エマ (漫画)
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エマ | |
---|---|
漫画 | |
作者 | 森薫 |
出版社 | エンターブレイン |
掲載誌 | コミックビーム |
発表期間 | 2002年1月号 - 2006年5月号 |
巻数 | 全7巻 |
漫画: エマ 番外編 | |
作者 | 森薫 |
出版社 | エンターブレイン |
掲載誌 | コミックビーム |
発表期間 | 2006年9月号 - 連載中 |
巻数 | 既刊1巻 |
小説 | |
著者 | 久美沙織 |
イラスト | 森薫 |
出版社 | エンターブレイン |
レーベル | ファミ通文庫 |
巻数 | 既刊2巻 |
テレビアニメ : 英國戀物語エマ | |
監督 | 小林常夫 |
アニメーション制作 | ぴえろ |
製作 | TBS 他 |
放送局 | 独立UHF局、BS-i |
放送期間 | 2005年4月 - 6月 |
話数 | 全12話 |
テレビアニメ : 英國戀物語エマ 第二幕 | |
監督 | 小林常夫 |
アニメーション制作 | 亜細亜堂 |
放送局 | 独立UHF局、名古屋テレビ(メ~テレ) |
放送期間 | 2007年4月(予定) - |
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『エマ』(Emma)は森薫作の漫画で、エンターブレイン社のコミックビームにおいて2002年1月号から2006年5月号まで連載されていた。
目次 |
[編集] 概要
作者の商業誌デビュー作であり、2005年春には『英國戀物語 エマ』と題されてテレビアニメ化された。
ヴィクトリア朝時代のイギリスを舞台に穏やかに、淡々と展開するストーリー。また老若男女の幅の広い人物描写が上質と評価が高い。時に華やかに、時に激しく、時にしめやかに、と時代の風俗を描写しつつ物語はすすんでいく。端々には、作者特有のユーモアも見られる。また近年のおたくカルチャーにおける「メイドブーム(メイド喫茶など)」に乗った部分もありながら、ブーム以上にその質は評価され、原作は平成17年(2005年)度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞している。
月刊コミックビーム 2006年5月号(2006年4月12日発売)にて完結。同2006年9月号(2006年8月12日発売)から読み切り形式のスピンオフ作品として『エマ 番外篇』の連載が始まっている。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
舞台は産業革命華やかな1890年代、ヴィクトリア朝時代のイギリス、街にはまだ馬車が行き交い、上流社会と平民との間には、厳密なる境界のあった、階級制社会が根強い頃の御話である。
孤児で身寄りも無いメイドのエマは、ガヴァネス(家庭教師)を引退してロンドンで隠遁生活を送っている老女ケリーの下で、使用人としての教育を受け、家事全般を一人で取り仕切るオール・ワークス・メイド(雑役女中)として暮らしていた。そこへある日、ケリーのガヴァネス時代の教え子で、豪商の跡取りであるウィリアムが恩師の家を訪れ、そつなく控えめに応対したエマに強い関心を寄せる事になる。
数度の思わぬ出会いや水晶宮での一夜もあり、互いに惹かれあうようになったエマとウィリアムだが、ふたりの身分の差はあまりに大きかった。叶わぬ恋であることを悟ったエマは、ケリーが亡くなるとウィリアムに行き先を告げないまま、ロンドンを去ろうとする。行き違いになったウィリアムは、アルからエマの生い立ちについて聞かされる。
注意: | ここにはエマの生い立ちのより作品の核心に至る内容が詳細に記述されていますのでご注意ください。 |
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帰宅したウィリアムはハキムからエマの決意を知らされキングスクロス駅までエマを追いかけるが既に列車は発車した後であった・・・・。
