ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?
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『ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?』( - ドクターワイリーのさいご)は、カプコンから1990年9月28日に発売されたファミリーコンピュータ専用のアクションゲーム。ロックマンシリーズ第3作である。後にプレイステーション対応ソフトとして移植される。また、iアプリのゲームとしても配信されている。ブルースとラッシュはこの作品で初登場した。
ステージは8大ボスステージと4つのドクロボットステージ、6つのワイリーステージの計18のステージから構成される。ボスキャラクターは前回同様8体であるが、進めていくうちにドクロボットといわれる前回出現したロボットの特殊能力を持つボスキャラクターが現れる。この作品にもボスの弱点武器によるローテーションは存在するが、8体で一周せず、2つのローテーションに分かれている。また、あまり知られていないが、8大ボス各々が持つ武器は、その本人に非常に威力を発揮する(ジェミニマンにジェミニレーザー、タップマンにタップスピン…という具合)。これはワイリーステージで再び8体ボスと対峙する際に使用し、確認することができる。つまり、本作のみ、8大ボスには本来の弱点武器+自身の持っている武器、という2つの弱点武器が存在することになる。
この作品のみ、ハイジャンプや無敵、スローモーションなど多数の裏技が存在する。難易度は前2作よりもかなり下がりはしたものの、ステージ数やボスの多さなどボリュームはシリーズでも随一。また、最終ボスはシリーズ最弱として名高い。
iアプリ版では、ステージの様々な部分が端折られていたり、ドクロボットが一切登場せず、ワイリーステージもボスラッシュのみで終わってしまったりとスケールダウンが否めない部分もある。また、操作性の為か下ボタンがスライディングに割り当てられている。
目次 |
[編集] ストーリー
2回にわたるワイリーの野望も失敗に終わり、Drライトと改心したDrワイリーは協力して平和のためのロボットの開発を進めていた。ところが、突如未知の惑星で作業を行っていたロボットたちが反乱を起こす。
[編集] 登場キャラクター
- ロックマン(Rockman)
- ロール(Roll)
- ブルース(Blues)
- ライト博士(Dr. Right)
- Dr.ワイリー(Dr. Wily)
- ロックマン6大ボス
- エンディングでDr.ライトナンバーズロボットデータファイルに記載として登場する。
[編集] ボスキャラクター
[編集] 8大ボス
以下の8体はDr.ライトとDr.ワイリーの共同製作ということになっている。
- DWN.017 ニードルマン(Needleman)
- 鉱山などで働いていた削岩用ロボットに、「ロックマン2」に登場したエアーマンとメタルマンの長所を移植、改造した。非常に攻撃的な性格の持ち主である。ずっしりとした外見からは想像できないほど身軽であり、すばやい動きで翻弄しつつ特殊武器の「ニードルキャノン」を連射して攻撃する。ニードルキャノンは厚さ30センチのコンクリートをもぶち破る。頭部にはチェーンで繋がれた「ニードルハンマー」が仕込まれており、接近した後ハンマーを飛ばして攻撃する。ニードルキャノン、ニードルハンマーどちらも強力な威力を持つ。裁縫が好きなのになぜか注射が嫌いである。
- DWN.018 マグネットマン(Magnetman)
- 名の通り磁力を自在に操る戦闘ロボット。強力な磁力を発生させ、ロックマンを引き寄せる(ちなみにこの時マグネットマンは無敵状態になる)。また自身が天井に張り付き、特殊武器である磁石型の巨大なホーミング弾「マグネットミサイル」を発射して攻撃する。元々は屑鉄処理用のロボットであり、その強力な磁力で鉄を吸い寄せ、マグネットミサイルで一気に粉々にしていた。そのせいか、マグネットマン本人はかなり大雑把な性格らしい。電気に弱く、時々寝ぼけて頭の磁石で天井に張り付く。ロボットなのに健康を気を付けている(その分、指圧やマッサージが大好き)。
- DWN.019 ジェミニマン(Geminiman)
- 元々は硬質物破砕用のロボットを戦闘用に改造した。しかし、蛇が嫌いなため、その生き物が弱点となってしまっている。壁などで反射する強力なビーム兵器「ジェミニレーザー」を装備している(これはライト博士が発見した反応素子を加速化させたもので、思考を持たないもの、例えば壁や天井などはポテンシャルエネルギー無限大と見なし反射する。逆に思考を持つもの、この場合プログラムも思考の一種と見なしロボットなどにはダメージを与える)。さらに、ホログラフ映写装置を搭載され分身を作ることができる。冷静だが、派手好きのナルシスト。「分身するのは自分の姿をよく見たいため」との噂も。
