広島電鉄3700形電車
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広島電鉄3700形電車(ひろしまでんてつ3700かたでんしゃ)とは、1984年に登場した広島電鉄の路面電車である。愛称は愛称は「ぐりーんらいなー」(3950形まではこの愛称が付く)。
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[編集] 概要
広電では3500形に次ぐ連接車である。アルナ工機(現アルナ車両)で製造された。先代の3500形と異なり、抵抗制御・平行カルダン駆動方式と手堅く作られた。路面電車である市内線と鉄道線である宮島線を直通運用出来る車両である。この連接車はヒット作となり、当時乗客が減少していた広島電鉄は持ち直した。一方、宮島線と並行する当時の国鉄は打撃を受け、これに触発される形で、広島地区には、東京・大阪以外で初めて、列車本数の多いフリークエンス型ダイヤが編成されることになり、このダイヤはその後全国へ波及することとなる。2003年4月のダイヤ改正で、3701号から3703号まで市内線に移籍した。その後、5100形電車の増備により、2005年3月に3703号、2006年8月に3702号が宮島線に戻った。そして3701号も2007年2月に宮島線に戻り、全ての3700形が宮島線(2号線)の運用に復帰した。しかし、2007年4月に3950形の3954号と3955号が市内線の千田車庫から宮島線の荒手車庫に戻ってきたため、代替として3701号と3702号が再び市内線に再転属し、日中では1号線で活躍している。最終的に全部で5編成が製造されて、広島電鉄の市内(2号線)・宮島両線の主力として運用されている。2005年7月に3701が地元マンションの全面ラッピング電車になった。連接車では初の全面広告車である。
[編集] 3701
1984年に製造されたグループである。速度制御装置は設置されていない。 車内の握り棒の形状が他車と異なる。
[編集] 3702
1985年に製造されたグループである。この編成から速度制御装置が設置され、規定速度に達すると速度警告ランプが点灯し力行中でも加速を止める。
[編集] 3703
1986年に製造されたグループである。
[編集] 3704~3705
1987年に製造されたグループである。この2編成は幕の位置が他の3700形と異なり、車掌窓上に設置されている。また空調制御装置がC車1台設置となっている(他の3700形はA,B車2台設置)。
その後の量産は3800形に移行した。
[編集] 主要諸元
[編集] A・B
- 製造初年:1984年
- 全長:9980mm
- 全幅:2450mm
- 全高:3820mm
- 自重:14.50t
- 車体構造:全金属製
- 定員(着席):52(26)人
- 出力・駆動方式:60kw×2、平行カルダン式
[編集] C
- 製造初年:1984年
- 全長:6720mm
- 全幅:2450mm
- 全高:3711mm
- 自重:8.50t
- 車体構造:全金属製
- 定員(着席):36(16)人
[編集] 各車状況
- 3701:1984年12月竣工:千田車庫所属
- アーバンコーポレイション、ラッピング電車(全面広告電車)
- 3702:1985年12月竣工:千田車庫所属
- ひろでん中国新聞旅行、帯広告車
- 3703:1986年7月竣工:荒手車庫所属
- 標準色
- 2006FIBAバスケットボール世界選手権のラッピング電車(全面広告電車)となっていたが、2006年8月に標準色に戻された。
- 3704:1987年6月竣工:荒手車庫所属
- ひろでん中国新聞旅行、帯広告車
- 3705:1987年6月竣工:荒手車庫所属
- 踏切事故防止啓発車両、帯広告車
[編集] 参考文献
- 『ローカル私鉄車両20年 路面電車・中私鉄編』(JTBパブリッシング・寺田裕一) ISBN 4533047181
- 『広電が走る街今昔』(JTBパブリッシング・長船友則) ISBN 4533059864
- 『私鉄の車両3 広島電鉄』(保育社・飯島巌) ISBN 4586532033
etc
現役 市内線 現役 直通車 消滅 市内線 消滅 宮島線専用 |
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