ボンバーキング
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ジャンル | アクションゲーム |
対応機種 | ファミリーコンピュータ(FC)、MSX2、ゲームボーイ(GB) |
発売元 | FC,MSX2:ハドソン GB:サンソフト |
人数 | 1人 |
メディア | ロムカセット |
発売日 | FC:1987年8月7日 MSX2:1988年 GB:1991年8月23日 |
価格 | FC:5500円(税抜) MSX2:6200円(税抜) GB:3400円(税込) |
その他 | MSX2版のみカセットテープにデータを保存することができる。FC版とGB版にはバッテリーバックアップはおろか、パスワードコンティニューもない |
『ボンバーキング』は、1987年にハドソンがファミリーコンピュータ用に発売したアクションゲームで、「マル超シリーズ」のVOL .1として登場した。翌年にはMSX2にも移植され、1991年にはサンソフトから、ゲームボーイ用ソフト『ボンバーキングシナリオ2』が発売された。
1985年に発売された『ボンバーマン』の続編という位置づけだが、システムにはかなりの違いがある。
開発時のコードネームは『笹川2号』。当時のゲーム誌の発売予定コーナーにこのコードネームのまま掲載されたこともある。
目次 |
[編集] 概要
惑星アルタイルを救うため、主人公の戦闘用アンドロイド「ナイト」が闘うゲーム。主人公はビームや爆弾を駆使し、敵と戦っていく。爆弾で障害物となるブロックを破壊しながら先に進むという点では『ボンバーマン』と同じである。『ボンバーマン』と違う点は
- 爆弾に使用数の制限がある。
- 爆風が円形に広がる。
- 爆弾が爆発するまでの時間が極端に短い。
- 爆弾を置くと、自動的に主人公が後退する。
- ライフ制になっている。
- 時間経過とともにライフが減っていき、爆風に巻き込まれれば、ほぼ即死。
などで、これらにより難易度が非常に高くなっており、評判は芳しくなかった。そのため、ボンバーマンシリーズでこのゲームのシステムは受け継がれることはなかった。誤操作による自爆を防ぐには、周囲の安全を確認し、退路を確保してから爆弾を置くことを心がけることである。爆弾を置くと自動的に主人公が後退するので、ボンバーマンのように歩きながら爆弾を置くと、一度後退してから爆弾に向かって突進することになる。
なお、テーマ曲には歌詞が2番までついており、ファミコン版では「カラオケモード」が搭載されている。が、1番しか表示されない。
[編集] ボンバーキングシナリオ2
『シナリオ2』となっているが、ストーリーは前作とほとんど変わりない。前作と違う点は、
- 爆弾は4種類あり、通常の爆弾なら使用数が無制限である。
- 爆弾が爆発するまでの時間が長くなった。
- 爆弾を置いても、主人公が後退しない。
- 時間経過でライフが減らず、爆風に巻き込まれても最大値の半分が減るだけで済む。
- 残機・ライフ併用制になっている。
などで、これにより誤操作で自爆する危険が少なくなった。
また、前作はシリアスな劇画調なイラストだったが、今作の主人公は2頭身になってバイザーに目が描かれている、などのデフォルメがされており、ボスキャラクターもほぼ一新され、ファンタジーゾーンをモチーフにした自社(?)パロディがいくつか見受けられる。
その他の変更点として、前作では右への一方向スクロールだったのが本作では全方向スクロールに変更、ボスの舌に爆弾を食わせて倒すなど、一ひねりが必要である、などである。ただし、難易度が下がったとはいえパスワードコンティニューなどは無い(ステージセレクトできる裏技はあるが、所持アイテムゼロの状態で始まるのでかえって難しい)。また、ブラックステージ専用の音楽も無くなった。
尚、アメリカでは『Blaster Master Boy』、ヨーロッパでは『Blaster Master Jr.』の名で、超惑星戦記 メタファイト(en:Blaster Master)の続編として発売された。
[編集] システム
主人公の武器は爆弾とビームの2つである。爆弾の威力は強力で、通常の敵なら一撃で倒せ、ブロック(障害物)を破壊することもできる。爆風は円状に広がる為、斜め方向のブロックは半分しか壊せないのでもう一度爆弾を使わないと完全に破壊することは出来ない(爆風を浴びた斜め部分が破壊されたグラフィックになるが、同じ方向から爆風を浴びせても完全に破壊できる)。ビームは主人公の前方に向かって放たれる。攻撃力が爆弾より劣るので、通常の敵すら数発打ち込まないと倒すことは出来ない。
FC、MSX版では爆弾の所持数には制限があるので、爆弾の補充をする必要がある。爆弾が無いとブロックを破壊できないので、先に進めないのだ。ブロックを破壊するか、敵を倒すことで出現するアイテムを入手することで爆弾を補充できる(前者は10個、後者は1個)。FC、MSX版では右方向から常に飛行タイプの敵が出現するので、これを効率よく倒して爆弾を補充することも重要である。
『シナリオ2』では通常タイプの他に、爆風が前方に直線状に進むタイプ、爆風が十字方向に進むタイプ、爆風が広範囲に広がるタイプの計4種がある。通常タイプの爆弾は所持数に制限が無いが、それ以外の3つのタイプはアイテムを入手しないと使用できない。
ブロックを破壊すると出現するアイテムは、ランダムで出現するものと特定の個所に必ず出現するものの2種類に分けられ、後述する「水晶」と「カギ」は特定個所のブロックを破壊することで必ず出現する。しかし、爆弾の所持数と爆風の範囲の制限の為、悠長にブロックを破壊することが出来ず、アイテムを入手する機会が限られることも難易度を上げている一因といえよう。尚、『シナリオ2』ではアイテムの出現個所は全て決まっている上、アイテムが出現するブロックは、斜め方向から爆風を浴びせても全壊してアイテムが出現するので、難易度が下がっている。
ブロックの中には、破壊するとアイテムではなく地下への階段が出現するものがある。地下ステージにはアイテムが大量に落ちているが、真っ暗なので明かりが必要であるうえ、敵も配置されている。地下ステージを脱出するには先程降りてきた階段を登るか、別の階段を探さねばならない。別の階段とはいうものの、FC、MSX版では一方向スクロールなので、実はループして入口まで戻ってきただけである。つまり、上下方向に動かず右方向へ直進すれば必ず地上へ出られることになる。しかし、それでは大半のアイテムは手に入らない。『シナリオ2』では全方向スクロールなので、出入口は一箇所しかないので自力で戻ってくる必要がある。
画面上方のブロックの中にも破壊できるものが混じっている場合があり、ここから隠れステージ(ボーナスステージ)に侵入できる。この先には石像があり、これを特定の順番で破壊すると、『シナリオ2』では順番に関係なく破壊するだけでアイテムを入手することが出来る。
ゲーム後半では、ステージ全体が地下ステージのように真っ暗になっている「ブラックステージ」が登場する。FC、MSX版では更にループするステージも存在する。ループを脱出するには「秘宝」という台座に乗った水晶のようなアイコンが描かれたアイテムを入手せねばならない。1面からループが存在するという事実はこのゲームの難易度を物語っている。
「カギ」を入手すると出口が出現するので、そこから出ればステージクリアである。FC、MSX版では一方向スクロールなので、「カギ」は必ず右端の画面にある。全方向スクロール可能の『シナリオ2』でも、右端にある場合が多い。
[編集] 関連項目
- ファミリーコンピュータのゲームタイトル一覧
- ゲームボーイのゲームタイトル一覧
- ボンバーマン
- マル超シリーズ-当時の広告には、「五感とサイキックパワーを爆発させる全く新しいゲーム」と謳われていた。
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