とぶくすり
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とぶくすりは、1993年4月8日から9月23日にかけてフジテレビにて毎週木曜の深夜2時15分から30分枠で放送されたバラエティ番組。
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[編集] レギュラー出演者
[編集] 概要
この番組は「めちゃ×2モテたいッ!」と「めちゃ×2イケてるッ!」の前身番組であり、めちゃイケのレギュラー出演者はこの番組をきっかけに出来たと言っても過言ではない。
半年の期間の放送だったが、評判は良く、会員4500人の“とぶくすり友の会”が出来るぐらい視聴者に与える影響力は強かった（最終的にはおよそ40000人）。ちなみに、この番組の初回の視聴率は1.6％である。これから分かるように、放送当初は誰からも注目されないほど、ひっそりと始まった番組であった。
ちなみに「とぶくすり」のタイトルは、先にレギュラ－に決まってたナインティナインとよゐこがフジテレビに打ち合わせに来た際に、「○○くすり」まで決まっていたが○○の部分が決まらなかった。会議が沈黙していく中、濱口優のひらめきで決定。タイトルバックはよゐこの描いたイラストを使用していた。
低予算のためコントのセットも全て簡素で、極端なものでは模造紙に手書きの背景を貼っただけというものもあったが、逆にそれを味とし、ショートコントでは共通の背景で番組の色を印象づけていた。
[編集] 放送後の変遷
番組は大好評にもかかわらず半年で打ち切られ、直後の10月には毎週土曜深夜のバラエティ番組「殿様のフェロモン」にとぶくすりメンバーがレギュラー出演した。「殿様のフェロモン」の放送枠を借りる形で「とぶくすりスペシャル」が数回放送された。またナインティナインのオールナイトニッポンにも「とぶくすりリターンズ」としてメンバーが週代わりで登場した。
「殿様のフェロモン」が半年で終了した後、とぶくすりとしての活動は半年間の空白があり、1994年10月10日からは毎週月～金曜日深夜の10分間の帯番組として「とぶくすりZ」が放送された（1995年4月5日終了）。 CMを抜いて6分30秒ほどの番組だったが月～木はショートコントとゲストを迎えてのうのうのだん、金曜日はロケ企画のとぶくすり友の会が放送された。深夜にもかかわらず最高6.8%もの視聴率を記録した回もあった。 年末には1時間半の特番として、「ゆく年くる年とぶくすりスペシャル俺らにはまだ早いやろ!!」（1994年12月31日 23時30分～1995年1月1日1時）という大役も任された。
1995年4月には「とぶくすり」、「とぶくすりZ」の人気コント等を収録した「とぶビデオ」2巻が発売されている。
再び半年のブランクを置き、とぶくすりメンバーを一部変更して23時台に昇格した「めちゃ×2モテたいッ!」が1995年10月にスタート。さらに1年後には「めちゃ²イケてるッ!」でゴールデンタイムに進出し、現在に至る。
「新しい波」の放送から8年が経過した2000年末、「めちゃイケ」内で8年間を振り返るプロジェクト「pM8」が行われ、その流れで2001年に「とぶビデオ」3・4・5巻、DVD「とぶくすりベスト」が発売されヒットした。
とぶくすり時代の「油谷さん」「4ひろみ」「どぜう」といった人気キャラクターは、めちゃイケの中でも登場することがある。
[編集] 特番
- とぶくすりスペシャル みんな必死なんだよ! 1993年10月2日 25:40～27:10
- とぶくすりスペシャル2 みんな必死なんだよ! 1993年12月4日 25:30～27:00
- とぶくすりスペシャル3 みんな必死なんだよ! 1994年1月29日 25:30～27:00
- とぶくすりスペシャル4 1周年記念春の必死まつり！ 1994年4月2日 25:55～27:25
- ゆく年くる年とぶくすりスペシャル 俺らにはまだ早いやろ!! 1994年12月31日 23:30～25:00
