田中将斗
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田中 将斗 | |
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プロフィール | |
リングネーム | 田中 正人 田中 将斗 MASA TANAKA |
本名 | 田中 正人 |
ニックネーム | 弾丸戦士 グレーネードファイター |
誕生日 | 1973年2月28日 |
出身地 | 和歌山県和歌山市 |
所属 | ZERO1-MAX |
田中 将斗(たなか まさと、1973年2月28日 - )は、ZERO1-MAXに所属するプロレスラー。本名:田中 正人(たなか まさと)。和歌山県和歌山市出身。体の頑丈さにかけては、天山広吉と並ぶほどである。ニックネームは「弾丸戦士-DANGAN-」
ヘビー級でありながらジュニア戦士並にリングの内外を所狭しと動き回り、主にハードコア路線を主軸にしている選手であるがラフ殺法のみならず、ねちっこいレスリングにも充分対応が出来るオールラウンドプレイヤーとして有名である。
ZERO1-MAXの2006年7月の「火祭り’06」において悲願の初制覇を遂げる。「火祭り」開催から6年、毎年エントリーされ出場してきたが、どのタイトルよりもある意味ZERO1-MAXにおいては価値のある、最高峰の称号である「火祭り」制覇を遂に現実にした。(後述)
2006年11月29日に右肩手術が行われ、無事終了した。
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[編集] 経歴
和歌山県立和歌山東高等学校在籍時はラグビー部に所属し、国体に出場している。卒業後は住友金属ラグビー部での活動を経て1993年にFMWに入門。リッキー・フジ戦でデビューを果たす。大仁田厚引退後は、ハヤブサと共にエースとして新生FMWを引っ張る立場となり、「弾丸戦士」として人気を博す。ECWに長期遠征しポール・Eに惚れ込まれ、リングネームを「MASA TANAKA」としECWのトップレスラーの一人として活躍し、日本人で唯一ECW世界ヘビー級王座にも就いた。しかしながらFMWの経営危機による帰国要請によりECWを離脱し、FMWへ復帰した。
FMW復帰後、2001年2月に邪道、外道、中山香里と共に「コンプリート・プレイヤーズ」を結成し、FMWを離脱。全日本プロレスとZERO-ONEに参戦し、後に橋本真也との一騎打ちを申し込み、2002年3月に両国国技館でシングル対決が実現したが、半ばやられ放題の軍門に下った。しかしその対決を機に橋本に見込まれてZERO-ONEに入団する。
大谷晋二郎とは同年齢で同門になり、お互いを意識し刺激し合い”永遠のライバル”と言い続ける。しかし橋本という団体トップの人間を倒し、世代交代を提唱するにあたり、ライバルというスタンスは消えてはいないものの互いの力を結束しようと「炎武連夢(エンブレム)」を結成し、他団体でも大車輪の活躍を見せつけ2002年にはプロレス大賞ベストタッグ賞を受賞する。また同年には大谷とのタッグでROHへも登場している。
2004年2月19日に以前からタイトルマッチでありながらハードコアにこだわる田中と、ベルト防衛の意志を尊重する大谷と方向性の違いで仲違いを起こし炎武連夢を解散し、金村キンタロー、坂田亘らと共にZERO-ONE正規軍と敵対した。(エロティックス結成)ZERO-ONE解散後は大谷らとともにZERO1-MAXに合流。2005年の4月に佐藤耕平と崔リョウジの要望を機に炎武連夢を再結成し、ヤングMAX軍と世代闘争を繰り広げている。ZERO-ONE MAXの母体であるファースト・オン・ステージがDSEとともに製作に関わるプロレスイベント、ハッスルにもレギュラーとして参戦する。
