レ・ミゼラブル (ミュージカル)
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レ・ミゼラブル (Les Misérables) は、ヴィクトル・ユーゴーの同名の小説を原作として1980年にクロード・ミッシェル・シェーンベルク作曲、アラン・ブーブリル作詞で制作され、1985年10月8日にロンドンで初演されたミュージカルである。オリジナルの作品はパリで上演されたミュージカルであったが、これを大幅に改訂してロンドン版が完成した。1980年の舞台では、この物語をよく知っているフランス人を対象にしていたため、前半をかなり端折っていた。1985年の作品では、この物語を知る人が少ないイギリス、アメリカなどでの上演を前提としたため、前半のあらすじ部分が加えられた。
初演以来大ヒットとなり、世界の多くの都市で上演された。ブロードウェイでは16年を超える,歴代第三位のロングランとなった。また1995年にロンドンで行われた10周年記念コンサートでは、各国のジャン・バルジャン役17人が登場し、劇中歌『民衆の歌 (Do You Hear the People Sing?)』を歌った。海外ではしばしば Les Mis. と省略されるのを受けて日本でもレミゼ、レミズあるいはレスミズと略して呼ばれることがある。
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[編集] 日本での公演
1987年東宝により帝国劇場で初演され、その後名古屋、大阪、仙台、札幌、福岡と上演都市が広がっている。
訳詞は、岩谷時子。ジャン・バルジャンの囚人番号が英語版では24601 (two-four-six-Oh-one) だが、日本語では語呂があわず、初演ではここだけ英語で歌い、再演時から囚人番号を24653(にー・よん・ろく・ごー・さん)に変えて日本語で歌うようになった。また初演時には、唯一のアマチュアとして、後に女優となる藤田朋子が参加した。
この作品には子役が3人必要だが、出番が遅いガブローシュ役は労働基準法のため、開演時刻によっては大人の女性が演じることがある。この役は、小学生時代の山本耕史が演じたことでも知られている。出番が1幕のみのリトル・コゼット、リトル・エポニーヌは、ソワレでも子役が演じている。
2005年5月24日から29日には、国内での上演回数が2000回に達したことを記念して「2000回達成スペシャルパフォーマンス」と題し、特別なメインキャスト(集結したのは今までに出演した役者たち)による公演が行われた。(同作品は宝塚歌劇団でも上演を計画していたが、劇団内での反対もあり実現しなかった。)
また2007年6月・7月には、日本公演20周年記念として再びスペシャルキャスト公演が行われる。
[編集] ジャン・バルジャン
[編集] ジャベール
[編集] エポニーヌ
[編集] ファンティーヌ
[編集] コゼット
[編集] マリウス
[編集] テナルディエ
[編集] テナルディエの妻
[編集] アンジョルラス
[編集] ミュージカルナンバー
- 民衆の歌 (Do You Hear the People Sing?)
- カフェソング (Empty Chairs at Empty Tables)
- 夢やぶれて (I Dreamed a Dream)
- オン・マイ・オウン (On My Own)
2000年のシドニーオリンピックの開会式では、フランス選手団の入場時にこれらの曲がメドレーで演奏された。