魔法騎士レイアース
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『魔法騎士レイアース』(まじっくないとレイアース)は、CLAMPによるファンタジー漫画である。
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[編集] 概要
1993年11月から1996年4月まで月刊少女漫画雑誌『なかよし』で連載された。また、1994年から1995年にかけてアニメ化され、のちの1997年にはOVA化もされた。
ちなみにCLAMPはこの作品によって『なかよし』に初登場。「少女漫画に搭乗型の巨大ロボットが出た例が無いので、自分達で出して初登場という事にしよう!!」と言う経緯を持つ。
作品中に登場するカタカナ表記の固有名詞の殆どが、人物名・ロボット名・魔法名・武器(兵器)名・地名等問わず『自動車のブランドおよび車名』や、それに関係する固有名称が用いられている事は有名。
セフィーロ城の外観や、設定・容姿のイメージが「幼心の君」そっくりなエメロード姫などといったように、世界観設定にミヒャエル・エンデの『ネバーエンディングストーリー』へのオマージュとでもいうべき部分がところどころに散見される。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
東京タワーでの社会見学中、中学2年生の3人の少女、光、海、風が偶然出会った途端に異世界「セフィーロ」に召喚される。導師クレフの導きを受けて、3人は魔法騎士(マジックナイト)としてセフィーロを救う旅に出る事になる。
基本的にロールプレイングゲームの世界を踏襲している。神官ザガートはセフィーロの要である『柱』のエメロード姫を捕らえ、セフィーロは危機に陥った。魔法騎士たちはザガートを倒すために助けてくれる人々に出会い、武器と防具を手に入れて成長させ、困難を乗り越え、立ちはだかるザガートの手下と戦い、ついに魔神を手に入れザガートに戦いを挑む。
しかし、その先に待ち構えていた結末は、誰もが予想していたものとは大きく異なっていた。3人の少女はそこで初めて魔法騎士の真の意味を知り、傷つく事となった。この結末は読者にも大きな反響を及ぼした。この「第一章のエピローグ」に対する反響はあまりにも大きく、第二章を作るモチベーションを生んだともいわれている。
第二章では、第一章での結末を受けて、東京タワーで再会した彼女たち3人が今度は自らの意志でセフィーロに赴き、崩壊の危機に加えて他国の侵攻に晒されているセフィーロの為に、そして彼女たち自身の後悔を断ち切るために戦う事になる。
なお「第一章」「第二章」の呼称はビデオリリース時に名づけられたもので、TV放映時は第一章の終わりに「第一部 終」とテロップが入っていたことから、当初の呼称は「第一部」「第二部」であったことが窺える。
[編集] 登場人物
[編集] 魔法騎士(マジックナイト)
- 獅堂 光(しどう ひかる)
- 本作の主人公。3人の魔法騎士の1人。14歳。家族は両親と3人の兄がいるが、父はとある理由で、長い間家には帰っていないらしい。テーマカラーは赤。明るく元気いっぱいで誰とでも仲良くなれる性格だが、言い出したら聞かない頑固な面も持つ。3人の兄の影響か、やや男の子みたいな喋り方をするが、一人称は「私」でボク少女ではない。海、風の事は海ちゃん、風ちゃんと呼んでいる。身長が低く(145cm)、よく実年齢よりも幼く見られるのが若干コンプレックスである(海に、どうみても11歳くらいだとまで言われている)。3人の中で1番運動神経がいい。愛犬の閃光(ひかり)を飼っているためか、動物の言葉を理解する事ができる。実家が剣道の道場で、小さい頃から剣道を習っていたため剣が得意。プレセアに創ってもらった剣は、他人が持つと炎を発するもので、ラファーガが取った際に火だるまになってしまった。東京タワーにおいて他の2人と共にセフィーロへと召還される。当初、光は魔法騎士に対して正義のヒーローのようなイメージを抱いていて、その使命感で冒険していた節がある。クレフより授けられた魔法はその性格のとおり炎の魔法。3人の中で最も威力が高いものと思われる。炎の神殿において炎の魔神・レイアースに認められ、それを「纏う」ようになる。2頭身になると時々犬(猫?)の耳とシッポが出る。
- 他の2人より一足先に魔法を習得し、襲ってきたアルシオーネを「炎の矢」で撃退した。その後アルシオーネとの再戦では海が傷ついた怒りでアルシオーネと一騎打ちを行うが苦戦、海の魔法で勝利を収めた。エテルナでは閃光の幻と戦う。アスコットの魔物(光が拾ってヒカリと名付けていた)を葛藤の末倒す。カルディナに操られて風を攻撃した事もある。ラファーガとの対戦では剣しか使えない相手に魔法を使うのはフェアではないという理由で最後まで剣のみで対戦した。3人の中では最後に魔神を手に入れた。
- その性格から色恋には無縁だったが、第二章ではランティスと惹かれ合って行く。
- 劇中は、細い1本の三つ編みだったが、連載予告時のイラストでは髪型がポニーテールだった。
- 第一章では光に主軸を置きつつ、3人全員が主人公であるようなスタンスであったが、第二章では光を主人公に置いて、海と風が光を支える形で描かれている。
- 龍咲 海(りゅうざき うみ)
- 3人の魔法騎士の1人。光と同じ14歳。家族は両親のみ。テーマカラーは青。モデルみたいな美人と評されるが、言葉がキツい上に言いたい放題しゃべるため、初対面の印象はあまり良くない。クレフと初対面時には、子供と呼ばれたことから「そっちだってどう見ても10歳前後じゃない」と言った。光、風の事は呼び捨てで呼ぶ。典型的なお嬢様タイプ。実際、お嬢様御用達の学校に通っている。しかし本当は仲間思いの優しい少女であり、非常に傷つきやすく、TVアニメ版では一番最後において性格が意気地なしである事を自ら露呈している(アルシオーネを救えなかった事を相当引きずっていたらしい)。学校のクラブでフェンシング部に所属しており、得意武器はレイピアである。プレセアに創ってもらった剣は、他人が持つと水になって流れ落ちる。東京タワーで光や風と一緒だったときに突然セフィーロへ召還される。初めは無理矢理連れてこられた事からイヤイヤ旅をしていた。クレフより授けられた魔法はテーマカラーから想像されるように水で、かなりダイナミック。第二章では新魔法「氷の刃」を習得した。海の神殿において、水の魔神・セレスに認められ、後にそれを纏うようになる。マッチョが嫌いらしく、チゼータの守護精霊・ラクーンとラシーンには特に強い拒絶反応を示していた。唯一、最後までカップリングが成立しなかった、と言うよりは、原作版では明言を避けており、TVアニメ版では明確にクレフへの好意を示し告白する寸前までいった。なお、趣味は「ケーキ作り」だが本人は甘いものが苦手だったり、セフィーロに召喚された時に「ハーゲンダッツのアイスクリームが食べられなくなる」と嘆いていたりと、妙な矛盾をしているが、原作版おり込みのオールカラー漫画「ボーナスステージ」で、その事を指摘された海が『味見は他の人に食べてもらって聞く』と答えた為、光と風が『実験台』と評していた。3人の魔法騎士の中で1番背が高いと見られる。
- 沈黙の森を抜け出した際に、アルシオーネの奇襲を受けて傷つくが苦戦する光を助けたいと願う思いで魔法「水の龍」を覚え、アルシオーネを撃退した。その後エテルナでは両親の幻と戦う。アスコットと対戦後、アスコットを諭した(その後アスコットに好意を持たれる)。3人の中では最初に魔神を手に入れた。カルディナに操られて風を攻撃した事もある。モコナとのやり取りも非常に多かった。後半登場のバトルコスチュームは、ハイレグレオタードとなっている(TVアニメではチゼータに捕らわれ、チゼータの民族衣装〔アラブの踊り子風の衣装〕着用時に『お腹の出てない服にしてほしかった』と発言しているが、更に露出の多いハイレグレオタードのコスチュームに関しては文句を言わなかったのを見ると、本人はレッグラインには自身があるが、ウェストには自信がないようである)。
