TDK
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
種類 | 株式会社 |
市場情報 | |
本社所在地 | 103-8272 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 |
電話番号 | 03-3278-5111 |
設立 | 1935年(昭和10年)12月7日 (東京電気化学工業株式会社) |
業種 | 電気機器 |
事業内容 | 電子素材部品 記録メディア |
代表者 | 上釜 健宏(代表取締役社長) |
資本金 | 32,641,976,312円(2005年3月末) |
売上高 | 連結:7,951億円 単独:3,348億円 (2006年3月期) |
従業員数 | 連結:53,923人 単独:6,006人 (2006年3月末現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | 松下電器産業 4.69% ザ チェース マンハッタン バンク エヌエイ ロンドン 2.73% ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー505103 1.63% |
主要子会社 | TDK-MCC株式会社 デンセイ・ラムダ株式会社 TDKマーケティング株式会社 |
外部リンク | www.tdk.co.jp |
特記事項:マスタートラスト所有の株式割合 日本マスタートラスト信託銀行株式会社 11.00% 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社 8.39% |
TDK株式会社(英称:TDK Corporation)は、日本の電気機器製造会社。
目次 |
[編集] 概要
ソフトフェライトの工業化を目的とするベンチャー企業として1935年に設立され、現在ではフェライトを始めとする電子材料・電子部品の他、ビデオテープ、オーディオテープ、フロッピーディスクなど各種記録メディア(磁気、光など)、健康機器(磁気ネックレスなど)を製造販売する大手メーカー。フィリップスの考案した音楽テープ規格「コンパクトカセット」(いわゆるカセットテープ)を日本で初めて製品化、発売した事でも知られる。
- 一般的な知名度としては、記録メディアのブランドとの印象が強かったが、現在の事業の主力は産業用電子部品の製造となっており、テープ、ディスク類は一部の高付加価値商品を除いて日本での製造を終えつつある。
- その高付加価値商品の代表例として、「エラー・ゼロ計画」を前面に打ち出した「UVガード超硬(スーパーハードコート)」「超硬」シリーズが挙げられ、各種書き込み対応メディアの表面保護技術分野で圧倒的な技術力を見せる。その同社の技術力が次世代大容量ディスクBlu-ray Discディスクのカートリッジレス化を可能とした。
- 産業用として、フェライト、電源装置、各種センサ、コンデンサなどの電子部品やカーオーディオなどの電子機器、希土類磁石などの素材類を製造している。
- 特にハードディスクドライブ用のヘッド部品の製造においては最大手であり、OEM市場でのシェアは30%を超えている。
- 最近はアクティブスピーカーの製造にも力を入れている。
社是は「創造によって文化、産業に貢献する」、社訓は「夢 勇気 信頼」
[編集] 沿革
- 1935年7月 - 齋藤憲三がフェライトの発明者である東京工業大学教授加藤与五郎、武井武と出会い、フェライトの工業化を決意する。
- 1935年12月 - 東京電気化学工業株式会社を設立
- 1937年8月 - 世界初のフェライトコアを発売(商品名「オキサイドコア」)
- 1953年10月 - 「シンクロテープ」のブランド名で磁気録音テープ事業に参入
- 1961年10月 - 東京証券取引所第一部上場
- 1966年6月 - コンパクトカセットテープ発売
- 1968年10月 - 世界初の音楽用カセットテープ「SDシリーズ」を米国で先行発売。同時に録音テープのブランドもTDKに統一
- 1982年6月 - ニューヨーク証券取引所に上場
- 1983年3月 - 社名をTDK株式会社(登記上はティーディーケイ株式会社)に変更
- 2004年11月 - ゲームソフト子会社のTDKメディアクティヴを、米国企業に売却で合意に達した。
- 2005年7月 - デンセイ・ラムダを含むラムダパワーグループを買収
