怪談
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怪談(かいだん)とは、怖さや怪しさを感じさせる物語の総称。日本古来のものを限定して呼ぶ場合もある。中でも、四谷怪談・皿屋敷・牡丹灯籠の三話は日本三大怪談とされている。
怪談は通常「夏の風物詩」とされるが、真冬の怪談もまた趣深いものである。
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[編集] 歴史
元来、死に関する物語、幽霊、妖怪、怪物、あるいは怪奇現象に関する物語は民話伝説、あるいは神話の中にも多数存在するため、そのような物語が原型となったであとうことは十分に伺える。
今昔物語(「霊鬼」)など、古典文学にも多数の怪談が収録されているが、それらを題材にしてまとまった姿で残っている物では「雨月物語」が有名である。また、四谷怪談や番町皿屋敷のように歌舞伎の題材にも取り上げられ、ひとつのジャンルを構成していた。現在の感覚における古典的な怪談はこれらに基づく物である。また、落語にも怪談物がある。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン、Lafcadio Hearn)は古くから伝わる日本各地の怪談や奇談を収集し、自らの解釈にしたがって情緒豊かな物語に仕立て上げ、『怪談 (kwaidan)』として一冊にまとめた。
木原浩勝と中山市朗は、自らが体験者より収集した怪異譚の人名や地名を意図的にぼかすことによって取材ソースを秘匿し、「実話怪談集」というスタイルにまとめ、江戸時代の根岸鎮衛による随筆「耳袋」になぞらえて『新耳袋』全十巻(メディアワークス)として出版した。これらにより「怪談」という日本古来のエンターテイメントの復権がなされることとなった。
また、インターネットの掲示板等でも、体験談もしくは創作としての怪談・奇談は人気のあるジャンルである。
単純に怖い話を開陳するだけではエンターテイメントとして一流の怪談であるとは言えず、“談”つまり話術や語りの上手さが問われる。近年では、タレント(稲川淳二等)による現代の生活様式に合わせた怪談が語られ、一つの文化として定着している。また前述の新耳袋の著者である木原・中山は、新宿ロフトプラスワンにおいて定期的な怪談のトークライブを続けており、2007年には通算50回を超えた。
また伝統的な怪談の会のスタイルとして、百物語があげられる。
怪談と都市伝説が混同されていることも多い。
[編集] 怪談の例
- 学校の怪談 - 都市伝説に近い面がある。
[編集] 怪談を扱った作品
小説『怪談』(Kwaidan、小泉八雲)
『怪談KWAIDAN1、2,3』(1994年 フジテレビ)
「怪談・百物語」(2002年 フジテレビ)
[編集] 近代怪談
- 新耳袋
- 「超」怖い話
- ほんとにあった怖い話(フジテレビ)
- 四国R-14(北海道テレビ 水曜どうでしょう)