- DWN.020 ハードマン(Hardman)
- セラミカルチタンを使用した超硬化ボディを自慢にしている整地作業用ロボット。3tもの体重がある身体を小型ロケットでジャンプさせ、急降下ボディプレスで攻撃する戦いを得意とする。だが、機動力はなく面倒くさがり屋。両腕からはロケットパンチ「ハードナックル」を放つ。正々堂々の勝負を好む豪傑ロボット。頭突きで地面に衝突した瞬間に倒すと画面が固まり、バグってゲーム不続行に。大相撲を好むが、水の中ではあっさりと沈んでしまう。
- DWN.021 タップマン(Topman)
- オートバランサーが装備されており、体を高速で回転させて敵の攻撃をはね返す擬似シールド「タップスピン」が特殊武器。しかし目が回ってしまうのと高速で回転し続けると内部メカに負担がかかるのであまり長時間回転できないらしい。頭からコマを飛ばすことができるので正月には人気者。 有賀ヒトシ版の漫画では鼻がついていなく、メガネをかけているという特徴を持っている。
- DWN.022 スネークマン(Snakeman)
- 地形調査用のロボットをDr.ワイリーが戦闘用に改造。身が軽く行動範囲を選ばない。蛇型特殊弾頭「サーチスネーク」が特殊武器。慎重に策を練り、しつこくじわじわと相手を追い詰める地道な戦いが得意。正統派を好むハードマンとは仲が悪い。蛇を苦手としているワイリーが何故このロボットを開発できたのかは未だに謎である。後作である(ロックマン4)に登場するトードマンが好み。
- DWN.023 スパークマン(Sparkman)
- 充電用の作業用ロボットを戦闘用に改造したもの。とても大きな発電力を持ち、実にエレキマンの二倍だが、充電用のシステムを開放しているだけなので、エレキマンほどの攻撃力は無い。改造後は「スパークショック」等の放電攻撃まで出来るようになっているが、常に電気を垂れ流していないとショートしてしまう構造。思考回路にムラがあるらしく、戦闘以外はボーっとしている。普段はおとぼけ屋としてみんなを笑わせている。仲間のロボットのエネルギーの補給も行っている。
- DWN.024 シャドーマン(Shadowman)
- いつの間にか作業現場にいたロボットで、ほとんどデータが存在しない謎のロボット。そのため地球外文明によって造られたロボットにDr.ワイリーが手を加えたという噂もある。戦闘能力が高いためワイリーナンバーズに登録された。忍者の外見をしており、動きがとても早い。また、人を驚かすのは趣味。軽いステップからスライディング又は特殊武器の「シャドーブレード」で攻撃してくる。単純な動きであるが前の動作でスライディングかシャドーブレードかを判断することはできず、そのすばやいスピードも加わってかわすことは非常に困難である。シャドーブレードは巨大な手裏剣状のブレードである。地球外金属製で出来ておりメカの機能を狂わせる液体が塗ってある。(有賀ヒトシは自身の漫画で他者の影から影へと移動する機能をオリジナルの設定として加えている。)ただ、考えが浅いのが欠点。
[編集] 大ボス
- ドクロボットK-176
- 内部のプログラムデータを入れ替えることでどんなロボットの性能もコピーできるという、脅威の汎用性を持つロボット。ゲーム内ではロックマン2に登場した8大ボスをコピーした(言わば倒された前作の8大ボスの亡霊のような存在だった)。
- 今回の8大ボス倒したあとに出現、変化した8大ボスのステージで戦う事になるが、行動パターンの変化(攻撃間隔のズレなど)や戦う場所の違いでオリジナルより手強くなっているものも存在する(弱体化されていたボスはクラッシュマン、フラッシュマン)。
- ブレイクマン
- 8体のドクロボットを倒すと唐突に現れるボス。バイザー、マスクこそ違和感はあるが、その姿はブルースに酷似しており、戦闘パターンもブルースと同じである。また、一応はボスでありながら、戦闘時にエネルギーゲージが表示されない。
- ブルースと同一説、別人説で議論の種にもなった本ボスの存在であるが、本作のROMにブルースがブレイクマンに変身する過程のドット絵が存在するらしく、このことからブレイクマン=ブルースであると考えられる。
- カメゴロー&カメゴローメーカー
- 亀型の水質調査用小型メカであるカメゴローと、それを単体で生産する能力を持つメーカー。メーカーによって作られたカメゴローは次々とロックマンに襲い掛かる。
- メーカー自体は無敵だが、カメゴローが全機破壊されると自爆する。
- イエローデビルMk-II
- ロックマンに登場したイエローデビルの強化版(という名目だが明らかに弱体化仕様)。分裂、合体のパターンを増している。しかしながら、合体時に移動できないという弱点も引き継いだままである。
- ホログラフロックマンズ
- ロックマンに登場したコピーロボットとホログラフ2体のチーム。数が三体に増え、多方向からロックマンを攻撃する。特殊武器はコピーしない上、攻撃ヒット後の無敵時間がないため、それほど脅威に感じない。
