死の舞踏 (サン=サーンス)
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死の舞踏(しのぶとう、Danse macabre)はカミーユ・サン=サーンスの作曲した交響詩。フランスの詩人アンリ・カザリス(Henri Cazalis)の詩『死の舞踏』をもとにして作られた。
ソロ・ヴァイオリン(以下Solo・Vn)を中心とする交響詩。ただしソロは変則調弦で、通常G, D, A, Eと調弦するところをG, D, A, Esと調弦する。
[編集] 曲の構成
カザリスの詩 | サン=サーンスの曲 |
---|---|
夜中の12時、死神が墓場に現れる | ハープが12回、Dの音を奏でる |
死神がヴァイオリンを弾く | Solo・VnがAとEsの不協和音で死神らしい雰囲気を表す |
骸骨がカチャカチャと踊る | 木琴(当時は音楽で用いられることは殆どなかった)を用いる |
朝を告げる雄鶏の鳴き声 | 突然曲が止んで出てくるオーボエの旋律 |
そして激しく踊っていた骸骨たちは墓場へ帰り、曲は静かに終わる。 |
[編集] 編成
木管 | 金管 | 打 | 弦 | その他 | ||||||||||||
Fl. | Ob. | Cl. | Fg. | 他 | Hr. | Trp. | Trb. | Tub. | 他 | Vn.1 | Vn.2 | Va. | Vc. | Cb. | ||
2 Pic.1 |
2 |
2 |
2 |
4 |
2 |
3 |
1 |
Tim., Cym., Tri., B.D., Xyl. |
ソロ ● |
● |
● |
● |
● |
Hp. |
- 標準的な規模の編成である。
- solo.Vn.は変則調弦で、通常G, D, A, Eと調弦するところをG, D, A, Esと調弦する。これは、冒頭(死神がヴァイオリンを弾く場面)の属9和音(D, A, Es)上に構成された印象的なsolo.Vn.を際立たせるためであろうと思われる。通常の調弦ではAとEsを同時に弾くのがやや困難だが、このように調弦することによって双方の音が開放弦となるため演奏が容易になり、また開放弦であるため音がよく響くようになる。さらに、D, A, Esのすべてが開放弦となることで、(D, A)と(A, Es)の音色を統一することができるのである。
[編集] その他
曲中で骸骨の骨のぶつかる音を表現するシロフォンの旋律は、サン=サーンス自身の作品である、動物の謝肉祭の第10曲、化石でも使われている。
他者の編曲ではあるが、ピアノ独奏版と、オルガン独奏版が存在する。
カテゴリ: 交響詩 | サン=サーンスの楽曲 | ト短調