故郷へと向かう汽車の中で偶然同席したターシャの薦めにより、エマはハワースのメルダース家でハウスメイドとして勤めることになった。彼女の仕事ぶりを評価したメイド長アデーレの推薦により、エマはドロテアの小間使いとしてロンドンへの旅に同行する。以前から知己であったミセス・トロロープ(オーレリア・ジョーンズ)が息子の婚約発表のパーティーへ一人で出向くことを知ったドロテアは、エマを侍女として同行させることを提案した。事情を知らぬまま説き伏せられ、パーティーへと向かったエマはウィリアムと思わぬ再会を果たす。ショックでその場に崩れ落ちたエマが休む部屋を訪れたウィリアムは、彼女をしっかりと抱きしめるのであった。
こうしてお互いの好意を確認し、固い絆で結ばれあった二人だが、厳格なる上流社会と平民との格差は、この絆を試すかのように、更なる試練を課していくのであった…。
[編集] 登場人物
人物名の後ろの括弧内は、テレビアニメ版『英國戀物語エマ』シリーズ、インターネットラジオ版『エマ放送協會』(詳細は後述)での声の出演者。
[編集] 主要人物
- エマ(冬馬由美)
- この物語の主人公。
- 父はおらず、母が早くに亡くなったため母方の叔父の下、ヨークシャー州の漁村で育てられる。その後人買いに捕えられるが、連れ去られた先のロンドンで逃げだし、以後同じような境遇の子供の一人に教えられ、小さな花束を作って売り、日銭を稼ぐようになる。15歳のときにそのしっかりした性格と利発さがケリーの目にとまり、彼女の家のオール・ワークス・メイド(雑役女中)として務める傍ら、同時代のメイドにしては珍しく、様々な教養を身につける事となる。なおケリーが買い与えた(当時はまだ高価で平民には手が届かなかった)眼鏡をかけている。ケリーの死後、行くあての無いまま故郷に戻る列車の中でターシャと出会い、彼女の推薦と女主人ドロテアの強い希望もあり、異例ながら紹介状も無いままメルダーズ家のハウスメイドとして働く事に…。
- なお「美人で無口で眼鏡で照れ屋」という4段設定は、作者(女性)の趣味である。
- ウィリアム・ジョーンズ(川島得愛)
- 上流階級(ジェントリ)に属するジョーンズ家の長男。四代前に勃興した裕福な商人の跡取りであり爵位は持たないが、家長を継ぐものとして厳格に育てられた。インドのマハラジャから軍人の家の息子まで交友は広く深く、友人に信頼されている紳士である。話の流れから、少なくとも弟アーサーが在学しているイートン・カレッジは卒業しており、大学も卒業している可能性がある。父に言われ渋々訪ねた恩師ケリー宅のメイド・エマに一目惚れする。
- 妹のグレイス曰く「適当で面倒臭がりでボーとして、優柔不断で自信なさそうで能天気」とのことだが、普段より良い所のお坊ちゃん然としており、少々頼りなくも見える。何にでも真面目ではあるものの、今一つ目立った才覚が見られない。しかしそれは同時に方向性が無く平均値が押し並べて高いためでもあり、物語を通して理解力・判断力・行動力が開花していく事となる。
- ケリー・ストウナー(中西妙子)
- エマが仕えていた家の主人。18歳で結婚したが2年後に夫は死去する。それ以来30余年をガヴァネス(家庭教師)として働き、引退後はエマを引き取りオール・ワークス・メイド(雑役女中)として雇う。その一方ではエマに読み書きを教えたりもした。裕福でない子供達を集めて寺子屋のようなことをしていた、という隠れ設定がある。我が子のように思っていたエマと、(出来の悪い生徒だった)ウィリアムの恋路を陰ながら応援していたが、足を悪くして床に伏せがちとなり、しばらくして突然に、しかし穏やかに亡くなった。
- エレノア・キャンベル(小林沙苗)
- キャンベル子爵家の三女。ウィリアムの婚約者。立派な淑女として育てられた、素直ないい子(誰もが振り返るような美人でもある)だが、まだ性格的に幼さも残り、恋愛に憧れが強く思い込みが激しかったり、勘違いが多かったりする。しかしある出来事で落ち込む事になる。やや人見知りをする性質で、なかなか自分を主張できない部分もあるが、誰からも好かれる、感受性が強く聡明な少女である。
