機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

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機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
小説
著者	富野由悠季
イラスト	美樹本晴彦
出版社	角川書店
レーベル	角川スニーカー文庫
巻数	全3巻
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『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』（きどうせんしガンダム せんこうのハサウェイ、MOBILE SUIT GUNDAM BRIGHT HASSAWEY）は、アニメ作品群「ガンダムシリーズ」の一つで、富野由悠季の小説作品。1989年から1990年にかけて角川スニーカー文庫より全3巻の文庫が刊行された。

目次 1 作品解説 2 物語 3 登場人物 3.1 マフティー 3.2 地球連邦軍 3.3 地球連邦政府 3.4 刑事警察機構 3.5 民間人 4 主要登場兵器 5 関連項目

[編集] 作品解説

伝説のニュータイプ戦士アムロ・レイと、人類を粛清しようとしたシャア・アズナブル。後に「シャアの反乱」と呼ばれる戦火の中、少年ハサウェイは、その二人の男の生き様を目の当たりした。そしてもう一人、彼の前に現れたクェス・パラヤという少女は、その戦争を子供のあどけない瞳で見て、その感性を飽和させて死んでいった。

そして、その戦いの中で彼もまたニュータイプとして萌芽しつつあったが、その若い目と耳で、初恋の少女の死を目の当たりにし、地球のために戦い宇宙の戦場で死んでいった多くの人々の魂の声を聴いた。その時の少年は青年となり、地球を私物化しようとする地球連邦政府の特権階級の専横と腐敗を知る。それは人類の可能性にかけたアムロ、地球を保全しなければならないと自ら大罪を背負おうとしたシャア、そして地球のために戦い死んでいった全て人々の行為が無意味になることを意味していた。そして今、ハサウェイは、アムロからは「ガンダム」を、シャアからは地球を保全すべきという遺志を受け継ぐ戦士マフティー・ナビーユ・エリンとなり、連邦政府に戦いを挑む。

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の実質的な続編というべき作品。クェス・パラヤの記憶にとらわれながらも、己の信念に基づいて戦い抜くハサウェイ・ノアの物語である。ハードな展開と、そのセンセーショナルなエンディングで、一部のガンダムファンから熱狂的な支持を受けている。宇宙世紀におけるアムロやシャアの世代の物語に、ひとまずの決着がつくエピソードでもある。

なお、勘違いされる事があるが、この小説は映像作品『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』ではなく、同作者の小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』のその後を描いた作品であり、アニメーション映画版と直接はつながらない。この二つは、設定やストーリーが多少異なっており、この作品への大きな影響は、クェス・パラヤが誰に殺されるかである。映像作品のほうでは、チェーン・アギが放ったミサイルがハサウェイもろとも直撃することを感知し、ハサウェイをかばって死亡する。クェスを説きふせて連れ戻したい一心のハサウェイは、それにもかかわらず武力を行使して、それを台無しにされたと感じて逆上し、チェーンをビームライフルで撃墜してしまった。

小説版では、ハサウェイが牽制のつもりで撃ったライフルの一撃がクェスを殺してしまう。自分自身で初恋の人を、しかも間違いで殺してしまったことにより、彼は鬱病になってしまった。このトラウマが今作品に色濃く描写されており、それは夢の中に現れて「あんたはあたしといっしょに行くんじゃなかったの・・・」、「いちばんきたない人殺しなんだよ、ハサウェイ」と囁き続けるクェスの姿をとって、ハサウェイを苛み続ける。いずれにせよ「シャアの反乱」は、ハサウェイにとっては悲劇の体験であり、小説版からの流れがなければ、本作品の肝の一つであるハサウェイの葛藤の描写が成り立たず、多くのファンが映像化を希望しているにも関わらず事実上不可能となっている。

なお、サンライズ公式の宇宙世紀年表には、『マフティーの動乱』と呼ばれる一連のテロ事件が宇宙世紀105年に起こったと記録されている。

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注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。

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[編集] 物語

宇宙世紀0105年、シャアの反乱より10年あまりが過ぎても、地球連邦政府の高官ら特権階級の人々は地球を汚染し「人狩り」とも呼ばれる強引な手段で民衆を宇宙に送り出していた。 そんな中、「マフティー・ナビーユ・エリン」を名乗る人物が軍を率い、腐敗した特権階級を襲う。彼の行状はテロリズムであるにもかかわらず、民衆、特に抑圧された状況が続くスペースノイド達に受け入れられた。