- 鳳凰寺 風(ほうおうじ ふう)
- 3人の魔法騎士の1人。光や海と同じ14歳。家族は両親と姉がいる。テーマカラーは緑。いつもおっとりにこにこしていて、敬語でしゃべっているが、非常に頭が良くまた策略家である。しかしある事がきっかけで比較的素直な性格になる。一人称は「わたくし」。光、海の事は光さん、海さんといったように、友達のような親しい相手でも「さん」付けで呼ぶ(一部の例外は除く)。弓道部に所属しているので得意武器は弓矢だが、後にプレセアに創ってもらった武器は剣である。剣は自分が持てば羽のように軽いが、他の人が持てば地面にめり込むくらい重くなる。東京タワーで光達と出会い、その直後にセフィーロへ召還される。クレフより授けられた魔法は風。3人の中で唯一回復魔法や防御魔法がある。空の神殿において、風の魔神・ウィンダムに認められ、後にそれを纏うようになる。普段彼女は眼鏡をかけているが、魔神に乗り込み防具を身に纏うと眼鏡が無くなる(ちなみに、その服装で魔神の外に降り立つ事も可能。光も海も同様)。好きな食べ物はてっさ、塩辛、もずくと渋いものが多い。前述したとおり、弓道が得意だが、OVAではピアノ(曲は上級レベル)を弾いている。
- 連載予告時のイラストでは眼鏡をかけていなかった。フェリオとは第二章で相思相愛となった。左手の薬指にフェリオにもらったリング(本当はピアス)をはめている。
- アニメの第3話では60m程の距離のある魔物を生み出す岩を弓矢で射止める。この戦いの後でフェリオからマジックアイテムをもらい、いつでも通信できるようになる。その後アルシオーネとの戦いで重傷を負った海を助けたいという思いで回復魔法「癒しの風」を覚える。第7話ではおとりとなったフェリオを助けたいと願う強い思いで、剣を成長させ、前の戦いでは歯が立たなかったアスコットの魔物を倒す。カルディナとの戦いでは操られた光、海に攻撃を受けたが最後まで二人を信じて反撃はしなかった。その際に束縛魔法「戒めの風」で2人を拘束。風も操られそうになったが、新魔法「碧の疾風」でカルディナを撃退した。第二章では一時ファーレンに捕らわれたがフェリオに救出された。新魔法「碧の旋風」を取得した。
- モコナ
- 白くてふわふわな謎の生き物。魔法騎士たちの道先案内人。「ぷぅ」としか喋らないが、光にはなんとなく理解できる。額の宝石を使って食料など色々なものを出し入れしたり、クレフと通信したりできる。またテントを出す事もでき野宿する心配はない。誰にでも懐くが、特に海とは漫才コンビのような仲である。プレセアの家でいたずらがひどく、魔法騎士たちはプレセアのモコナへの罠で捕まってしまった事もある。第一章では光たち魔法騎士の案内役である。原作版では、光達3人を再びセフィーロへ召喚した張本人にして、その正体が地球・セフィーロ(オートザムなども含む)の秩序・倫理全ての創造主であると同時に柱への道であると明かされた(更に『魔法騎士』の名付け親でもある)。
- クレフや魔法騎士たちとのやり取りで、柱システムを創造した理由を、最初は絶対的な統率者の居ない無秩序で混沌としているが、一人一人の意志が未来へ続く世界である地球を創造したのだが、日々争い地球を破壊し続ける地球人に失望し、それで1人の意志がすべてを決める(柱システム)世界であるセフィーロと他の国を創造したと明かした。その後、柱システムの崩壊を受け、魔法騎士等3人に世界の行く末を託し、3体の魔神達と共々別次元へと消えていった。
- 後にクレフは、魔法騎士の存在や柱システム、摂理形態の異なる国々の存在する事を総合し、モコナは人々が他のものを見て、ふれあって理解し、よりよい世界を作る事を、そしてセフィーロの革変を望んだのではないかと推測した。
- 普段、額の宝石は赤いが、創造主の力を発揮するときには黄色になる。
- なお、モコナのデザインはCLAMPのメンバーの一人、もこなあぱぱ(現:もこな)氏がモデルになっているとされている。
[編集] セフィーロ
主人公三人が突如として飛ばされてきた異世界。いわゆる剣と魔法のファンタジー世界であり、ここでは「心の強さ」が全てを決定する要素となる。「柱」と呼ばれる元首の祈りによって世界が支えられており、もし「柱」が祈る事ができなくなれば、セフィーロも崩壊してしまうという。 名前の由来は、日産・セフィーロ。
- クレフ
- セフィーロで最高の導師(魔導士。読み方はグル)。その容姿は幼く見えるが実は745歳である(本人談)。最高の導師であるわりには気が短いらしい。ザガート、ランティス、アルシオーネの師匠でもあり、光たち3人に魔法を授けた人。しかし、TVアニメ版ではアルシオーネの精獣を撃破後、突如背後に現れたザガートの気配に気付くも、反応が遅れ石化されてしまう(石化はザガートが死亡した事で自動的に解けた)。魔法騎士の3人の少女たちに『伝説』の真実を伝えず、そして彼女たちの心を傷つけた事に罪悪感を持っている。魔法騎士レイアース2では過去の罪悪感により、眠れなくなった海に薬湯を入れてやるなど、ちょっとしたラブコメを展開していた。TVアニメ版の最終話で海に告白されかける(海本人が途中でやめた)。彼の言葉が正しければ、エメロード姫より年上と言う事になり、セフィーロの先代の柱にも仕えていたことになる。原作・アニメ供に彼の年齢745歳は公式であるが、実はTVアニメ版でクレフは自分の年齢を語っておらず、ファンの中にはゲームや原作を読んで初めて知ったというケースも多かった。名前の由来はマツダから販売されていたオートザム・クレフ。
- なお、アニメで彼の役を担当した佐々木望がその745歳という年齢と海とのミニラブコメを、ビデオの映像特典でネタにしていた。
- プレセア
- セフィーロで最高位の創師(ファル)。クレフの勧めで「沈黙の森」で暮らしていた。光たち3人にエスクードの武器を作って与えた。が、TVアニメ版ではその際に、アスコットの放った魔物の攻撃で崩れた館の下敷きになり、死亡する(なお、プレセアの死については、原作コミックとの差別化を計ったのと、当初第2部のアニメを制作する予定が無かった為とする説が有力である。しかし、監督がメインキャラ死亡に反対の立場だったと言う事と、何よりファンからの苦情が多かった言う事もあってか、TVアニメ以降の媒体〔主にゲーム〕などでは彼女は原作通り死なないケースが多い)。趣味は折檻で、かなりひどい内容である(モコナの耳をひっぱる、魔法騎士3人を釜茹でにする、など。しかし、いずれも未遂に終わった)。ときどき他人の話を聞かず、己の想像(妄想?)の世界で遊んでしまう癖がある。名前の由来は日産・プレセア。好きな食べ物はブイ・テック(ホンダのVTECエンジンに由来)。光からもらったお菓子にも満足した。
- フェリオ
- エスクードを探す光たちが「沈黙の森」で出会った少年。髪の毛は緑色で、鼻に傷がついている。「沈黙の森の出口に案内する代わりに沈黙の森を出るまで自分たちの護衛をしてもらう」という条件で、魔法騎士たちとともに行動する。武器が効かない敵の対処法を知っていた事から、魔物関係の知識はあると思われる。沈黙の森を出て、アルシオーネの襲撃を受けても「自分たちが約束したのは沈黙の森を出るまで」「これは自分たちの戦い」と言って助太刀を頼まなかった風に惚れた。実はエメロード姫の弟で、セフィーロの王子。第二章では風とは相思相愛の間柄になる。名前の由来はホンダ・シビックフェリオ。
- 風とともに「セフィーロ初の公認カップル」と称されている。またアニメで彼の役を担当した山崎たくみが予告で「出番が減ってるぞ。」と念を押したことをネタにしていた。
- ランティス