[編集] ジョーンズ家
- リチャード・ジョーンズ(野島昭生)
- ウィリアムの父。貿易業を手広く営む(少なくともアメリカ大陸に支店があり、インドにも支店がある可能性があり)裕福な商人の三代目で、上流社会にも得意先や商売仲間の多い重鎮的な存在である。パブリックスクールに通えず、社交界において30年以上の苦労して、やっと今の地位を築いてきたが、まだ爵位を持っていない。規律と伝統を重んじる良識人で、常に自制を信条としているが、しばしばその苦労人としての経験が、周囲にまで自制を強いることとなる。家族を、妻を深く愛しているが、朴訥な性格ゆえに愛情表現が下手で、また身分違いの結婚で苦労をしたため、エマとウィリアムの恋には断固反対の姿勢をとっている。
- グレイス・ジョーンズ(大原さやか)
- ウィリアムの妹で、ジョーンズ家長女。結婚を誓った恋人ライオネルがいるが、父親にはまだ紹介していない。エレノアの友人で、他にもしっかりした性格で面倒見も良い事から、多数の友人や崇拝者を持つ。
- アーサー・ジョーンズ(宮田幸季)
- ウィリアムの弟で、ジョーンズ家次男。パブリックスクール(私立寄宿学校)のイートン・カレッジでは監督生(プリフェクト)になっている。将来はオックスフォード大学を出て法廷弁護士(バリスター)になろうと考えている。無愛想だが、世間を達観している部分もあり、自分の確固たる信念に基いて行動するなど、父譲りの性格である。
- ヴィヴィアン・ジョーンズ(水橋かおり)
- ウィリアムの妹で、ジョーンズ家次女。私立女子寄宿学校に在学中と思われる。通称はヴィヴィー。わがままで奔放な性格で、エマがケリーの死後ウィリアムを訪ねてジョーンズ家を訪れた際、エマに「常識がない」と怒鳴りつけた。愛読書は『ゼンダ城の虜』や『ロミオとジュリエット』ほか恋愛物など。
- コリン・ジョーンズ(下屋則子)
- ウィリアムの弟でジョーンズ家の三男。ヴィヴィアンによくいじわるされる。まだ年齢的に学校には通っていないと思われる。引っ込み思案で甘えん坊な所があるが、幼くして母親と離れて過ごしているためでもある。褒められると一気に増長するなど、まだまだ幼く遊びたい盛りであるが、上の兄とは歳が離れていて、すぐ上の姉であるヴィヴィアンとは喧嘩してばかりである。
- オーレリア・ジョーンズ(島本須美)
- ウィリアムらの母。ウィルトシャー州在住の医師の娘で、上流階級の末席にありながらも、自然の中で奔放に育つ。旧姓・ハートウィック。ジョーンズ家があるロンドンの社交界に馴染めなかったため、社交界には極力関係しないような生活をしており、口さがない者からはミザントロープ(人間嫌い)の通称ミセス・トロロープと呼ばれている。社交界から距離をおくために家族とも離れて、ハワースに老いた使用人のマーサと二人で住んでいる。屋敷が近いこともあり、ドロテアとは深い交流がある。後にエマとウィリアムの関係を知り、応援する事となる。
- マーサ
- オーレリア付きウエイティング・メイド(侍女)。情が深く、やや涙もろい性格の持ち主で、オーレリアのことは今でも「お嬢様」と呼び、慕っている。エマが訪問した時に着替えを手伝う。
- テレサ・ハミルトン(すずき紀子)
- ジョーンズ家に仕えるナース・メイド(子守り担当メイド)。オーレリアに代わりジョーンズ五兄弟を育て上げたため、ウイリアムが一人前に成人しても、まだ彼を坊ちゃん扱いする。
- スティーブンス(声:幹本雄之)
- 父の世代からジョーンズ家に仕えるバトラー(執事)。気難しいキャンベル子爵以外ならそつなく対応できる非常に洗練された執事で、主人のためなら自分が叱責を受けようとも厭わない。上流社会の事情にも明るく、控えめながらも有能である。
- フランシス(田上由希子、世戸さおり(第二幕))
- ジョーンズ家のメイド。通称:フラニー。エマ放送協會の教育ラジオに出演。
- メアリ(遠藤綾)
- ジョーンズ家のメイド。エマ放送協會の教育ラジオに出演。
[編集] キャンベル家
- キャンベル子爵(堀勝之祐)