- とぶくすりZ増刊号 秋まで待てないスペシャル 1995年4月5日 24:50～26:20
[編集] イベント
- とぶくすり友の会 in よみうりランド・イースト 1993年9月26日
- とぶくすり in 早稲田祭 みんな必死ライブ 11月2日
- とぶくすり in ファイヤーフェスティバル 11月14日
- とぶくすりリターンズ in ファイヤーフェスティバル'94 1994年10月22日
- とぶくすりZ in シアターアプル 1995年4月1日
[編集] 使用上の注意
（）内はとぶくすりZでの使用上の注意
- (1)本番組は、笑いに餓えている人、ヒマな人、友達や恋人がいなくて淋しい人の心の痛みを緩和します。
- (2)本番組は、劇薬に該当する成分も含まれており、「とぶ」恐れもありますので用法、用量を厳守してください。
- (3)数回御覧になっても（月曜から金曜まで欠かさず一錠づつ服用しても）「くすり」ともしない場合は、あなたの感性か時代がズレていますので医師に御相談下さい。
※尚、のみやすい小児用「とぶくすり(Z)」はございません。
[編集] 主なコント
- Z-men's
- 岡村・加藤・有野の三人が超ビキニで黒塗りした体で、ノーランズの「SEXY MUSIC」にあわせてビキニをひっぱって踊る際に玉が見え隠れする。とぶくすりではよくある、導入は普通のドラマのようなまともな芝居から、いきなり暗転して唐突にギャグ部に突入するパターンのコント。お金に関する話が登場のサイン。
- タカシくんとマサルくん
- 岡村と濱口が小学生を演じるコント。岡村が一言も発しないキャラで主に動き。ナンパをしていたら怖いお兄さんの彼女だった等のオチ。岡村が痛い目にあってしまう。
- カケソバンとケトラー
- 当時CMで流行していた「UFO仮面ヤキソバン」のパロディ「立ち食い仮面カケソバン」。ケトラー（矢部）が悪事を働いていると、カケソバン（岡村）が現れるが、その後ナレーションによって「カケソバンは●●できるのだ!」と毎回体を使うお題が出て、たいてい失敗して岡村が体を痛める。
- 藤四郎（矢部の祖父）
- 矢部（本人役）と矢部の祖父、藤四郎（岡村）との会話コント。後に「藤四郎の謎」というコーナーで本物もVTRで出演したが、岡村以上の大ボケぶりだった。後に本人の死去によりこのコントは封印された。
- たつひろ
- 矢部の実在の弟、たつひろ（岡村）と矢部の会話コント。本当はどうか知らないが自分の年齢すら間違える大ボケはおじいちゃんに匹敵。ごはんのおかずがサラダドレッシングやソースという矢部家の家庭事情をばらす。フジテレビがお台場の新社屋に移転したとき、このキャラでロケを行った。本物のたつひろが高校受験のころ、「めちゃイケ」に本人がVTRで登場。
- 岡村隆史22歳
- コント冒頭で「岡村隆史!22歳!○○!」と叫び、○○に入ることを実行する。後に「苦みばしった男」シリーズへと移行。
- たそがれ青年団
- クイズ王・マスタニさん
- ウルトラクイズのパロディ。第一回から欠かさず参加するも、中々優勝出来ないマスタニさん（山本）。スタッフも気の毒に思い、簡単な問題で何とか勝たせようとするも、大概マスタニさんが暴走して時間切れとなる。
- X JAPANのヨシキを思わせるキャラを濱口が演じるがなぜか高校生。生活指導の教師である矢部と会話するコント。何を聞かれても耽美的なフレーズで返すヨシキ。決め台詞は「…美学…！」。
- 鬼
- トイレの花子さん
- 花子さん（有野）が昨今のテレビ事情を交えて生徒（濱口）に説教するコント。
- リーさん
- 極楽とんぼミニシアター
- 二人がシチュエーションに沿ったコントをするが、段々破綻し、結局延々ケンカが繰り返される。
- こぶへい
- 番組にゲスト出演する山本演ずるこぶへいだが、すぐにCM入りしてしまう。「ぽっかりぽかぽかぽか日曜日、サンデー！」が持ちネタ。コントに本物が乱入することもあった。
