CSI:科学捜査班
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CSI シリーズ |
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CSI:科学捜査班(シーエスアイ かがくそうさはん)はアメリカ・CBSのテレビドラマ(海外ドラマ)シリーズ。次々起こる難事件を科学捜査班(CSI = Crime Scene Investigation、正しくは鑑識班)が最新科学を駆使して、現場証拠から犯人及び犯行過程を解明していく。1エピソードごとに複数の事件をチーム分けで担当することもあれば、チーム全員で1つの事件を捜査することもある。また、必ずしも事件が全て解決する訳ではなく、解決しても良い結果にならない場合がある。
全米では、『ER緊急救命室』、『フレンズ』を抜いて視聴率No.1になり、その好調さを示すように『CSI:マイアミ』、『CSI:ニューヨーク』と2作のスピンオフ作品が発表されている。また、第31回 People's Choice Awards(アメリカ映画俳優組合賞)にてフェイバリット・テレビ・ドラマシリーズで受賞、キャサリン役のマージ・ヘルゲンバーガーがフェイバリット・テレビ・スター女優賞を受賞した。
目次 |
[編集] キャラクター
レギュラー・キャラクター
- ギル・グリッソム(GIL GRISSOM)-ウィリアム・ピーターセン(WILLIAM PETERSEN)(声:野島昭生)
- CSI夜番主任、CSI捜査官レベル3(特殊技能:昆虫学)
- 1956年8月17日生まれ。カリフォルニア出身。UCLA卒。ラスベガス市警科学捜査班夜番主任。第1シーズン第2話で現在の地位に昇格。幼少時に両親が離婚し、画廊を経営する母親のもとで育った。学生時代から法医学に興味を持ち始め、カリフォルニア州史上最年少の22歳で検死官になった。ラスベガス市警鑑識課着任後は、同市の検挙率を全米14位から2位にまで引き上げるのに大きく貢献した。地道な実験に基づく昔ながらの捜査方法を好みつつ、近代テクノロジーも活用して捜査を進める。博識でシェークスピアからスヌーピーまで、古今東西のあらゆる引用を行う。母親から遺伝した耳硬化症を患い、第3シーズンでは病状が進行し、捜査にも支障を来すまでになってしまった。読唇術で何とか乗り切っていたが、シーズンエンドにようやく手術を受け、聴力は回復した。読唇術のほかに母親に習った手話も流暢に使いこなし、捜査にも役立っている。特技の昆虫学に対する執着は深く、仕事場は昆虫標本にあふれ、レース用のゴキブリを飼うほど。また、煮詰まるとジェットコースターに乗って気分転換を図ることもある。大学時代にはポーカーで学費を稼いでいた。ワーカホリックのため、私生活では独身。教え子であるサラ・サイドルに対して師弟以上の感情を持つ節が見られるが(第4シーズン「蝶の亡霊(Butterflied)」参照)、その感情が表に出ることはほとんどない。
- 第5シーズン第9話で、局長補佐のエクリーの画策によりチームは解散、再編成され、キャサリン、ウォリック、ニックは遅番に異動となった。この再編成により、CSIは早番・遅番・夜番の三交代制であることが判明。なおアメリカの警察の勤務シフトは一般に24時間を8時間ずつ3分割しての交代制で、1週間同じシフトをこなして新シフトへ移る方式である。
- ちなみに吹き替え版での彼の呼び名は「主任」となっているが、オリジナル(英語)版では「グリッソム」もしくは「グリス」、「ギル」などと呼ばれている。因みに正式名はギルバート・グリッソム。
- キャサリン・ウィロウズ(CATHERINE WILLOWS)- マージ・ヘルゲンバーガー(MARG HELGENBERGER)(声:高島雅羅)
- CSI捜査官レベル3、遅番主任(特殊技能:血痕分析)
- 1963年3月26日生まれ。モンタナ出身。母子家庭で育ち、父親の顔を知らない。ブロンドで碧眼の華やかなルックスで元ストリッパーという異色の経歴の持ち主。ある事件にかかわった際、彼女の才覚に気づいた警官から転職を勧められ、犯罪学の学位を取得し、転職した。母親も元ショーダンサー。母親の昔の恋人でラスベガス有数のカジノのオーナーであるサムとは古くからの友人だが、内心では彼を実父と確信しているため微妙なものがあった。第3シーズン最終話でキャサリン自ら行ったDNA鑑定により、血縁関係が確定したため、より複雑な思いを抱え込むことになる。離婚歴があり、一人娘リンゼイの育児・教育に悩む母でもあるが、同時に一人の女性として生きたいという気持ちと板ばさみになることがしばしばある。元夫エディとも確執があったが、彼は第3シーズンに死亡した。自身が幼い娘を持つ親でもあるため、子供が関わる事件には感情をむき出しにすることがある。
- チーム再編成で、夜番チームのサブリーダー格から遅番チームの主任に昇格した。以前から早番の主任への昇格を希望していたが、エクリーが嫌がらせで遅番の主任にした。
