単線並列
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単線並列(たんせんへいれつ)とは鉄道の線路を2本以上並べたものであるが、複線などとは似て非なるものである。 おのおのの線路が単線として独立しているものと、複線と同じように扱えるものに大別される。 前者は単線併設、後者は双単線とも呼ばれる。
[編集] 単線併設
主に、異なる線区の合流する駅からターミナル駅までの区間に見られる形態である。両路線をあわせた複線を敷設する場合に比べると、各路線のダイヤを並走区間でも独立に設定できるというメリットがある。また奥羽本線の例の場合は、並走する2つの系統で軌間が異なるために採用されている。
日本では以下のような例がある。
[編集] 双単線
複線としての運用を前提としつつ、信号システムなどを単線に準じた形態にするものである。
トラブルなどで1線がマヒした場合でも単線運転が可能となる。また通常時でも駅や信号場などの待避設備によらない追い越しが可能なため、性能や種別の異なる列車を共存させやすい(複々線のように双方とも走行しながらの追い越しも可能)。
事実ヨーロッパでは通常ダイヤでも追い越しに使われる上、保線作業で単線運転する機会も多い。そのため、駅間にも渡り線や安全側線が10数kmごとに存在する。ヨーロッパでは列車本数が少ないのに対し、日本のように列車本数が多い線路では、駅間での追い越しや保線での単線運転は難しいため、ヨーロッパに比べると採用例がきわめて少ない。
日本では以下のような例がある。