ウルトラマンメビウスの登場怪獣
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ウルトラマンメビウスの登場怪獣(ウルトラマンメビウスのとうじょうかいじゅう)は、特撮テレビ番組『ウルトラマンメビウス』に登場した架空の怪獣、宇宙人、マケット怪獣、 超獣、異次元人、円盤生物、ロボット、その他の生物の一覧である。並び順は基本的に登場話数順。 なお、劇場版の登場怪獣についてはこちらを参照。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 宇宙斬鉄怪獣 ディノゾール
第1話「運命の出逢い」、第4話「傷だらけの絆」、第5話「逆転のシュート」、第11話「母の奇跡」に登場。
- 体長:77メートル
- 体重:5万トン
25年間も怪獣が出現しなかった地球に突如襲来した宇宙怪獣でボガールに呼び寄せられた。強固な“外骨格”に覆われた体は地球の兵器による攻撃を一切寄せ付けない。断層スクープテイザーと呼ばれる、本来は宇宙空間で少ない水素分子を集めるための鞭状の舌はとても鋭く、これを目に見えないほどの速さで振り回してあらゆる物体を切断する。この舌は、総延長1万メートル、しかし直径は1オングストロームという異常な細さで、視認は非常に困難。外殻部から連続して打ち出される高熱弾も強力。迎撃に出た対怪獣防衛チーム「旧CREW GUYS」を全滅させた上、街を破壊し尽くしたが、ウルトラマンメビウスのメビュームシュートを頭部に受け倒された。この個体がディノゾールリバース(後述)にならなかった理由は不明。
第4話ではホログラムとして登場。マケットミクラスの性能テストの相手役となる。
第5話ではボガール(後述)によって別個体が呼び寄せられたが、地球に到着する前にハンターナイトツルギのナイトシュートによって倒された。
渡りを行なう習性があり、第11話では第1話に登場したディノゾールの経路を追って大群が地球に向かってきた。GUYSスペーシーが配備した宇宙機雷ライトンR30マインによって地球に侵入しようとしたほとんどの個体が倒され、残った群れは進行方向を変えさせられる。しかし1匹だけが機雷群を抜け地球に降り立つが、ガンウィンガーから放たれたスペシウム弾頭弾で頭部を破壊、殲滅された。だがこの個体は体の極性を反転させてディノゾールリバースになって蘇った。
- 鳴き声には、『ゴジラ』シリーズに登場した宇宙怪獣ガイガンのものが使用されている。
- デザインは『ゴジラ2000 ミレニアム』に登場した怪獣オルガのボツデザインの流用である。
- 『ウルトラマンマックス』第22話に謎の女が作る粘土像としても登場している。
[編集] 宇宙斬鉄怪獣 ディノゾールリバース
第11話「母の奇跡」に登場。
- 体長:77メートル
- 体重:5万トン
GUYSに倒されたディノゾール(前述)が逆立ちで立ち上がり、その極性を反転させて復活した姿。尾の先端にある神経節が肥大して新たな脳幹が形成され、2つの頭を持つ形態に変化した。真っ逆さまになったことで、ディノゾールが持っていた推進器官による飛行能力は失われている。2つの頭から放つ2本の断層スクープティザーの動きは人間はもちろん、メビウスでも見切ることは困難。背部(ディノゾールの時は腹部発光器官)からの高熱弾や断層スクープティザーによってマケット怪獣ウインダムやGUYSの攻撃を完璧に防ぎ、メビウスをも翻弄するが、ウルトラマンヒカリの参戦によって形勢は逆転。断層スクープテイザーを切断され、メビュームシュートとナイトシュートを同時に受けて爆死した。後に21話において、怪獣墓場に漂っている姿が発見された。
[編集] 地底怪獣 グドン
第2話「俺達の翼」、第9話「復讐の鎧」、第27話「激闘の覇者」に登場。
詳しくはグドン参照。
[編集] 火山怪鳥 バードン
第3話「ひとつきりの命」、第24話「復活のヤプール」に登場。
- 体長:62メートル
- 体重:3万3千トン
『ウルトラマンタロウ』に登場したバードンの別個体。GUYSのドキュメントZATにデータが記録されている。高熱火炎を吐き、鋭いクチバシを敵に突き刺すなど、見た目も能力もタロウで登場したバードンとほぼ同じ。クチバシの横にある袋の中に猛毒が蓄えられており、クチバシを突き刺すと同時に敵の体内に毒を流し込むという設定が追加された。この毒のせいで周囲の樹木が立ち枯れしている描写がある。ボガールに呼び寄せられ、先代同様大熊山の火口付近から出現し、メビウスと対決。クチバシでメビウスの左腿を突き刺して毒を流し込み、メビウスが弱った隙に逃走。太平洋上でGUYSオーシャンの攻撃を受けて日本に戻り、とある漁村でメビウスと再対決。毒が抜けきっていないメビウスを苦しめるが、GUYSによって毒袋を撃たれ、弱ったところをメビュームシュートを受けて爆死した。
第24話ではホログラムとして出現。ファイヤーウインダムのテストの相手役として出現した。また、第27話ではその戦闘力からマケット怪獣化が検討されたが、草木を枯らすほどの猛毒は環境に悪い、ということで却下された。
[編集] 宇宙凶険怪獣 ケルビム
第4話「傷だらけの絆」、第20話「総監の伝言」に登場。
- 体長:44メートル
- 体重:4万4千トン
ボガールが呼び寄せた宇宙怪獣。頭の角とヒレ状の耳、中2本が長い4本の指が特徴。遠距離では火球、中距離では鋭利な棘が先端の瘤に生えた尻尾、近距離では長い爪と頭頂部の鋭い角と極めて隙が無い。飛行・空中浮遊能力を持ち、自身を回転させることでその長い尾を遠心力で振り回す攻撃で周囲を破壊する。距離を選ばない多彩な攻撃でミクラスやメビウスを翻弄したが、ミクラスによって弱らされた上にコノミ隊員によって角を破壊され、懐に入ったメビウスのメビュームブレードで一刀両断された。
第20話では、一匹目が日本海に潜伏している際に産み落とした卵から新しい個体が孵化。GUYS対怪獣研究所の音響放射装置の誘導電波を耳で共鳴支配してアーストロンを操り、メビウスと戦った。しかしガンブースターの攻撃で音響反射装置を破壊されアーストロンを操れなくなり、仲たがいしたところをメビウスブレイブのメビュームナイトブレード・ブレードオーバーロードによって倒された。
第20話の個体は、劇場版『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』にも回想シーンで登場。元はこの劇場版のためにデザインされた怪獣であるが、テレビ本編と劇場版とではなぜか鳴き声が違う。
- デザインは板野一郎。
[編集] マケット怪獣 ミクラス
第4話「傷だらけの絆」から登場。
詳しくはミクラスを参照。
[編集] マケット怪獣 エレキミクラス
第8話「戦慄の捕食者」から登場。
詳しくはエレキミクラスを参照。
[編集] 岩石怪獣 サドラ
第5話「逆転のシュート」、第8話「戦慄の捕食者」に登場。
- 体長:60メートル
- 体重:2万4千トン
『帰ってきたウルトラマン』に登場したサドラの別個体でボガールが復活させた。GUYSのドキュメントMATにデータが記録されている。体表から揮発性の分泌液を出して強力なジャミング効果のある霧・電磁セクリションフォッグを発生させ、その霧に隠れながら伸縮する腕と重層ベローズピンチというハサミで初代同様霧吹山へ入り込んだ人間を襲っていた(サドラ自身は鮫のロレンチーニ器官と同じような生体電流感知器官を持っており、それによって霧の中でも正確に相手を認識することが可能)。霧吹山でGUYSと交戦した個体は直後にボガールに捕食され(捕食された件は第6話での記録映像の分析で確認された。但しマリナは第5話で断末魔の声を聞いていた)、その後別個体が都市部に出現し、住民数人を殺害、捕食する。霧を纏いながらの攻撃でGUYSやメビウスを翻弄するが、ガンローダーの「ベンチレーション・ボルテクサー」に霧を吹き飛ばされたところをメビュームシュートで倒される。しかしさらに2体が出現しメビウスを危機に陥れるが、突如現れたハンターナイト ツルギにそれぞれナイトシュート一撃で倒されてしまった。
第8話では、5体目の個体が山中に出現したが、ボガールにあっという間に捕食され、ニュースでその様子がオンエアされた。
[編集] 古代怪獣 ツインテール
第6話「深海の二人」、第9話「復讐の鎧」に登場。
- 体長:45メートル
- 体重:1万5千トン
『帰ってきたウルトラマン』に登場したツインテールの別個体。実は水棲怪獣で、特徴的な倒立しているような身体を伸ばして海中を素早く泳ぎ回る。メビウスを誘き寄せるためにボガールによって卵から孵化させられ、メビウスと交戦。素早い動きと尾の鞭でメビウスを追い詰めるが、GUYSの援護で尾の付け根にある発光部(三半規管)を潰され、メビュームシュートで倒された。海を活かしたその戦法に、テッペイは海中でならグドンにも勝てたかもしれないということを語っていた。
第9話では、別個体がボガールに誘き出され山奥でグドンと戦った。その際、陸上でも見かけによらない身軽な動きを見せ、互角以上に渡り合っていたがグドン共々ボガールに捕食されてしまった。 また、第27話ではマケット怪獣化が検討されたが、得意の海中はGUYSオーシャンの管轄であること、陸上ではボガールに喰われていたことから「エサ」扱いされ、結局却下された。
[編集] 高次元捕食体 ボガール
