して発動させている」というのが一応の説明になっている。確かに前作でも「エナジーブレット」という、電撃を発して攻撃するレンズ加工品があったが、レンズは(おそらく)消耗品である点と、ソーディアンと同等の威力を出すのは不可能に近いのではないかという点から、疑問が残ってしまう。(単にシステム面の話と割り切るべき、との声もある)
しかし、プレイステーション2に機種が移ったため全体のゲームのシステムは向上しており、特に戦闘に関しては評価が高い。また、ボスキャラが強く設定されているため、一部のプレイヤーの間では歴代テイルズシリーズの中でも1、2を争う難易度だという声がある。また、本作の特技や晶術は全て本作で初めて登場したオリジナル(多少過去作に登場した技をもじった物もある)の物であり、この作品から技のバリエーションが大きく広がったとも言える。
[編集] 漫画
作画:MAKOTO2号 全5巻 スクウェア・エニックス。
[編集] 小説
著:結城聖 イラスト:いのまたむつみ・松竹徳幸 全3巻 スーパーダッシュ文庫
- テイルズ オブ デスティニー2 (1) ~英雄を探す少女~ ISBN 4086301091
- テイルズ オブ デスティニー2 (2) ~二人の聖女~ ISBN 4086301148
- テイルズ オブ デスティニー2 (3) ~運命の果てに~ ISBN 4086301180
- テイルズ オブ デスティニー2 蒼黒の追憶 上 ISBN 4757713231
- テイルズ オブ デスティニー2 蒼黒の追憶 中 ISBN 4757714572
- テイルズ オブ デスティニー2 蒼黒の追憶 下 ISBN 4757715137
- テイルズ オブ デスティニー2 朱鷺色の風 ISBN 4757715781
[編集] 関連書籍
- テイルズ オブ デスティニー2 オフィシャルガイドブック ISBN 4757713533
- テイルズ オブ デスティニー2 ガイドブック(Vジャンプ編集部) ISBN 4087792064
[編集] 関連項目
- NAMCO x CAPCOM - スタン、ルーティ、リオン(イベント)、ジューダスのみ出演
[編集] 外部リンク
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関連項目 | 術技形態 - テイルズスタジオ - テイルズリング- アビス予約特典ドラマ - ビバ☆テイルズオブ |
登場する名前・称号 | スケベ大魔王 - 漆黒の翼 |
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