サナリィ
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サナリィ(S.N.R.I.: Strategic Naval Research Institute, 正式名称:海軍戦略研究所(かいぐんせんりゃくけんきゅうじょ))は、アニメーション映画『機動戦士ガンダムF91』に登場する、架空の公的団体。
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[編集] 概要
小型モビルスーツ (MS) の研究・開発をしていることで有名な企業・公社である。主要分野として海軍戦略研究所の名前の通りに軍事諮問機関・軍事コンサルタントとして地球連邦政府に助言をする情報研究所が本来の業務である。
他に軍事技術・軍需技術・軍事機器の民間への払い下げ部門、そして新技術開発をする部門と複数に展開する企業・公社である。
[編集] 社歴
[編集] 起源
企業としての歴史は旧世紀にまで遡り、宇宙島建設企業連合体の一員としてサイド1建設に携わった企業(当時の企業名は不明)が基になっている。
その後地球連邦軍設立に伴いその諮問機間として地球連邦政府に自社株の大半を買収された後、公社として半官半民の企業となり戦略戦術研究所に改名。地球連邦政府に軍事支出、戦略、兵器の将来的展開等を助言をし、地球連邦政府(地球連邦軍ではなく)の信頼を得ている。
後に連邦軍の戦略兵器研究分野で発展を見せる一方、軍需技術・機器の民間への払い下げを業務としていた。その主な顧客であった事と、前身企業時代の関係からコロニー公社との結びつきが強く、連邦軍の内部組織でありながら公社同様の中立性を保つ為、戦術機動兵器の開発には一切関与してこなかった。
[編集] 社名変更
宇宙世紀0093年、「第二次ネオ・ジオン抗争」終結後に組織は再編され、海軍戦略研究所(Strategic Naval Research Institute)、通称サナリィ(S.N.R.I.)と改名された。
[編集] 小型モビルスーツ開発の提案
宇宙世紀0102年、サナリィの軍諮問機関部門が軍事コンサルタントとして軍事費の肥大化に喘ぐ地球連邦政府に対し効率的なコンサルティングを行う。それはMSの小型化を行いその低コスト小型MSの量産機の購入を勧めるという指針であった。 その小型MSの開発の指針はモビルスーツの購入・維持そしてMS運用艦の運用・維持に必要な巨額になる費用の総額を削減ができる画期的な案であった。
サナリィの軍諮問機関部門が提案し地球連邦政府が了承したその小型MSの開発の指針に沿いアナハイム・エレクトロニクス社は小型MSの開発という未知の分野に進むことになる。
[編集] アナハイム・エレクトロニクス社の怠惰
しかし、宇宙世紀0102年当時は軍事兵器の主力開発メーカーであるアナハイム・エレクトロニクス社は大型化したMSの建造・維持費の高騰によって利潤を得ていた時期であり、小型MSの開発には及び腰であった。再三の要求により発注から5年の開発期間を経て完成したアナハイム製MSのヘビーガンだったが、その性能は当初目的とされていた水準を満たしてはいない低性能であった。
そしてアナハイム社は低性能の小型MSであるヘビーガンが現在のMS技術の限度であると臭わせる事により、高額の大型量産型MSの開発に力を入れるように地球連邦軍に裏取引で迫った。つまりアナハイム社はそのことで軍事費削減からの減益を免れようとしていた。
地球連邦政府はMSの小型化案の指針に沿って財政改善策を促進する計画の進行が遅れたことに危機を感じる。
[編集] 小型モビルスーツ開発への参入「フォーミュラ計画」
元からサナリィが小型MS開発を提案した背景には地球連邦政府の軍事費削減による余剰金額を自身の主分野であるコロニー再建計画、新型コロニー開発の費用に回してもらう狙いがあった。つまりMS小型化計画案はコロニー公社との結びつきの強いサナリィにとっては一石ニ鳥の案であり、地球連邦政府とコロニー住民とサナリィが三者共に有益になるWIN―WINの案でもあった。 また戦禍が地球圏から永らく遠ざかっていた事で戦時の中立性への配慮を不要と考えたサナリィは民需へのMS開発事業への参入を迷いなく決定した。