- キャンベル家の当主。成り上り者に対する侮蔑感を抱いている。ウィリアムとエレノアの婚約を経済的な問題から認めたにも関わらずジョーンズ家をも見下している。のちにオドネルに命じてエマを…。
- キャンベル夫人(相沢恵子)
- エレノアの母。子爵夫人。
- レディ・モニカ・ミルドレイク(井上喜久子)
- エレノアの次姉。伯爵夫人。エレノアを溺愛するあまり、彼女を傷つけたウイリアムに対して、自ら彼の家に乗り込み文句を付けた勝気な性格。夫フレデリックと結婚した理由は、彼を愛していたからではなく、彼のプロポーズが一番情熱的で、モニカのためなら火中も辞せずの騎士道精神が一番だったから。ただし夫の前では貞淑な妻を演じるなど、少々けれんみが強い。というよりも、何事も大げさに振舞わなければ気がすまない性格。
- レディ・ソフィア・ブラッドフォード
- エレノアの長姉。侯爵夫人。番外編のみの登場。過去5人と婚約を結んだが結婚せず、6人目(現在の夫ブラッドフォード侯爵、未登場)でようやく結婚した。モニカに対し「かわいい」と言ったことがないらしい。
- フレデリック・ミルドレイク伯爵
- モニカの夫。妻を溺愛している上に気が弱く、モニカの破天荒な行動には一切口出しできない。少しオツムが弱いと周囲に思われているが、面と向かって悪し様に言われようとも意に介さず、じっと待ち続ける男である。
- アニー(本名陽子)
- エレノア付きウェイティング・メイド(侍女)。ナース・メイド(子守り担当メイド)時代からエレノアによく尽くすが、気難しいキャンベル子爵と快活なエレノアの間に挟まれ、何かと気苦労が絶えない。
[編集] メルダース家
- ヴィルヘルム・メルダース(青山穣)
- ドイツ人の貿易商。ドイツからの移住者で、その商才と地位はイギリス社交界でも一目置かれている。妻ドロテアに甘い部分が垣間見れる。単眼メガネとステッキを愛用しており、表情はほとんど顔に出さないが、妻を熱烈に愛してやまない愛妻家である。必要最小限の事しか口にしないが、そのため彼の発言には重みがあり、尊重されている模様だ。「沈黙は金なり」を体現している人である。
- ドロテア・メルダース(高島雅羅)
- ヴィルヘルムの妻。華やかで派手好きな性格だが、その一方で質素で知られたミセス・トロロープの友人でもあるなど、交友の幅は広い。単調な田舎暮らしに飽きていて、エマとウイリアムの事件に大いに関心を持ち、積極的に援助する。才気煥発といった人物で、社交界にも顔が利くなどしている。容姿のモデルはマリア・カラス。
- エーリヒ・メルダース
- ヴィルヘルムとドロテアの長男。リスのテオを飼っている。利発なしっかり者だが、まだ幼いため、メイドたちの手を煩わす事もしばしばである。
- イルゼ・メルダース
- ヴィルヘルムとドロテアの長女。まだ幼くおねしょをする事もある。なお兄妹ともお風呂嫌いで、まだ英語は解らない。
- ミセス・ヴィーク
- メルダース家の家政婦(ハウスキーパー)。コックのヨハンナと仲が悪い。ドイツ人。
- アデーレ(斎賀みつき)
- メイド長。エマのメイドとしての素質を高く評価している。常に冷静な性格で、細部に渡って気を回す。ドイツ人。
- マリア
- ハウスメイド。少々野放図な性格から規則破りの常習犯でドイツ語を使用するが、アデーレとは仲が良い。ドイツ人。
- ヨハンナ(津田匠子)
- コック長。キッチンを根城にして、日々部下をどやしつけながら仕事をしている。「あたしだって、まあ若い頃はちょっとしたもんだったからね」(本人談)。家政婦のミセス・ヴィークと仲が悪いが、基本的には気の良いおばさんである。しかし仕事には厳しく、部下からは恐れられている。英語は解らない。ドイツ人。
- ターシャ(若林直美)
- ハウスメイド。エマと列車で同じコンパートメントに乗り合わせて、メルダース家のメイドになることを勧めた。何にでも喜びを見出し、活発でけたたましい性格で仕事には熱心だが、まだまだ熟練が足りず失敗が多い。
- おっちょこちょいで奉公先からすぐ暇を出されるが、エマと組むようになってから、失敗しないようになった。エマと同室。イギリス人。