- 魔導師となれるほどの魔力と、剣闘士をも凌ぐ剣術を兼ね備えたセフィーロで唯一の魔法剣士(カイル)。クレフの弟子の一人で、ザガートの実弟。その力はまさに兄の生き写しである。以前はラファーガの前任の親衛隊長で兄ザガートと供にエメロード姫の補佐をしていたのだが、柱制度に疑念を抱き、突如行方をくらます。その後、各国を転々としていたがオートザムに最も長く滞在しイーグルとも親しかったようである。柱崩壊の際にセフィーロに帰還。冷静で理性的な人物で、兄を倒した光たち魔法騎士の立場や胸中にも理解を示す。原作、アニメ版共通してキーマンになる人物。余談だが酔うと周囲のものに抱きつく癖があり、他の国で結構誤解されたらしい。名前の由来はマツダ・ランティス。
- プリメーラ
- ランティスが連れている…というより、一方的にランティスに付きまとっている妖精。危ないところを助けてくれたランティスに一目惚れし、以後命の恩人たる彼と行動を共にしている。治癒魔法や強化魔法も使え(ちなみに呪文は両方とも『フーチュラ』だが原作は強化魔法〔漢字表記は魔法増幅〕、TVアニメ版は治癒魔法として使用)、戦闘時はランティスの補佐も行う。ランティス自身にはその気は無いが、彼女はランティスとの幸せな未来を思い描いて(妄想して?)おり、その為ランティスに近づく女性にすぐやきもちを焼く。モコナとは海に次ぐ漫才コンビである(モコナに食べられた事もある)。名前の由来は日産・プリメーラ。
- シエラ
- TVアニメ版のオリジナルキャラ。プレセアの双子の妹。光達やクレフ、アスコットを傷つけたくなくて「プレセアが蘇生した」と称して姉の振りをしていた(後述の「アルシオーネが蘇生した」という出来事に基づいた思わせぶりというものがそこにはあったようだ)。姉との違いは胸にある鳥形のあざ。また劇中の発言によると伝説の武器の修理は出来るが新しい武器を作ることは出来ない。名前の由来はスズキ・ジムニーの小型乗用車バージョンから。同車の海外名の一つでもある。セガサターン版ゲームにはジムニーというオリジナルの魔物も登場している。
[編集] ザガート一派
エメロード姫の臣下でありながら彼女をさらい、セフィーロを支配・崩壊へ導こうとした(と語られていた)ザガートとその部下たち。アルシオーネとTVアニメ版のイノーバを除いて部下たちは全員がザガートへの忠誠心から彼に従っているわけではなく、それぞれの事情でザガートの下についている。部下たちは原作では当初5人いたが、いつの間にか4人に減った。
- ザガート
- セフィーロの柱であるエメロード姫の祈りを補佐する神官(ソル)。クレフの弟子の1人である。全身を黒い装束に身を包む。ランティスという弟がいる。穏やかで思慮深い性格であったが、とある想いから、魔法騎士を抹殺せんと刺客を向ける。そして空中宮殿に現れた魔法騎士を、自らが創造した魔神で迎え撃ち圧倒的な力を見せ付けるが、魔法騎士達3人の『セフィーロを救い、一緒に東京に帰る』と言う意思の強さには敵わず、合体魔法『閃光の螺旋』を受け敗北。そしてエメロード姫に自由になるよう言い残し、消滅した。TVアニメ版では炎の神殿で試練を受けていた光達の前に現れ『魔法騎士となるのを止めるなら、元の世界に戻してやろう』と言って3人の装備を外すシーンがあるのだが、ファンの間で『ザガートがハッタリをかました』と有名(理由が、柱であるエメロード姫の意思で連れてこられた3人を、他人であるザガートが戻すのは不可能である為。だがエメロードに次ぐ心の強さを持つ彼なら出来るのでは?との意見や、異世界で死亡した場合は元の世界に戻れるのでは?との意見もあり詳細は不明)。名前の由来は、イタリアのカロッツェリア、ザガート。
- エメロード
- セフィーロの柱という存在で、彼女の祈りなしにはセフィーロは成り立たない。しかし、柱として持ってはいけない想いを持ってしまい、自身を幽閉し自分を殺害してもらう為に異世界から魔法騎士を召喚した。幼女のような姿だが、物語のクライマックスで成長した姿へと変わる。なお、セフィーロの国民はエメロード以前の柱を知らない事から、かなりの歳と考えられるが、クレフが『誕生時より見守っていた』と発言している事から彼よりは年下と考えられ、更に産まれた時から柱になる事が決まっていたようである。フェリオという弟がいる。名前の由来は三菱・エメロード。
- アルシオーネ
- かつてクレフの弟子だった魔導士(イル)。TVアニメ版では魔操士ともいう。ザガートに恋慕してクレフを裏切る。しかし、魔法騎士の抹殺に2度(TVアニメ版では3度)失敗し、結果ザガートの失望を買って処刑され消滅してしまった(原作では、そのまま死亡したが、TVアニメ版では、処刑はされずザガートの魔法で滝の中に拘束されていたが、アスコットを唆して復活)。TVアニメ版では第二章でデボネアに拾われる形で再登場、デボネアの居場所を教え消滅する(後述)。名前の由来は、スバル・アルシオーネ。
- アスコット
- 海の神殿で魔法騎士を襲った子供の招喚師(パル)。モンスター(魔獣)と心を通わせられる力を持っていたが、その力ゆえに周囲から迫害を受けていた。しかしザガートにモンスターと一緒に住める場所を提供してもらい、その恩義から彼の陣営に加わる。魔法騎士を倒せなかったアルシオーネに代わって魔法騎士を攻撃してくる。アニメではそれ以前にも何度も友達であるモンスターを呼び出し攻撃させていたが、最終的に海によって改心。それ以来海に想いを寄せるようになり、レイアース2で再会したときには海とつりあう様に身長も急に高くなり青年の姿になっていた。なかなか海に告白する勇気が出ない為、毎日魔獣を相手に気合を入れている(このやり取りの最中、アスコットの魔獣は女性のようだった)。なお原作版では片思いと言えど、最後は海とくっ付きそうな展開だったが、TVアニメ版では告白するも海が明確にクレフへの好意をうかがわせたため、振られてしまう(だが本人は悲観せず、受け入れたようである)。普段は前髪が長いので、目が描かれていない事が多い。名前の由来はホンダ・アスコット。
- カルディナ
- 空の神殿で魔法騎士を襲った(アニメでは、空の神殿で襲ってくるのはイノーバで、海の神殿から空の神殿に向かう途中に戦う)、関西弁で話す踊り子兼幻惑師(ラル)。ザガートに金で雇われた。アスコットの事を非常に可愛がっている。失敗したアスコットに代わり、魔法騎士に攻撃をしかけてくる。踊る事で相手を意のままに操る事が出来、魔法騎士達を同士討ちさせようとしたが、風の強い意思を知り撤退(本人曰く『これ以上は契約外労働』らしい)。レイアース2の時にはラファーガと恋仲である事が判明した。チゼータの出身で、チゼータのタータとタトラ姉妹の事や、彼女達の召喚するジンの事も知っていた。チゼータの言語には関西弁が使われているようだ。アニメでは二丁のナイフを手に魔物と戦った。名前の由来はトヨタ・カルディナ。
- ラファーガ
- 炎の神殿で魔法騎士を襲った剣闘師(ダル)。エメロード姫を護衛する親衛隊長だったが、術によりザガートの操り人形と化していた。圧倒的な剣技で光を追い込むが、光の剣に触れ炎を浴び、洗脳が解ける。レイアース2ではカルディナと恋仲である事が判明した。ランティスとは馬が合わないらしく、理由は柱消滅と同時に敵国から帰ってきたのと、カルディナとイチャついて(更に言うとキスをしようとして)いる現場を、偶然通りかかったランティスに目撃されたから(ランティスは気にも留めず素通り、カルディナも気にしていなかったが、ラファーガ自身は物凄く気にしていた)。名前の由来はホンダ・ラファーガ。
- イノーバ
- TVアニメ版のオリジナルキャラ。かつてエメロード姫がザガートに贈った聖獣。ザガートの力で人間の姿になり副官を務める。主であるザガートのことを『猊下』(げいか)と呼ぶ。空の神殿ではフェリオを人質にとり、風に対して魔法騎士にならないよう脅迫するが失敗。二度と人間の姿に戻れなくなる事を承知で自ら志願して元の聖獣の姿に戻り、魔法騎士に決戦を挑むも敗れる。名前の由来はホンダ・アスコットイノーバ。
[編集] オートザム
