楽章
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西洋音楽において、楽章(がくしょう)とは曲をいくつかに分けたそれぞれの部分を指す。 伝統的な西洋音楽において、ひとつの楽曲の中がさらにいくつかに分かれていて、それらがあたかも別の楽曲であるかのようにある程度の独立性を持っているとき、それらを楽章と呼ぶ。最初の楽章から「第1楽章」−「第2楽章」−...のように呼ぶ。また最後の楽章を特に「終楽章」「フィナーレ」と呼ぶことがある。
通常、楽章の間は短い時間が空けられて演奏される。楽章間に小休止を設けず、続けて次の楽章に入ることをアタッカという。きわめて異例のことではあるが、楽章間にかなり長い時間をとるように指定していることもある。(マーラーの交響曲第2番など)
通例として楽章を持つ楽曲は、交響曲、協奏曲、ソナタ、弦楽四重奏曲などである。
目次 |
[編集] 楽章の構成
楽章の数は、3か4が基本であり、交響曲では4楽章が多く、協奏曲では3楽章がほとんどである。
[編集] バロック時代
バロック時代には、緩−急−緩−急のような楽章の組み合わせが見られた。
- 第一楽章:緩
- 第二楽章:急
- 第三楽章:緩
- 第四楽章:急
[編集] 古典派以降
古典派以降の作品では、4楽章のものでは急−緩−舞曲−急、3楽章のものでは急−緩−急の組み合わせが多い。
[編集] 4楽章のもの
交響曲はこの形式のものが基本である。第九以降は、緩徐楽章と舞曲の楽章の順が逆になる例も多くなった。弦楽四重奏曲もこの形式が基本である。
[編集] 3楽章のもの
- 第一楽章:急
- 第二楽章:緩
- 第三楽章:急
協奏曲、ソナタなどによく見られる形式である。
[編集] ロマン派以降
ロマン派以降では、上記に加えてさまざまな形式が現れるようになった。
[編集] 1楽章のもの
楽章がひとつしかない例もある。また、すべての楽章がアタッカでつながっていて、全体でひとつの楽章を構成するかのような楽曲もある。(シューマンの交響曲第4番など。)
[編集] きわめて多数の楽章からなるもの
5楽章、6楽章からなる作品も古典派以前にいくつか見られたが、ロマン派以降ではそれが一般化してくる。
[編集] 曲としての統一性
古典派までの作品では楽章間に共通性が見られないため、それらの各楽章で1つの楽曲を作るには統一性に欠けていたが、それを克服するため、ロマン派以降では異なる楽章間にメロディーに共通性を持たせ、楽曲としての統一性を図るようになる。曲としての統一性、という概念に大きく貢献した作品としては、ベートーヴェンの諸作品(とりわけ交響曲第5番)、ベルリオーズの幻想交響曲、フランクの交響曲などがある。