ハマナス
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?ハマナス | ||||||||||||||||
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ハマナスの花と実 |
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分類(クロンキスト体系) | ||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||
Rosa rugosa | ||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||
ハマナス |
ハマナス(浜茄子、浜梨、学名Rosa rugosa Thunb.)は、バラ科バラ属の落葉低木。夏に赤い花(まれに白花)を咲かせる。
キナモエア節(Cinnamoeae)に分類され、茎は枝分かれして立ち上がり、奇数羽状複葉で小葉は5枚から11枚、葉の基部には葉柄に沿うように托葉がつく。茎には細かい棘がある。実は食べられる。
目次 |
[編集] 分布
寒い地方の海岸の砂地に生え、東アジアの温帯から冷帯にかけて分布する。 日本では北海道に多く、南は茨城県、鳥取県まで分布する。主に海岸の砂地に生育する。
[編集] 特徴
1mから1.5mに成長する低木。5月から8月に開花し、8月から10月に結実する。現在では浜に自生する野生のものは少なくなり、園芸用に品種改良されたものが育てられている。親指ほどの大きさの赤い果実を実らせ、サンザシに似たねっとり甘く酸味がある味である。この果実にはビタミンCなど健康に良い成分が豊富に含まれていると言われ、いわゆる健康茶などの健康食品にもなっている。のど飴など菓子に配合されることも多いが、どういう理由によるものかその場合、緑色の色付けがされることが多い。
[編集] 名の由来
英語で「ジャパニーズ・ローズ(Japanese Rose)」また学名を直訳してRugosa Roseと言うことがある。「ハマナス」という名は、浜(海岸の砂地)に生え、ナシに形が似ている実を付けることからついた、「ハマナシ」という名がなまったものであって茄子に由来するものではない。
[編集] 品種について
バラ同様、多くの品種が存在する。北米では観賞用に栽培される他、ニューイングランド地方沿岸に帰化している。 イザヨイと呼ばれる園芸品種は八重化(雄蕊、雌蕊ともに花弁化)したものである。
ノイバラとの自然交雑種にコハマナスがある。
このほかシロバナハマナス、ヤエハマナス、シロバナヤエハマナスなどの品種がある。
バラの品種改良に使用された原種の一つで、ハマナスを交配の親に使用した品種群を「ルゴザ系」と謂う。
[編集] 名所
日本においては、ハマナスは北海道襟裳岬や天橋立など東北地方の海岸部が名所として知られる。
[編集] 都道府県の花に指定されている自治体
- 北海道
[編集] 市町村の花に指定されている自治体
- 北海道 - 石狩市、紋別市、稚内市、浦幌町、江差町、雄武町、奥尻町、興部町、寿都町、標津町、天塩町
- 青森県 - 青森市、鰺ヶ沢町、大間町、風間浦村、野辺地町
- 宮城県 - 本吉町
- 福島県 - 相馬市
- 茨城県 - 鹿嶋市
- 新潟県 - 村上市、聖籠町
- 石川県 - かほく市、内灘町