サッカー欧州選手権
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サッカー欧州選手権(サッカーおうしゅうせんしゅけん,UEFA European Championship)は、欧州サッカー連盟(UEFA)が主催する、ヨーロッパのナショナルチームによるサッカーの大陸選手権。ユーロ(EURO)とも呼称される(たいていは年度を付加して“ユーロ2004”などのように使われる)。4年に1度、ワールドカップの中間年に開催される。
フランスサッカー協会のアンリ・ドロネーがUEFAや欧州サッカー界全体に働きかけ、ヨーロッパ・ネイションズカップの名で1960年にフランスで第1回大会が開催された(当時の大会名称は「ヨーロッパ・ネイションズカップ,英:European Nations Cup」)。これを記念し、優勝トロフィーは、アンリ・ドロネー杯と名づけられている。
目次 |
[編集] 試合方式
[編集] 予選
FIFAワールドカップ終了後から、約1年半グループ内総当り戦によるH&Aリーグ戦を行う。リーグ戦終了後、グループ次点同士によるプレーオフを行うこともある。
2008年大会についてはこちらを参照されたい。
[編集] 本大会(2008年現在)
1次ラウンドは参加16カ国を4チームずつ4組に分けて1回総当りのリーグ戦を行い、各組2位までの8チームが決勝トーナメントにコマを進める。
[編集] 歴代大会結果
開催年 | 開催国 | 決勝戦 | 3位決定戦 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
優勝 | スコア | 準優勝 | 3位 | スコア | 4位 | ||||
1960年 詳細 |
フランス | ソビエト連邦 |
2 - 1 (延長) |
ユーゴスラビア |
チェコスロバキア |
2 - 0 | フランス |
||
1964年 詳細 |
スペイン | スペイン |
2 - 1 | ソビエト連邦 |
ハンガリー |
3 - 1 (延長) |
デンマーク |
||
1968年 詳細 |
イタリア | イタリア |
1 - 1 (延長) |
ユーゴスラビア |
イングランド |
2 - 0 | ソビエト連邦 |
||
再試合: 2 - 0 | |||||||||
1972年 詳細 |
ベルギー | 西ドイツ |
3 - 0 | ソビエト連邦 |
ベルギー |
2 - 1 | ハンガリー |
||
1976年 詳細 |
ユーゴスラビア | チェコスロバキア |
2 - 2 (延長) |
西ドイツ |
オランダ |
3 - 2 (延長) |
ユーゴスラビア |
||
5 - 3(PK戦) | |||||||||
1980年 詳細 |
イタリア | 西ドイツ |
2 - 1 | ベルギー |
チェコスロバキア |
1 - 1 | イタリア |
||
9 - 8(PK戦) | |||||||||
開催年 | 開催国 | 優勝 | スコア | 準優勝 | ベスト4(3位決定戦無し) | ||||
1984年 詳細 |
フランス | フランス |
2 - 0 | スペイン |
デンマーク |
ポルトガル |
|||
1988年 詳細 |
西ドイツ | オランダ |
2 - 0 | ソビエト連邦 |
西ドイツ |
イタリア |
|||
1992年 詳細 |
スウェーデン | デンマーク |
2 - 0 | ドイツ |
オランダ |
スウェーデン |
|||
1996年 詳細 |
イングランド | ドイツ |
2 - 1 (延長) |
チェコ |
イングランド |
フランス |
|||
(ゴールデンゴール) | |||||||||
2000年 詳細 |
ベルギー & オランダ |
フランス |
2 - 1 (延長) |
イタリア |
オランダ |
ポルトガル |
|||
(ゴールデンゴール) | |||||||||
2004年 詳細 |
ポルトガル | ギリシャ |
1 - 0 | ポルトガル |
チェコ |
オランダ |
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2008年 詳細 |
オーストリア & スイス |
[編集] 優勝回数
回数 | 国名 | 年 |
---|---|---|
3 回 | ドイツ | 1972, 1980, 1996 |
2 回 | フランス | 1984, 2000 |
1 回 | ソビエト | 1960 |
スペイン | 1964 | |
イタリア | 1968 | |
チェコスロバキア | 1976 | |
オランダ | 1988 | |
デンマーク | 1992 | |
ギリシャ | 2004 |
[編集] トピックス
[編集] 大会の巨大化
90年代以降、欧州内の分離・独立・再編に伴い独立国家が軒並み誕生し、UEFAの加盟国数は急増した。それに加えてサッカーという競技そのものの商業主義化の進行により、年々大会規模は大きくなっている。
1996年大会から、本大会参加国がそれまでの8カ国から16カ国に増加。さらには2012年大会以降の参加国を24に増やす構想も存在する。この拡大構想は、欧州における実力中堅国へ国際大会に出場する機会を与えよう、と言うものである。
このように大会の巨大化が進行してゆくにつれ、ヨーロッパの中堅国でも一国のみでは大会が開催しづらい状況になりつつある。そのため、2000年、2008年大会に見られる様な共同開催は一つのスタンダード化する可能性もある。
[編集] 大会の重要性
欧州において、サッカー欧州選手権はW杯に次ぐ重要な大会と考えられている。UEFAはサッカーにおける実力国が多数加盟しているのに加え、選手に知名度もあるので、例え欧州の地域大会と言えども当大会には世界中の注目が集まるためである。
また、上記の理由に加えて大会前の移動距離が比較的短いため、「選手のパフォーマンスはW杯を超える」と評する者もいる。
[編集] 日本での放送
- 1996年大会よりWOWOWが3大会連続で中継した。2008年大会も予選から中継。予選はフジテレビ739でも放送している。
- 2004年大会はTBSでも注目カードを中継した。日本人選手と完全に無縁な大会の地上波放送は異例である。
[編集] 関連項目
サッカー欧州選手権 |
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1960 フランス | 1964 スペイン | 1968 イタリア | 1972 ベルギー |
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