- ニック・ストークス(NICK STOKES)- ジョージ・イーズ(GEORGE EADS)(声:家中宏)
- CSI捜査官レベル2→3(特殊技能:毛根・繊維分析)
- 1971年8月18日生まれ。テキサス出身。父親は判事、母親は弁護士という裕福な家庭で育った。警官から転属し、ダラスでの数年の勤務の後、ベガスに赴任する。ユーモアにあふれ、ディスカバリーチャンネルが好きなアウトドア派で、非常に人好きのする人物だが女性に対しては弱く、それがきっかけで事件に巻き込まれたり、男性からストーキングされたりした過去がある。さらには逆恨みからとある事件の容疑者の父親に誘拐され、生き埋めにされるという極限状態も体験した。同年齢のウォリックとは良きライバル関係で、張り合いながらもお互いを信頼している。幼少時にベビーシッターに性的虐待を受けたことがあり、子供がターゲットになる犯罪には敏感。本名はニコラス・ストークス。
- チーム再編成後はキャサリン、ウォリックとともに遅番チームに所属。
- ウォリック・ブラウン(WARRICK BROWN)- ゲイリー・ドゥーダン(GARY DOURDAN)(声:山野井仁)
- CSI捜査官レベル2→3(特殊技能:オーディオ・ビジュアル分析)
- 1970年10月16日生まれ。メンバー唯一のベガス出身。褐色の肌にグリーンの眼が印象的。7歳で母親を亡くし、祖母に育てられた。父に会ったことはない。タクシー運転手、カジノのウェイターなど様々な職に就きながらラスベガス大学の学位を取得。その当時築いた人脈を捜査に役立てることもある。基本的には真面目で上昇志向だが、無類の賭け好きであるため、そのことが第1シーズン1・2話での新人の殉職の原因になった。それ以降、賭けはもうしないとグリッソムに約束する。また同じ時期に検事の汚職に関わったことがあったがグリッソムに打ち明け、解決した。ニックとはよきライバル関係である。さりげなくも女性関係は派手。
- チーム再編成後は遅番チームに所属。
- サラ・サイドル(SARA SIDLE)- ジョージャ・フォックス(JORJA FOX)(声:浅野まゆみ)
- CSI捜査官レベル2→3(特殊技能:要素・元素分析)
- 1971年9月16日生まれ。サンフランシスコ出身。両親は元ヒッピーだった。ハーバード大学出身の才女で、CSI訓練生だったころにグリッソムの講義を受ける。それが縁となり、第1シーズン第2話にてサンフランシスコのCSIからグリッソムに引き抜かれた。恩師譲りのワーカホリック。強姦事件の際に自ら囮に志願するなど、女性が犠牲になる事件では感情をむき出しにして捜査にのめりこみ過ぎる面もある。グリッソムに対する気持ちは深いが、彼の拒絶ともとれる態度のために踏み込めないでいる。この状態を吹っ切ろうとしたのか、第3シーズンではハンクという救急救命士の彼氏ができたが、彼が二股をかけていたことが分かり、短期間で破局。第4シーズン終盤では心理的に不安定になり、飲酒運転で連行され、グリッソムに迎えに来てもらうという失態を演じた。カウンセラーから自分の「過去」を上司に話すべきだと忠告されている。その後、キャサリンと口論したことをいさめようとしたエクリーに暴言を放ち1週間の謹慎処分を受けた際、グリッソムに「過去」を打ち明ける。これにより、家庭内暴力に耐えなかったサラの母親が父親を殺し、その後は里親のもとで育ったことが判明した。
- その後も二人の関係は進展はないように思われたが、第6シーズンの終わりでは、多少の変化が生じている。
- チーム再編成後はグリッソム、早番出身のソフィア・カーティスとともに夜番チームにとどまる。
- ジム・ブラス(JIM BRASS)- ポール・ギルフォイル(PAUL GUILFOYLE)(声:麦人)
- アル・ロビンス(AL ROBBINS)- ロバート・デヴィッド・ホール(ROBERT DAVID HALL)(声:西村知道)
- グレッグ・サンダース(GREG SANDERS)- エリック・スマンダ(ERIC SZMANDA)(声:村治学)
- CSI研究員→CSI捜査官レベル1
- 1975年5月5日生まれ。母方の祖母はノルウェー人。子供の頃から優秀で飛び級の末、スタンフォード大学を優秀な成績で卒業した。第1シーズンではサブ・レギュラーだったが、第2シーズンよりレギュラーに昇格。若手の研究員ながらDNAラボの責任者。マリリン・マンソンなどのロックが好きでいつも派手なシャツを着用し、とっぴな髪型によく変える。第3シーズンではキャサリンの手違いにより起きた研究所の爆発事故に巻き込まれるが、辛くも助かる。基本的には明るい性格で、よく軽口を叩いてはグリッソムに睨まれている。
- シーズンを通して徐々に捜査官になることを望むようになり、第5シーズンから見習いとして現場捜査に参加、104話「ホームズ最後の夜」で単独捜査した事件での捜査姿勢が評価され捜査官となり、夜番に組み入れられた。一時期サラに憧れていた節があったが、さほど進展しなかった。
