ベルゲン
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ベルゲン (Bergen) とは、ノルウェー王国ホルダラン (Hordaland) 県の中心都市。ノルウェー第2の都市(周辺町村との大合併がなされた)。人口242,854人(2006年4月1日)、面積465.3 km²。北緯60度24分、東経5度20分に位置する。
ノルウェー南西沿岸地方にあり、市街地は静かなフィヨルドに面して広がる。ノルウェー海にはフィヨルドと島で形成される複雑な水路でつながっており、西ノルウェー随一の天然の良港として発展してきた、港湾都市、商工都市。古代はノルウェー・ヴァイキングの拠点が置かれたが、本格的な都市の建設は1070年にノルウェー王オーラヴ・チッレ Olav Kyrreによって自治都市の設置が認められてからのことである。ベルゲン半島の東側から港が形成され,王が時々滞在する街として飛躍的に発展を遂げた。
1240年にはトロンハイム(ニーダロス)に替わってノルウェー王国史上2番目の首都となり,1299年にオスロへ遷都されるまでホーコン・ホーコンソン Håkon Håkonsson王の王宮が置かれた。1236年には、ドイツのハンザ商人によって商館が建てられ、13世紀末には、ハンザ同盟 (Hanseatic League) の四大重要都市として君臨。各地から商人、職工が集まり、現在のブリッゲン (Bryggen) 地区の旧市街(世界遺産)を形成した。ベルゲンの重要性は,ハンザ商人が独占した、ノルウェー海の海産物(特に北部ノルウェーの干しダラ)の交易によるものだった。1830年代まではノルウェー最大の都市であり,現在も西ノルウェーの経済、文化の中心である。
ベルゲンはノルウェー人にも外国人にも人気のある観光都市で,ヨーロッパ最大の客船寄港地の一つである。ベルゲンはフィヨルド探索の拠点として知られ,沿岸急行航路の出発点であり,ベルゲン鉄道の終着駅である。デンマークのハンストホルム (Hanstholm),ヒルツハルス (Hirtshals),イギリスのニューカッスル,アイスランド,フェロー諸島へのフェリーも出る。ベルゲン空港フレスラン (Flesland)は,ベルゲンの国際空港である。 ベルゲンには1946年に大学が創設された。ベルゲン大学は,今日では約17000人の学生と,3000人の職員を擁する。また市内には複数の研究所,例えば海洋研究所,NIFES,そしてクリスティアン・ミケルセン研究所 (CMI)がある。また,国の漁業管理庁がある。ベルゲンは1972年にホルダラン県に編入されるまでは,特別市だった。 2000年にはヨーロッパの文化首都にも選ばれた。市内には作曲家グリーグ (Grieg) の家とグリーグホール (Grieghallen) などがあり、世界各地から音楽を学びに留学する学生も多い。
ベルゲンは7人の娘と称されるサンドヴィーク山 (Sandviksfjellet),ルンネマーネン (Rundemanen),フロイエン (Fløyen),ウルリーケン (Ulriken),レーヴスタッケンLøvstakken,ダームスゴース山 (Damsgårdsfjellet),リーデルホルン (Lyderhorn)の7つの山に背後を囲まれる。ベルゲンの市章(Bergenを参照)には,この7つの山が市の基礎として描かれている。ベルゲンの古い名前はBjorgvinといい,山間の牧草地を意味する。ベルゲン市内の最高峰は海抜987 mのグル山 (Gullfjellet)で,アルナ地域にある。
[編集] 姉妹都市
ベルゲンは複数の姉妹都市を有している:
イェーテボリ(スウェーデン王国)
トゥルク(フィンランド共和国)
オーフス(デンマーク王国)
ニューカッスル・アポン・タイン(イギリス)
シアトル(アメリカ合衆国ワシントン州)
アスマラ(エリトリア国)
スウォンジ、ウェールズ
[編集] 関連項目
- ブリッゲン
- グリーグ
- フィヨルド
- フィヨルドクルーズ/北海クルーズ/ヴァイキング・ライン