学士会
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社団法人学士会(しゃだんほうじんがくしかい)は、旧帝国大学系大学である北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学及び、京城帝国大学、台北帝国大学出身者(当時の学士)と、それぞれの大学で教授、助教授ないし学長の職にあった人たちによる、大学の枠を超えた一種の同窓会組織。
創立は1886年(明治19年)4月18日、帝国大学を卒業した学士が小石川植物園で開いた「加藤弘之先生」謝恩会の席上、このような卒業生の親睦会を継続したいという気運をきっかけとして、同年7月に創設された。
初代理事長は、阪谷芳郎(貴族院議員)。当時の主だった会員には、外山正一(理科大学教授)、矢田部良吉(理科大学教授)、阪谷芳郎(明治17年文卒)、嘉納治五郎(明治14年文卒)などがいた。歴代理事長には、南原繁・元東大総長、有澤廣巳・日本学士院長などがいる。
会員数約8万人。現理事長は團藤重光・元最高裁判所判事。現役員には、三重野康・元日銀総裁や日野原重明聖路加院長、平岩外四・元東京電力会長や小和田恒・国際司法裁判所判事(皇太子妃の父)、詩人の大岡信や丹羽宇一郎・伊藤忠商事会長などがいる。
本部は千代田区神田錦町の学士会館本館にある。文京区本郷(東大構内)には学士会館分館があり、いずれも会員の学会活動や同窓会、結婚式などに利用されている。
「学士」とあるが、現行法の学士すべてに対し門戸が開かれたものでない。「学士」すなわち「帝国大学卒業」という第二次世界大戦前の名残をとどめ、イギリスの社会でいう一種の閉鎖的なクラブのようなものとなっている。
[編集] 関連項目
[編集] 各校の同窓会
- 緑会(東京大学法学部同窓会)
- 鉄門倶楽部(東京大学医学部同窓会)
- 如水会(一橋大学同窓会)
- 凌霜会(神戸大学 経済学・経営学・法学系同窓会)
- 茗渓会(筑波大学系同窓会)
- 尚志会 (広島高等師範学校、広島文理科大学および広島女子高等師範学校同窓会)
- 稲門会(早稲田大学同窓会)
- 三田会(慶應義塾大学同窓会)
- 白門会(中央大学)
- 拓殖大学学友会
- 咲耶会(大阪外国語大学同窓会)