第6話「深海の二人」から第9話「復讐の鎧」まで登場(ボガールヒューマンは第1話「運命の出逢い」から登場)。
- 体長:47メートル
- 体重:4万7千トン
高い知能と凶悪な心を持つ生命体で、怪獣の天敵ともいえる存在。怪獣を主な食料としており、自分の餌となる怪獣を宇宙から呼び寄せたり、地球で眠っていた怪獣を復活させていた(これが地球に再び怪獣が現れるようになった原因である)。過去にハンターナイト ツルギが見守っていた惑星アーブを滅ぼしており、ツルギから仇と狙われている。地球上では人間の女性(ボガールヒューマン)に擬態して行動しているが、捕食時にはその正体を現し、翼状の大口であらゆるものを捕食する(「食事」を邪魔するメビウスも捕食対象である)。念動力で敵の動きを止めたり、敵の体を操る事も可能。長く伸ばせる尻尾も強力な武器になり、切られても再生してしまう。戦闘力が非常に高い上、あくまで食事が目的なので形勢が不利になるとすぐにテレポートで逃走する。そのため、簡単に倒すことは出来ない。但し第7話でメビウスに切られた尻尾をGUYSに解析され、電流が弱点だと見破られた(ヒカリサーガ第1話でもアーブの民の電撃に苦しめられている)。第8話でエレキミクラスとツルギとの連戦で弱り、メビウスのメビュームシュートを受けて倒されたように見えたが、第9話で爆発の寸前に逃走し生きていることが判明。さらにその後グドンとツインテールを目覚めさせて捕食し、第二形態のボガールモンス(後述)に変異した。
このボガールも皇帝と何らかの関係があると推測されるが、劇中明言はされていない。
[編集] 高次元捕食体 ボガールモンス
第9話「復讐の鎧」、第10話「GUYSの誇り」に登場。
- 体長:79メートル
- 体重:6万7千トン
第一形態のボガール(前述)が突然変異した姿。弱点であった電流攻撃にある程度は耐えられるなど、全能力がパワーアップしており、メビウスを捕食しかけたこともある。頭部の角状の器官から破壊光線を発射し、先端が二又に分かれた尾で敵を捕らえ、巨大な翼を大口の様に広げて捕食する(変異前は前方が口だがこの形態では後方が口になる)。ちなみにメビウスに首を絞められて泡を吹いていたことを考えると呼吸は頭部の口で行っている様子。この形態になって以降はボガールヒューマンへの擬態は見られていない。また、パワーアップしたことを自覚しているのか以前のように逃げることは少ない。他の怪獣を食べる度に体内のエネルギーを増幅させており、エネルギーに引火した瞬間、半径100キロ以内が壊滅するほどの大爆発を起こす為、下手な攻撃は出来ない。第10話でGUYSによって特殊な磁場で包まれた孤島におびき寄せられ、メビウスとツルギの連続攻撃(とどめはメビュームシュートとナイトシュート)を受けて倒れた後、再び立ち上がりメビウスとツルギに襲い掛かろうとしたがツルギのナイトビームブレードによって動きを封じられそのまま爆発四散した。
[編集] 高次元捕食獣 レッサーボガール
第21話「虚空の呼び声」、第22話「日々の未来」に登場。
- 体長:2~47メートル
- 体重:200キログラム~4万7千トン
メビウス、ヒカリの2人のウルトラマンを苦しめた高次元捕食体ボガール(前述)の同族。なんでも喰らう旺盛な食欲はボガール同様であるが、擬態能力を持たず知能も低いなど、性質としてはボガールよりも未熟であると思われる。通常は人間大で群れを成して行動しているが、同族の死体を喰らう事で急激に質量を増して巨大化する。巨大化時は頭部に角のような突起が発生、腕も異常に発達しそこから波動弾を放つ。また目から放つ怪光線も武器とする。捕食時に伸縮自在の舌で獲物を捕らえ、巨大に口を展開させて飲み込む。背中の羽根状の器官は、ボガールモンスでは口だったが、レッサーボガールの場合は次元を食い破るようにして空間の歪みに消えるためのものである(捕食は頭部の口で行う)。ウルトラゾーンと呼ばれる宇宙空間内にある怪獣墓場の小惑星に多数が生息(描写されたのは2体)、漂着していた宇宙船アランダス周辺で探索を行っていたGUYSと交戦した。その後、生き残った個体が巨大化しメビウスと衝突するも、メビウスブレイブのメビュームナイトブレード・アクティブレードアタックで一閃され爆砕した。
しかし第22話では、恐らくはミライの体に付着していたのであろう仲間の匂いを辿り、次元を跳躍して3体が地球にも現れた。その内2体は人間体のままミライが放ったメビュームスラッシュによって倒されるも、その死体を喰らって生き残った1体が巨大化、最終形態となった。1度はリュウの乗るガンウィンガーを巨大な口を展開して捕食しようとしたが、現れたメビウスによって阻止される。その後メビウスと交戦するもガンフェニックストライカーのインビンシブルフェニックスを受け深手を負い、次元を超えて逃げようとしたところをメビュームシュートによって倒され、爆死した。
[編集] 健啖宇宙人 ファントン星人
第7話「ファントンの落し物」、第49話「最終三部作II 絶望の暗雲」、第50話「最終三部作III 心からの言葉」に登場。
- 体長:2メートル
- 体重:92キロ
友好的で陽気な宇宙人。目がカタツムリのように突き出ている。ファントン星は深刻な食糧不足に襲われており、滅亡の危機にある。星人はこの問題を解決する為に食料探しの旅をしながら、非常用食料「シーピン929」(後述)を開発していた。だが母星に戻る途中、ボガールの攻撃を受けて宇宙船が故障してしまい、シーピン929を地球に落としてしまった為、宇宙語による通信でGUYSに事情を説明してシーピン929を回収してもらおうとした。解決後は、ツルギとボガールの名前及び目的をGUYSに伝え、地球人への友情の言葉を残して去っていった。ファントン星人にとって食事は神聖な儀式であり、食事の前には踊って神に祈る。また、少ない食料から得られるエネルギーを節約するために食事の後は睡眠をとる習慣がある。なお、星人との会話には宇宙語翻訳機パンスペースインタープリター(同じ名前の機械が『ウルトラマン』第16話に登場している)が使われたが、宇宙なまりがひどいため機械による翻訳がうまくいかず、テッペイが翻訳を行った。
第49話ではGUYSの危機を救うためにカコと共にフェニックスネストに現れ、圧縮能力でインペライザーを押し潰した。
ヒカリサーガ第1話ではファントン星を訪ねたツルギにボガールという存在を教えた。また、地球にやって来たツルギの話をザムシャー(後述)に教えた。
- 声:川津泰彦
[編集] 肥大糧食 シーピン929
第7話「ファントンの落し物」に登場。
ファントン星人(前述)が開発した巨大な非常食。軟体動物のような形態で手足や目などの感覚器官などは見当たらず、有機質ではあるが生命体かは不明。物語上全く関係は無いが、巨大化後の形は初代ウルトラマンに登場したブルトンに似ている。サッカーボール程の大きさにまで圧縮されていたが、ボガールの攻撃で回収用のカプセルが破壊された上、地球の温度の影響を受けて元の大きさに戻り、更に大気をエネルギーにして無限に巨大化してしまう。ボガールに食べられる寸前、GUYSの重力偏向板によって大気圏外にまで運ばれ、ファントン星人に回収された。
なお、フェニックスネスト内の食堂で自分の半年分の食券を使ってご馳走を振舞ってくれたトリヤマ補佐官には、お礼として保存用カプセルと共に「『シーピン929』1年分、確保出来次第お送りします」というメッセージが送られた。但し地球人がシーピン929を食べられるかは不明。マリナはシーピン929を見て「あんまり美味しそうに見えない」と言っている(更にファントン星人はご馳走を振舞われた際、食事を皿ごと食べようとしていた)。
[編集] マケット怪獣 リムエレキング
第8話「戦慄の捕食者」から登場。
詳しくはエレキング参照。
[編集] マケット怪獣 ウインダム
第11話「母の奇跡」から登場。
詳しくはウインダム参照。
[編集] マケット怪獣 ファイヤーウインダム
第24話「復活のヤプール」から登場
詳しくはファイヤーウインダム参照。
[編集] 魔神怪獣 コダイゴンジアザー
第12話「初めてのお使い」に登場。
- 体長:50メートル
- 体重:3万8千トン
廃棄処分が決定していたメテオール「グロテスセル」をトリヤマ補佐官が紛失、それを拾った古道具屋の老人の持つ恵比寿像に入り込み怪獣化したもの。レジストコードは、ドキュメントMATより『帰ってきたウルトラマン』に登場したグロテス星人がグロテスセルによって石像を巨大化させたコダイゴンに由来する(英語表記にすると“ ~The Other <もう一つのコダイゴン>”)。赤い眼のせいか、ユーモラスな外見に似合わずどことなく不気味さを醸し出している。手にした「商売繁盛!」と喋る鯛像から放つ光弾・鯛砲や、釣竿などの様々な武器を駆使する上、大量のグロテスセルを吸収してしまったことによりメビウスを超える怪力と頑丈な体を持つ。また、見掛けによらず高速移動・高速飛行が可能。ジョージ曰く「商売繁盛な雰囲気の漂う敵」。なお鯛像は独立して宙を舞い、メビウスとヒカリのウルトラマン2名を相手に恵比寿と鯛の2体で圧倒する強さを見せたが、持ち主の老人が過去に像を落とした際に破損した右足の亀裂が弱点で、最後はそこにメビウスのメビュームシュートとヒカリのナイトシュートを撃たれ、グロテスセルが全て気化したことで元の像に戻った。
[編集] 百足怪獣 ムカデンダー