- 看護婦さんシリーズ
- AV男優油谷さん
- ドッキリ企画。セリフを覚えない、遅刻が激しいなど素行の悪い男性レギュラー陣が主なターゲット。選ばれた男性はビーチマットに寝かせられた後、サラダオイルまみれになった油谷さんに全身マッサージをされつつ自作の唄を披露される、という屈辱を味わう。めちゃイケへと続く名物キャラ。
- どぜう
- 濱口がどじょうすくいをするコント。めちゃイケにて「どぜうモン」として復活、やってることは全く同じ。
- かも川
- 3本のくすり
- 毛利元就の「三本の矢」をモデルにしたコント。毛利山蔵（山本）の出す課題に誰がやるかをくじ引きで決める。加藤、矢部、濱口がくじを引くが、ドッキリでもなく3回連続で濱口に当たったことがあった。頭で瓦を割ったり熱々のおでんを食べさせられた。
- 結城みみず&佐藤社会
- モデルは結城貢（加藤）とフジテレビアナウンサーの佐藤里佳（本田）。当時放送されていた「どうーなってるの?!」のお料理コーナー・「夕食バンザイ!」のパロディ。全く関係ない芝居をしているところに突然割り込み、強引な料理を披露したあと、「スタジオさん、お返しします!」の号令を合図に「どうーなってるの?!」のメインテーマをバックに珍妙な踊りをする。しかしちゃんとできない出演者に厳しくアドバイスするが、さっきとは全然違う踊りをして出演者から突っ込まれる。「お前偽者ちゃうんかー」と言われ、本物が登場したこともあり加藤を驚かした。
- ウルトラマン1/10
- 本家が地上で活動する時間が3分（180秒）に対し、ウルトラマン1/10扮する濱口はその1/10の18秒しか活動できない。行動することのほとんどが人に迷惑をかける行為である。
- くわまん
- 日常ドラマが繰り広げられる中、唐突に誰かが「ちょっと待って…、くわまん混じってる!」と指摘し、そこからくわまん（山本）ワールドが展開される。番組終期には桑野信義本人がゲスト出演した。
- シゲル・マツザキ
- 岡村が演じるシゲル・マツザキが、まともな芝居しているところにその芝居と全く関係なく唐突に現れて「愛のメモリー」を歌いだす。回を重ねるごとに歌詞がメチャクチャになり、毎回かならずサビの最後の語尾を「ポ」とか「ピ」などに変え、「ポて!」と矢部がツッコむのがパターン。愛に関する話が登場のサイン。とぶくすり年越しSPでは松崎しげる本人が登場、メンバー全員で愛のメモリーを合唱しエンディングを迎えた。
- 4ひろみ
- 日常芝居から突然「2億4千万の瞳」が流れ始め、4ひろみ（岡村）がド派手なスポットライトの中から登場。4ひろみは一切喋らず、矢部が怒涛の如く突っ込みを入れる。年齢に関する話が登場のサイン。めちゃイケでは郷ひろみがゲストに来た際、このVTRを披露し本人から好評を得た。
- タカラが出していた往年の玩具「ミクロマン」の格好をした宇宙人岡村が、少年矢部のところに来て地球の習慣や風俗を学ぼうとする。科学の進んだミクロ星から来たミクロマンのはずだが、ルービックキューブやスネークキューブなど時代遅れのオモチャを持っていて矢部にバカにされる。また、ミクロ星で最も流行っている漫画が『よりぬきサザエさん』だという。
- タイガーマスク（岡村）が激しい試合を行う中、マスクが取れてしまう。試合には勝つものの、マスクが取れたことに気付いた岡村は泣いて去る。結果、いつも無効試合となってしまう。
- 振り向くなよ!
- ハクション大魔王
- くしゃみをすると突然魔王（山本）現れ、ハクション大魔王のテーマをバックに満面の笑みでダンスを踊るが、再びくしゃみをされてしまい、悲しそうな顔で帰っていく。2度目のくしゃみを防ごうとするが、別の人物にくしゃみをされ、またかなしくはけていく。
- かとじんさん
- 66 シックスティシックス
- オッポさん
- ノッポさんのパロディ。喋らない、簡単な物で工作、というところまでは本家と同じだが、完成品でオッポさん（岡村）が過酷なスポーツにチャレンジさせられる。
- 笑っていいかも!?
