スティーヴン・ジェラード
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スティーヴン・ジョージ・ジェラード(Steven George Gerrard, 1980年5月30日 - )は、イングランド、マージーサイド州・ウィストン出身の同国代表、FAプレミアリーグ・リヴァプールFC所属のサッカー選手。ポジションはMF。トップ下からサイドハーフまで幅広くこなせるが、中盤の中央に位置するセンターハーフでのプレーを最も得意としている。
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[編集] プレースタイル
パワー、スピード、スタミナ、テクニックと、ミッドフィールダーに必要とされる全ての能力を高次元で併せ持っているリヴァプールアカデミー創設以来の最高傑作。力強いフィジカルコンタクトからのボール奪取から、正確なロングフィードで味方の足元へ点で合わせることができる。さらに無回転、トップスピン、スライススピンを使い分けた変幻自在のミドルシュートの威力は世界最高峰。また逆境に滅法強く、勝負所でシュートを叩き込んで試合の流れを一気に引き寄せたシーンは枚挙に暇がない。
[編集] 経歴
子供の頃からリヴァプールFCのアカデミー(下部組織)でその才能を磨き、1998年に右サイドバックとしてトップチームデビューを飾る。デビュー当初は荒っぽい守備が目立ち、たびたびカードをもらっていたが、そのダイナミックな攻撃参加はリヴァプールの未来を感じさせた。その後はポジションを中盤にコンバートされレギュラーに定着する。
2003-2004シーズンにチームの大エース・オーウェンが移籍したが、ジェラードは記者会見で「私はこのクラブとサポーターを愛している。」と残留を明言。この言葉はオーウェンを失ったサポーターを大いに勇気づけた。翌年、キャプテンマークをサミ・ヒーピアから受け継ぎ、名実ともにチームの顔となる。
そのジェラードの存在感が発揮されたのは翌年のUEFAチャンピオンズリーグである。リーグ戦で低迷するチームを鼓舞しながら、自らはオリンピアコス戦を始めとする劇的なスーパーゴールを連発し、リヴァプールの上位進出の原動力となる。決勝となったACミラン戦では3-0のビハインドを覆し、リヴァプールの21年ぶりとなるCL優勝に大きく貢献する。(この決勝戦のことはイスタンブールの奇跡と呼ばれる)。また、シーズン終了時に同じプレミアリーグのチェルシーの移籍がほぼ決定していたらしいが、チームがCL優勝を決めたことでジェラードは残留を決めた。
2005年、12月にはFIFAクラブワールドカップでヨーロッパ代表として来日。リヴァプールは準優勝に終わったが、テレビの宣伝などで日本での知名度は一気に上がった。
イングランド代表でも不可欠な選手とされており、2006年のドイツ・ワールドカップで2得点をあげる活躍をしたことから、本人も望むイングランド代表の次期キャプテンはジェラードで決まりだと噂されていたが、デビッド・ベッカムからキャプテンマークを引き継いだのはライバルチーム・チェルシーのキャプテン、ジョン・テリーだった。
2000年代のリヴァプールの象徴であり魂がある選手で、100年を超すリヴァプールの歴史を通しても、サポーターからはケニー・ダルグリッシュに次ぐ最高殊勲選手と目されている。
[編集] エピソード
- 2002年W杯で、中盤の選手が足りなかった代表監督のスヴェン・ゴラン・エリクソンが「ジェラードが2人いたなら…」と言ったのは有名な話。実際は怪我のため本人も出られず、エリクソンは更に苦悩したと言う。
- リヴァプールのチームメイトであるジェイミー・キャラガー、現在ニューカッスル・ユナイテッドに在籍中のマイケル・オーウェンとは、リヴァプールのアカデミー時代からの親友であり、そのコンビプレーは「あ、うん」の呼吸をみせる。また、ジェイミー・キャラガーやロビー・ファウラー同様にエヴァートンFCのファンであることも有名な話である。
- 2006年10月、髄膜炎をわずらった二女・レクシーちゃんに対し、マンチェスター・ユナイテッドとのノースウエストダービー前夜にもかかわらず寝ずの看病をしていた。
- 極度の潔癖性の人物で一日に最低15回は手を洗う。(DVD "スティーヴン・ジェラード 伝説への飛翔"より)
[編集] 応援歌
(ケセラセラのメロディーで)
- Steve Gerrard, Gerrard
- (スティーブ・ジェラード ジェラード)
- He scores goals from 40 yards
- (40ヤード先からでもゴールを決めるさ)
- He's big and he's fucking hard
- (彼は大きく、とても強い)
- Steve Gerrard, Gerrard
- (スティーブ・ジェラード ジェラード)
- Steve Gerrard,Gerrard
- (スティーブ・ジェラード ジェラード)
- He can pass the ball 40 yards
- (40ヤード先にでもパスを送る)
- He's better than fat Lampard
- (彼はデブのフランク・ランパードよりも上手い)
- Steve Gerrard,Gerrard
- (スティーブ・ジェラード ジェラード)
[編集] 所属チーム
- 1998年 -- リヴァプールFC(イングランド)
先代: デコ・ソウザ |
UEFAチャンピオンズリーグMVP 2004-2005 |
次代: - |
リヴァプール - 2006-2007 |
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1 ドゥデク | 2 アルベロア | 3 フィナン | 4 ヒーピア | 5 アッゲル | 6 リーセ | 7 キューウェル | 8 ジェラード | 9 ファウラー | 10 ルイス・ガルシア | 11 ゴンサレス | 12 ファビオ・アウレリオ | 14 アロンソ | 15 クラウチ | 16 ペナント | 17 ベラミー | 18 カイト | 20 マスチェラーノ | 22 シッソコ | 23 キャラガー | 25 レイナ | 26 アンダーソン | 29 パレッタ | 32 ゼンデン | 34 ロケ | 35 ガスリー | 36 ハミル | 37 ペルティアー | 38 リンドフィールド | 39 ダービー | 40 マーティン | 42 エル・ザール | - インスア | - パデッリ | 監督 ベニテス | |
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