第13話「風のマリナ」、第24話「復活のヤプール」に登場。
- 体長:59メートル
- 体重:4万トン
『ウルトラマンタロウ』に登場したムカデンダーの別個体。GUYSのドキュメントZATにデータが記録されている。前個体と同じ様に八幡ヶ岳に出現して人間を襲っていた。普段は地中に潜み、餌を取る時だけ地上に姿を現す。地底移動時には高電圧を発生させ、これによるピエゾ効果で異常な電界を築く為、付近一帯の通信機能は麻痺してしまう(この効果でマリナは怪獣を発見するものの本部に連絡できなかった)。逃がした獲物を待ち伏せするなど、高い知能と執念深い性質を持つ。武器は右手のムチと、口から吐く高熱の火球。長い首と胴体は自由に分離できるが、首がダメージを受けると胴体も苦しむ。空中からのメビュームシュートで胴体を破壊された後も首だけでメビウスを襲うが、ヒカリのナイトシュートで首も破壊された。
第24話ではホログラムとして、ウインダムの性能強化テストの相手役に登場。火球をパワーアップしたウインダムに放つも、ファイヤーウインダムの火炎弾によって容易く破られ、一撃で消え去った。
[編集] 昆虫型甲殻怪獣 インセクタス
第14話「ひとつの道」に登場。
- 体長:45メートル
- 体重:4万トン(雄)、3万9千トン(雌)
昆虫に似た怪獣で、クワガタムシの顎に似た形状の角を持っている。雄と雌の2体が確認されており、角の大きい方が雄、小さい方が雌である。アゴを震わせることで高周波を発生させて昆虫の群れを操る能力を持ち、メビウスもこれに苦しめられた(幼態も人間を操る能力を持っている)。雌はウインダムによって殲滅されたが、この雌が産み残した雄の1体が“ノープリウス”状態でトリヤマ補佐官の体内に潜り込み、そこからテッペイの母親に乗り移ってテッペイの父親が勤務する病院に侵入。患者たちの体内を転々としながら成長を繰り返し、成体となった。昆虫を操る能力と角から放つ電撃でメビウス、GUYSと戦ったが、GUYSのメテオール「ニューロン・ニュートラライザー」を腹部の神経中枢に撃ち込まれて高周波を封じられ、最後はメビュームシュートを浴びて爆死した。
後に21話において怪獣墓場で親子ともども漂っている姿が発見された。
[編集] 宇宙礫岩怪獣 グロマイト
第15話「不死鳥の砦」、第47話「メフィラスの遊戯」に登場。
- 体長:55メートル
- 体重:5万トン
『メビウス』では初めての四足歩行型怪獣。別名は「うちゅうれきがんかいじゅう」と読む。宇宙空間でGUYSスペーシーの攻撃を浴びるが中枢器官のみの状態で地上に飛来し、地上の岩石を取り込んで活動を再開した。岩石や瓦礫などを食べることでそれらを体内で凝縮、体表の鎧を構成する物質へと変える性質を持ち、そのため本体に攻撃が届くことは非常に困難を極める。また口から岩石を弾丸のように放って攻撃することも可能である。ただしその岩石を口から取り込む際に鎧の間に隙間が発生するため、その隙間が生じる首の付け根が弱点ともなってしまう。1度はヒカリと交戦するが地下に逃亡。その後再び地上に出現し猛威を振るうが、リュウの乗るガンブースターの「ガトリング・デトネイター」を弱点に浴び大ダメージを受け、最期はメビウスのライトニングカウンター・ゼロを受け、爆死した。
第47話では別個体が出現し、メビウスに代わって「人類の味方」を演じるメフィラス星人と戦う。岩石弾を放つがあっさり返され、メフィラスの必殺光線によって瞬殺された。
- 着ぐるみは、『ウルトラマンネクサス』のゴルゴレムの改造。
[編集] 宇宙剣豪 ザムシャー
第16話「宇宙の剣豪」、第49話「最終三部作II 絶望の暗雲」に登場。
- 体長:53メートル
- 体重:5万5千トン
宇宙に名を馳せる剣豪であり、出身は不明。非常に好戦的な性格で、己の剣の腕に絶対の自信を持っている。また己より強い者と戦うことに強い喜びを感じており、地球にやって来たツルギの話をファントン星人から聞きつけ、戦いを挑んだ。「星斬丸(ほしきりまる)」と呼ばれる愛刀以外に特殊な技を持っていないがその切れ味は抜群であり、その名の通りいとも簡単に巨大隕石を真っ二つにしてしまうほど。この刀でメビウスのメビュームブレードを折ってしまった。オオシマ彗星上でマグマ星人兄弟と戦い勝利。この戦闘が原因で地球に飛来することとなった彗星の破片と共にフェニックスネスト付近に降り立ち、自分を倒して名を上げようと追ってきたバルキー星人(後述)をもたやすく撃破する。その後基地を守るべく現れたメビウスにオオシマ彗星によって地球の危機が迫っていることを理由に戦闘中止を呼びかけられるが、「戦うこと以外に興味はない」とそれを一蹴、メビウスを追いつめた。その後現れたヒカリとの一騎打ちによって刀を折られるが、実際はそれがメビウスによってすでに折られていたことを教えられる。自らの刀を折られたザムシャーはメビウスの「誰かを守ろうとする強い意志」に敗北を潔く認め、ヒカリとメビウスとの再戦を望みながら地球を去っていった。
第49話では、GUYSの危機にフェニックスネストに現れ、インペライザーを斬り倒す活躍をするも、エンペラ星人には敵わず、瀕死の状態でエンペラ星人の光線からフェニックスネストを自らの体を呈してかばい、守るということを理解しながら絶命。光の粒子となって消滅していった。しかし、愛刀である星斬丸は消滅する事無く残った為、その後ヒカリが手にして、エンペラ星人に一太刀浴びせる事に成功している。
- 演・声:夏山剛一・菅谷勇(第49話のみ声)
[編集] サーベル暴君 マグマ星人
第16話「宇宙の剣豪」に登場。
詳しくはマグマ星人参照。
[編集] 宇宙海人 バルキー星人
第16話「宇宙の剣豪」に登場。
- 体長:1.8~49メートル
- 体重:100キログラム~2万2千トン
『ウルトラマンタロウ』に登場したバルキー星人の同族。GUYSのドキュメントZATにデータが記録されている。地球侵略のためではなく、ザムシャー(前述)を倒して己の名を上げるためにザムシャーを追って地球にやって来た。リング状の装飾のついた剣・バルキーリングを武器にオオシマ彗星の破片に紛れてザムシャーを襲撃、そのまま地球でザムシャーと戦闘を繰り広げるが、ザムシャーの圧倒的な力の前に成すすべもなく倒された。そのためメビウスともヒカリとも闘っていない。
- 声:神谷誠
[編集] 再生怪獣 サラマンドラ
第17話「誓いのフォーメーション」に登場。
- 体長:60メートル
- 体重:4万トン
『ウルトラマン80』に登場したサラマンドラの別個体。GUYSのドキュメントUGMにデータが記録されている。過去の個体はゴルゴン星人によって地球侵略の尖兵として出現したが、今回はその際に地球に運び込まれ、リザーブされていたものと思われる(劇中では説明されていない)。口から放つ推定1300度の高熱火炎弾、過去の個体よりも強度が増してメビュームシュートにも耐える表皮など強力な能力を有するが、最大の武器は細胞片からでも再生可能な、その生命力。バラバラになる瞬間に喉の再生器官から再生を促す酵素を分泌することでそれを可能にしているが、同時にその喉が弱点となっている。1度はヒカリのナイトビームブレードによって倒されるもその再生能力で復活。GUYSのマシン3機を相手に善戦するが、UGMが編み出したフォーメーション・ヤマトによって喉の再生器官を潰され、メビウスのメビュームシュートとヒカリのナイトシュートを浴びて遂に絶命した。
[編集] 宇宙大怪獣 ベムスター
第18話「ウルトラマンの重圧」に登場。
詳しくはベムスター参照。
[編集] 宇宙量子怪獣 ディガルーグ
第19話「孤高のスタンドプレイヤー」に登場。
- 体長:54メートル
- 体重:3万トン
GUYSスペーシーの要撃衛星を突破して日本に降下した、甲殻類に凶悪な顔がついたような外見の宇宙怪獣。武器は口から吐く火球と、頭部の角から発射する強力な破壊光線。格闘戦にも長けており、両腕の巨大な爪を使って攻撃する。宇宙空間では火の玉のような形態で飛行する。三体が姿を現し、都市部に降下して、町を破壊した。目視では三体に見えるが、センサーでは一体しか確認されず、さらにセンサーも本物の一体を正確に補足出来ず、センサーを頼りに攻撃しても虚像をすり抜けてしまう。この怪獣は「一体が本物で残り二体は虚像」という訳ではなく、三体で一つの実体を持っており、どのディガルーグも三分の一ずつ本物という確率論的な存在である。その為、この怪獣を倒すには三体を全く同時に攻撃する必要がある。その見極めと同時攻撃は至難の技であったが、並外れた空間認知能力を持つジョージはディガルーグの光る角のタイミングから秘密を見極め、新兵器メテオールショットで三体を同時に攻撃した。攻撃を受けたディガルーグは一つとなり、三体分の力を集めた強力な個体となってメビウスを苦しめたが、メビウスブレイブのメビュームナイトブレード・スピンブレードアタックによって切り刻まれ、爆砕した。
[編集] 凶暴怪獣 アーストロン
第20話「総監の伝言」に登場。
詳しくはアーストロン参照。
[編集] 時間怪獣 クロノーム
第23話「時の海鳴り」に登場。
- 体長:50メートル
- 体重:4万5千トン