マフティーの討伐を命じられたケネス・スレッグ大佐は、特権階級専用往還シャトル「ハウンゼン」で地球に降下する。そのさなか、植物監察官候補のハサウェイ・ノアと、このシャトルには似つかわしくない少女ギギ・アンダルシアと出会う。 しかし大気圏に突入を開始したとき、突如マフティーを名乗る集団にハイジャックされる。機内にはアデレートで行われる連邦議会に出席するため、地球連邦政府高官らが多数搭乗していた。

[編集] 登場人物

なお声の出演は『SDガンダム GGENERATION F』などによる。

[編集] マフティー

イラム・マサム

ウェッジ

エメラルダ・ズービン（声：鵜飼るみ子）

カウッサリア・ゲース

ガウマン・ノビル（声：竹村拓）

クワック・サルヴァー

ケリア・デース

ゴルフ

シベット・アンハーン

ジュリア・スガ

チャチャイ・コールマン

ハサウェイ・ノア（マフティー・ナビーユ・エリン）（声：佐々木望）

詳細はリンク先を参照。

ミツダ・ケンジ

ミヘッシャ・ヘンス

レイモンド・ケイン

[編集] 地球連邦軍

エイレン

オノレ・バレストリエーリ

キンバレー・ヘイマン

ケネス・スレッグ（声：立木文彦）

対マフティー部隊である地球連邦軍キルケー部隊の司令官着任の為、民間シャトルで地球に降下中ハサウェイ・ノア、ギギ・アンダルシアの二人と出会う。政府高官が多数搭乗するそのシャトルがハイジャックされるも、ハサウェイと協力しハイジャッカーを鎮圧した。この事件をきっかけにケネスはハサウェイを評価し、友人として親交するようになる。

マフティーとの戦いの中、ハサウェイ・ノアがマフティー・ナビーユ・エリンであることに気づき、苦悩しながらもΞガンダムのアデレート襲撃の阻止に成功。ブライト・ノアにマフティーの正体がハサウェイ・ノアであることを隠す為、自らマフティー処刑の指揮を執るが、彼の努力は上官の裏切りによって無駄となってしまった。最終的にケネスは地球連邦軍を除隊し、ギギと共に日本に渡る。そして、彼女に、いつかハサウェイやアムロ・レイのようなニュータイプと出会った時のため、彼らが活躍できるような組織を立ち上げたい、と語った。

カトキハジメの画集『GUNDAM FIX』によれば、後に新生クロスボーン・バンガードやリガ・ミリティアの結成に大きく関わったという。

シーゲン・ハムサット

ブライト・ノア

詳細はリンク先を参照。

レーン・エイム（声：橋本晃一）

ケネス・スレッグ指揮下の地球連邦軍キルケー部隊に所属する若きパイロット。モビルスーツペーネロペーに搭乗し、マフティー・ナビーユ・エリンであるハサウェイ・ノアの前に立ちはだかる。優秀だが実戦経験が少なく、ハサウェイの挑発にのせられたりしていたが、何度か渡り合う内にハサウェイの手強い敵となり、ペーネロペーに搭載されているサイコミュ兵器も十分に使いこなしていた。生来のニュータイプの素質があるのか、強化処置を受けていたのかは明言されていなかったが、強化人間に見られるような情緒の不安定さは見られなかった。ギュネイ・ガスの例もあるように、この時代では精神的に安定した強化人間を養成する技術が発達していたので、その可能性もなくはないが、その人物像は血気盛んな若いパイロットといった風で、精神に何らかの操作を受けているようなところは特に見受けられなかった。アデレードの攻防戦で、ケネスの戦術に従いハサウェイのΞガンダムをビーム・バリアまでおびき寄せ、捕獲に成功した。Ξガンダムのコクピットを開けたとき初めて、マフティーの正体が上司であるケネスの友人で、自分も何度か顔を合わせていたハサウェイである事を知り、呆然とする。

メジナウム・グッゲンハイム

[編集] 地球連邦政府

エインスタイン大臣

マクガバン大臣

[編集] 刑事警察機構

ハンドリー・ヨクサン

ゲイス・H・ヒューゲスト

[編集] 民間人

アマダ・マンサン

ギギ・アンダルシア（声：林原めぐみ）

メイス・フラゥワー

[編集] 主要登場兵器

マフティー

• RX-105 Ξガンダム
• Me02R メッサー
• ギャルセゾン

地球連邦軍（キンバレー部隊/キルケー部隊）

• RX-104FF ペーネロペー
• FD-03 グスタフ・カール
• ケッサリア

[編集] 関連項目

• 機動戦士クロスボーン・ガンダム
• ガイア・ギア
• SDガンダム GGENERATION