セフィーロの外に存在する、高度に機械化された近未来的な文化の共和制の国。球状の星からトゲ状の岩が突き出た形(そのトゲは星の核から地表を貫く形では生えている)をしている。環境汚染(アニメ版は精神エネルギーの枯渇)か深刻化している為、人々はドーム型の居住区に住んでいるが、国土自体が死んでいっている為、滅亡を免れない運命にある。余談だが、セフィーロに『ケーキ』は存在しないのに対し、オートザムには存在する。名前の由来は、マツダの販売チャンネルの一つ、オートザム。
- イーグル・ビジョン
- オートザム軍の最高指揮官(コマンダー)で、最強のファイター。オートザム国大統領の令息でもある。オートザムの環境汚染(TVアニメ版では精神エネルギーの枯渇)を食い止める為、柱システムを解明するためセフィーロに侵攻。重度の精神エネルギー欠乏症に陥っており、病状が進行すると永遠に眠り続けてしまう。医者にはセフィーロまで持たないと言われていた。普段はおとなしい性格で、会議中に眠ってしまったり、何も無い真平らな道で転んだりするなど抜けた所がある(精神エネルギー欠乏症による症状の可能性が高い)が、FTOに搭乗すると性格が変わるらしい。原作では、柱候補の一人として光と供に柱への道を通って試練に挑む。当初はオートザム再生が目的(ジェオや周囲にも、そう語っていた)だと思われたが、真の目的が、既に末期症状の自分が柱となって犠牲になることで、セフィーロの人々や何よりランティスを守る事。そして自分は、そのままセフィーロと供に永遠の眠りに付く事だった。
- 光の柱就任が決定した後、資格の無いものとして消滅するはずだったが、光達3人やランティスの強い意思を受けたモコナが柱への道を全面的に開放した為、海と風に光共々救出され無事帰還。その際に症状が急激に悪化したのか眠り続けているが、意識は確りしており、現在はセフィーロで療養中。症状も徐々に回復に向かっているようである。TVアニメ版では同じく柱候補に選ばれ、柱システム解明とオートザムの再生方法の共同研究を条件にセフィーロと講和。その後ランティスを捕らえていたレガリアと魔法騎士との戦いに介入したが、病状による吐血を引き起こし追い詰められるも、特攻を仕掛けてランティスを救出する。しかしデボネアの怒りを受けFTOと供に爆散した。首の後ろに針状のナイフを隠し持っており、羊羹ナイフとしても使用した。名前の由来はクライスラー社の大型乗用車であったイーグル・ビジョン。
- ジェオ・メトロ
- オートザム旗艦NSXの副司令官(サブコマンダー)で、彼自身も有能なファイター。巨漢で豪快な性格でイーグルの親友である。セフィーロ侵攻に関しては反対はしていないものの、かと言って賛成でもないらしく、いろいろ思う所があるらしい。度々眠ってしまうイーグルの体調に疑問を感じていた。料理が得意だが下戸。また、極度の甘党でもあり、会議だと言ってはお菓子を持ち込み、自分の部屋のあちこちにも菓子を隠している。またケーキや羊羹なども作って、イーグル達にご馳走している。原作では柱システム崩壊後も度々セフィーロを訪れており、親善大使を勤めてるようである。名前の由来はスズキ・カルタスの海外名のひとつだったジオ・メトロ。
- ザズ・トルク
- NSXの整備士(メカニック)で電子レンジから戦艦の修理まで何でもこなす。イーグルの愛機FTOが大好きで同行した。どう見ても10代中盤(14歳以上)だがジェオと違い大酒飲みのウワバミ。ジェオとよくじゃれ合っている。現在、年下の彼女募集中。その為、TVアニメ版では光に好意を寄せていた。年下好きとある(年下で髪が短く、自分より背の低い子が理想だとアニメで語っていた)が、本人曰く『年上も嫌いじゃない』との事である。名前の由来はウクライナのメーカー・ザズとトルク。
[編集] ファーレン
セフィーロの外に存在する中国風の文化がある帝政の国。土星の輪っかの様な物を二つ持っている星。経済的にも豊かで本来ならばセフィーロに侵攻する必要性の少ない国。名前の由来は、フォルクスワーゲンとアウディのディーラー。
- アスカ(阿洲花)
- ファーレンの第一皇女。ファーレン唯一の帝位継承者だが、すでに両親供に他界してしまっているため、ワガママな性格に育ってしまった。セフィーロをお菓子一杯の国にするという子供らしい欲望でセフィーロ侵攻を決定した。ファーレン皇室に伝わる幻術の使い手でまだ未熟だが、才能は豊からしい。ワガママな性格だが、根は素直で国と国民の事を一番に考える優しい心の持ち主。武術は得意だが勉強が大嫌いで、チャンアンに怒られるがまったく気にしない。実はサンユンの事が好き(アニメで風と微笑みを交わし合っていたサンユンにやきもちを妬いていた)。海と同じくチゼータの守護精霊が嫌いらしく『悪趣味で気持ち悪い』と評し、アニメでは風と弓で対決する時の的にした。また、レイアース等の魔神に関しては『かっこいい』と気に入っており、欲しがっていた(庭で飼うつもりらしい)。原作では『奥儀:幻術糸』をセレスに使用し、操ったこともある。名前の由来はいすゞ・アスカ。
- サンユン(山伊)
- アスカの乳兄妹でお側役の少年。ギャグな顔をしているが思量深い性格で弓も嗜む文武に優れた人物。将来アスカの手助けになればと、様々な分野の勉強も惜しまない努力家。好物は桃饅頭。アスカの事が好きだが身分が違う為、一生明かすつもりは無いらしい。名前の由来は韓国のメーカー・双竜(サンユン)。→雙龍自動車(メーカーの正式呼称はサンヨン)
- チャンアン(長庵)
- ファーレンの大臣でまだ幼いアスカの代わりに摂政として政治を行う老人。アスカの幻術の才能、天性の明るさ、素直で優しい所を見抜いて良い君主になってくれればと願っている。その為、アスカに厳しく接する為アスカには口煩いと思われているが本人は気にしていない。皇族とは親類関係にあるらしく多少の幻術は使える。カラオケが趣味で、夜に歌ってから寝るらしい。名前の由来は中国のメーカー・長安(チャンアン)。
- 巨大サンユン
- アスカがサンユンをモデルに『奥儀:画竜転生の術』で創り出した幻術。かなりの巨大で、セフィーロの城くらいの大きさがある(TVアニメ版での比較)。その巨大さにものを言わせ、チゼータの守護精霊を小さな虫ケラのごとくポイっと投げ捨てたり、TVアニメ版ではNSXにとび蹴りしたり、オーバーヒートを起こしたNSXを抱えて飛んだりもした。必殺技は口から発射する壊光線。チャンアンには『これも趣味がいいとは・・・』と酷評された(モデルとなったサンユンも倒れた)が、アスカ本人は相当気に入っているらしく、原作では1度きりだったが、TVアニメ版は『(以前創った)獅子より強い』と言って頻繁に呼び出している(アスカの他には、タトラにも『可愛い』と好評である)。
[編集] チゼータ
セフィーロの外に存在するインドのような文化をもつ王制の国。小さな球状の主星の左右から横にラグビーボールを半分にした状態の星が生えている。国土が真ん中の小さな主星のみで大変狭い。勉強不足のアスカでさえ『あの、せっっまい国かや?』と知っているほど領土が小さい事で有名。名前の由来は、イタリアの自動車メーカー、チゼータ・モロダーSRL。
- タトラ
- チゼータ第一王女。普段はおっとりしている(それを見てキレるタータを楽しんでいる節あり)がチゼータ最強の戦士でもあり、戦闘時などは王族に相応しい毅然たる態度で物事に臨む。自分達の守護精霊がどう思われているのかもわかっているようだ。妹のタータの事は誰よりも大事に思っている。アニメでの戦闘武器は新体操のリボンのように操れる光の剣で、タータが海に敗れた後、軽装の服に着替えて海と戦うが敗北。セフィーロへの侵攻を中止した。柱システム崩壊後もタータと共に度々セフィーロを訪れているようである。名前の由来はチェコの大型車メーカー・タトラ。
- タータ