時を操る宇宙怪獣。ウミウシに似た形状をしている。時の継ぎ目の中に潜み、海鳴りのような音の後、知性体を捕らえてその記憶を利用して過去の時間に潜り込む。この能力でアンヘル星人トーリの母星の記憶や時間を崩壊させ、滅ぼしている。戦闘時には体から白い煙を出して姿を消し、巨大な触手を伸ばして攻撃する。触角の下から強烈な光弾を放つ。また、背面に口があり、メビウスのキックを背中で受け止め捕食しようとした。マリナの欠落した記憶を利用して過去の時間の中に潜り込み、自分の居場所を知る事ができる彼女を殺そうとした。メビウスを相手に有利に戦うが、マリナの優れた聴覚によって触覚が弱点である事を見抜かれ、マリナのトライガーショットによって触覚を破壊されて弱ったところをメビュームシュートを受けて爆死した。
- 着ぐるみは『ウルトラマンネクサス』に登場したペドレオン・グロースの改造。
[編集] アンヘル星人トーリ
第23話「時の海鳴り」に登場。
かつてクロノームに母星を滅ぼされ、地球に移住してきた宇宙人。善良な性格をしており、鳥や天使を連想させる美しい姿をしている(マリナは「白い孔雀」と例えた)。地球では人間の姿で「桐李(とうり)」と名乗っている。多発する連続失踪事件の犯人をクロノームだと推測し、刑事を名乗ってマリナに接近。捜査をするが共にクロノームによって過去の時間(7年前、1999年)に引きずり込まれてしまう。ミライの正体を見抜き、一緒にマリナを探してクロノームと戦うが、クロノームの光弾からマリナを庇って絶命する。祖父の死に落ち込んでいたマリナを励ました張本人だったが、死の直前、過去のマリナに今見たことを忘れるように言い、マリナは彼に関する記憶を失っていた。しかし心の奥底ではトーリの事を覚えていたらしく、最初に会った時に奇妙な懐かしさを感じていた。
- 演:大浦龍宇一(人間体)
- 名前はスペイン語で「天使」を意味する「アンヘル」から来ていると思われる。
- 着ぐるみは『ウルトラマンコスモス』に登場したグラルファンの改造。
[編集] 異次元人 ヤプール(異次元超人 巨大ヤプール)
第24話「復活のヤプール」、第42話「旧友の来訪」から第44話「エースの願い」に登場。劇場版『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』にも登場した。
詳しくはヤプール人を参照。
[編集] 一角超獣 バキシム
第24話「復活のヤプール」に登場。
- 体長:65メートル
- 体重:7万8千トン
『ウルトラマンA』に登場したバキシムの別個体。GUYSのドキュメントTACにデータが記録されている。『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』において復活したヤプールの怨念を受けて行動しており、赤い雨の調査のために南沢市の住宅街へやって来たリュウとミライを襲った(その際にリュウは捕らえられ、ヤプールの怨念を宿す器とされてしまった)。その後GUYSの新型アイテムであるGUYSタフブックに関する実験の最中に突如空を割って出現、GUYS本部襲撃のために進軍を開始。照準機の機能を宿した両眼で正確に敵を狙い、頭部の一角ミサイル、鼻先からの高熱弾、両腕から放つ破壊光線など初代同様豊富な武装で攻撃する。通常の怪獣を超える戦闘力を駆使してメビウスを苦しめるが、最期はメビウスブレイブのメビュームナイトブレード・ブレードオーバーロードによって体を両断され、死亡した。
- 以前出現した個体と同じく空を割って登場するが、『ウルトラマンメビウス』においてはヤプール(実体)及びその手下は一部を除き皆出現したり標的を異次元に連れ込む際、「空を割って」いる。
[編集] 蛾超獣 ドラゴリー
第25話「毒蛾のプログラム」に登場。
- 体長:67メートル
- 体重:5万8千トン
『ウルトラマンA』に登場したドラゴリーが復活したもの。GUYSのドキュメントTACにデータが記録されている。ヤプールの復讐の意志によって蘇ったが、33年前の「地球に接近した妖星ゴランを破壊するためのマリアミサイルを破壊する」というプログラムも残っており、命令を実行するためかつての発射基地跡に出現。フェニックスネストにミサイルがあると思い込み、巨大蛾に変身して異次元物理学のスペシャリスト・フジサワ教授の体に憑依し、基地ごとミサイルを破壊しようとした。しかしドラゴリーの考えはフジサワ教授に読まれており、作戦は失敗。ドラゴリーは基地近くで実体化してメビウスと戦う。両眼の破壊光線と怪力でメビウスを攻め立てるが、GUYSの援護によって形勢が逆転。さらに、フジサワ教授が開発したメテオール「リージョン・リストリクター」によって異次元への逃げ道を塞がれ空から墜落し、最期はメビウスブレイブのメビュームナイトブレード・ブレードオーバーロードによって倒された。
[編集] ミサイル超獣 ベロクロン
第26話「明日への飛翔」に登場。
詳しくはベロクロン参照。
[編集] プロトマケット怪獣 ゼットン
第27話「激闘の覇者」に登場。
詳しくはゼットン参照。
[編集] プロトマケットウルトラマンメビウス
第27話「激闘の覇者」に登場。
戦力増強を図ったGUYSが用意したプロトマケット怪獣の1体として登場。しかしウルトラマン(というより自分自身)をマケット化することに難色を示したミライと、その心情を慮ったサコミズ隊長によって、却下となる。
その後、仮想空間内で暴走したゼットンを倒すために急遽投入されるが、複数の命令を同時に受けて混乱したうえに、トリヤマ補佐官の命令でメビュームシュートを発射、初代マンと同じように光線を跳ね返されてあっけなく倒されてしまった。
[編集] 円盤生物 ノーバ
第28話「コノミの宝物」に登場。
- 体長:10センチ~57メートル
- 体重:20グラム~1万トン
『ウルトラマンレオ』に登場したノーバの別個体。MAC壊滅後に出現した怪獣として、GUYSの「アウト・オブ・ドキュメント」(防衛チームが存在しない時代)にデータが記録されている。 右手の鞭や左手の鎌、さらに口から吐く火球や赤い毒ガスといった豊富な武器を持ち、また体を回転させて飛行する円盤形態ではマント状のヒレで敵に切りつけることも出来る。『レオ』に登場した個体と異なり戦闘中に自在に円盤形態へ変形し俊敏に離脱したが、その他の面では毒ガスに発狂能力がないなどレベルダウンしている部分も有る(放った個体がマケットノーバであったためかもしれない)。GUYS基地周辺でリムエレキングを構成する分子ミストを集め続け、マケット怪獣と同じ原理で作り出したマケットノーバを使い(基地周辺に出現したものは「赤い幽霊」として噂になった)、メビウスやGUYSをおびき寄せている隙にGUYS本部を襲撃した。その後瞬間移動してきたメビウスに追いつかれるも、その瞬間移動で消耗したメビウスを追いつめる狙いを見事的中させた知能犯でもある。最後はコノミが操るミクラスの援護によって窮地から脱出したメビウスのメビュームシュートによって倒された。
この別個体のノーバも何者かに送り込まれたものと推測されるが、劇中明言はされていない。
[編集] マケットノーバ
第28話「コノミの宝物」に登場。
ノーバがリムエレキングを構成する分子ミストを奪って作り出した囮。GUYS本部から離れた郊外に突如出現しメビウスと戦闘した後に消えてしまった。
[編集] 無双鉄神 インペライザー
第29話「別れの日」、第30話「約束の炎」、第48話「最終三部作I 皇帝の降臨」、第49話「最終三部作II 絶望の暗雲」に登場。
- 体長:60メートル
- 体重:6万トン
何者かの手によって「尖兵」として突如地球に送り込まれた巨大侵略兵器。その存在を察知したウルトラの父がメビウスに帰還命令を送るほどの高いポテンシャルを秘めているが、代わりにと派遣されたウルトラマンタロウによると「地球にこれから訪れるであろう最大の危機のほんの前触れでしかない」という。神出鬼没の空間転移能力に加え、強力なビームを発射する頭部の3連装ガトリングガン(メビウスのディフェンスサークルやキャプチャーキューブをも突き破る)や、標的を自動的に追尾する光弾を連続発射する両肩の砲門といった強力な武装で破壊活動を行う。更に上半身を高速回転させながら乱射する光弾は、辺り一体を一瞬で焦土と化してしまう程の威力を持つ。しかしそれ以上に厄介なのは、メビュームシュートでさえもほとんど傷つかない強靭な装甲と怪力、そして万が一の破損・分解においても内部構造ともども完全に復元してしまう自己修復機能であり、メビウスブレイブのメビュームナイトブレードで切断された腕も大剣に変化させて自動的に修復した。
第29話で空間転移能力で突然街中に現れ、「ガシュー」という起動音を起こしながら街を破壊。メビウスとの戦闘においてはその強力な性能でメビウスを圧倒、戦闘不能に持ち込む。その後タロウとも戦うが、タロウのストリウム光線で上半身を吹き飛ばされても機能は停止せず、状況を不利と見たのか行方をくらます。
その後、第30話で全身を完全に修復した状態で再び出現。GUYSの作戦を容易に切り抜け、救援に駆けつけたタロウのウルトラダイナマイトを受けたがバラバラになっただけですぐに再生した。さらに再登場したメビウスのメビュームシュートとGUYSのキャプチャーキューブのコンビネーションにもびくともせず、逆に光弾でメビウスを再び戦闘不能に追い込む。しかし、GUYSの面々の熱い思いを受け取ったメビウスはバーニングブレイブにパワーアップして復活。タロウのストリウム光線によるアシストを受けつつ放たれたメビュームバーストによって全身を焼き尽くされ、再生出来ぬまま完全消滅した。