- ハンス(東地宏樹)
- フットマン。朴訥でともすれば粗野な感じはするが、基本的に真面目な性格。何かとエマに対して突っかかるような態度をとりがちだが、エマを気にとめている。ドイツ人。
[編集] その他
- ハキム・アタワーリ(うえだゆうじ)
- インドの封建地主(藩王)の第二王子。ウィリアムの学生時代からの友人で、ロンドンのジョーンズ家に長期滞在をしている間にエマに恋をした。しかし、ウィリアムとエマが互いに想い合っていると知り、身を引く。以降は二人の恋を見守るスタンスを取るようになる。真剣に彼らの恋の成就を願っていたようで、二人の関係が切れかけた時は、ウィリアムを軽蔑したような目で見て、つまらなくなったからインドに帰るといったような言葉を漏らしていた。何事に関しても結構積極的な所がある。王族らしく常識知らずで、自国文化をそのまま英国内で発揮するなどしている。ハキム・ガールズと呼ばれる女召し使い四人組を侍らせている。
- アル(声:西村知道)
- 修理工。ロンドンの下町に住む。ケリーとその夫ダグの古くからの知り合い。近所のパブの店先で仲間たちとトランプをしている事が多い。寡黙で多くを語らないが、ケリーに対しては何等かの感情をもっていたようだ。
- イライザ(宇乃音亜季)
- グレイス取り巻き三人娘の一人。子爵家令嬢で黒髪。結婚相手に対する注文が多い。(年収8万ポンド以上、4頭立て馬車所有、大勢の召使い、優しくて家柄がふさわしい、ブラウンの髪に灰色の瞳を持ち、しかし軍人は嫌…などなど)
- ファニー(浅野るり)
- グレイス取り巻き三人娘の一人。ブロンドの髪で垂れ目。おっとり型。
- アリス(村井かずさ)
- グレイス取り巻き三人娘の一人。ブロンド髪。
- サラ(本名陽子)
- ウイリアムがエマとの逢引に利用する骨董店「MATRTIN&SARAH」の看板娘。原作では設定が異なり、第一巻第四話100ページ目および、シークェルでの登場(宝飾店「レイトン」の売り子)のみ。
- ロバート・ハルフォード
- ウイリアムの親友。もともと軍人の家系である男爵家の跡取りだが、本人は軍人ではない。ウイリアムのせいで評判の落ちたジョーンズ家と、ウイリアム本人と一生付き合う覚悟を決める度量の広さを持つ。同名のミュージシャンの名を借用したものであるかどうかは不明。
- オドネル
- ただならぬ雰囲気を持つ男。キャンベル子爵の命令で、メルダース家で働いていたエマをニセ電報で屋敷の外に誘い出して…。山高帽・黒髪・黒ひげ・黒一色の服装がトレードマーク。おそらく偽名で、仕事仲間も人買いであるなどしているが、自身が何者かも語ろうとはしない。
- ナネット(甲斐田裕子)
- 『第二幕』オリジナルキャラクター。現状どこに属するのか不明。
- ライオネル(松本保典)
- ウイリアムの妹グレイスの恋人で、ウイリアムやロバートとも友人関係にある。しかしリチャードにはまだ紹介された事が無い。原作にも登場シーンがあるが、『第二幕』で初めて名前が判明した人。
[編集] 漫画
単行本は2007年3月現在、本編全7巻に加え、外伝が第8巻以降としてエンターブレインより刊行されている。
- 1巻:ISBN 4757709722
- 2巻:ISBN 4757713126
- 3巻:ISBN 4757716427
- 4巻:ISBN 475771887X
- 5巻:ISBN 4757721684
- 6巻:ISBN 4757724039
- 7巻:ISBN 4757727879
- 8巻:ISBN 9784757734494
- 8巻(特装版):ISBN 9784757734500
[編集] 小説
- 小説エマ(久美沙織、森薫)
- 1巻: ISBN 4757722095
- 2巻: ISBN 475772490X
[編集] 関連書籍
- エマ ヴィクトリアンガイド(村上リコ、森薫)ISBN 4757716435
[編集] テレビアニメ第1期
