下関地域鉄道部
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下関地域鉄道部(しものせきちいきてつどうぶ)とは、山口県下関市の下関駅構内にある西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道部の一つ。広島支社の管轄下にある。管下に車両工場(下関車両センター)、車両基地(下関車両管理室)、乗務員基地(下関乗務員センター)を擁する。
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[編集] 管轄路線
※管轄境界駅については、下関地域鉄道部が管理を担当している駅を記載している。
[編集] 歴史
[編集] 下関車両センター
下関車両センター(しものせきしゃりょうセンター)は、下関市幡生町にある下関地域鉄道部所管の車両工場である。JR西日本広島支社管内および一部の他支社の在来線車両(電気機関車、ディーゼル機関車、電車、気動車、客車)の全般検査・台車検査・交番検査・仕業検査などの検修および改造を行う。
日本国有鉄道(国鉄)時代は幡生工場(末期は幡生車両所)として、国鉄末期の電車の先頭車改造なども多く手がけていた。また、広島鉄道管理局における車両の大部分の全般検査を担当していた(機関車は広島工場。現在のJR貨物広島車両所が担当)。1995年、下関地域鉄道部の発足にともない、その下部組織となり、現名称に改称した。
[編集] 下関車両管理室
下関車両管理室(しものせきしゃりょうかんりしつ)は、下関市にある下関地域鉄道部管轄の車両基地で、下関駅の門司駅寄りの敷地内にある。下関地域鉄道部発足以前は、下関運転所と称する車両および乗務員の基地であったが、下関地域鉄道部の発足にともない、廃止となった宇部電車区配置車両の移管を受け、乗務員部門を下関乗務員センターに分離して同部の下部組織となり現名称に改称した。
[編集] 所属車両の車体に記される略号
[編集] 所属車両
以下は2006年4月1日現在の所属車両である。
[編集] 電車
- 1両編成(U編成)5本が所属している。宇部線、小野田線で運用。
- 0番台等の4両編成(C編成)21本、3000番台・3500番台の4両編成(N編成)19本、113系と編成を組む4両編成(G編成)3本、(H編成)1本、550番台の2両編成(T編成)4本、計184両が所属している。
- 山陽本線、可部線、呉線など広島支社管内の在来線を中心に幅広く運用されている。岡山支社管内まで乗り入れる運用もあり、過去には兵庫県の播州赤穂駅まで乗り入れていた時期もあった。2両編成のものは老朽化が著しく淘汰の公算が強くなってきている。
- 1両が所属している。かつて小野田線の本山支線で使用されていた旧型電車。運用からは引退したが、車籍を保持したまま保管されている。かつては宇部電車区に所属していた。
- 1100番台の1両が所属している。牽引車。
[編集] 客車
- 800番台の6両編成1本が所属している。団体臨時列車用のお座敷列車「旅路」。
- かつて寝台特急「あさかぜ」で運用されていた。現在は30両が所属しているが一切運用されていない保留車である。
- 2000番台の1両が所属している。救援車。
[編集] 機関車
- 1000番台の12両が所属。寝台列車や臨時列車、貨物列車の牽引に使用される。
- 1両が所属。臨時列車や貨物列車の牽引に使用される。
- 3両が所属。貨物列車の牽引に使用される。
[編集] 下関乗務員センター
下関乗務員センター(しものせきじょうむいんセンター)は、下関地域鉄道部に所属する乗務員基地で、下関駅構内に所在し、運転士・車掌が配属されている。下関地域鉄道部発足にともない、旧下関車掌区と旧下関運転所の乗務員部門を分離して発足した。
2006年1月7日早朝に発生した下関駅駅舎の放火による火災で、駅舎南側にある同センターの建物(鉄筋4階建)が全焼し、建物内にあった運転士・車掌の制服や乗務員用の携帯時刻表やそのデータが入ったパソコン、乗務員に携帯させる非常連絡用の業務用携帯電話機などが焼失した。
なお、寝台特急「はやぶさ」・「富士」の本州全区間の車掌業務を担当している。九州管内は、「はやぶさ」は博多車掌区、「富士」は大分車掌センターへと引き継ぐ。
- 運転士・車掌乗務範囲(定期列車)
- その他(車掌)
- 過去に乗務していた優等列車