サナリィは大型機で利潤をあげていたアナハイム社の小型量産機案への姿勢とその性能に不審と不満を募らせ、 自身の地球連邦政府に提案した指針に沿う形で高性能小型MSの開発と低コストで高性能な量産型MSの生産を決意し、地球連邦政府と地球連邦軍との承認を得て、フォーミュラ計画を発動させたのだった。
[編集] サナリィとアナハイムの一騎打ち
サナリィのフォーミュラ計画より生み出されたガンダムF90とアナハイムの開発したMSA-0120とで次期主力機の座を賭けたコンペティションが行われた。そしてガンダムF90が勝利した。
[編集] フロンティアIV での騒乱
宇宙世紀0123年にフロンティアIVやフロンティアIがクロスボーン・バンガードに襲撃された際に、サナリィの社員も一般市民と共に一時退避した。この時、フロンティアI本社にあった極秘資料の破棄と、クラスターガンダムの回収を地球連邦に依頼し、無事達成されている。
[編集] 新生クロスボーン・バンガードへの出資
木星帝国が地球侵攻をしているという情報で立ち上がった新生クロスボーン・バンガードに対して新兵器のトライアルとして、最新機体であるF97に海賊用に偽装をし、機体製造元が判らない様にした後に提供した。
[編集] 木星帝国残党の襲撃に対する処置
突如不法侵入を行ってきた木星帝国の残党集団が施設破壊を行っていった。その際にフォーミュラ計画の試作機であるレコードブレイカーが予備パーツも含め全機破壊されている。そして木星帝国の残党が危険と判断したサナリィ上層部により、木星帝国残党に抵抗する新生クロスボーン・バンガードに対して大々的に協力をする方針で固められた。
[編集] サイド2・サナリィ
ガチ党の台頭によりサイド2にザンスカール帝国が興された際に、サナリィ・サイド2支社の施設や人員や技術がザンスカール帝国に接収されてしまった。そしてサナリィの人員や技術がサイド2駐留連邦軍の部隊・研究機関と共にザンスカールの軍事部門ベスパとして統合されると、その後の同部門のMS開発に一役買うこととなる。表向きは接収であるが、実際には本社の意向に反してサイド2支社の人員の中にはマリア主義に賛同した者も多く、必ずしも強制徴用という事情ではなかったようである。
[編集] リガ・ミリティアヘの協力
ザンスカール帝国に対抗するために作り上げられた組織であるリガ・ミリティアのMS(E系機体のガンイージシリーズ・V系機体のVガンダムシリーズ)の開発に力を貸していたとも言われるが、詳細は不明(そもそもこの時代になるとサナリィやアナハイムといった区別はあまり意味がなくなっている)。ちなみに、ウッソ・エヴィン一行と行動を共にしていた老人達の中にはサナリィの元技術者が数人おり(特にオーティス、ミューラ等がそうであると言われている)、設計・開発に関わっていた可能性がある。
本来はサナリィは地球連邦軍に兵器を提供するのだが、この当時の地球連邦軍は疲弊し、ザンスカール帝国に対して鎮圧行動を行ったり、新たな機体を買う余裕も無かった。しかし、ザンスカール帝国のファシスト的な地球侵攻は止まず、地球連邦政府が作り上げた秩序は荒廃していった。そういった社会状況の中で、リガ・ミリティアの幹部であり、サナリィの元社員でもあるミューラ・ミゲルや他の関係者等によるリガ・ミリティアへの協力の打診がサナリィに来る。
そこで、サナリィ幹部たちが本来は行ってはならないゲリラ組織であるリガ・ミリティアへの協力を決定。サナリィはサナリィ元社員等(オーティス・アーキング等)がリガ・ミリティアの兵士となってしまい、企業秘密である軍事情報やモビルスーツの設計図が勝手に使用されたという形式的な偽装を行った。 その偽装後に、安全で平和的にサナリィから最新兵器やMSの設計図や軍事戦略情報がリガ・ミリティアに秘密裏に譲渡された。