- チゼータ第二王女。気丈な性格で王族らしく正々堂々としているが、姉のタトラには頭が上がらない(本人曰く『タトラ姉様の笑顔ほど怖いものは無い』との事である)。国土が狭い事を大変気にしており、領土拡大の為にセフィーロに侵攻する。興奮すると口調が関西弁になる。海と異なりマッチョ(ジン)が好みらしい。アニメでは二度海と勝負するも、どちらも敗北している。アニメではアラビア風の剣と盾を手に戦う。原作では柱システム崩壊後、タトラと共にチゼータの代表としてセフィーロを訪れている。名前の由来はインドの小型車メーカー・タータ。
- ラシーン
- タトラを守る守護精霊で、タータのラクーンと総称して『ジン』と呼ばれる。ラクーンとは性格も多少異なるらしいが、よく分からないらしい。守護精霊を操るには相当強い心が必要。原作では茶色、アニメでは赤い体色をしている。名前の由来は日産・ラシーン。
- ラクーン
- タータを守る守護精霊で、代々の王位継承者に憑く。固有の形体は持っていない為、何にでも変身できるが、基本的にはランプの精のような姿をしている。見た目はマッチョだが操っているのが女性の為、動き方が相当キモく拒絶反応を示すものも多い(海・アスカなど)。原作では茶色、アニメでは青い体色をしている。名前の由来はホンダの電動アシスト自転車、または過去に製造していた原動機付自転車のラクーンから。
[編集] セフィーロ(裏)
- デボネア
- TVアニメ版オリジナルキャラ。セフィーロ全土の人間の不安などから具現化した存在で、すべてを闇の世界にしずめようとしている。ノヴァやアルシオーネをも己の目的のために利用する狡猾な性格。最後はレガリアと同化し、魔法騎士に戦いを挑む。なお、原作ではエメロードが使用する魔法に『金爆殺襲(デボネア)』と言うのが存在する。名前の由来は三菱・デボネア。
- ノヴァ
- TVアニメ版オリジナルキャラ。光の心が生み出した存在で、東京に戻る際、光の中にあったマイナスの感情が彼女を生んだ。その為光と同じ顔で、光と同じ炎の魔法が使る。デボネアが作り上げた魔神レガリアを駆り、光に固執し彼女に戦いを挑み、ボロボロになるまで痛めつけた事もあった。しかしその真意は……。一人ぼっちで泣いていた時にそばにいると言ったデボネアを「デボネアお母様」と呼んで懐いている。最後は光と融合するような形で消滅した。元ネタは『戦え!!イクサー1』のイクサー2を経由しての『人造人間キカイダー』のハカイダーである。イクサー2に準じてノヴァのテーマ曲は、ハカイダーの歌のパロディになっている。名前の由来はホールデン・ノバと思われる。
- アルシオーネ
- ザガートの本心(エメロードが想い人だったと言う事実)を知って捨てられた所をデボネアによって助けられた。魔法騎士たちによって見つけられ、ランティスに連れ帰られるが、その後ノヴァが侵入するために利用されたりする。デボネアの力で強化されると同時に呪いをかけられており、デボネアについて喋ろうとすると闇の力によって消滅させられてしまう。名前の由来はスバル・アルシオーネ。
[編集] 登場する主なロボット
- 炎神レイアース(声/田中秀幸)
- 光が操る事のできる炎の魔神(マシン)。一角と炎のたてがみがある赤い狼(獅子)の姿を持つ。炎の神殿で眠りについていた。イーグルいわく攻撃重視で、剣の威力は3機中最強。『炎』『情熱』『未来』を司る。原作でその正体が柱を殺すことを目的に創造られた兵器であると同時に創造主の下僕であった事が明かされる。原作版では柱制度崩壊を受けモコナと他2体の魔神と供に別次元へと消えていった。唯一自動車関係の名称が付いておらず『REY-EARTH』は『光る大地』と言う意味がある(REYは本来『光線』という意味だが『光の筋』と言う意味もあり『光の筋に照らされる』と言う事で『光る』と訳したと推測される)。
- アニメの第二章では光に心の中で時々話しかけた事もあった。
- OVA版ではレクサス(ライオンの姿)だが、Vol.2で破壊された事がある。
- ちなみに初期設定の段階での命名案もレクサスだった。
- 海神セレス(声/玄田哲章)
- 海が操る事のできる水の魔神。青い龍の姿を持つ。海の神殿で眠りについていた。『水』『優しさ』『現在』を司る。イーグルいわく機動力重視。名前の由来はトヨタ・カローラセレス。
- 空神ウィンダム(声/大塚明夫)
- 風が操る事のできる風の魔神。4つの翼がある緑色の鳳凰の姿を持つ。空の神殿で眠りについていた。『風』『知性』『過去』を司る。イーグルいわく防御重視。なお、名前の由来はトヨタ・ウィンダムから。
- 合体魔神レイアース
- 3体の魔神が合体したもの。容姿はレイアースを主とし、主翼にウィンダムの羽と副翼にセレスの翼を持つ。
魔神はいずれも自らの意志を持ち、魔法騎士の意志の強さを認めた場合のみに共に戦う。また、TVアニメ版では魔法騎士の事をそれぞれ名前で呼ぶようになる。
- 魔神ザガート
- ザガートが魔法騎士を迎え撃つ為に、持てる心の力を注いで創造した魔神。ザガートと同じく黒の甲冑を纏った中世の騎士のような風貌をしている。圧倒的な力で魔法騎士等を圧倒するも、合体魔法『閃光の螺旋』受けて消滅。作中では名前は明らかにされていないが、サウンドトラックでは魔神ザガートと表記されていた。
- 魔神エメロード
- ザガートを殺された事に激怒したエメロードが、魔法騎士への復讐の為に創造した魔神。4本足のケンタウロスのような姿をしている(アニメ版では2本脚)。魔法騎士への激しい恨みと憎しみで、彼女たちをまったく寄せ付けなかったが、最後は合体魔神レイアースに胸を貫かれ消滅した。この魔神も名称は作中では明らかにされず、サウンドトラックにて表記されていた。
- FTO
- オートザムの白いファイターメカ(ロボット)。イーグルの乗機。機動性と白兵戦に優れる。武装はビームソードとバルカン砲、捕獲バリア、シールド。原作・アニメともに圧倒的な力を見せつけ、もしイーグルが病魔に蝕まれていなければ、魔法騎士達やノヴァも勝てなかったのでは?と主張するファンもいる。原作では柱候補として光と交戦中に右翼を破壊され(その後、なぜか破損箇所が左翼に変わっている)、柱への道から脱出するときに消滅。TVアニメ版では48話で、ノヴァが駆る魔神レガリアとの戦闘で、ランティスの救出と引き換えに大破。さらにデボネアの攻撃によって消滅した。名前の由来は三菱・FTO。
- GTO
- オートザムの緑色のファイターメカ。ジェオの乗機。ビームキャノンとハーケンを装備し遠距離戦に長ける。原作ではイーグルが起動パスワードを変えてしまった為に、機能停止してしまい、モニターにチラッと写るくらいしか出ていないが、TVアニメではFTOと供に出撃し魔法騎士達と戦った。名前の由来は三菱・GTO。
- 魔神レガリア
- ノヴァが操る事のできる黒い魔神で、デボネアが創造しノヴァに与えたもの。ノヴァと同様に光と同じ魔法を使いこなし、さらに他の魔導師を内部に取り込む事で、その者の魔法を操る事もできる。TVアニメ版の48話においてFTOや合体魔神レイアースとの戦闘で破損し、デボネアの攻撃を受け下半身が吹っ飛び大破したものの、デボネアがレガリアの上半身破片と融合、最後の敵として立ちふさがる。一説ではデボネアの実体化の為の器で、それをノヴァに与えていたのではないかとの説もある。名前の由来はトヨタ・マークIIのグレード名であるグランデ レガリアから。
[編集] 戦艦・要塞
- NSX
- オートザムの巨大戦艦。ラグナ砲をはじめ多数のビーム砲やミサイル発射口、シールドなどを装備しており攻防共に戦闘能力は高い。また、FTOなどの戦闘マシーンを多数収容しリニアカタパルトを備える。名前の由来は、ホンダが生産していたスポーツカーNSX。
- 童夢
- ファーレンの移動要塞。龍の形を模しており、炎のたてがみをなびかして飛ぶ。タトラ曰く『長くて可愛い』らしい。龍の口部分から火球を発射できる。名前の由来は、かつてスーパーカー「零」を試作した 童夢。
- ブラヴァーダ
