シーブック・アノー
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シーブック・アノーは、アニメ映画『機動戦士ガンダムF91』、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場した架空の人物。『機動戦士ガンダムF91』の主人公である。(声:辻谷耕史)
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] コスモ・バビロニア紛争期(『機動戦士ガンダムF91』)
コロニー・フロンティアIVの工業高校に通う普通の学生であったが、クロスボーン・バンガードの襲撃に遭遇し、セシリー達と共に避難した戦艦スペース・アークで整備されていたモビルスーツ、ガンダムF91のパイロットとなり、「コスモ・バビロニア」帝国と戦うことになる。母親はサナリィの科学者モニカ・アノーで、F91のバイオコンピューターの開発者だが、仕事人間のモニカは家に帰らず、父親のレズリー・アノーは金属工学の権威だったが、家族の傍に居る為に溶接工の仕事をしている。シーブックと妹リィズは、母親に対してわだかまりがあるが、リィズが母親から教わっていたあやとりの技が、F91起動の鍵となった。
シーブックの人物像は、それ以前のニュータイプの主人公と比べると、アムロ(登場初期)のように内向的でもなければ、カミーユほどナイーブで感情の起伏が激しくなく、どちらかというと温厚な、ごく普通の若者といった感じであった。親との間に確執(とはいえ両親の離婚が原因で母と別居しているぐらいで歴代ガンダム主人公でもかなり良好な親子関係を築いている)があるという点ではカミーユ、妹の面倒を見るしっかり者という点はジュドーと共通している。その名前の由来はsee book(見本)であるらしく、偏りのない性格の持ち主という意味と思われる。屈折した一面を持つ少年が多かったUCガンダムの主人公像を一新するために、このようなキャラクターとなったようである。とはいえ後述するごとく、若さゆえの失敗や脆さを見せることもあり、感受性の鋭さを思わせる台詞も随所にあった。また、優れた素養を持つニュータイプであることにも変わりなく、人手不足からやむをえず搭乗することになったF91での初戦闘で、大きな戦果を挙げる。
スペース・アーク内では、シーブックにニュータイプパイロットとして期待が高まるが、戦闘を重ね、やや自信過剰となったシーブックは、独断専行でクロスボーン・バンガードに連れ去られたセシリー・フェアチャイルドを助けようとし、このため父親のレズリーを死なせてしまうことになる。この時は深く悲しんだが、すぐに立ち直り、戦闘中に再会したセシリーを説得し、母親とも和解して、自分とセシリーがニュータイプなら、自分達が道しるべになってスペースアークを救ってみせると言うなど、精神的なたくましさを見せた。母親のモニカがF91のバイオコンピューターを設計しただけあり相性が良く、ごく短期間でF91に順応し、カロッゾのラフレシアとの戦闘では、「質量を持った残像」でラフレシアを撹乱し、撃破する。そして、その戦闘で宇宙空間に投げ出されたセシリーを、F91のバイオコンピューターで感応力を高めて感知し、見事救って見せた。
[編集] キンケドゥ・ナウ としての活躍
その後の消息については「機動戦士クロスボーン・ガンダム」において語られており、木星帝国の脅威に対し再びクロスボーン・バンガードを興し立ち上がったセシリーと共にクロスボーンガンダムX1を駆り、木星帝国と戦っている。その際、再びベラの名を使うこととなったセシリーにつきあう形で、彼も「キンケドゥ・ナウ」と名乗ることとなる。一般の高校生だった「F91」の時とは違い、今作では宇宙海賊という非合法の世界で生きてきたためか、ワイルドな性格に変貌を遂げている。また、主人公トビアの良き兄貴的な存在であった。「機動戦士クロスボーン・ガンダム」のもう1人の主人公と言っても決して過言ではない。
作品として語られてはいないが、「F91」の物語の後も「コスモ・バビロニア」に対するレジスタンスのエースパイロットとして活躍したが、宇宙世紀0128年のバビロニア・バンガードの事故(木星帝国の仕業のようである)で公式にはセシリー共々死亡した事になっている。「クロスボーン・ガンダム」ではその腕にますます磨きがかかり、X1の特性を活かした戦法や奇策などを使い木星帝国、地球連邦の優秀なパイロット達を破っていった。一度だけザビーネ・シャルに敗れ、大気圏に機体ごと突き落とされ、瀕死の重傷を負う(この際、ビームシールドを用いて大気圏に突入し、歴史上初めてビームシールドによる大気圏突入を果たしたパイロットとなった)。しかしこの時はX1が万全な状態では無く、その後キンケドゥはコックピットをX2のビームサーベルで貫かれた際に失った右腕をエピテーゼ手術で取り戻して復活を遂げ、ザビーネとも決着を付け、木星帝国と戦い抜いた。ともあれ、この時代最強クラスのパイロットと言っていいだろう。
紛争終結後はトビアに機体を譲り渡し、セシリーと共に再び元の名前に戻り、一緒に姿を消す。後日談の『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』ではセシリーと結婚、2児の親となり、パン屋を営んでいる事がわかる。
[編集] 主な搭乗機
- F91 ガンダムF91
- XM-X1(F97) クロスボーン・ガンダムX1(改)
[編集] その他の搭乗機
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