[編集] ザンスカール戦争への参加
前述の通りサナリィのサイド2支社はべスパとして国家の軍事部門へと発展統合され、サナリィ本社や地球支社はリガ・ミリティアのスポンサードをすることとなり、発祥を同じとする勢力が2つに分かれる結果となった。これによりザンスカール戦争は兵器技術の開発系統面から言えば"サナリィ本社の技術"対"サイド2・サナリィ支社の技術"の戦いとも言える側面を見せた。
[編集] 公社の部門構成
- 本社 (本社は地球から月へ移転)
- サイド2・サナリィ支社
- コロニー開発部門
- 軍事情報研究部門
- 地球連邦政府への軍事コンサルタント部門
- 最新兵器開発部門
- 最新モビルスーツ開発部門(フロンティアIにモビルスーツ研究施設本部)
- モビルスーツ製造部門
- 軍需技術・機器の民間への払い下げ部門
[編集] 代表的な人物
- 技術担当重役
- ジョブ・ジョン(宇宙世紀0120年頃)
- チーフデザイナー(主任設計者)
- アルマイア・グッゲンバイガー(宇宙世紀0120年頃)
- 開発部
- モニカ・アノー(宇宙世紀0123年頃)
- オーティス・アーキンズ(宇宙世紀0136年頃)
- ミューラ・ミゲル(宇宙世紀0136年頃)
- テストパイロット
- ミノル・スズキ(宇宙世紀136年頃)
- ドレック(宇宙世紀136年頃)
- ヨン(宇宙世紀136年頃)
- ユリシーズ(宇宙世紀136年頃)
- 関係者
- オンモ(宇宙世紀133年前頃)
[編集] 主な開発モビルスーツ
次期主力機開発計画をフォーミュラ計画という。
- フォーミュラ計画
- E01
※以下はサナリィの機体設計や開発等の関与が疑われる機体とされている。
- リガ・ミリティア(イージ (EZ) 系機体)
- リガ・ミリティア(ヴィクトリー (Victory) 系機体)
[編集] 主な開発戦艦
- エニオニュクス
[編集] 主な開発技術
- ヴェスバー
- ビームの速度を自由に変えられるビームライフル。
- ビームシールド
- ビームを板状にしてできるシールド。
- MCA構造
- 装甲内に分子レベルのコンピューターを内蔵した装甲。
- MEPE装甲
- 装甲の剥離で機体内の温度を逃がす技術。
- バイオコンピューター
- バイオコンピューターとは、人と機械の情報の橋渡しをするコンピューター。
- ビームザンバー
- ビームザンバーとはサーベル部が幅広のビームサーベルである。ビーム発生時に縦方向に粒子が加速されているためで、その切れ味はたとえビームシールドを張っていようと、ビームシールドごと敵を切り裂くことが可能である。
- ABCマント
- 特殊防御兵装である耐ビームコーティングマント(通称ABCマント = Anti-Beam Coating)の略称。
- ビームが接触の際にマントの特殊繊維が蒸発することによりビームの貫通に耐える。
- 通常は同時期のビームライフルのビーム5発分を受け止めることが出来る。ヴェスバーなら1発は受け止められる。
- ブランドマーカー(ビームシールド)
- ブランドマーカー(ビームシールド)を参照。
- ミノフスキードライブ
- 推進剤を使わずに動力が続く限り加速可能な画期的な推進装置。初期は戦艦にしか搭載できないほど大型であったが、V2ガンダム用にMSに搭載可能な小型のものが開発された。
- ミノフスキードライブを参照のこと。
[編集] 関連項目
- アナハイム・エレクトロニクス社
- 宇宙世紀の公社
- 宇宙世紀の軍需産業
- 宇宙世紀の兵器技術
- 架空の団体一覧
- 火星独立ジオン
- クロスボーン・バンガード
- ザンスカール帝国
- フォーミュラ計画
- ブッホ・コンツェルン
- 地球連邦軍
- 木星帝国
- リガ・ミリティア
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