新鶴見操車場
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新鶴見操車場(しんつるみそうしゃじょう)は、神奈川県横浜市鶴見区江ヶ崎町から川崎市幸区鹿島田、小倉にかけて、かつてあった貨物列車用の操車場。全長約5.2km、面積約80ha(約24万坪)。
1984年(昭和59年)に一部機能を残して廃止され、約42ha(うち川崎市約30ha、横浜市約12ha)の広大な跡地の多くは長らく更地となってきた。1990年代の末から、再開発が活発化している。
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[編集] 現状
新鶴見操車場は、1984年(昭和59年)2月1日に廃止され、新川崎駅、信号場(新鶴見信号場)および機関区(JR貨物・新鶴見機関区)としての機能のみが残された。現在、一日200本以上の貨物列車が発着または通過し、長距離貨物列車の中継地点としての役割を果たしている。
跡地は、国道1号線付近から横須賀線沿いに、新川崎駅付近まで延びる。横浜市側の跡地のうち、比較的細長い土地は、一戸建て住宅の敷地として分譲された。広い用地が確保できた新鶴見・江ヶ崎地区には、総合病院やマンション、横浜市立新鶴見小学校や老人ホームが建てられた。
江ヶ崎跨線橋の市境をはさんで川崎市側には、小倉地区と新川崎地区に分けられる広大な跡地が広がる。川崎市では、1991年(平成3年)に都市拠点総合整備計画を策定し、都市計画道路の整備、横須賀線の新駅設置、ドーム型運動施設(老朽化した川崎球場に代わるドーム球場)の建設など、川崎市の副都心として大々的に整備することを発表し、また、川崎市営地下鉄予定線の車両基地として整備することも検討された。しかし、経済状況の変化によって財政事情が厳しくなり、計画は大幅に見直すことを余儀なくされた。2000年(平成12年)に、慶應義塾大学が新川崎タウンキャンパス(K2タウンキャンパス、Kスクウェアタウンキャンパス)を置いたほかは、新川崎地区・小倉地区とも、長らく更地とされてきた。ようやく2005年(平成17年)1月に、川崎都市計画新川崎地区地区計画を決定すると、新めて再開発が始動した。計画によれば、新川崎駅より北側のA街区は「ものつくり」、新川崎駅周辺のB街区は「商業・業務・住宅複合」、B街区とK2タウンキャンパスにはさまれたC街区は「商業・住宅複合」、K2タウンキャンパスを中心としたD街区は「創造のもり」、小倉地区を中心としたE街区は「研究開発」の機能をそれぞれ担わせる。この計画に沿って、長谷工コーポレーションら6社がマンションを建設し、パイオニアが研究開発拠点を置くことが決まっている。
[編集] 隣の施設
- 武蔵野線(武蔵野南線)
- 鶴見駅 - 新鶴見信号場 - 梶ヶ谷貨物ターミナル駅
[編集] 周辺
- 南武線鹿島田駅
- 夢見ヶ崎動物公園
- 三菱ふそうトラック・バス川崎製作所・技術センター