- 2006年3月 - 採算性の悪化とBlu-ray Discを主軸に移すとの理由により、記録型CD、DVD製品製造からの撤退を決定。技術提供を行いOEMとすることで、販売は継続する。
[編集] 社名
創業時の社名「東京電気化学工業」は、フェライトの発明者である加藤与五郎と武井武が所属していた東京工業大学電気化学科にちなんで名づけられた。 TDK(Tokyo Denki Kagaku)という略称は創業直後から商品カタログ等で用いられていた(戦時中の英語の規制時期を除く)。
1948年以降は、社名ロゴマークにもTDKの文字を用いるようになった(商標権問題が発生したため1961~1964年の期間はTDK-Eに変更)。1959年には英文社名をTDK ELECTRONICS CO., LTDとした。ただし日本語社名は旧称のままとしていた。
1965年、設立30周年に伴い、亀倉雄策のデザインによる現在のロゴマークに変更される。(1990年頃から1996年にかけては、「TDK!」の別のロゴマークを使っていたが、1997年に前のロゴに戻る)
1983年に正式社名を「TDK株式会社」(英文社名はTDK CORPORATION)に変更。日本初のローマ字表記社名の企業となった。なお登記上(株券・社債の表記も含む)は「ティーディーケイ株式会社」という表記となっているが、これは当時法務省がアルファベットによる商号登録を認めなかったためである。
[編集] 歴代社長
- 1935年12月7日 ~ 1947年12月30日 齋藤憲三
- 1947年12月30日 ~ 1969年1月30日 山崎貞一
- 1969年1月30日 ~ 1983年2月25日 素野福次郎
- 1983年2月25日 ~ 1987年2月27日 大歳寛
- 1987年2月27日 ~ 1998年6月26日 佐藤博
- 1998年6月26日 ~ 2006年6月29日 澤部肇
- 2006年6月29日 ~ 上釜健宏
なお、代表取締役会長は山崎貞一、素野福次郎、大歳寛の3人が務めた。大歳が1992年11月25日に死去して以降は会長職を設けていなかったが、2006年6月29日に澤部肇が14年ぶりに会長に就任した。
[編集] 主な製造・研究拠点
(にかほ市には創業当時から多くの生産拠点が集積し、TDKの一大拠点となっている。)
[編集] 関連会社
国内製造子会社
- TDK由利本荘株式会社
- TDK-MCC株式会社
- TDK羽後株式会社
- TDK羽城株式会社
- イワキ工業株式会社
- TDK庄内株式会社
- TDK甲府株式会社
- TDK相良株式会社
- TDK飯田株式会社
- TDKマイクロディバイス株式会社
- メディアテック株式会社(旧コニカマグネプロダクツ株式会社)
その他の国内子会社
- TDKマーケティング株式会社 (記録メディア営業部門を分社)
- 株式会社TDK秋田研究所
- TDKデザイン株式会社
- TDKサービス株式会社
- TDKテクノ株式会社
- TDKコア株式会社
主な海外子会社
- TDK U.S.A. Corporation
- TDK Electronics Europe GmbH
- TDK Recording Media Europe S.A.
関連会社
- デンセイ・ラムダ株式会社
- 株式会社アルプス物流(旧子会社のTDK物流とアルプス電気グループの旧アルプス物流が合併)
- 株式会社半導体エネルギー研究所(創業時に半額出資)
[編集] かって参入していた事業
[編集] PHS端末事業
2001年10月にDDIポケット(現ウィルコム)向けにCFデータカードタイプのPHS端末RH2000Pを販売した。それ以外の機種は製造していない。
[編集] 作っていた端末
- RH2000P
- 2001年10月4日発売、幅73mm×高さ42.8mm×奥行き5mm、19g
[編集] 歯科用材料
電子材料用セラミックスの製造で培った技術を生かし、ライオン株式会社と共同で歯槽骨補填材「アクトセラムK」を製造していた。 その後、生体親和性の高いディオプサイト系セラミックスを開発、人工歯根として実用化を目指したが、バブル崩壊後の経営環境悪化に伴い、長期の開発期間を必要とする医療分野への本格参入を断念した。
[編集] 関連
[編集] 外部リンク
カテゴリ: 日本の電気機器メーカー | 東京都の企業 | 多国籍企業 | 東証一部上場企業 | NYSE上場企業 | ロンドン証券取引所上場企業 | 携帯電話メーカー | 企業関連のスタブ