- チゼータの移動要塞。カレー鍋のような形をしている(アスカ談)。艦首からは守護精霊を出すことが出来る。また、船首の女性像の目からビームを放てる。ちなみに名前の由来は、オールズモビル・ブラヴァーダ。
[編集] その他の用語
- 魔法騎士(マジックナイト)
- セフィーロに口伝えで残されている伝説。「セフィーロに危機が迫った時、異世界から魔法騎士が召喚され、魔神の力を借りて戦う」というもの。当初、主人公の三人はその伝説を、単純な勧善懲悪の物語だと思っていた(クレフ自身も冒頭ではそう説明していた)が、それは誤りだった。魔法騎士の真の姿とは、「柱」がセフィーロに害悪をもたらす存在になったとき、「柱」を殺すために呼び出される人間の事だった(セフィーロに住む人間では、柱を傷つける事ができないため)。エメロード姫はザガートを愛し、セフィーロ全体よりも彼の事を大切に思うようになってしまったため、自分を殺してもらうために三人を呼び出した。
- なお、クレフと原作でのフェリオの発言と、クレフがエメロード姫の在位中から柱システムへの疑問を感じていた事実を総合すると、過去に最低でも1度は光達以外の人物が、魔法騎士として召喚され柱の交代がなされた事になる。
- 柱
- 祈りの力で国を支えるセフィーロの元首。それと同時に、セフィーロその者である存在。セフィーロのみを愛する事を宿命付けられている為、それ以外に少しでも心揺らぐ事があれば、ひたすら崩壊の道を歩むシステム。人一人が世界そのものを背負うその重圧と、残酷な運命からセフィーロの人でも、そのシステムの存在に疑問を持つ者が存在する(クレフ、ランティス、フェリオなど)。だがオートザムなど国が滅びる事が決定的な国からは魅力的なシステムとして狙われる。作中では光が柱になり、柱システムが無くなる事を祈った為に消滅した。なお『エメロード姫も柱システムを失くす事が出来たのでは?』との疑問は原作で解決されている。
- 魔神(マシン)
- 魔法騎士に力を貸して共に戦うと伝えられる存在。その正体は巨大ロボットで、普段は動物の姿で神殿に眠っている。なお、セフィーロに元から存在していた魔神は三体だけだが、ザガートは自らの力で自分用の魔神を創造していた。
[編集] テレビアニメ
讀賣テレビ放送・日本テレビ放送網によって1994年10月17日から1995年11月27日まで月曜日の19:30~20:00に放送された。1995年12月23日に放送された総集編「マジックナイト・レイアース増刊号」を含めると、全50話。
ちなみにメインタイトルロゴ『魔法騎士レイアース』の表記が全部カタカナの『マジックナイト・レイアース』に直されたのは43話(1995年10月16日放送分)から。
原作とTVアニメ版とでは、話の展開や設定が多少異なっている。その差異について詳しくは下記に後述する。
もし不評であれば第一章(半年)だけで終了する予定だったらしいが、原作共々好評だったため、第二章も放送する事が決まったという。
セガトイズ製キャラクターグッズの第1号となった。 放映当時CMにも力を入れてたのかレイアースを実写版で製作しCMで放映されていた。このときの光、海、風の3人を演じていたのは南青山少女歌劇団のメンバーである(光役:広橋佳以、海役:飯田未、風役:千葉紗子)。
ちなみにBGMの楽曲はティーン世代の女性コミックファン、ゲームファンに好評だった『CDシアター ドラゴンクエスト』のコンセプトを踏襲して、同じ作曲家が作っている。
1995年1月16日放送分の第11話『異世界セフィーロの魔神伝説』の翌日に阪神淡路大震災が発生。連日民放各社が時間帯に関係なく地震報道を放送している中、被災地のキー局である讀賣テレビ放送は、翌週の第12話『恐るべき幻惑士 カルディナ』を予定通り放送した。
[編集] 声の出演
- 獅堂光:椎名へきる
- 龍咲海:吉田古奈美
- 鳳凰寺風:笠原弘子
- モコナ、プリメーラ:白鳥由里
- レイアース:田中秀幸
- ウィンダム:大塚明夫
- セレス:玄田哲章
- クレフ:佐々木望
- エメロード姫、イーグル:緒方恵美
- ザガート、ランティス:小杉十郎太
- プレセア、シエラ:篠原恵美
- フェリオ:山崎たくみ、冬馬由美(子供時代、17話のみ)
- アルシオーネ:天野由梨
- アスコット:高山みなみ
- カルディナ:永島由子
- ラファーガ:岸野幸正
- イノーバ:置鮎龍太郎
- ミラ:今井由香
- セラ:こおろぎさとみ
- ジェオ:梁田清之
- ザズ:金丸淳一
- アスカ:西村ちなみ
- サンユン:こおろぎさとみ
- チャンアン:宮内幸平→石森達幸
- タータ:久川綾
- タトラ:井上喜久子
- ノヴァ:伊藤美紀
- デボネア:高畑淳子
(注)ミラ、セラ、シエラ、イノーバ、ノヴァ、デボネアはTVアニメ版オリジナルキャラクター。(セラはセガサターンゲームでは別の設定で登場、声優は同じ、こおろぎさとみ)
[編集] スタッフ
- 監督:平野俊弘
- シリーズ構成:まるおけいこ(18話まで))、大川七瀬(19話以降。18話までは「シリーズ構成監修」)
- キャラクターデザイン:石田敦子
- モンスター/メカニックデザイン:山根理宏
- デザインワークス(21話以降):森木靖泰
- 美術監督:石垣努
- 音楽:松尾早人
- 音楽監修:すぎやまこういち
- 撮影監督:野村隆
- 撮影:トムスフォスト、スタジオコスモス
- 撮影協力:天平フィルム、スタジオコール
- CG製作:中川真一、小野弘司
- 音響監督:浦上靖夫
- 整音:山本寿、大城久典
- 効果:佐々木純一(アニメサウンドプロダクション)
- 録音制作:AUDIO PLANNING U
- 録音スタジオ:APU MEGURO STUDIO
- 音楽プロデューサー:堀尾裕樹
- 編集:岡安肇
- 色彩設計:平山礼子
- 文芸担当:小野田博之
- 製作担当:小島哲
- 企画開発:野田直彦
- 企画協力:宮川明子、渡辺哲也(電通)
- 広報:木村元子、阿倍慎一郎、蔭山衣子
- プロデューサー:諏訪道彦(よみうりテレビ)、中村重喜(電通))、岩田幹宏→吉岡昌仁(東京ムービー新社(現:トムス・エンタテイメント)) 諏訪と吉岡は、後番組の名探偵コナンも担当している。
- 演出助手:矢野驚
- 設定進行:西村政行
- 音楽制作:ポリドール、スギヤマ工房
- タイトル:マキ・プロ
- 現像:東京現像所
- 脚本:まるおけいこ・中村修(18話まで)、大川七瀬(19話以降)
- 脚本協力(18話まで):大川七瀬
- 脚本原案(18話まで):まるおけいこ
- 製作協力:電通
- 製作:よみうりテレビ、東京ムービー新社(現:トムス・エンタテインメント)
[編集] 主題歌
- 第一章
- オープニング「ゆずれない願い」歌:田村直美
- エンディング1「明日への勇気」歌:吉成圭子(18話まで)
- エンディング2「明日への勇気<アコースティック・ヴァージョン>」歌:吉成圭子
- エンディング2は第20話のみの特別バージョン。
- 第二章
- オープニング1「キライになれない」歌:中村あゆみ(42話まで)
- オープニング2「光と影を抱きしめたまま」歌:田村直美(43話以降)
- エンディング1「ら・ら・ば・い~優しく抱かせて」歌:本田美奈子(42話まで)
- エンディング2「いつか輝く」歌:吉成圭子(43話以降)
- イメージアルバム(キャラクターソング集)も2枚制作され、Vol.1は大川七瀬、Vol.2は及川眠子がプロデュースした。
なお、これらの曲の歌詞には全て主人公3人の名である「光」「海」「風」の文字が入っている。
[編集] 放送リスト
- 1話~20話が第一章、21話~49話が第二章。
- 伝説のマジックナイト始動
- 沈黙の森の創師 プレセア
- 謎の美少年剣士 フェリオ
- 執念の魔操士 アルシオーネ
- 伝説の鉱物 エスクード
- 命をかけたプレセアの武器
- 捨て身のフェリオ砂漠の恋
- 召喚士アスコットの恐怖の罠
- マジックナイト最大の危機!