第48話では、宇宙から13体が送り込まれ各国の首都や大都市(東京、北京、ワシントンD.C.、サンフランシスコ、パリ、ロンドン、モスクワ、シドニー、ボゴタ、ニューデリー、プレトリア、ローマ、カイロ)を襲った。破壊されてもまた、別の個体が送り込まれ、皇帝(エンペラ星人)が居る限り無限に増殖されると推測される。なお、第49話でGUYS基地を襲った機体のうちの1体は左腕からドリルミサイルを発射している(この機体には自己修復の描写が見られなかったため、簡易量産型なのではないかと推測するファンもいる)。
- 第30話でインペライザーが出現した青沢山脈は以前、ギラドラスを操るシャプレー星人が、地球の核を構成するウルトニウムを採取しようと暗躍した場所でもある。メビウス番組公式サイトの「WEBメビナビ」(携帯サイトでは「メビナビ」)では、ウルトニウムを狙っていたのかもしれないと書かれている。
[編集] 円盤生物 ロベルガー
第31話「仲間達の想い」に登場。
- 体長:55メートル
- 体重:1万9千トン
GUYSの「アウト・オブ・ドキュメント」(防衛チームが存在しない時代)にもデータが存在しない新種の円盤生物で、GUYSスペーシーの要撃衛星群を破壊した円盤群(おそらく皇帝の配下)の尖兵として地球に襲来した。かつて『ウルトラマンレオ』に登場した円盤生物の後半がレオ個人を標的としたのと同じように標的はメビウスのみであり、GUYSは眼中に無い。「指令、ウルトラマンメビウスの抹殺」を行動目的として、ロボットのように復唱する。円盤形態では赤い破壊光弾を、怪獣形態では目から放つ青い楔型光線と掌から手裏剣状の光弾を、それぞれ放つことが可能。怪獣形態ではメビウスと互角以上に渡り合うほど高い格闘能力を発揮し、身軽な動きでメビウスを翻弄した。光線の連続発射でメビウスを苦しめるが、ファイヤーウインダムとガンブースター、地上からのリュウの援護を受けてバーニングブレイブとなったメビウスのメビュームバーストを浴び、絶命した。
- 声:江川央生
[編集] 円盤生物 ロベルガー二世
第41話「思い出の先生」に登場。
- 体長:55メートル
- 体重:1万9千トン
ロベルガーの別個体。頭部の角の数が以前の個体は2本だったものが4本に増加し、体色は赤い部分が黄色になっている。以前の個体と同様、圧倒的なパワーと手からの光線弾、目からの破壊光線が武器。円盤形態で地球に飛来したところを、追ってきたウルトラマン80のスパイラルビームを受けて太平洋上の無人島に墜落。怪獣形態に変形して80及び駆けつけたメビウスと戦う。得意の格闘戦と二種類の光線で80を苦しめ、二人のウルトラマンを相手に一歩も引かない強さを見せるが、空中に飛び上がって光線弾を連続発射したところを80のウルトラレイランスに貫かれ、サクシウム光線とメビュームシュートの同時攻撃を受けて爆死した。
- この戦いは無人島で行われたが、誰かが近くにいたらしく「ウルトラマン80再来」と戦闘時の写真と共に新聞の一面に載っていた(80=矢的猛の教え子達はその記事によりかつての「先生」が地球に来ていることを知ることになる)。
- テレビ本編中は無敗を誇るウルトラマン80をギリギリまで追い詰めていたので、メビウスがこなければ80はやられていたかもしれない。
[編集] 宇宙調査員 メイツ星人ビオ
第32話「怪獣使いの遺産」に登場。
- 体長:2.1メートル
- 体重:68キログラム
地球人との和平を結ぶ使者として円盤に乗ってやってきた宇宙人。30年以上前(『帰ってきたウルトラマン』の時代で、ドキュメント MATにも記録が残っている)に地球の調査のためやってきたメイツ星人の息子であり、父を殺された恨みから深く地球人を憎んでいる。宇宙人であるミライに「地球とメイツ星の問題に干渉しないで欲しい」と語り、平和的解決のための話し合いを行おうとしたが、ミライの身を案じて早まったリュウに腕を撃たれ、地球人に対する憎しみを再燃させる。そして、かつての賠償として地球の陸地の20%をメイツ星に譲渡しなければ攻撃を行うと一方的に交渉を迫ったが受け入れられず、賠償の土地を占拠する為に宇宙船による攻撃を開始する。その後攻撃を止めるためにウルトラマンメビウスへと変身したミライに対抗して怪獣ゾアムルチを覚醒させ、己の復讐を果たそうとした。しかし、彼の父と共に生活した少年とかつて出会っていたという、コノミの勤めていた保育園の園長の説得と、その教えをうけた子供達が見せた優しさに思いとどまるが憎しみ自体は消せず、メビウスに自らの憎しみに忠実に暴れるゾアムルチを倒すことを嘆願。ゾアムルチが倒された後、自分の行動を悔い改めたリュウとミライに見守られながら地球を去った。
- 演:吉田智則(人間体)
- 本エピソードは『帰ってきたウルトラマン』第33話「怪獣使いと少年」の直接の続編である。差別・人権問題を扱った同作はウルトラシリーズ屈指の陰惨なエピソードであったが、本作では未来の世代に希望を託す形で30年越しの決着を付けたと言える。なお、劇中の回想シーンにおける30年以上前のメイツ星人と地球人とのやりとりは全て新撮の映像が使用され、オリジナルの「怪獣使いと少年」の映像は一切使用されていない。
[編集] 巨大魚怪獣 ゾアムルチ
第32話「怪獣使いの遺産」に登場。
詳しくはムルチ参照。
[編集] 人魂怪獣 フェミゴン(フェミゴンフレイム)
第33話「青い火の女」に登場。
- 体長:70メートル
- 体重:5万トン
『帰ってきたウルトラマン』に登場したフェミゴンの別個体(一説に寄ればウルトラマンジャックに倒され人魂のような姿になって飛び去ったかつてのフェミゴンがパワーアップしたものだとも言われるが詳細は不明)で、外見や能力の差からフェミゴンフレイムとも呼ばれる。GUYSのドキュメントMATにデータが記録されている。過去の個体同様最初は実体を持たないが、他の生物に乗り移ることで実体化出来る。しかし過去のものとは違い、フェミゴンがダメージを受けると乗り移られた生物にもダメージが与えられてしまう厄介な性質を持っている。
青い火の玉となってテッペイの大学の先輩の妹・ミサに憑依、毎夜石油コンビナートを襲って炎を吸収し続けていた。最初のメビウスとの戦闘では追い詰められながらも、ミサの命を救いたいテッペイにメビウスが光線の発射を止められ、その隙に逃亡。その後完全にミサの体を乗っ取り再出現、目や口からの炎弾を駆使しながら再びメビウスと戦闘するが、ウルトラマンジャックとフェミゴンの戦いを分析したテッペイは、ウルトラマンの光線内にフェミゴンを宿主の肉体から切り離す素粒子があることを突き止めており、彼の開発した新メテオール「スピリットセパレーター」とメビュームシュートの連携によってミサから切り離され、完全に消滅した。ちなみにミサは、フェミゴンに憑依されていた間の記憶を全て失くしてしまっていた。
[編集] 光波宇宙人 リフレクト星人
第34話「故郷のない男」に登場。
- 体長:50メートル
- 体重:5万5千トン
メビウスを倒すために地球に襲来した宇宙人(侵略目的の有無については不明。時空波によって地球に降り立ったとも考えられる)。自分の能力に絶対の自信を持っており、一見紳士的だがメビウスや地球人を見下すような慇懃無礼な物腰が特徴的。金属製の球体に手足をつけたような形状をしており、全身には鋭い棘が生えている。武器は両腕についた円盤状のシールドのスリットに仕込まれた剣。また、チェーンとミサイルも仕込まれている。最大の特徴は全身を覆う装甲で、この装甲は誘電体多層膜ミラーのような構造になっており光線の吸収率が無く、どんな光線技も完全に弾いてしまう。初戦ではこの装甲でメビュームシュート、メビュームナイトブレード・ブレードスラッシュの一撃も完全に跳ね返してメビウスを追いつめた上、咄嗟にガンフェニックスが撃ち込んだスペシウム弾頭弾すら刀で全弾斬り払うという圧倒的な強さを見せつけた。直後、GUYSの援護に興を削がれたという理由から、「あなたなどいつでも倒せます」と言い放ち、あえてメビウスを見逃しその場を立ち去った。
その後、今度は本当にメビウスを抹殺すべく再出現するが、雲水の姿で現れたおゝとりゲン(テロップでは「おおとりゲン」)=ウルトラマンレオの課した特訓(ゲンはかつて自分が使っていた白い道着をミライに渡している)によりメビウスが編み出した、メビウススピンキックによって左腕のシールドを割られたことで激昂し、初戦時の余裕綽々な態度をかなぐり捨て、ガンフェニックスを人質に取った上でメビウスの命を狙うという暴挙に出た。しかし、その行為に憤ったレオの援護により阻まれ、最期はレオのレオキックとメビウスバーニングブレイブのバーニングメビウススピンキックによる同時攻撃(縦に二人並んで放っているので厳密には連続攻撃)に対して体をスピンさせての体当たり攻撃で対抗したものの敵わず、体を貫かれ爆死した。
- 声:掛川裕彦(音声に加工有り)
- 「名前が持っている特殊能力と同じ」「来襲目的がはっきりしない」「一度はウルトラ戦士を倒すもののとどめを刺さず再戦で敗れる」など、『レオ』に登場した星人に対するオマージュと思われる点が多い。
[編集] 暗黒星人 ババルウ星人
第35話「群青の光と影」に登場。
- 体長:2~50メートル
- 体重:140キロ~2万8千トン
