京都殺人案内
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『京都殺人案内』(きょうとさつじんあんない)は、
- 和久峻三の推理小説。
- 1.を原作とした、テレビドラマシリーズの総称。京都で起こった難解な殺人事件を京都府警本部捜査1課係長・警部補の音川音次郎(藤田まこと)が解決するというものであり、朝日放送と松竹の制作により、テレビ朝日系で放映される土曜ワイド劇場で年に一回程度の割合で放送される人気シリーズである。因みに第1作は山村美紗の原作で、藤田まことが狩矢警部を演じた。第2作から、現在の和久峻三原作の京都殺人案内シリーズになった。
目次 |
[編集] ドラマの内容
主に京都市内の名所で起こった、難解な殺人事件を音川音次郎が解決していくものであるが、その容疑者は概ね芸術家や学者、実業家といった、京都の財界や政界に有力なコネを持つ社会的な地位の高い人物であり、音川は容疑者の警察上層部を通じての圧力を排しながら、地道な捜査をもとに事件を解決していく。また、容疑者の行動範囲が広いことから、音川は日本全国を巡り、容疑者および事件に関する捜査を行う。結果として、京都府警の管轄地域内で事件を解決したことはなく、音川は上司(課長)の警視・秋山虎五郎(遠藤太津朗)から毎回、
「音やん、おまはん、たまには京都の事件は京都で片付けなはれ。どんだけ出張したら気ぃ済むんや。」
などと小言を喰らいながら、出張先の名産を土産に持ち帰ることを条件に出張の許可を貰い、捜査を行う。ただ、土産に関しては、秋山の期待したもの(例:北海道ならば蟹)を音川が持ち帰ることはなく、秋山はほぼ毎回予想外の土産(例:沖縄県ならブタのお面、石川県なら絵ろうそく)に腰を抜かしているが、音川の説明に納得して、これを嘉納している。この一連のやり取りは一種の名物と化している。
平安神宮や大覚寺、京都疎水、祇園、上賀茂などでロケを行い、セット撮影では再現の難しい歴史の古い古都ならではの佇まいを美しい映像でドラマの背景として織り込んでいるのが映像面での特徴。そして、ドラマのエンディングは、クロード・チアリのせつないギターの音色が哀しさを盛り上げ、無情感を引き締めていく(1996年7月から「土曜ワイド劇場」固定のエンディングテーマソングが登場した関係で2000年の第23作から全て流れずエンドロール時に切り替わってしまう)。
[編集] 主な登場人物
- 叩き上げの刑事。外出時に折りたたみ傘を持ち歩くのが特徴の刑事。その理由は、妻が彼の傘を届けに行く途中にトラックにはねられ、事故死するということがあったためである(この事を秋山が米倉に語るシーンが第13作に存在する)。
- 音川洋子(音川の娘) … [現在]萬田久子、[過去]初代・小林かおり 二代・荒木由美子
- 真中光雄刑事(京都府警捜査一課刑事)…猪野学[第27作~]
- 草森慎太郎刑事(京都府警捜査一課刑事)…[現在]木下ほうか、[過去]草見潤平、太川陽介、伊原剛志、松田朗、赤羽秀之ほか
- 小杉刑事(京都府警捜査一課刑事)…[現在]丸岡奨詞、[過去]武井三二、鈴木淳、中嶋俊一、山口仁、渡辺成紀、朝日完記ほか
- 山田刑事(京都府警捜査一課刑事)…[現在]山本優、[過去]武井三二、平岡秀幸、松尾勝人、細川智、河野実、朝日完記、大橋壮多、多賀勝一ほか
- 土井刑事(京都府警捜査一課刑事)…[現在]池田勝志、[過去]河野実、松樹直也、布目真爾、浅田裕二、細川智、鈴木淳、荻原郁三、武井三二、荒木優騎ほか
- 渋井管理主任(京都府警管理主任)…ひろみどり[第24作~]
- 捜査四課長(京都府警捜査四課長)…福本清三[第25作、第27作]
- 森口早苗(居酒屋の女将)…平淑恵[第25作~]
- 秋山虎五郎捜査一課長(京都府警捜査一課長・警部)…遠藤太津朗[第4作~]