- よみがえる伝説の魔神セレス
- 異世界セフィーロの魔神伝説
- 恐るべき幻惑士 カルディナ
- この世界でいちばん大切なもの
- 光、海、風のゆずれない願い
- 第二の魔神・空神 ウィンダム
- 強敵! 剣闘士ラファーガ
- イノーバの正体とよみがえる記憶
- 最後の魔神・炎神 レイアース
- 対決! 魔法騎士 vs ザガート
- 伝説の魔法騎士! 驚異の真実
- 出発(たびだち)と新たな絆
- セフィーロと三つの国
- オートザムの侵攻とランティス
- 魔法騎士と戦艦NSX
- 光と夢の中のノヴァ
- 魔法騎士とファーレンのアスカ
- セフィーロの柱の秘密
- 光とランティスの危険な旅
- イーグルと捕われた光
- ノヴァと悪魔の魔神レガリア
- チゼータの移動要塞と戦えない光
- 海・風とファーレン・チゼータ
- 光の願いとプレセアの秘密
- 光と引き裂かれた友情
- 海とタータ・タトラの野望
- 風対アスカ! 命がけの弓勝負
- 甦れ! 光の剣
- イーグル・セフィーロ城総攻撃!
- セフィーロ城 大混戦!
- 魔法騎士とひとときの安らぎ
- ノヴァとの戦いと魔物の正体
- 巨大サンユン vs NSX!
- 王冠の部屋と柱の記憶
- 真剣勝負! 海 vs タータ・タトラ
- 絶体絶命! ランティスの危機
- 光・衝撃! ノヴァの真実
- 真の柱は!? 光か、イーグルか!?
- 果てしない戦い!
- 勝利への道! 信じる心が開く明日!
[編集] ビデオソフト
- レンタル用VHS版:第一章5+第二章7の全12巻
- 店頭販売用VHS版:第一章7+第二章10の全17巻(単価4000円)
- LD版:第一章5+第二章7+特別編1の全13巻(単価5000円)
3バージョン共に1995年3月~1996年4月にポリグラムからリリースされた。
DVD-BOX
- 第1版:第一章4+第二章6の全10巻編成で、1999年6月16日にポリグラムからリリースされた。
- 第2版:第一章4+第二章6+特別編1+サントラCD1の全12巻編成で、2005年5月27日にバンダイビジュアルからリリースされた。
DVD(バラ売り)
[編集] 原作とTVアニメ版の違い
レイアースは原作コミック版が一章・二章の3巻ずつ計6巻と少なく、TVアニメ化するのに伴ない、オリジナルの話やオリジナルキャラクターを挿入したりと、原作とTVアニメ版とでは話の展開や設定が異なる部分がある。特に第二章は大きく異なり、原作を完全に突き放した形でオリジナルのストーリー展開がなされている事で有名である。さすがにこれは原作ファンには不評だったらしく、そのためか、TVアニメ版の設定資料とでもいうべき脚本集全4巻が1995年10月~1996年2月に講談社文庫からリリースされている(単価570円)。
- 原作では登場しなかったTVアニメ版のオリジナルのキャラクターが多数登場した(イノーバ、ノヴァ、デボネア、セフィーロの村人・民衆など)。
- ザガートはセフィーロの支配ではなく、エメロード姫を守るために魔法騎士と敵対した。そのため、原作でザガートは無駄な弾圧や殺戮を行わなかったのに対し、TVアニメ版初期のザガートはセフィーロの民衆を弾圧し、エメロード姫付親衛隊をラファーガを除いて殺害するなど、セフィーロの支配が目的のような描写がある。挙句の果てにはエメロード姫を攫っていくシーンまで存在する(これに対し平野監督はCLAMP大川との対談で『打ち合わせをしなかったのが悪かった』と謝罪している)。
- 原作では生存しているプレセアやイーグルなどが、TVアニメ版では死亡している(ちなみに監督はプレセアの死は最後まで反対だったようである。ファンからの苦情も多く、上記のザガート描写の失敗と重なり、途中から脚本家をCLAMPの大川七瀬に変更した理由だと言われている)。
- 逆に、第一章終了時点で原作では死んだ事になっているアルシオーネがTVアニメ版では生存している。ちなみにイーグルとアルシオーネの最期は共に魔法騎士を助け、デボネアに殺されるという形をとる。
- セフィーロの王子であるフェリオが、王族であるにもかかわらず城の外にいた理由が違う。原作は『剣の修行や昼寝に夢中で、殆ど城には戻らなかった』だったのに対し、TVアニメ版は『幼い頃、記憶を失い旅芸人一座に拾われた』となっていた。
- フェリオが沈黙の森で分かれる時に風に渡したものが、原作はリング状のピアスでTVアニメはマジックアイテム(通信録音機能を持ったオーブ〔これは商品化する事を前提とした商業的な理由〕)となっている。更にTVアニメ版では、そのマジックアイテムを光にも渡している為、ありがたみが無いとの意見もある。
- 原作ではセフィーロの物を東京に持ち込むことは原則不可能だが(柱システム崩壊後は可能になったようである)、TVアニメ版は使用不能になるだけで持ち込み可能。
- 柱の概念が違う。原作は柱の概念が『道』であるのに対し、TVアニメ版はデボネアの関係で『王冠』に変更されている。
- オートザムの危機の設定とイーグルの病状が異なる。原作は『環境汚染の深刻化』『眠気』で、TVアニメ版は『精神エネルギーの枯渇』『吐血』(大川曰く、両方をごっちゃにするファンが多くて驚いたとの事)。
- 原作では魔法騎士が他国からの侵略者と関わる場面が最後を除いて無いのに対し、TVアニメ版では最初から顔を会わせたり、魔法騎士が各国に捕らわれる(光はオートザム、海はチゼータ、風はファーレン)など各国の指揮官と直接関わる場面が多い。また、魔法騎士が他国の民族衣装を着用したこともある。
- ランティスが城の外に出る理由が違う。原作は柱への道の捜索、TVアニメ版は取り残された人の救出。
- アニメ化に伴ない出血や流血の場面がかなり抑えられている。
- 海とカップルになる相手が異なる。原作は一応アスコット(アスコットの片思いで、海は誰も好きになっていない)だが、TVアニメはクレフ(ただ、先行していたアニメ版の結果を見たファンから『アスコットが可愛そうだ』と意見が相次いだ為に、遅れていた原作でファンサービス的にカップリングを変えたと考えられている〔原作も最初はクレフだったが、途中でアスコットに変更された〕)。
- 原作では、魔法とジョブ(職業)の読み方がセフィーロ独自の言葉であるのに対し、TVアニメ版は日本語読み。
- TVアニメ版では風が『碧の旋風』という新魔法を習得する。
- TVアニメではエメロード姫が生きている間にシエラがどこで何をしていたのかという事やモコナと魔神達の正体に触れておらず、謎のままとなっている(OVA版の内容が判明した時点でそのうやむやさは固定化された)。
- 魔法騎士の3人を再びセフィーロに召喚したのは原作では創造主モコナだが、TVアニメ版は自分たち自身となっている。
- 原作では、全てを終えた後、魔法騎士の3人はセフィーロと東京を自由に行き来できるのに対し、TVアニメ版では行けない。
[編集] ゲーム
セガより発売
- ハマるロープレの第3弾として発売。アクションRPG。エスクードを探すところなどTVアニメ版と同じ部分はほんの少ししかなく、結末以外は全くのオリジナルであり、オリジナルキャラクターも多数存在する。
- アニメーションが多数挿入されており、一部は本編からの流用だが、アニメスタッフによる描き下ろしもある。