ハッスル登場の際には、「HUSTLE 01」(おそらくZERO1-MAXから01と書かれているのだろう)と書かれた赤い半そでのジャージを着て入場し、グレーのジーンズ(2つともハッスル14から)をはいて主にハードコア系で活躍している。出場時は白いギター(叩くと白い粉が出てくる)を持参する。HHH~ハッスルハードコアヒーロー~でチャンピオンになった時の初防衛した後に、人狼にゴールデンロットで頭を叩かれて頭から血が出て、更にはその後に高田総統に、「初防衛おめでとう、佐藤君。いや、鈴木君だっけ?」と言われたことがある。その理由は、田中と言う苗字がとても地味(日本に多くある)な為。それ以来、川田利明とタッグになったときに控え室で「おっ鈴木!。じゃなかった佐藤!」と言われたり、島田二等兵から「地味なチャンピオン」とも言われてきた。その後、なぜかそんなことは言われなくなった。その後、金村キンタローとタッグを組んだ時は、金村のよき突っ込み役(?)として共に頑張っている。ちなみに、田中はハッスル16以外は全てのハッスルのシリーズに出場していたが、肩の手術のために現在欠場中。
2005年の6月12日には、WWEのPPVであるECW ワン・ナイト・スタンドに出場。マイク・オーサムとの試合はECWファンに賞賛された。
2006年には、大日本プロレスにて、黒田哲広とのタッグを結成。(6人タッグのときは、金村キンタローも参加)田中を目標としている関本大介との世代闘争を展開している。また2005年から始まった新日本プロレスとの抗争においては、金村キンタローや黒田哲広らとタッグを組み、新日本プロレスのライガー、邪道、外道らのジュニア戦士との対決しかカード編成が無い事にファンは不満の声を上げている。永田裕志、天山広吉、中西学というヘビーの同世代の選手との対決を待っているのは言うまでも無い。
[編集] 田中の”鬼門”であった「火祭り」
ZERO1-MAXのタイトルマッチとは別の、毎年夏の(第1回は2001年9月中旬で以後の年は7月末に開催)年に一度の上級グレードレスラー10人(同団体以外の他団体所属やフリーランスのレスラーを数人含む)が2ブロックに別れて総当り予選リーグ戦で鎬を削り、両リーグの最高得点者同士が決勝戦でNO.1を決定する「火祭り’○」(○内は西暦年)が開催されるが、2006年7月の「火祭り’06」において悲願の初制覇を遂げる。田中が同団体の前身団体であるZERO-ONEの所属選手になった2001年の「火祭り’01」(第1回大会)から毎年エントリーされるも、(但し2006年は初めてAWA本部からの指令を受け、予選からのエントリーとなり、何と意表をつく、田中と後藤達俊(元・新日本プロレスで現・フリー)と安田忠夫(フリー)という3人でエントリー権を争う3WAYマッチが行われ、元新日勢同士が結託し田中潰しをするのではないかという予想通りの展開であったが、安田の時たま見せる2人に戦わせ自分は高見の見物といった態度に後藤が腹を立て、まず後藤が安田をフォールし、次に田中が後藤に勝利し予選を勝ち抜き、エントリーされる)
その「火祭り」は今年で6度目の出場になるが、炎武連夢のパートナーでありライバルである大谷晋二郎との大概同ブロックになる(「火祭り01」以外は田中と大谷は常に同ブロックという、ある意味”運命”にある)その大谷や「火祭り’04」の際の大森隆男等に勝ち点の星勘定で負けてしまい(「火祭り’04は大谷に勝利を収めるも、その後のリーグ戦以外の試合中にレオナルド・スパンキーの技を肩から先に地に付いてしまう変な形で受身を取り、その時の肩の負傷により、リーグ戦半ばで途中棄権する)予選リーグの突破にならなかった。(ちなみに大谷は「火祭り01.02.05」の覇者であるが、田中はこの大谷には「火祭り」内の直接対決の通算成績が{「火祭り’05」まで}3勝1敗(しかも3連勝中)と田中の圧倒的な優勢である。そして’06の直接対決はお互いのウィークポイント{大谷は左ひざ、田中は右肩と右ひざ}を責める試合展開の末に30分の時間切れ引き分け)つまり田中はこの「火祭り」においては無冠であった。
