埼玉新都市交通
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埼玉新都市交通株式会社(さいたましんとしこうつうかぶしきがいしゃ)は、埼玉県と東日本旅客鉄道(JR東日本)などが出資する第三セクター会社である。埼玉県で新交通システム1路線を運営する。本社所在地は埼玉県北足立郡伊奈町大字小室288。
県の担当部署は、総合政策部交通政策課 3セク線調整担当である。
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[編集] 事業概要
ゴムタイヤ式新交通システムの伊奈線「ニューシャトル」を保有・運営しているほか、各駅備え付けの売店と、東北・上越新幹線の高架下を駐車場として整備して運営している。
経費圧縮のために、ターミナルである大宮駅のみに駅員を配置し、他の駅では売店の店員が改札を行う変わった方法をとっている。また、自動改札機も大宮駅と大成駅に設置されている。そして、Suica・PASMO・ICOCAは大宮駅と大成駅では自動改札機にタッチして利用できるが、その他の駅は簡易Suica改札機が設置されている。
また、丸山駅は本社の最寄り駅であるほか、すぐ横に丸山車両基地がある。
伊奈線は有人ワンマン運転で、ゆりかもめや金沢シーサイドラインなどと違って乗務員がいる。また、各駅にホームドアは設置されていないが、安全柵が設けられている。
[編集] 会社概要
- 発行株式総数 20万株(額面全額1万円)
- 資本金 20億円
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- 三井住友銀行(2.3%)
- ルミネ(2%)
- 鉄道会館(1.75%)
- 上尾市(1.25%)
- 東日本トランスポーテック(1.25%)
- 日本トラスティ・サービス信託銀行(1.0%)
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- その他、伊奈町と金融機関8行
[編集] 歴史
東北・上越新幹線の建設に伴い、両新幹線の分岐点が設けられる伊奈町では、町域が3つに分断されるとして新幹線建設反対運動が起こった。そこで、地域住民(旧大宮市、上尾市、伊奈町)への見返りとして都市鉄道を建設することとなった。同じく建設反対を訴えた戸田市、旧浦和市、旧大宮市住民の見返りとしては通勤電車を走らせる埼京線を建設したが、伊奈線沿線には普通の鉄道を建設するほどの需要はないと判断し、中量輸送機関として当時各地で建設されていた新交通システムAGTを導入した。
- 1980年4月1日 設立。
- 1983年12月22日 伊奈線大宮駅~羽貫駅間が開業。
- 1990年8月2日 伊奈線羽貫駅~内宿駅間が開業、全線開通。
- 2007年3月18日 Suicaが利用可能となる(PASMO・ICOCAと相互利用可能)。
[編集] 路線
- 伊奈線 大宮駅~内宿駅 12.7km
[編集] 保有車両
- 1010系
- 6両編成が9本所属(11~19編成)
- Mc1110 - M'1210 - M1310 - M'1410 - M1510 - Mc1610
- 1050系
- 6両編成が4本所属(50~53編成)
- Mc1150 - M'1250 - M1350 - M'1450 - M1550 - Mc1650
- 50編成は1990年の全線開通用に新製された。先頭車のMc1150とMc1650はクーラーが1台しか搭載されてないため、弱冷房車となっている。51編成以降はクーラーは他の車両同様に2台搭載となった。このため形式もMc1151とMc1651にそれぞれ変更されている。また、幕式の行先表示装置を設置している。
- 52・53編成は除雪装置を取り付けているが、装備は冬季のみで、それ以外は取り外して丸山車両基地で保管する。
- 2000系
- 6両編成が1本所属