『ウルトラマンレオ』に登場したババルウ星人の同族。GUYSのドキュメントMACにデータが記録されている。左腕から光弾を発射し、右腕の刃と巨大な刺股を武器として使用する。以前の個体より頭部の角の位置が下がっている。地球に襲来する前、壊滅した惑星アーブでウルトラマンヒカリと戦っており、その時にヒカリに深手を負わされ(ヒカリサーガ第3話より。かつて力に溺れたヒカリを自分の仲間にしようとしたがヒカリが拒否したため戦闘になった。また、この時の戦いでヒカリは「勇者の鎧」アーブギアを装着できるようになった)、ヒカリを恨んでいる。以前の個体と同じく優れた擬態能力を持っており、擬態した相手の技や能力を使用することが可能。ニセハンターナイト ツルギ(後述)に化けて街を破壊し、地球人に「青いウルトラマン」に対する恐怖と疑惑を植え付けようとした。思惑どおりヒカリがGUYSに監禁(もっとも、これはババルウ星人を油断させるためのGUYSの計略だった)されたことに安心して再びツルギの姿となって街を破壊するが、これによってヒカリへの疑惑は完全に晴れ解放されたヒカリと再戦。卑怯な戦い方でヒカリを追い詰めるが、自らの意思でコントロールできるようになった新しいアーブギアをまといハンターナイトツルギへと再変身を遂げたヒカリにはまったく歯が立たず、最期はナイトシュートを受けて倒された。なおヒカリの言によれば、このババルウ星人もインペライザー同様、地球を狙う何者かの尖兵らしい。
- 何故か前髪をかき上げる癖があり、ツルギに化けた時にもこの仕草を見せていた。
- ヒカリサーガ第3話ではメビウスに化けたり偽のウルトラサインを発したりといった能力を見せた(なぜ戦ったことのないはずのメビウスに化けられたかは不明)。また、口から吐く冷凍ガスで相手を氷漬けにする技も持っており、かつてアストラを氷漬けにしたのもこの技と思われる。
- 声:清川元夢(音声に加工有り。『レオ』でもババルウ星人の声を担当した。)
[編集] ニセハンターナイト ツルギ
第35話「群青の光と影」に登場。
- 体長、体重共に本物と同じと思われる。
ババルウ星人が地球人に「青いウルトラマン」を敵視させるために変身した姿。但し、本物のウルトラマンヒカリが既にメビウスに託し持っていなかったはずのナイトブレスもそっくりそのまま真似てしまったため、メビウスにはすぐに偽者だと見破られた(なおこの回でメビウスはヒカリにナイトブレスを返却しているため、再戦時は、本物、偽者共にナイトブレスが存在する)。当初の目的に沿ってババルウ星人はこの姿で街を破壊し、「青いウルトラマンは地球人の敵だ」という疑惑を地球人にけしかけて敵視させることに半ば成功しかけたものの、ヒカリがGUYSによって一時拘束された後もこの姿で暴れ続けるというミスを犯す(これによってヒカリの疑いは完全に晴れた)。その直後にヒカリと再戦し、ヒカリのブレードショットを受けて正体を暴かれた。
- なお、狙っての演出か偶然かは不明だが、ボガールを倒してから光の国に帰還するまでのヒカリは一度も市街地で戦っていない。そのため、「青いウルトラマン」ヒカリが人類の味方として戦っていたことを多くの劇中一般人は知らない可能性が高く、「青いウルトラマン」が一般人に敵視されたのもそれによるものと思われる。
[編集] 土塊怪獣 アングロス
第36話「ミライの妹」に登場。
- 体長:43メートル
- 体重:3万トン
サイコキノ星人カコ(後述)が超能力を使って土から作り出した四足歩行の怪獣。別名は「つちくれかいじゅう」と読む。カコの超能力によって操られている。構成物質の大半が鉱物粒子で形成されており生体反応が無く、厳密には「怪獣」とは言えない存在。武器は前後に動く頭部先端のドリル状の角と、ヒレのついた巨大な前足。最初に出現した時はこの前足で地中を掘り進み、GUYSの攻撃から身を隠した。再度出現した際はカコによって凶暴化され(赤い目を見開き、四足歩行から二足歩行になり、背中から三本の巨大な角を生やした)、掘り返した土をメビウスに浴びせ、カコの超能力によって動きを封じられたメビウスを埋めてしまうが、ミクラスの参戦によって形勢は逆転。カコもメビウスの説得に心が揺れ動いて逃走し、残ったアングロスは空中からのメビュームシュートによって爆砕、土塊に戻った。
[編集] 念動宇宙人 サイコキノ星人カコ
第36話「ミライの妹」、第49話「最終三部作II 絶望の暗雲」、第50話「最終三部作III 心からの言葉」に登場。
イタズラ好きな事で有名なサイコキノ星人の少女。本来はいわゆるグレイタイプの宇宙人だが地球上では中学生位の少女の姿に変身していた。サイコキノ星人は強大な超能力を持っているが、その能力ゆえに母星を滅ぼしてしまい、以後は宇宙を放浪しては各地で超能力を使った悪さをしている(そのため、宇宙のどこに行っても厄介者扱いされている)。アングロスを作り出した後、ミライの妹と名乗り、GUYSの内部に入り込んだ。妹と名乗る事で「兄弟」に特別な憧憬を抱くウルトラマン=ミライを油断させて倒すつもりだったが、ミライやGUYSの優しさに心を揺れ動かす。しかしトリヤマ補佐官に捕獲されそうになった事で地球人への不信を募らせ、仲間のサイコキノ星人と合流。再度アングロスを出現させてメビウスを追い詰めるが、彼の説得で改心する。メビウスに地球から円盤生物や宇宙人を呼び寄せる時空波が出ていることを教えた後、新しいイタズラ(ミステラー星とアテリア星の戦争を悪化させたり、バルダック星に再び雪崩を起こそうとした)を企む仲間を諌め、一緒に地球を去っていった。
第49話では、GUYSの危機にフェニックスネストに駆けつけ、エンペラ星人に念動力で対抗するも敵わず、はじき飛ばされてしまった。
なお「カコ」という名前は彼女の本名ではなく、リュウが咄嗟に付けたものである(ミライ(未来)の妹でカコ(過去))。このまま、アングロスを使いイタズラを続けていたらメビウスは負けていたと推測される。
- 演:高宗歩未
[編集] 宇宙三面魔像 ジャシュライン
第37話「父の背中」に登場。
- 体長:60メートル
- 体重:6万トン
トーテムポールに手足が付いたような姿をした宇宙人。メビウスを黄金像にした後で軽快に踊るといった、おちゃらけた一面を持つがその実は屈強かつ凶悪。上から並ぶ三つの顔(表情は上から怒り、笑い、冷静)は兄弟で、それぞれ異なる人格を持っている。エリダヌス座宇宙を荒らし回っていた大悪党で、倒した相手の死体を集めている。宇宙ストリートファイトの連勝街道を驀進していたが、謎の時空波に導かれ地球へと飛来。ウルトラマンメビウスに勝負を挑んだ。三つの顔の額にはランプがあり、ランプが点灯している顔が現在の攻撃主導権を握っている事を示し、三兄弟はそれぞれ異なる攻撃を仕掛ける。長兄は腕の盾から作り出すブーメランの名手で、一人称は「オレ様」、語尾が「~ジャジャ」。次兄は格闘戦に長けており、メビウスをも凌ぐ実力の持ち主。一人称は「ボクちん」、語尾は「シュラ」。末弟は念動力を使って敵の動きを封じたり、敵の攻撃を撃ち返す。一人称は「ワシ」、語尾は「イ~ン」(三兄弟の語尾の由来は名前を分割したもの)。そして三兄弟の額のランプが三つ同時に点灯すると、両肩の羽根から金色の光線「ゴールジャシュラー」を放ち、相手を黄金像にしてしまう。これによってメビウスを黄金像にするが、メビウスが諦めなかったため、カラータイマーだけは黄金にならなかった。苛立ったジャシュラインはカラータイマーを破壊しようとしようとするが、駆けつけたウルトラの父によってメビウスは復活。2人に向けてゴールジャシュラーを放とうとするが、ウルトラの父のウルトラアレイによって額のランプを全て破壊されてのた打ち回り、余裕を捨ててメビウスに立ち向かうがバーニングブレイブに変身したメビウスに苦戦。敵わないと判断して、地球の地核を刺激して星ごとメビウス達を倒そうとするが、地中に潜る寸前にメビュームバーストを受けて爆死した。
[編集] 宇宙有翼怪獣 アリゲラ
第38話「オーシャンの勇魚」に登場。
- 体長:55メートル
- 体重:1万1千トン
謎の時空波に導かれて地球に襲来した宇宙怪獣。戦闘機以上の高速・高機動飛行能力を有しているだけでなく、それと同等の水中航行能力をも有している、陸・海・空・宇宙どの環境にも強い怪獣である。
頭部に目を持っていない代わりに肩部のジェットエンジンの吸入口を彷彿とさせるパルス孔から超音波を発して、コウモリのように目標・高度を計って移動している。攻撃技は前述のパルス孔から放つ光線(周囲に拡散させて広範囲を攻撃することもできる)、尻尾の先から放つ追尾光弾の他、強度が高いため刃としても使える翼、低高度飛行での衝撃波も大きな脅威となる。
劇中では房総半島沖の海上へ降下した後GUYSの迎撃を巧みにかわし、変身したメビウスも翼ですれ違いざまに負傷させるが、GUYSオーシャン隊長・勇魚操縦のシーウインガーの攻撃を受け日本海溝に潜伏。その後、GUYSジャパンとGUYSオーシャンの合同作戦によって誘き出され、埋立地においてGUYSと交戦した後、メビウスに正面から突撃を行うが、メビウスはメビュームブレードで突撃を真っ向から受け止め、突撃のスピードそのままに真っ二つに切断され爆発四散した。
[編集] 憑依宇宙人 サーペント星人
第39話「無敵のママ」に登場。
- 体長:158センチ~48メートル
- 体重:48キロ~2万4千トン