『英國戀物語エマ』(えいこくこいものがたり エマ)というタイトルで、2005年4月から6月まで全12回にわたり放送された。TBSが製作に参加しているが、RKB毎日放送(福岡県のTBS系列局)・衛星放送以外のTBS系列局では放送せず、UHFアニメとして放送するという珍しい放送形態を採った。(その後TBSが製作に関わったアニメでは、この様な放送形態を採ったアニメが数本製作されている)
原作コミック1~2巻をベースにストーリーが構成されており、エマがキングズクロス駅を発つところで終わっている。DVDは、初回生産版と通常版共に全6巻にまとめられて発売中。また第1期のDVD-BOXとして『第一幕廉価版 英國戀物語エマDVD-BOX』(森薫書き下ろしイラスト入り)も発売された。
なお、後述する第2期と区別するため、公式サイトでは第2期本格展開と同時に第1期を『第一幕』と呼称している(現状は便宜上の呼び名に過ぎない)。
[編集] サブタイトル
- 贈り物
- 二つの世界
- 告白
- ミューディーズ
- 晩餐会
- 訪問
- 水晶宮
- 時計
- ひとり
- すれ違い
- 過去
- スズラン
[編集] 放送局
放送局 | 放送開始 | 放送曜日及び放送時間 |
---|---|---|
tvk | 2005年4月2日~ | 土曜 24時30分~25時00分 |
RKB毎日放送 | 土曜 27時15分~27時45分 | |
ちばテレビ(幹事局) | 2005年4月3日~ | 日曜 24時00分~24時30分 |
テレビ埼玉 | 日曜 24時35分~25時05分 | |
サンテレビ | 2005年4月4日~ | 月曜 24時00分~24時30分 |
テレビ愛知 | 2005年4月5日~ | 火曜 27時58分~28時28分 |
TBSチャンネル(CS) | 2005年4月8日~ | 金曜 22時00分~22時30分 ほか |
BS-i(BS) | 2005年7月14日~ | 木曜 24時30分~25時00分 |
アニマックス(CS) | 2006年10月~ | ? |
[編集] スタッフ
- エグゼクティブプロデューサー:斎藤薫(TBS)、本間道幸(ぴえろ)、臼井久人(東芝エンタテインメント)、古川陽子(ポニーキャニオン)、園部幸夫(フジクリエイティブコーポレーション)
- シリーズ構成:池田眞美子
- キャラクターデザイン:楠本祐子、清水恵子
- プロップデザイン:宮川治雄
- 時代考証:村上リコ
- 画面設計:田中比呂人、高岡淳一
- 美術監督:櫻井純子、矢野祐子(スタジオイースター)
- 美術設定:皆上千恵
- カラーデザイン:佐藤祐子
- 撮影監督:松本敦穂
- 編集:森田清次
- 音楽:梁邦彦
- 音響監督:菊田浩巳
- 音響効果:森川永子(サウンドカーデン)
- 録音制作:楽音舎
- プロデューサー:源生哲雄(TBS)、福良啓(ぴえろ)、森下直文(東芝エンタテインメント)、渡辺隆(ポニーキャニオン)、中山佳子(フジクリエイティブコーポレーション)
- 監督:小林常夫
- 製作:TBS、ぴえろ、東芝エンタテインメント、ポニーキャニオン、フジクリエイティブコーポレーション
- 著作:(C)森薫/エンターブレイン、ヴィクトリアン文化研究会
- オープニング曲:『Silhouette of a Breeze』(作・編曲:梁邦彦)
- エンディング曲:『Menuet for EMMA』(作曲:梁邦彦 編曲:金子健治 演奏:東京リコーダーオーケストラ)
[編集] アニメ関連書籍
- エマ アニメーションガイド(森薫、村上リコ著、小林常夫監修)
- 1巻: ISBN 4757724462
- 2巻: ISBN 4757725973
- 3巻: ISBN 4757727887
第1期 ちばテレビ 日曜24:00~24:30枠 | ||
---|---|---|
前番組 | 英國戀物語エマ | 次番組 |
UG☆アルティメットガール | 奥さまは魔法少女 | |
第1期 BS-i 木曜24:30枠 | ||
これが私の御主人様 | 英國戀物語エマ | ああっ女神さまっ |
[編集] テレビアニメ第2期
タイトルは『英國戀物語エマ 第二幕』(えいこくこいものがたり エマ だいにまく)。別名メルダース編とも。
