ゴジラvsモスラ
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『ゴジラvsモスラ』(ゴジラたいモスラ、または、ゴジラ ブイエス モスラ)は1992年に公開された日本映画で、ゴジラシリーズの第19作である。1992年12月12日公開。観客動員数は420万人。キャッチコピーは「極彩色の大決戦」。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] ストーリー
太平洋小笠原沖に巨大隕石が落下した。海底で眠りについていたゴジラが目覚め、南洋では巨大な嵐が発生。大きな被害を受けたフィリピン近海にある開発中のインファント島に、巨大な謎の物体が現れた事が衛星写真から判明した。トレジャーハンターの藤戸達は政府の依頼でインファント島へと調査へ向かう。そして、彼らがそこで目にしたものはモスラの卵だった。インファント島を所有する丸友商事は、モスラの卵を日本へ輸送することに決定。しかし、コスモスと名乗る島の二人組の小美人は、バトラの復活による危機を警告する。太平洋を航行中の卵の輸送船をゴジラが襲撃。卵からはモスラの幼虫が孵化し、口から糸を吐いて応戦する。そこにバトラも現れ、三つ巴の戦いがはじまる。ゴジラとバトラが海中に沈んで戦いを続けるさなかに海底火山が爆発。両者はマグマの中に消える。 その後バトラは名古屋に現れ街を破壊、地中へと消える。一方その頃、モスラはコスモスを追って東京に上陸。国会議事堂に繭を張り、やがて成虫へと変化を遂げる。 時を同じくして、富士山が爆発。噴出する溶岩の中からゴジラが出現した。ゴジラを食い止めるために向かったモスラの前に、成虫となったバトラが出現。両者が横浜・みなとみらいで激突しているところにゴジラも現れ、再び三つ巴の戦いが始まる。
[編集] 概要
ゴジラが太平洋海底からマントルの中を進み、富士山から現れるという驚異の移動を成し遂げたが、本作はゴジラよりモスラとバトラに重点を置いた作品筋立てとなっているため(脚本の大森一樹は主役2人なんて無理だからどちらかにして欲しいと田中会長に進言し、ゴジラはあくまでサブキャラクター扱いとなった)、若干ゴジラの影が薄い。
登場する怪獣は、ゴジラ、モスラ(幼虫、繭、成虫)、バトラ(幼虫、成虫)。主要襲撃地点は、名古屋市市街地、丹沢、横浜・みなとみらい21。丹沢でのゴジラ迎撃戦ではメーサー戦闘機が初参戦(テレビ初放映時にはこのシーンは尺の都合で丸々カットされた)、大規模な戦闘が繰り広げられる。
また、作品にはモスラと常にセットで描かれてきた小美人も登場。本作ではコスモスという名で、演じるのは今村恵子(第三回東宝シンデレラコンテスト・グランプリ)と大沢さやか(同・審査員特別賞)。ザ・ピーナッツ、ペアバンビに続き三代目となる。なお、映画出演後の一時期、今村・大沢の2人はアイドルユニット「コスモス」としても活動している。
作中でコスモスが唄う曲は、恒例の「モスラの歌」に加え「マハラ・モスラ」。「モスラの歌」はコスモス名義でCDも発売された。
ファミリー層向けの対策として、人間ドラマは拓也と雅子の夫婦の復縁の物語を軸に展開した。この部分のシナリオの出来は非常に良く、劇場の若い母親の反応も良好であり、恋愛映画を撮ってきた大森一樹の面目を躍如したといえる。
コミカライズ版では、黒木特佐がゴジラvsビオランテでも使われたM6000TCシステムを使ってモスラの幼虫を焼き殺そうとしたりしていた。
[編集] スタッフ
[編集] キャスト
- 藤戸拓也:別所哲也
- 手塚雅子:小林聡美
- 安東健二:村田雄浩
- 友兼剛史:大竹まこと
- 三枝未希:小高恵美
- 土橋竜三:小林昭二
- 南野丈二:宝田明
- コスモス:今村恵子、大沢さやか
- ゴジラ:薩摩剣八郎
- バトラ幼虫:破李拳竜