へびつかい座M9球状星雲よりやって来た宇宙人。頭部を頑強な兜で覆っており、指先から放つ青白い怪光線を武器として集団戦法で戦う。また発光体の姿となって1つに融合することで、全身を鎧で包んだ巨大化形態に変身する。その体は95%が純度の高い水分で構成されており、巨大化形態での鎧は大気中の水分によって高速で再生することが可能。しかしその性質ゆえに、ナメクジのように塩化ナトリウム(すなわち食塩)には弱い。GUYSジャパンの食堂に勤務する日ノ出サユリが事故死したところに1体が憑依し、蘇生させる(この際、サーペント星人の影響で食堂の味付けが極端に薄くなり、職員から苦情が頻出した)。転送装置を用いて仲間を呼び、基地内部からGUYSの全機能を麻痺させようとした(本人はこれを「大いなる計画」と呼称、この計画の成功のためには自らの命も惜しまなかった)が、家族を想うサユリの意識がサーペント星人を逆に乗っ取ってしまい、返り討ちに遭ってしまう。その後巨大化してフェニックスネストを攻撃しようとするがメビウスに阻止され、肉体の性質を逆手に取ったガンウィンガーとガンローダーの金属火災用塩化ナトリウム弾を受けて脱水硬化したところを、メビュームブレードで滅多切りにされて四散した。
- 声:坂口哲夫
- 等身大時は衣装や集団で出現することなどが『ウルトラセブン』に登場したフック星人を、関係者を利用して内部から防衛チームの本拠地を破壊せんと画策した点、および巨大化後の姿が同じくボーグ星人を彷彿とさせる。
- サーペント星人の意識を乗っ取ったサユリの肉体には若干ながらその能力が残留してしまったようで、高速移動や自動車をも受け止める怪力、さらにはウルトラマンを髣髴とさせる飛行能力が発現している。テッペイによれば次第に能力は消滅するとの事。
- 「他者のために自身の命を犠牲にした地球人と一体化する」という歴代ウルトラマン同様の設定を侵略宇宙人に適用しており、劇中でも、サーペント星人が死亡したサユリに語りかけて憑依するシーンは、『帰ってきたウルトラマン』第1話でウルトラマンジャックが郷秀樹に憑依するシーンと酷似した演出が行われている。
[編集] 宇宙植物怪獣 ソリチュラ
第40話「ひとりの楽園」に登場。
- 体長:50メートル
- 体重:2万トン
時空波に引き寄せられ山の中に落下した隕石に潜んでいた植物型怪獣。周囲の木々を触手で取り込みながら成長を続け、一晩で巨大な体となった。 あらゆる生物と同化することが目的で、成長を続けることで体中に白い花・ソリチュランフラワーを咲かせ自らのしもべとも言える植物怪人ソリチュランに変えて暗躍する。また頭部から神経を麻痺させる黄色い毒花粉を噴射したり、全身だけでなく地下に張り巡らせた触手を自在に操って攻撃することが可能である。 根の部分にはソリチュランによって捕えられた人々を取り込んでいるため、うかつにGUYSも攻撃することが出来なかったが、ウルトラマンメビウスのメビュームブレードによって上半身を切断され、核ともいえる頭部にメビュームシュートを受け青い炎を上げて燃え上がり、消滅した。神経を麻痺させる黄色い毒花粉に含まれている成分「ソリチュラ化合銀」は『ウルトラマン80』に登場した怪獣ゾラの毒花粉にも含まれていた成分であり、両者は実は同じ種類の植物から分かれて進化したのではないかとする説もあるが詳細は不明。
- 着ぐるみは「ウルトラマンネクサス」に登場したノスフェルの改造と思われる。
[編集] 宇宙植物怪人 ソリチュラン
第40話「ひとりの楽園」に登場。
ソリチュラの体に咲いたソリチュランフラワーが地面に落ち、人間大の怪人となった姿。白いフードつきコートに身を包んだ人間の姿を借りているが、真の姿は頭部に白い花を咲かせた植物人間そのもので、花から本体であるソリチュラと同様の黄色い毒花粉を噴射して人間を昏倒させてしまう。 人間の姿に化け、孤独な人間の心の隙間につけ込むことで本体のもとへと導く役目を担っている。
- 演:田中伸彦
[編集] 硫酸怪獣 ホー
第41話「思い出の先生」に登場。
- 体長:50メートル
- 体重:2万トン
『ウルトラマン80』に登場したホーと同様、マイナスエネルギーから誕生した怪獣。GUYSのドキュメントUGMにデータが記録されている。以前の個体は失恋した少年・真一の心によって生み出されたマイナスエネルギーが誕生原因だったが、今回の個体は統廃合により無くなってしまう桜ヶ岡中学校で行われた26年前の1年E組メンバーによる同窓会の最中に、同校の校舎から大量発生したマイナスエネルギーが誕生させた。口からは七色に光る炎のような破壊光線を放ち、目からは硫酸の涙を流す(以前の個体にもあった能力)。マイナスエネルギーの塊であるため実体を持たず、ガンフェニックスのビームも通り抜けてしまう。駆けつけたメビウスが応戦するが、メビウスを押し倒し、その上に馬乗りになって駄々を捏ねるように涙を零しながら殴り続ける。まもなく80が現れると殴打を止めて立ち上がり、まるで彼が現れるのを待ち望んでいたかのような様子を見せた。80が「マイナスエネルギーが生み出した怪獣ならば私が倒す」の言葉と共に、以前の個体を倒すのに用いたバックルビームを放つと、抵抗することなく消滅した。
- コノミは「校舎が自分が壊される事を悲しんでマイナスエネルギーを発生させた」と発言したが、ミライは「校舎が学校で同窓会を行なっていた卒業生達と80(=矢的猛)を会わせたくて怪獣を出現させた」と発言した。無生物(校舎)からマイナスエネルギーが発生するのかどうかは不明だが、ホーが80の出現と同時に大人しくなったことから、少なくともホー自身が「80の出現」と「自分が80に倒される事」を望んでいた事は確からしい。
[編集] 宇宙同化獣 ガディバ
第42話「旧友の来訪」、第43話「脅威のメビウスキラー」に登場。
- 身長:不明
- 体重:不明
黒ずくめの男(正体は異次元人ヤプール)によって操られる、黒紫の霧で構成された蛇のような怪獣。実体を持たないが他の怪獣と同化する能力を持っており、同化した生物の能力をコピーすることで乗り移った怪獣の肉体を媒介に変化・再現することが出来る。再現された怪獣の能力は元の個体よりグレードアップしている。 ジョンスン島に出現したゴモラの遺伝子を取り込み、多々良島で黒服の男によってレッドキングと同化した。その後迎撃に現れたGUYS、メビウスに1度は敗れ去れるも、レッドキングの体をゴモラに変化させ間髪いれずに攻撃。メビウスを追いつめたが、最後はバーニングブレイブとなったメビウスとガンフェニックストライカーの同時攻撃を受け爆発した。しかし肉体を抜け出したガディバ本体は男の元に戻った。その真の目的はメビウスの戦闘データの採取であり、第43話でメビウスキラーの胸のクリスタルに同化してそのデータを完全再現した。その後、メビウスキラーはメビウスとの戦いでメビュームダイナマイトを受け爆散したが、同化していたガディバも運命を共にしたか、抜け出したかは不明。
[編集] 古代怪獣 ゴモラ
第42話「旧友の来訪」に登場。
詳しくはゴモラ参照。
[編集] どくろ怪獣 レッドキング
第42話「旧友の来訪」に登場。
詳しくはレッドキング参照。
[編集] 策謀宇宙人 デスレム
第43話「脅威のメビウスキラー」、第45話「デスレムのたくらみ」に登場。
- 体長:50メートル
- 体重:1万5千トン
皇帝に仕える暗黒四天王の一人で地位は「謀将」。3万年前から皇帝に従軍しており、伝説の「ウルトラ大戦争」にも参加していた。骨と肉が逆転したような外見が特徴で、扇のような形の左手を振って天空から無数の火球を降り注がせる術を得意とする。この火球はデスレムの左手の動きに連動しており、振り上げることで地面から放つことも可能。
その地位の通り卑劣な謀略を好み、月面から帰還する途中のフェニックスネストを襲撃し、脱出した(あえて「させた」)ジョージ以外のクルー全員を人質にとってメビウスの戦意を削いでしまおうとした。さらにこれには人類とメビウスの不和を生み出そうという意図も組み込まれており、その目論見どおり仲間を人質に取られ本気を出せないメビウスとGUYSに世論は厳しい批判を向けてしまうこととなり、メビウスを一時的ながら人間不信へと陥れた。しかしテッペイの機転で地上の電波受信機に向けて発信されたGUYSクルーのメッセージを受けて再び気力を取り戻し、バーニングブレイブとなったメビウスがデスレムを圧倒。人質にとったフェニックスネストを破壊しようとするも救援に現れたウルトラマンジャックによってそれを阻まれ、最期はメビュームバーストを受けて苦しんでいるところに、ジャックのスペシウム光線の追い討ちを受けて爆死した。
- 声:郷里大輔
- ウルトラマンが精神的に弱くなったところにつけこむ、知略に長けている、ジャックと対決する等、ナックル星人と似たタイプの敵とも受け取れる。
- 上記のジャックとの対決の他、防衛チームの隊員を人質に取った点は『ウルトラマンタロウ』のドロボンとの戦いを、無事だったとはいえフェニックスネストが撃破されたようにみえた(=防衛チームの全滅)シーンは『ウルトラマンレオ』を彷彿とさせる。
[編集] 冷凍星人 グローザム
第43話「脅威のメビウスキラー」から第46話「不死身のグローザム」に登場。
- 体長:2~50メートル
- 体重:200キログラム~2万トン