- キャラクターゲームながら非常に良くできており、原作ファン以外からの評価も高かった。
- 本作品は暗く重苦しいストーリーであることも話題になった。このゲーム版ではさらに暗いストーリーとなっている。ザガート側の人間のうち、ザガート、エメロード姫、イノーバ、アルシオーネ、ラファーガ(洗脳)は魔法騎士に敗れて、アスコットは半狂乱になったカルディナの一撃を受けて、カルディナはイノーバに処刑されいずれも死亡する悲劇的な展開となっている。(原作ではアルシオーネ、TVアニメ版ではイノーバを除いて全員生存)。TVアニメ版で死亡したプレセアはそのまま生きている。フェリオとエメロード姫の関係はこのゲームでは何ら触れられていない。魔神の声は全て玄田哲章氏が担当している。風はゲームの性質上、最後まで弓を使用する。原作・TVアニメ版には登場しないオリジナルの魔法や技を複数習得しており、原作・アニメで使えているとストーリーを変えかねないほどである。
- ボスにはいわゆる根負けシステムが存在し、負けてもゲームオーバーにはならず、再戦すると弱くなるなど難易度は低い。アミュレットの収集というやりこみ要素もあるが、基本的には純粋にゲームを楽しむよりもストーリーを楽しむことを重点的に造られている。
- 画面演出は独特であり「階段で他階に移動する際の風景は、切り替えや暗転を使用せずに地味で連続的に切り替える」など、メモリが多く二次元画像を一度に多く読み込めるセガサターンの長所を遺憾なく発揮している(その反面、多数のデータを一度に読み込むために街の移動やダンジョンの出入りの際はロード時間が長くなってしまっている)。この独特な演出はセガの自社製作であり、続作のサクラ大戦などの画面演出の原形となっている。
- 他には様々なものに対して先頭メンバーが反応したり、イベントごとに3人それぞれの絵日記が追加されていくという仕様が好評だった。
- 初回版は三平方BOX仕様に加え、レイアースファンブックおよびパワーメモリー用のインデックスシール付き。
- 余談だが、米国ではサターン最後のソフトとして発売された。
- ゲームギア版
- 1
- ストーリーはオリジナルで、姿を消してしまったモコナを追うというものになっている。
- フェリオが変装の達人となっているなど、原作とは一部設定が違う。魔法に関しても原作とは効果が全く違うものがある。
- レイアースのロゴがプリントがされたゲームギア本体と本カセット、モコナのアミュレットがセットになったゲームギア+1も発売された。
- 本作のストーリをもとにした外伝漫画がるんるんに掲載された。
-
- 2
- 再びセフィーロに戻ってきた3人を魔法騎士に育てるのが目的の育成シミュレーション。育て方によっては魔法騎士以外にも剣士や魔術師などもになる。
- 魔法騎士にするにはアイテムの入手が必要であり、3人同時に魔法騎士にするにはメモを取りながらの複数回プレイが必要。
トミーより発売
- プレセアは死なない。またクレフも石にはならない。原作、アニメにはない多彩な魔法が用意されている。3人の冒険だが、途中ではフェリオ、アスコット、カルディナ、ラファーガと共に冒険を続けるシーンもある。各キャラクターの掛け声も聞ける。(味方キャラクターのみ)
- 1周目のエンディングはバッドエンドだが、2周目以降はハッピーエンドになるというやり込みを狙った隠し要素も存在する。
- ゲームボーイ版
- 1
- 森の中で見つけた絵の中に迷い込み、そこから脱出するというストーリー。3人は別々に行動する。
- 当時ゲームボーイでは珍しかった声優によるボイスサンプリングが話題となった。
-
- 2
- 色泥棒に奪われた色を取り戻すというストーリー。一応前作の続きとなっている。
- 前作で好評だったボイスサンプリングは数を増やしている。
[編集] OVA
OVA版『レイアース』は全3巻で、VHS/LD版が1997年7月25日~12月10日にポリグラムから(単価7000円)、DVD-BOX版が2002年11月27日に講談社からリリースされた(8000円)。他に『特別編-希望の翼』(ディレクターズカット版)はVHS/LD版が1998年にポリグラムから発売されている。
『なかよし』1996年3月号と同時発売となったTVアニメ版の脚本集の最終巻の巻末において大々的な告知が行なわれた事で有名である。
原作・TVアニメ版とは大きく設定が異なる。
- このOVA版では、「セフィーロ」の人々や魔神が東京に出現し、中学校の卒業式を翌週に控えた光たちが地球の運命を懸けた戦いに巻き込まれて行くストーリーになっている。ちなみに3人のスタート時の年齢は原作・TVアニメ版よりおよそ1歳半年上という設定になっている。
- 原作・TVアニメ版では、光達3人は「セフィーロ」に召喚される直前に社会見学で訪れていた東京タワーで初めて出会ったのだが、OVA版では最初から同じ中学校に通っており、性格や所属している部活動なども多少異なる(原作・TVアニメ版では、光は剣道部、海はフェンシング部、風は弓道部。OVA版では、光は新体操部、海はテニス部、風は無所属)。
- 光とクレフの身長が、原作・TVアニメ版よりも高くなっている。
- 原作・TVアニメ版にあった光達3人の恋愛要素は、このOVA版ではなかった。
- 原作・TVアニメ版ではロボットに近いデザインだった魔神がOVAでは生物的になっている。そして魔神の内部では、光たちは原作・TVアニメ版では専用の防具を着ているが、OVA版では全裸である。魔神とは作中で「術者(光たち)と精獣が一体化した姿」と語られており、文字通り術者の肉体と精獣が合体した姿が魔神であり、内部の全裸の術者は、術者の精神体のイメージと解釈する声もある。
だがアルシオーネやフェリオなどは魔神で傷ついた場所と同じ場所(アルシオーネは右手がを潰され、フェリオは左まぶたが切れたなど。アスコットに至っては、激しく傷ついている為、操縦者を見せないほど)が傷付いている為、光たちの魔神とは構造が違うものと考えられる(呪文も、光たちは『サイノス』、アルシオーネ達は『我と契約せし・・・』と異なっている)。- ↑光たちも魔神で傷ついた際、同じ場所を負傷していた。
- フェリオ、アルシオーネ、アスコット、ザガートも精獣と魔神を持つ(但しザガートの魔神は作中ではイーグルが操る)。
- 原作・TVアニメ版であったような「明るさ、ギャグ的要素」はほとんどなく、かなりシリアスで全体的に少々暗めのストーリー展開となっている。
キャストは基本的にTVアニメ版と同じ。
[編集] スタッフ
[編集] 主題歌
エンディング「All You Need Is Love」歌:田村直美
- ちなみに、TVアニメ版の全ての曲の歌詞に入っていた「光」「海」「風」の3人の名の文字は、この曲の歌詞には入っていない。
[編集] その他
CLAMPの歴代作品のキャラクターが登場する『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』で、本作からはモコナ、プリメーラ、エメロード姫、カルディナ、イーグル、ジェオ、ランティスなどが登場している他、魔神レイアース、セレス、ウィンダムも「巧断(くだん)」と言う名で登場している。
ytv系 月曜19:30枠 | ||
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