その「火祭り’06」は、前述の「火祭り’04」時以来の負傷で、近年田中について廻る古傷の右肩や最近負傷の右ひざという爆弾を抱えての極めて不利な状態であったが、開幕戦の吉江豊戦で体重で圧殺され負けという苦しいスタートであったが、本間朋晃には貫録勝ち、村上一成戦では予想どうりの流血戦を強いられたが、その流血した事が好都合となったか?自分の血を口に含んだ一瞬の隙による毒霧攻撃からの弾丸エルボーで勝利。大谷晋二郎とは引き分け(前述)のAブロック予選リーグ勝ち点5で終了した。しかし何と同リーグの勝ち点5が本間以外の4人の横一線で並び、田中・大谷・村上・吉江の4WAYマッチでAブロック代表を決定するという非常事態が勃発するが田中が勝ち抜き、遂にAブロック代表として初の決勝に臨む。
対するBブロックは、ZERO1-MAXの若手上り調子で「もはや”年寄り”には任せられない。俺が優勝して団体を引っ張る」と公言して憚らない崔リョウジが代表として勝ち抜き、雌雄を決する優勝戦は「田中VS崔」という対決となる。田中はこの試合の前にインターバルはあるものの4WAYマッチでのAブロック代表決定戦を行った直後であり、同日で2試合目という強行軍。一方の崔は、Bブロックで後藤達俊には敗戦するものの、その他の佐藤耕平、関本大介(大日本プロレス)、大森隆男という猛者を完全勝利し、勝ち点6で前日までに決勝進出を決めており、この日は決勝戦だけであり、しかも田中はウィークポイントを抱え、圧倒的不利なある意味”ハンデ戦”が挙行されたのであった。崔の優勢は火を見るよりも明らかであった。田中はもう気力だけで崔の波状攻撃を受けるといった試合となったが、攻め疲れが見え始めた崔の攻撃が止まった時を待っていた様に満身創痍の田中は抵抗をし技を仕掛けるが、かつての崔ならとっくに3カウントを取られたであろうが、そこにいるのは昔でない現在の崔でありなかなか降伏しない。しかし田中の意地が3カウントを奪い、遂に「火祭り’06」の覇者となる。田中にとっては6度目の正直で「火祭り」初制覇である。
以前からタイトル歴が豊富な田中将斗ともあろう決して他団体においても充分に存在感があるトップレスラーの一人が、こと「火祭り」においてはこれまで縁が無く、正に”鬼門”であった。(この光景を比喩表現として引き出す時に、奇しくも田中が所属するZERO1-MAXの前身であるZERO-ONEの社長であった故・橋本真也が新日本プロレス時代に毎年出場し、ライバルである闘魂三銃士の武藤敬司、蝶野正洋がとっくに制覇する中で1998年まで制覇が無かった「G1 CLIMAX」の例が引用される。)
[編集] 得意技
- 弾丸エルボー
- ラリアット
- 田中将斗はエルボーとラリアットどちらもフィニッシュムーブとして使っている。これは極めて珍しい。
- 弾丸ローリングエルボー
- 相手の攻撃を体勢を低くして交わしつつその場で回転し、その勢いで相手の顔面にエルボーを打ち込む技。
- ダイヤモンドダスト
- コーナー上でドラゴンスリーパーに捕らえた状態から自らが前方回転してスタナー(肩にで相手の顎を砕く)を決める。
- コンプリートダスト
- カナディアンバックブリーカーの状態から相手を、自分から見て前に向かって180度回転させて落としていく。ドラゴンゲートの横須賀享の友情とほぼ同形だが、こちらはフェイスバスターの色が濃い。かなりのレア技。
- ダイヤモンドトルネード
- ファイヤーマンズキャリーの状態から旋回させてロックボトムで叩きつけていく。開発して以降ほとんど出していないレア技。
- スーパーフライ(フロッグスプラッシュ)
- トルネードDDT
- ECW時代田中の代名詞の技。相手をイスの上、机の上に脳天から突き刺すことが多い。
- 「まとめてー! 」
- 白ギター攻撃
- 入場時に担いできた白い粉の入ったクラシックギターで相手の脳天へ強烈な一撃を打ち込む。ハッスルでのハードコアマッチで多用している。
[編集] タイトル歴
- WEW
- WEWシングル
- WEWタッグ
- WEW6人タッグ
- ECW
- ECW世界ヘビー
- ECW世界タッグ(&トミー・ドリーマー)
- FMW
- 世界ブラスナックル
- インディペンデントワールドヘビー
- 世界ストリートファイト6人タッグ
- NWA
- NWAインターコンチネンタルタッグ
- ハッスル
- HHH(ハッスル・ハードコア・ヒーロー)
- プロレス大賞
- 2002年プロレス大賞ベストタッグ賞(&大谷晋二郎)