夏至
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夏至(げし)は二十四節気の1つ。6月21日ごろ。およびこの日から小暑までの期間。
太陽黄経が90度のときで、日本の大部分では梅雨のさなか。北半球では一年中で一番昼が長く夜が短い日。旧暦五月中。『暦便覧』には「陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以てなり」と記されている。
春分から秋分までの間、北半球では太陽は真東からやや北寄りの方角から上り、真西からやや北寄りの方角に沈む。夏至の日にはこの日出・日没の方角が最も北寄りになる。また北回帰線上の観測者から見ると、夏至の日の太陽は正午に天頂を通過する。夏至の日には北緯66.6度以北の北極圏全域で白夜となり、南緯66.6度以南の南極圏全域で極夜となる。
また、南半球では昼と夜の長さの関係が北半球と逆転するため、天文学的な夏至とは別に、慣習的に「一年中で一番昼が長く夜が短い日」のことを夏至と呼ぶことがある。すなわち、南半球が慣習的な意味での夏至を迎える日は本来の冬至である。
夏至の日に無花果田楽を食べる風習がある地域もある。
[編集] 七十二候
夏至の期間の七十二候は以下の通り。
- 初候
- 乃東枯(ないとう かるる) : 夏枯草が枯れる(日本)
- 鹿角解(しかの つの おつ) : 鹿が角を落とす(中国)
- 次候
- 菖蒲華(しょうぶ はなさく) : あやめの花が咲く(日本)
- 蜩始鳴(せみ はじめて なく) : 蝉が鳴き始める(中国)
- 末候
- 半夏生(はんげ しょうず) : 烏柄杓が生える(日本・中国)