- 中学生
- 中学生の先輩（岡村・濱口）と後輩（加藤）の会話コント。先輩らしいところを見せようとませた事（テレクラに電話など）をし、出来ない加藤を「加藤もまだまだ子供やの～！」といって馬鹿にするが、実は加藤の方が一枚上手だったというオチ。二人の意見が一致したときに顔を近づけて「のぉ！のぉ！ののののの！」と言い合う。このコーナーで加藤の後輩というキャラで内村光良がサプライズ出演し、まだ大物とのカラミがなかった岡村と濱口を大いにビビらせた。
- 熊刑事
[編集] 他のコーナー
- うのうのだん
- カードゲームの「UNO」をやっているという設定のトークコーナー。決まったテーマにそって、カードを出しながら（ゲームそのものは無関係）自分のエピソードを話す。とぶくすりの頃はナインティナインとよゐこの4人が毎回ほかの番組の衣装を来てトークをしていた。極楽とんぼと女性メンバーは最終回以降から参加するようになり、スペシャル以降からメンバー+ゲストでトークを行うようになった。「うのうのだん」の「だん」は「団」と「談」のダブルミーニング。
- とぶおんな
- 後述の番組内での事件を参照。
- みんなのうた
- はばたけ!舞浜商科大学
- 大学を舞台としたメンバーによるシチュエーションコント。コーナーの最後にはドッキリ暴露コーナー「とぶくすり頑張っていこう！のコーナー」があった。暴露された人にはゴムパッチンをさせられた。
- 藤四郎の謎
- 先述の主なコントを参照。
- 矢部家の謎
- 油谷さん
- 先述の主なコントを参照。
- とぶくすり初のロケ企画。加藤は愛車を破壊され、元彼女クリスを呼ばれ、雪山を裸で走り喘息を発症させたりと散々な目にあった。クリスはその後めちゃイケで鉄拳にイジられ、加藤はとぶくすり時代に3股をかけられていたことが発覚する。
- 加藤印天然必死素材
[編集] 番組内での事件
- とぶくすり初期に「とぶおんな」という、AV女優が薬を飲み踊ったり飛んだりするというコーナーがあったが、視聴者の苦情により数回で打ち切りとなった。
- 時折激しい運動を行うコントがあり、そのたびに加藤は持病の喘息を発症し苦しんでいた。何とか発作を笑いに変え頑張っていたが、同じ病気を持つ視聴者からはクレームが寄せられた。
- うのうのだんのゲストに国分太一が登場。興奮した光浦は自宅の電話番号を叫び交際を迫った。ところがオンエアー上では番号が伏せられず、光浦の自宅にはいたずら電話が殺到した。後に似たような事件がめちゃイケでも起こる。
- 「ゆく年くる年とぶくすりスペシャル俺らにはまだ早いやろ!!」にZ-men'sが登場。生踊りに会場のボルテージは上がるも、有野の局部の毛が露出。一転して現場が悲鳴に包まれた。
[編集] 備考
- 後のめちゃ×2モテたいッ!、めちゃ×2イケてるッ!のレギュラー出演者である武田真治はこの番組のファンとして、とぶくすりスペシャル、とぶくすりZ第1回目のゲストとして出演していた。
- 新しい波にはオアシズとして出場したものの、番組に呼ばれたのは光浦だけだった。このことを苦々しく思った光浦は、片岡飛鳥に「二人で番組に出して欲しい」と直訴する。しかし「ブスは二人もいらない。光浦は笑えるブスだが、大久保は笑えないブスだ」と返され、仕方なく一人で出ることを決意する。この頃から光浦単独でCMに出演が決まるなど仕事が軌道に乗り始め、それを横から見ていた大久保は「私はいらないんだ」とショックを受け、芸能界引退を思い立ったという。
- 「今日の大隈一郎」というミニコーナーがあり、当時番組ADであった大隈いちろうが加藤にジャイアントスイングされたり、岡村の排泄物付きブリーフを嗅がされたりと体を張っていた。大隈は名物ADとして引き続きめちゃモテにも出演。
- とぶくすりZ時代にメンバーが夢がMORIMORIの人気コーナー「スーパーキックベースボール」にゲスト出演した。結果は負けてしまったが、当時無名もに近い彼らの活躍ぶりが全国で放送された。
- 本来、とぶくすりZ終了後も月1回のペースで放送が予定されていたが、1度も公開されることはなかった。とぶビデオ2巻に収録されている年越し特番での有野の失態で打ち切りになった等、諸説入り乱れているが、ナイナイの証言などから本田みずほと濱口優の交際発覚が原因であるとする説が有力である。
