日韓共同きっぷ
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日韓共同きっぷ(にっかんきょうどうきっぷ)とは、JR旅客各社及び韓国鉄道・関釜フェリー・JR九州高速船・韓国高速海運の提携によって販売されている特別企画乗車券。なお「日韓共同きっぷ」は日本側での呼称であり、韓国側では「韓日共同切符」・「韓・日共同乗車券」と呼ぶ。
[編集] 経緯
1988年7月に、ソウルオリンピックの開催に伴い日本から韓国への旅行者が急増し、航空券の手配ができなくなったのを救済する目的で販売が開始された。当初、日本側ではJR西日本・JR九州のみで販売されたが、1990年に全JR旅客各社で販売されるようになった。
戦前から戦中まで、日本からは関釜連絡船を介して朝鮮・満州・ヨーロッパまでの乗車券をまとめて購入できる国際連絡運輸が実施されており、それを韓国との間で再開したともいえるものであった。
しかし2006年3月17日にJR北海道(札幌市内発着)が、3月31日にJR東日本(東京都区内発着)がそれぞれ販売を終了した。販売実績がほとんどない事が理由であったと言われる。
[編集] 概要
日本側では、下関駅ないしは博多駅までの乗車券・特急券と、下関港~釜山港間の関釜フェリーないしは、博多港~釜山港間のJR九州高速船の運航する「ビートル」または韓国高速海運の運行する「ジェビ」、それに釜山~ソウル間のKTX(韓国高速鉄道)または釜山・慶州~ソウル間の「セマウル号」の代金がセットになった形で販売される。また下関・博多~釜山間の航路を省き、博多駅までのJR運賃・料金と、KTXの料金をセットにしたものもある。販売するのは、JR各社の営業地域における、その地域路線の運営を行う主なJRの系列旅行会社である。また、こども用や帰りの分も販売する。
韓国側ではソウルの他に大田・大邱・慶州を起点とし、博多・下関まで航路で出て、日本側の各発売駅までのJR運賃・料金をセットにしたものも販売されている。
KTXの運賃が約30%、日本のJR各社の運賃・料金が9~30%ほど割引となる。日本国内におけるJR線の使用列車と経路は、以下のように定められている。
2006年5月現在
- 発駅 - 「ひかり」・「こだま」(「のぞみ」除く普通車指定席) - 小倉駅 - 普通列車 - 下関駅 - 下関港 - 関釜フェリー - 釜山港 - 釜山駅・慶州駅 - 「KTX」・「セマウル号」(普通車) - ソウル駅
- 徳山駅・下関駅発はJR東日本・JR東海発と同じで、その他ではそれに加え以下の経路が選択可。
- 発駅 - 「ひかり」・「こだま」(「のぞみ」除く普通車指定席) - 博多駅 - 博多港 - 「ビートル」・「ジェビ」 - 釜山港 - 釜山駅・慶州駅 - 「KTX」・「セマウル号」(普通車) - ソウル駅
- なお新山口駅発着の場合は、新幹線でなく在来線普通列車使用となる。また下関駅発着の場合は、JRの運賃・料金は含まれない。
- 発駅 - 特急(普通車自由席) - 岡山駅(以降JR東日本・JR東海発のものと同じ)
- 下記2種。なお博多駅発は下関経由のみ販売で、更に博多駅・佐賀駅発は特急の指定席でなく自由席使用となり、小倉駅発の下関経由の場合は普通列車使用となる。
- 発駅 - 九州新幹線「つばめ」または特急(普通車指定席) - 小倉駅 - 普通列車 - 下関駅 - 下関港 - 「関釜フェリー」 - 釜山港 - 釜山駅・慶州駅 - 「KTX」・「セマウル号」(普通車) - ソウル駅
- 発駅 - 九州新幹線「つばめ」または特急(普通車指定席) - 博多駅 - 博多港 - 「ビートル」・「ジェビ」 - 釜山港 - 釜山駅・慶州駅 - 「KTX」・「セマウル号」 - ソウル駅