東京電力女子サッカー部マリーゼ
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東京電力女子サッカー部マリーゼ | |
原語表記 | 東京電力女子サッカー部 |
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愛称 | マリーゼ |
クラブカラー | 水色 |
創設年 | 1997年 |
所属リーグ | なでしこリーグ |
所属ディビジョン | 1部 |
ホームタウン | 福島県双葉郡 |
ホームスタジアム | J-ヴィレッジスタジアム |
収容人数 | 5,000 |
代表者 | 内藤久夫 |
監督 | 野村貢 |
東京電力女子サッカー部マリーゼ(とうきょうでんりょくじょしさっかーぶ・まりーぜ)は福島県楢葉町・広野町を本拠地とするなでしこリーグ所属の女子サッカーチーム。呼称はTEPCOマリーゼ。「海(マリーン,marine)のように力強く、風(ブリーズ,breeze)のようにさっそうと」との意味が込められている。
選手は午前中に各地の職場で勤務し、午後に専用のラッピングを施した「マリーゼバス」でJ-ヴィレッジのグラウンドに集合して練習という、なでしこリーグではTASAKIペルーレFCとともに数少ない「実業団チーム」である。
目次 |
[編集] クラブの概要・歴史
地元・宮城県で開催の「新世紀・みやぎ国体」(2001年)での活躍を目標に、1997年4月に宮城県三本木町(現・大崎市)を本拠としてYKK東北女子サッカー部フラッパーズとして創部。チームの愛称である「フラッパー(flapper)」とは「おてんば娘」という意味で、三本木町民とYKK従業員の公募により命名された。
東北地方の女子サッカー大会に数多く出場し数多くの優勝を誇る名門で、1998年のかながわ・ゆめ国体優勝という実績を持つ。企業所有のチームで、YKK社内で主に事務所での仕事をこなしてからナイター練習という、当時の日本女子サッカーリーグ(L・リーグ)チームにおいて、かなり恵まれた環境であった。
L・リーグには2000年から加盟。前シーズン限りで廃部となったOKI FC Windsから移籍した佐藤春詠、大部由美の加入もあって4位と好成績を残す。2001年も3位となり、2002年こそリーグ戦7位と低迷するも、翌2003年は一次リーグ(東日本)を1位、決勝リーグでも5位と中盤をしっかりキープし、着実なレベルアップが展開された。
国体でも先述のかながわ大会の他、2000年とやま国体、そして2001年には目標としていた地元での新世紀・みやぎ国体で連覇を果たすなど常に上位君臨を果たした。しかし所期の目的を達成したためその存在意義があいまいになり、その後は廃部のうわさが常につきまとう状態となっていった。
2003年10月に子会社・YKKアーキテキュチャルプロダクツ(YKK AP)へのチーム移管に伴い、2004年からチーム名をYKK AP東北女子サッカー部フラッパーズと改めたが、その年の9月には東京電力への移管を発表。2005年から本拠地を福島県楢葉町・広野町にある同社敷地内に建設したJ-ヴィレッジに移して再スタートすることになり、一般公募により愛称を「マリーゼ(Mareeze)」とした。
2006年シーズンも更なる躍進が期待されたが、引き分けと敗戦続きでわずか1勝しかあげることができず年間成績最下位に終わり、そのため翌2007年はディビジョン2に降格することとなった。同年11月17日に木村孝洋監督は引責辞任し、年末の全日本女子サッカー選手権大会へ向けて大部由美が選手兼任の形で監督に就いた。
なおこの年には初めて川崎市の等々力陸上競技場(Jリーグ・川崎フロンターレのホームグラウンド)でホームゲームを行ったが、同会場で女子サッカーのリーグ戦は10年ぶりのことである。
[編集] チーム成績
日本女子サッカーリーグでの成績
回 | 年度 | チーム名 | リーグ | チーム数 | 試合 | 勝点 | 勝利 | 引分 | 敗戦 | 順位 | ||
12 | 2000年 | YKK東北女子サッカー部 フラッパーズ |
L・リーグ | 一次(東日本) | 5 | 6 | 11 | 3 | 2 | 1 | 2位 | 年間 4位 |
決勝(上位) | 4 | 6 | 4 | 0 | 4 | 2 | 4位 | |||||
13 | 2001年 | 一次(東日本) | 4 | 6 | 13 | 2 | 1 | 3 | 2位 | 年間 3位 |
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決勝(上位) | 4 | 6 | 6 | 2 | 0 | 4 | 3位 | |||||
14 | 2002年 | 一次(東日本) | 6 | 5 | 10 | 3 | 1 | 1 | 3位 | 年間 7位 |
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決勝(下位) | 4 | 6 | 11 | 3 | 2 | 1 | 3位 | |||||