サブ・レギュラー
- コンラッド・エクリー(Conrad Ecklie)-マーク・ヴァン(Mark Vann)
- ソフィア・カーティス(Sophia Curtis)-ルイーズ・ロンバード(Louise Lombard)
- CSI昼番→夜番→ラボ→刑事課
- 昼番の副リーダー格として活躍し次期主任候補とされていたが、内部調査の際、グリッソムに公平な評価、すなわちエクリーにとって好ましくない評価を出したため夜番に異動させられる。順応しようと努力はしたが、左遷されたという意識に耐え切れずラボ勤務に切り替える。
- その後離職していたが、第6シーズンでは殺人課の刑事として復職し、CSIと協力して事件捜査にあたるようになる。捜査中に考えていることを口に出して確認する癖がある。
- デヴィッド・ホッジス(David Hodges)-ウォレス・ランガム(Wallace Langham)
- アーチー・ジョンソン(Archie Johnson)-アーチー・カオ(Archie Kao)
- デヴィッド・フィリップス(David Phillips)-デヴィッド・バーマン(David Burman)
- CSI検死官
- ロビンズの助手として死体発見現場での検死を行っている。温和な性格で腕も優秀だが、奇妙な事態に遭遇するとすぐ動揺してしまう。一時期サラに好意を持っていたが、現在では別の女性と婚約中。
- 演じるデヴィッド・フィリップスはこの番組のスタッフも兼ねている。
[編集] 日本語製作版スタッフ
- 制作・著作:角川ヘラルド映画株式会社
- プロデューサー:
- 製作担当:吉田啓介
- ディレクター:本吉伊都子
- 調整:黒崎裕樹/奥村伸一郎
[編集] エピソード
[編集] 放送局
(日本の放送局の放送時間はすべて日本時間)
- CBS (新作)および(再放送)
- CSI:Crime Scene Investigation
- シーズン 1 2000年10月6日 - 2001年5月17日
- シーズン 2 2001年9月27日 - 2002年5月16日
- シーズン 3 2002年9月26日 - 2003年5月15日
- シーズン 4 2003年9月25日 - 2004年5月20日
- シーズン 5 2004年9月23日 - 2005年5月19日
- シーズン 6 2005年9月22日 - 2006年5月18日
- CSI:Crime Scene Investigation
- WOWOW
- CSI:科学捜査班
- シーズン 1
- シーズン 2
- シーズン 3
- シーズン 4 2005年4月12日 - 2005年7月26日 (火曜日 21:00)
- シーズン 5 2006年4月8日 - 2006年10月7日(土曜日 22:00)
- シーズン 6 2007年4月14日 - (土曜日 22:00)
- CSI:科学捜査班
- テレビ東京
- シーズン 1
- シーズン 2 2005年1月5日 - (月-水 12:30)
- シーズン 3 2006年10月23日 - 2006年12月12日 (月-水 12:30)
- シーズン 4 2006年12月13日 - 2007年2月14日 (月-水 12:30)
- テレビ北海道(CSI:・再放送)
- IBC岩手放送
- シーズン 1
- テレビ新潟
- シーズン 2
- びわ湖放送
- シーズン 2
- テレビせとうち
- シーズン 1
- シーズン 2 2006年7月29日 - 2007年1月20日(土曜日 14:00)
- 北陸放送
- シーズン 3 2007年4月6日 - (金曜日 25:15 2話連続放送)
- AXN
- シーズン 1
- シーズン 2
- シーズン 3 2006年10月6日 - (吹替版木曜日 22:00 / 字幕版土曜日 23:00)
- シーズン 4 2007年3月22日 - (吹替版木曜日 22:00 / 字幕版土曜日 21:00)
- AFN
- CSI:(ラスベガス):prime PACIFIC
- CSI:NY:spectrum
[編集] ノベライズ
シェイマス賞受賞作家で、映画『ロード・トゥ・パーディション』の原作者として知られるマックス・アラン・コリンズによるノベライズが、角川文庫より刊行されている。 いずれの作品も、登場人物等の設定のみをドラマシリーズから引き継いだ、オリジナル小説。
- 『CSI:科学捜査班 ダブル・ディーラー』マックス・アラン・コリンズ著、鎌田三平訳(2005年、角川文庫)ISBN 9784042826064
- 『CSI:科学捜査班 シン・シティ』マックス・アラン・コリンズ著、鎌田三平訳(2005年、角川文庫)ISBN 9784042826071
- 『CSI:科学捜査班 コールド・バーン』マックス・アラン・コリンズ著、鎌田三平訳(2006年、角川文庫)ISBN 9784042826088
[編集] 外部リンク
カテゴリ: CSI | ミステリ | アメリカ合衆国のテレビドラマ