- 部下を必死にかばう部分を見せるところがある。音川に対し、扱いにくい部下の様子を見せるが、実は一番信頼する部下である。第10作では亀岡署次長に転任するも、新課長の不祥事により、ラストで復帰する。
(※第24作、第25作は、秋山管理課長として登場。)
[編集] 昔の登場人物
- 階級は警部。九州・柳川の出身で京都の大学を卒業後に警察官になる。昇任試験をパスし、若くして捜査一課長に。的確な判断と容疑者の立場にたっての捜査が持ち味の刑事だったが、課長就任直後の事件捜査の強引さが不審を抱く音川との対立を生み・・・。
[編集] サブタイトル・放送年月日
- 第1作 花の棺(1979年4月21日)〈原作…山村美紗〉
- 第2作 呪われた婚約(1980年2月2日)〈原作…和久峻三〉
- 第3作 嫁ぎ先の謎(1980年6月21日)
- 第4作 亡き妻に捧げる殺人(1981年1月24日)
- 第5作 母恋桜が散った(1981年5月23日)
- 第6作 男女の水死体はどこから来たか!?(1982年2月27日、ロケ地:北海道)
- 第7作 麻薬にけがされた修学旅行女子高生(1983年1月22日、ロケ地:鹿児島県)
- 第8作 刑事の娘を襲った悪徳サラ金(1983年10月22日)
- 第9作 歌謡界の裏を暴け(1984年3月24日)
- 第10作 からたちの花は死んだよ(1985年3月23日)
- 第11作 美人社長誘拐さる!(1985年10月19日)
- 第12作 撮影所の女をさぐれ!(1986年4月19日)
- 第13作 現代忠臣蔵事件(1987年12月12日)
- 第14作 音次郎、女を張り込む(1988年4月16日)
- 第15作 音川、完全犯罪に挑む!(1989年3月11日)
- 第16作 復讐の逆転法廷(1990年4月21日)
- 第17作 美人画商の黒いワナ(1991年3月16日)
- 第18作 20時18分の死神!?(1992年3月21日)
- 第19作 みちのく泣き地蔵の秘密(1993年3月20日、ロケ地:山形県)
- 第20作 雪降る北の港町 小樽の海に泣く女(1994年3月19日、ロケ地:北海道)
- 第21作 みちのく母恋吹雪(1995年3月18日、ロケ地:岩手県)
- 第22作 高千穂から消えた美女と夜神楽の謎(1996年4月20日、ロケ地:宮崎県)
- 第23作 みちのく津軽こぎん刺しの女(2000年4月15日、ロケ地:青森県)
- 第24作 松江・宍道湖 夕陽に消えた殺人者!(2001年4月21日、ロケ地:島根県)
- 第25作 根室・納沙布 慟哭の海!(2002年4月20日、ロケ地:北海道)
- 第26作 殺しを告げる女!16年目の償い(2003年2月15日、ロケ地:岡山県)
- 第27作 故郷の母に誓う復讐の銃弾!!(2004年11月27日)
- 第28作 音川音次郎刑事の一番長い日!(2005年12月17日、ロケ地:沖縄県)
- 第29作 赤い殺意の炎と美人秘書の秘密(2006年11月18日、ロケ地:石川県)
[編集] スタッフ
- 現プロデューサー…東浦陸夫(ABC)、武田功(松竹)、齋藤立太(松竹)
- 旧プロデューサー…山内久司(ABC)、奥田哲雄(ABC)、西村大介(ABC)、辰野悦夫(ABC)、桜井洋三(松竹)、嶋村希保(松竹)
- 原作…山村美紗「花の棺」(光文社)[第1作]
- 原作…和久峻三[第2作~]
- 脚本…保利吉紀、吉田剛、田上雄、田村惠、土屋保文、佐藤茂、平林幸恵、國弘威雄[第1作]
- 音楽…クロード・チアリ、クリスチャン・チアリ
- ギター演奏曲…「夜霧のシルエット」
- 監督…山根成之、松尾昭典、田中徳三、松野宏軌、工藤栄一、八木美津雄、前田陽一、水川淳三、原田雄一、岡屋龍一
- 制作…ABC、松竹
[編集] 関連項目
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