15 | 2003年 | 一次(東日本) | 7 | 12 | 28 | 8 | 4 | 0 | 1位 | 年間 5位 |
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決勝(上位) | 6 | 10 | 6 | 2 | 0 | 8 | 5位 | |||||
(16) | 2004年 | YKK AP東北女子サッカー部 フラッパーズ |
L・リーグ1部 (L1) |
8 | 14 | 12 | 3 | 3 | 8 | 5位 | ||
(17) | 2005年 | 東京電力女子サッカー部 マリーゼ |
8 | 21 | 34 | 11 | 1 | 9 | 4位 | |||
(18) | 2006年 | なでしこリーグ ディビジョン1 |
RL | 8 | 17 | 8 | 1 | 5 | 8 | 7位 | 年間 8位 |
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PO(下位) | 4 | 3 | 1 | 0 | 1 | 2 | 4位 |
- 2004年から二部制に移行。チーム数は所属リーグのみ。
- 2003年まではシーズン名に「第○回」と表記されていたが、2004年からは西暦年で表記するようになった。
- 2006年は8チーム2回戦総当たりの「レギュラーリーグ」(RL)後、その順位に基づき上位と下位の各4チームによる1回戦総当たりの「プレーオフ」(PO)を実施。
[編集] 歴代監督
(日本女子サッカーリーグ参入以降)
[編集] 2006年の所属選手
(数字は背番号)
1 | 石川敦惠(GK) | 2 | 青木知里(DF) | 3 | 大部由美(DF) | 4 | 宇野涼子(DF) | 5 | 北郷裕子(DF) | ||
6 | 早坂優(MF) | 7 | 棚橋美智子(MF) | 8 | 中村真実(MF) | 9 | 佐藤春詠(FW) | 10 | 五十嵐章恵(MF) | ||
11 | 本間真喜子(FW) | 13 | 宮﨑有香(DF) | 14 | 丸山桂里奈(FW) | 15 | 河田優(MF) | 16 | 増田亜矢子(GK) | ||
17 | 鈴木玲美(FW) | 18 | 森田牧子(FW) | 19 | 内田由布子(GK) | 20 | 神原史(FW) | 21 | 松野みどり(MF) | ||
22 | 桑原沙緒莉(FW) | 23 | 村上今日子(DF) | 24 | 上辻佑実(FW) | 25 | 鮫島彩(MF) |
[編集] 獲得タイトル
- 2003年 第15回L・リーグ(一次リーグ)東日本リーグ1位
(参考・宮城県代表として出場)
- 1998年 第53回国民体育大会 サッカー競技 成年女子 優勝
- 2000年 第55回国民体育大会 サッカー競技 成年女子 優勝
- 2001年 第56回国民体育大会 サッカー競技 成年女子 優勝
[編集] チームカラー
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- チームカラーはマリーゼブルー(水色)
[編集] チーム名変遷
- 1997 - 2003年 YKK東北女子サッカー部フラッパーズ
- 2004年 YKK AP東北女子サッカー部フラッパーズ
- 2005年 - 東京電力女子サッカー部マリーゼ
[編集] オフィシャルチームソング
- 「戦う翼」(尾崎亜美)-2005年
[編集] 関連項目
- 熱烈応援マリーゼくらぶ - 応援番組
- 木村孝洋 - 前監督
- 大部由美 - 所属選手(なでしこジャパン歴あり)
- 丸山桂里奈 - 所属選手(なでしこジャパン歴あり)
- 宇野涼子 - 所属選手(日本女子代表歴あり)
- 佐藤春詠 - 所属選手
[編集] 外部リンク
TEPCOマリーゼ - 2007 |
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2 青木知里 | 4 宇野涼子 | 5 北郷裕子 | 6 早坂優 | 8 中村真実 | 10 五十嵐章恵 | 11 本間真喜子 | 13 宮崎有香 | 14 丸山桂里奈 | 15 河田優 | 16 増田亜矢子 | 17 鈴木玲美 | 18 森田牧子 | 19 内田由布子 | 20 神原史 | 21 松野みどり | 22 桒原沙緒莉 | 23 村上今日子 | 24 上辻佑実 | 25 鮫島彩 | 未定 神戸成美 | 未定 田中景子 | 未定 田原のぞみ | 未定 藤本まどか | 未定 保格彩乃 | 監督 野村貢 | クラブ | |
2007 mocなでしこリーグ |
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なでしこリーグ1部 |
アルビレックス新潟レディース| 浦和レッズ・レディース| 日テレ・ベレーザ| 大原学園JaSRA女子 |
なでしこリーグ2部 |
TEPCOマリーゼ| ジェフ千葉レディース| ASエルフェン狭山| 清水第八SC |
過去の参加チーム(参考) |
日産FCレディース| 新光精工FCクレール| 清水FCレディース |