2007年4月より独立UHF局、5月よりメ~テレでそれぞれ放映開始。
制作会社がStudioぴえろから亜細亜堂に変更、担当代理店もビッグショットから創通エージェンシーに変更されている。また、TBSは本作には一切関わっていない。放送局も第1期を放送したRKBでは放送されず、逆に第1期を放送していないTOKYO MXが加わった(唯一夕方枠での放送となる)。さらに東海エリアの放送局もテレ東系のテレビ愛知(愛知県域テレビ局)からテレ朝系のメ~テレ(東海3県広域テレビ局)に移行している。そして幹事局もチバテレビからtvkへ変更されている。
第1期終了後から『コミックビーム』2006年9月号から始まった番外編において、監督・脚本が同一スタッフである続編の製作が発表されるまで、約1年のあいだ続編の知らせが無かった(メルダース家における英語とドイツ語の使い分け表現に苦慮しているという説があった)。
[編集] スタッフ
2007年1月の公式サイトよりの判明ぶんのみ掲載。
- シリーズ構成・脚本:池田眞美子
- キャラクターデザイン:楠本祐子、清水ケイコ
- 総作画監督:柳田義明
- 美術デザイン:宮川治雄
- 時代考証:村上リコ
- 画面設計:田中比呂人、高岡淳一
- 美術監督:笹川真理(スタジオイースター)
- 色彩設計:佐藤祐子
- 撮影監督:松本敦穂(Studioぴえろ)
- 音楽:梁邦彦
- 音響監督:菊田浩巳
- 監督:小林常夫
- アニメーション制作:亜細亜堂
- 著作:(C)森薫/エンターブレイン、第2ヴィクトリアン文化研究会
[編集] 放送局
放送局 | 放送期間 | 放送曜日及び放送時間 |
---|---|---|
テレ玉 | 2007年4月16日~ | 月曜 25時30分~26時00分 |
チバテレビ | 月曜 26時10分~26時40分 | |
サンテレビ | ||
TOKYO MX | 2007年4月20日~ | 金曜 18時30分~19時00分 |
tvk(幹事局) | 2007年4月21日~ | 土曜 25時30分~26時00分 |
メ~テレ | 2007年5月11日~ | 金曜 27時15分~27時45分 |
※TOKYO MXとメ~テレ以外の局では、放送開始の前週に第一幕の総集編を放送した。
第2期 tvk 土曜25:30枠 | ||
---|---|---|
前番組 | 英國戀物語エマ 第二幕 | 次番組 |
京四郎と永遠の空 | - | |
第2期 TOKYO MX 金曜18:30枠 | ||
しにがみのバラッド。(再) | 英國戀物語エマ 第二幕 |
[編集] インターネットラジオ(エマ放送協會)
作品の舞台である19世紀のイギリスについて学べる「教育ラジオ」と、作品(原作・アニメ)の情報とリスナーの投稿を中心にした「総合ラジオ」の2種類がある。
[編集] 出演者
- 教育ラジオ
- フランシス(声:田上由希子)
- メアリ(声:遠藤綾)
- 総合ラジオ
- 大原さやか(グレイス役)
- 常藤明子
[編集] 時代考証
この漫画はヴィクトリア期のイギリスの風俗を丁寧に描いているとして高く評価されている。一方で、本作品ならではのアレンジもいくつか存在し、考証の誤りも指摘されている。
- 第一話でウィリアムは複翼式の飛行機模型を手に取っているが、このような飛行機が登場したのは20世紀に入って以降である。アニメでは19世紀にウィリアム・サミュエル・ヘンソンの発明した蒸気式飛行機(Aerial Steam Carriage)に変更された。
- 第二巻の終わりで登場するキングズクロス駅プラットフォームの柱が鍛鉄製となっているが、これはユーストン駅のデザインであり、実際は煉瓦製の柱である。J・K・ローリングも『ハリー・ポッターと賢者の石』において同様の間違いをしている。アニメでは訂正された。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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