皇帝に仕える暗黒四天王の一人で、地位は「豪将」。デスレムと同じく3万年前から皇帝に従軍しており、伝説の「ウルトラ大戦争」にも参加していた。氷の塊のような鋭角的な体が特徴。人間と同じ大きさになる事もでき、その時は青いレインコートをまとっている(人間に変身しているわけではないので、体はコートからはみ出している)。狡猾な作戦を行なったヤプールやデスレムとは違い、正面から挑んでメビウスを倒そうとする。武器は口から放つ冷気と両腕の剣。一息でダムひとつを完全に凍結させるほどの冷気を放つ上(本人は「その気になれば地球全てを氷結させることも出来る」と豪語している)、傷ついてもすぐに再生することから「不死身のグローザム」の異名を持つ。
メビウスとの初戦ではメビュームシュートはおろかバーニングブレイブへ再変身したメビウスのメビュームバーストを受けても瞬時に再生しメビウスを圧倒。さらにはメビウスの腹部を剣で貫いて凍り付けにした状態でダムの壁面へ磔にし、その様子を地球人たちに見せつけて絶望感を植えつけようとした。ややもすると自らの戦闘能力を過剰に喧伝するきらいがあり、あえて仮死状態のまま放置したメビウスを餌にウルトラ兄弟を誘い出してこれをもろとも倒そうと企んでいた。その後、GUYSがかつての防衛チームが残した戦績を元に考案した新型メテオール「マグネリウム・メディカライザー」を用いてメビウスの治療を試みた際にこれを妨害すべく再出現するも、これは間一髪駆けつけたウルトラセブンに防がれた。復活したメビウスと、そして彼と共に戦いを挑んだウルトラセブンとは互角の勝負を繰り広げ、セブンのアイスラッガーで体を両断されても再生し、メビウスとセブンによるメビュームシュート+エメリウム光線の合体攻撃を受けて爆散してなおも再生しようとするなどインペライザー以上に強靭な再生能力を見せつけたものの、最期はその能力を既に分析済みだったフジサワ・アサミ博士考案によるもうひとつの新型メテオール「マクスウェル・トルネード」の直撃を受け、再生が間に合わず完全に消滅した。
- 声:江川央生
- ウルトラマンを磔にしたりウィンダムを一蹴した辺りは『ウルトラセブン』に登場したガッツ星人を、冷気を操る所は同じくポール星人を思わせる。ただし同作では光の国出身のセブン(ダン)が地球人以上に寒さには弱いと設定されていたのに対し、本作ではグローザムの冷気でテッペイが倒れたのに対してミライが平気でいるなど、同じ光の国出身のメビウスには寒さに弱いという描写は見られない(ただし、同じ場所にいたマリナやコノミも寒がっている様子はなかったので、単にテッペイの体が弱かったか、元々ひいていた風邪が悪化したものとも考えられる)。
- 磔にされたウルトラマンを防衛チームが「マグネリウム・エネルギー」を用いて救い出すというシチュエーション自体が『セブン』39・40話「セブン暗殺計画」へのオマージュである。
- ウルトラマンが倒せなかった敵をGUYSが倒した初めての例となった。なお、グローザムはメフィラス星人から「人間を甘く見ないほうがいい」と忠告されていたにもかかわらずこれを無視し、最後は人間に倒されてしまった。
[編集] 悪質宇宙人 メフィラス星人
第43話「脅威のメビウスキラー」から第47話「メフィラスの遊戯」に登場。
詳しくはメフィラス星人参照。
[編集] 異次元超人 メビウスキラー
第43話「脅威のメビウスキラー」に登場。
- 体長:40メートル
- 体重:4万3千トン
『ウルトラマンA』に登場したエースキラーと同型のサイボーグ超人で、黒ずくめの男の姿をした異次元人ヤプールによって呼び寄せられた。カギ爪状になった左腕や高い格闘能力を有し、さらにはメビウスの戦闘データを読み取ったガディバと同化し、(同化するまではヤプールからもエースキラーと呼ばれている。また、同化してからはエースキラーの右腕にメビウスブレスと同じ役割のクリスタルが追加されている。更にメビュームブレードもクリスタル部分から発動している。このクリスタルはカラータイマーのように点滅する。)かつてウルトラ兄弟の技を模倣したようにメビュームシュート、メビュームブレード(メビュームシュートは左腕から、メビュームブレードは右腕からと、メビウスとは逆の腕で使用する。)、さらにはメビュームバーストを放つことさえも可能となった(かつてのエースキラーの性能テストの時と同じように技を放つときはヤプールが技名を叫んで指示を送る)。その高い戦闘能力でメビウスを相手に善戦するも、アヤの声援を受けて奮起したメビウスがとっさに編み出したウルトラダイナマイトのメビウス版となる新技・メビュームダイナマイト(ヤプールが命名した)によって粉々に砕け散った。
メビウスキラーの使命はメビウスの抹殺であり、これは失敗に終わったといえるがヤプールは倒す際にメビウスが疲弊することも読んで二段構えの作戦を立てていたらしく、疲れ果て元に戻ったメビウス=ミライを(近くにいたアヤとヒルカワもろとも)異次元空間に誘拐することには成功した。
- 2006年のウルトラマンフェスティバルでも手足がUキラーザウルスのようになった改造エースキラーが登場している。
[編集] 満月超獣 ルナチクス
第44話「エースの願い」に登場。
- 体長:58メートル
- 体重:6万3千トン
『ウルトラマンA』に登場したルナチクスの別個体でGUYSのドキュメントTACにデータが記録されている。今回はヤプールの配下として登場した。以前の個体と比べて目付きが鋭くなり、体毛が短くなっている。月にやって来たフェニックスネストの活動を封じる干渉フィールドを形成している石柱を守る為、月の地底から出現した。その後初代同様うさぎ跳びのように移動するアクションを見せた。口からガスやマグマ火炎弾を吐き、赤い目をミサイルのように打ち出す事ができる(打ち出された目はすぐに補充される)。干渉フィールドの放射ポイントを破壊しようとするGUYSの行動を妨害しようとするが、放射ポイントをガンスピーダーの光線によって破壊されフェニックスネストは再起動。フェニックス・フェノメノンにより石柱を破壊され、自身も月に駆けつけたウルトラマンAのメタリウム光線を受けて爆死した。メビウスとは闘っていない。
[編集] 暗黒宇宙大皇帝 エンペラ星人
第48話「最終三部作I 皇帝の降臨」から第50話「最終三部作III 心からの言葉」に登場。
- 体長:56メートル
- 体重:4万9千トン
3万年前に怪獣軍団を率いて光の国に侵攻した宇宙人で、宇宙警備隊が結成されるきっかけとなった「ウルトラ大戦争」を引き起こした元凶。その戦いの中でウルトラの父のウルティメットブレード、エンペラ星人のエンペラブレードの一騎打ちを繰り広げ、右脇腹にはその古傷がある。暗黒四天王やインペライザーを操っていた「皇帝」の正体にして、数々の宇宙人・怪獣を引き寄せた時空波や、ボガール死滅後も出現し続けた地球怪獣など、今作における様々な怪獣事件の黒幕であり、ウルトラシリーズ最大の敵でもある。
設定では、彼の母星を照らしていた太陽が光を失ったことで母星は死の星となり、ただ1人生き残った彼は暗闇の中を彷徨っている内に闇の力を得ると共に、光あるもの全てに憎しみを抱き、その事件や「ウルトラ大戦争」のことからウルトラ一族にも強い憎悪を抱くことになった。能力は右手から放つレゾリューム光線(これはウルトラ一族の体を分解する作用を持つ。ただし人間と結びついたメビウスやゾフィーには通用しなかった)と左手からの強力な衝撃波、暗い紫の炎を纏いながら空を飛び、また太陽の黒点を異常発達させ、太陽から光を奪うほどの恐ろしい力を持つ。その力は強力な念動力を持つサイコキノ星人カコですら足元にも及ばず、一歩も動くことなくアーブギアを装着したヒカリとザムシャーの剣を片手で容易く受け止めた上、一撃で戦闘不能にまで追いやり、ナイトシュートも片手で払いのけるほど。
ウルトラ一族だけでなくそれに味方する地球人類までも滅ぼそうと世界各国に13体のインペライザーを送り込むと同時に宣戦布告し人間達にメビウスを捜し出して地球から追放するよう要求する。しかし、人間達がそれを拒否したため、インペライザーを一斉に起動させて自身もついに姿を現し、救援に駆け付けたヒカリ、ザムシャー、カコの攻撃を蹴散らしてフェニックスネストを衝撃波で破壊しようとするがザムシャーが身を挺した事により失敗し、続けて瀕死のヒカリが放ったザムシャーの遺品である星斬丸による一撃で左足に傷を負わせられた。それでも勢いは衰えず、変身したメビウスも一度はレゾリューム光線で撃退し、リュウと一体化して復活したヒカリも退ける。しかしウルトラ兄弟からの声援で希望を見出して奮起したGUYS隊員の変身によって出現したメビウスフェニックスブレイブ、ゾフィーがファイナルメテオール(スペシウム・リダブライザー)を通して放ったメビュームナイトシュート、M87光線の合体光線を受け、自分の敗因を悟りつつ光になって消滅した。黒点の異常発達で光を失った太陽も、ウルトラ兄弟(初代マン・セブン・ジャック・A・タロウ・レオ・アストラ・80)によって元に戻された。
- 声:内海賢二
- 地球から太陽光が失われるシーンでは暗雲に覆われる描写が見られ、『ウルトラマンタロウ』におけるムルロアとの戦いを彷彿とさせる。またその話の中でエンペラ星人について触れられており、今回晴れて表舞台への登場となった。
- 漫画作品の『ウルトラマン超闘士激伝』にも「皇帝宇宙人 エンペラ星人」が登場しており、その時のデザインはかつての強敵宇宙人のイメージ(バルタン星人の頭部など)を合わせたものだったが、本作ではそれとは異なり、各部にウルトラ族に似た意匠を持ち、黒い鎧とマントを身に着けたヒューマノイドタイプの容姿となっている。