エゾウコギ
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?エゾウコギ | ||||||||||||||||
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分類(クロンキスト体系) | ||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||
Acanthopanax senticosus Harms | ||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||
エゾウコギ |
エゾウコギ(蝦夷五加)はウコギ科の落葉低木で、薬用植物。日本の北海道に自生することから、北海道(蝦夷地)の五加(ウコギ)ということで、この名で呼ばれる。他にロシアのアムール州、サハリン州、中国の黒竜江省、吉林省にも産出する。根皮を薬用として用いる。これは、刺五加(しごか)または五加皮(ごかひ)という生薬名がある。
シベリア人参(Siberian Ginseng)とも呼ばれるが、代表的な薬用「人参」であるオタネニンジンとの類縁関係は薄く、有効成分も異なる。
現在の学名はAcanthopanax senticosus Harmsだが、Eleutherococcus senticosus Maximと呼ばれていた時期もあった。
目次 |
[編集] 利用の歴史
1960年代、オタネニンジンと同じウコギ科の植物であることから、旧ソ連の科学アカデミーが、薬用としての研究を開始したとされる。1962年に強壮剤としての使用が承認され、1964年にエキス剤の生産が開始された。 1980年のモスクワオリンピックでは、ソ連がこれを選手団の強化に利用していたとして、話題になった。
日本では、古くアイヌ民族が民間薬として用いていたが、北海道の開拓を進めた和人はその価値を知らず、棘が固く邪魔な雑草として、見つけると片端から駆除を行っていた。「ヘビノボラズ」と俗称されるほどの嫌われようだった。
[編集] 有効成分
数種類のエレウテロシドと呼ばれるサポニンを含有し、オタネニンジンが含有するジンセノサイドとの類似性が指摘される。他にクロロゲン酸などが有効成分といわれる。
[編集] 効能・効果
滋養強壮。抗ストレス作用があるともされる。
[編集] 副作用
健康食品として常用される例も多く、副作用は少ないとされるが、不明な点もある。
[編集] 関連処方
発見が遅く、利用の歴史も浅いことから、中国古典をもとに発展した日本漢方では、この生薬を利用した処方は知られていない。
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