近鉄26000系電車
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26000系電車(布忍駅付近にて)
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26000系電車(26000けいでんしゃ)は、近畿日本鉄道の特急形車両。さくらライナーの愛称がある。1990年にグッドデザイン賞を受賞している。
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[編集] 概要
1990年(平成2年)に南大阪線・吉野線の特急用の車両として21000系(アーバンライナー)をベースに製造された。この路線は狭軌のため、五位堂検修車庫への回送以外、他線区には入らない。室内については、21000系と同等であるがデラックスシート車はなく、4両全車両が普通車である。また4両全車両が電動車となっており、出力は95kWであり、120km/hの性能を持っている。台車はすべてKD-99を採用。制御装置は電動カム軸式の8個モーター制御とし、ブレーキはHSC-Dを採用している。補助電源は70kwのDC-DCコンバータを採用。空調は夏期10500kcal/h×3、冬期は8500kcal×3のインバータ式ヒートポンプエアコンを搭載している。パンタグラフはPT-48系を採用し、モ26200、モ26400にそれぞれ2台設置している。車体断面は標準軌系と同様の2800mmに拡大され、シートピッチを1050mmとしている。妻面はやまなみ模様をシルク印刷した化粧板とし、カーテンにはかすみをデザインしたものを採用している。運転台は2ハンドルタイプのマスコンを採用し、運転台コンソールを低くしている。正面形状は21000系と同様に流線型とし、傾斜角を60゚としている。
観光輸送に配慮し、先頭車両の客室は前面眺望が非常によく利く構造で、運転台後方の客用扉を設置せず、運転台の側開戸を非常用として使用できるように拡大しており、他の近鉄特急車には見られない。客室と出入口を仕切る仕切り板の扉の上には案内表示器が取り付けられており、最高速度で巡航するポイントを通過するときに現在の走行速度を表示する。線路条件が他の幹線よりやや劣っているため、営業運転時の最高速度は他の幹線よりやや遅い110km/hで、今川~河内天美、二上山~磐城間及び高田市~橿原神宮西口間の平野部で設定されている。
4両編成2本(8両)が在籍している。平日朝には2本連結の8両編成として橿原神宮前~大阪阿部野橋間を走る列車もある。26000系で運行する列車は基本的に決まっており、近鉄公式HPや駅の時刻表に時刻が載っている。原則的に、吉野行きの列車は「4号車53番~56番」が、あべの橋行きの列車は「1号車1番~4番」が実質な展望席となる。
また、登場してから16年が経過している事から、更新の時期にまもなくなるが、今のところそのような計画はない。
[編集] 編成
- モ26100-モ26200-モ26300-モ26400
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
近鉄特急の車両 |
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現有車両 |
12200系, 12400・12410・12600系, 30000系 21000系, 22000系, 23000系, 21020系 16000・16010系, 26000系, 16400系 |
過去の車両 |
2200・2227系, 6301形, 6471形, 6401形 2250系, 6421系, 6431系 10000系, 10100系, 10400・11400系, 12000系 680・683系, 18000系, 18200・18400系 5820形 |
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