- ワイリーマシーン3号
- ボディの両側に備えられた巨大なクイを突き立てて移動するという奇抜なる歩行システムが採用された、対ロックマン用兵器。別名「カニ道楽」。ロックマンの攻撃範囲を想定し、攻撃の届かない高い場所にコクピットを作ったが、ラッシュジェットや特殊武器の存在は想定していなかったようである。
- ガンマ
- Dr.ライトとDr.ワイリーが平和のために共同開発した巨大ロボットであり、それをワイリーが奪って対ロックマン用兵器として改造した。しかしロックマンと戦う時点でも左腕しか動かない未完成の状態であったため、その真価を発揮する事はできなかった。8つの未知の惑星に散らばるエネルギー元素を合成して与えれば動き出す。最初は小さな頭のガンマ1号が現れ、それを倒すと本当の姿であるガンマ2号の頭が合体して襲ってくる。
[編集] 特殊武器
- MAIN
- 特殊武器名 - 所有するボス
- [ ]で表記した武器記号はロックマンワールド2での表記
- ニードルキャノン(NE) - ニードルマン
- 連射性の高い針状の弾を撃ち出す武器。厚さ30cmのコンクリートもぶち破る。
- マグネットミサイル(MA)[MG] - マグネットマン
- U字型磁石の形をした、磁力探知式サーチ型ミサイルを前方に発射。ミサイルと同じX座標上に敵がいると、その方向に1回だけ飛行方向が変わる。分身した敵の本体を見分ける事も可能。
- ジェミニレーザー(GE) - ジェミニマン
- ライト博士が偶然発見した反応素粒子を加速させたレーザー。思考に反応して破壊力を発揮し、思考を持たない物質に当たると反射する。壁に当たると斜め45°上に反射し、その後は地形に当たるたびに90°反射する。一定回数反射すると地形を突き抜けてどこかに行ってしまう。画面上に1発しか撃てない。
- ハードナックル(HA) - ハードマン
- ロックマンの片腕にエネルギーを込めて、そのまま打ち出す武器。攻撃力は高いが、撃ち出す瞬間にスキが出来る。特定のブロックを破壊できる。
- タップスピン(TO)[TP] - タップマン
- シールドシステムを利用した武器で、ジャンプ中に使用することで、ロックマン自身が回転し体当たりして攻撃する。実際問題、ある特定のシーン以外使い道はほとんど無い。エネルギーの減り方が謎めいており、普通に相手にダメージを与えた(一撃で倒した)場合はほとんど減らないのだが、ロックマンもしくはボスのどちらかがダメージ後の無敵点滅中に仕掛けた場合は一気にエネルギーが無くなってしまう。また、タイミングがシビアであり、相打ちになってこちらがダメージを受けることも多い。
- サーチスネーク(SN) - スネークマン
- 地形(天井は除く)に沿って移動するヘビ型ミサイルを撃ち出す。
- スパークショック(SP) - スパークマン
- ロボットの回路をショートさせる電気弾を放つ。絶縁された敵には効果が無い。敵に当たると、その敵の動きを一定時間止めることが出来る。この武器を弱点とするボス以外、基本的にダメージは与えられない。
- シャドーブレード(SH) - シャドーマン
- 左・左上・上・右上・右の5方向に撃つことが出来る手裏剣状の武器。宇宙金属製でメカの機能を狂わせる液体が塗ってある。前作のメタルブレードの劣化版といった印象だが、威力はハードナックルと同じく凶悪。
- SUB
- 特殊武器名 - 入手方法
- ラッシュコイル(RC) - 最初から所持
- 上に乗ると大ジャンプできる。
- ラッシュジェット(RJ) - ニードルマンを撃破
- 上に乗ると空を飛ぶことが出来る。操作は十字キーにて行う。一度乗るとロックマンのX座標に合わせて動く機能がある。
- ラッシュマリン(RM) - シャドーマンを撃破
- 水中で使えるラッシュジェットのようなもの。水上では呼べないが、水中で乗り込んだ上でジャンプのみならば水上に出ることも可能。
[編集] システムの改良点
前作のシステムを踏襲しつつ、システムに改良が加えられている。
- 敵から受けるダメージが少なくなった。
- はしごの上り下りのスピードが上がり、スライディングアクションが可能となった。
- お助けキャラとしてラッシュが初登場し、前作のアイテムの代わりになった。
- 前作で初登場したE缶は最大9個まで保有可能で、ゲームオーバーをしてもストックがリセットされることはなくなった。
- 前作までのように落下時に徐々に落下速度が増すことが無くなった。
- 今作から各効果音に若干の変更がなされている。
- 攻撃すると、中からランダムでアイテムが出る「?缶」が登場。このアイデアは後のエディーに受け継がれる。
- 武器選択画面で、武器名がアルファベット2文字表記に変更(アルファベット表記の頭文字が同じボスがいるため)。また、全武器にイメージマークが描かれるようになり、武器を選びやすくなった。
[編集] 外部リンク
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