筑豊電気鉄道線
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筑豊電気鉄道線(ちくほうでんきてつどうせん)は、福岡県北九州市八幡西区の黒崎駅前駅から福岡県直方市の筑豊直方駅までを結ぶ筑豊電気鉄道の鉄道路線である。正式な路線名はない。
黒崎駅前~筑豊直方間のうち、黒崎駅前~熊西間は筑豊電気鉄道が第二種鉄道事業者、西日本鉄道(西鉄)が第三種鉄道事業者となっている。この区間は元々西鉄北九州線の一部で、筑豊電気鉄道が乗り入れる形をとっていたが、2000年に西鉄が北九州線の熊西~折尾間を廃止した際に残る区間を軌道法による軌道から鉄道事業法による鉄道に変更した。筑豊電気鉄道線は従前から鉄道事業法による鉄道である。
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[編集] 路線データ
[編集] 運行形態
昼間時間帯は10分間隔で運転されている。早朝に楠橋駅始発、深夜に楠橋駅終着の列車がある(車庫への出入庫を兼ねている)。また、平日の朝に黒崎駅前~筑豊中間・楠橋間の区間列車がある。
[編集] 歴史
北九州市(黒崎)から筑豊を経て福岡市へ至る鉄道として計画された。1959年に筑豊直方駅まで達したが以西は八木山峠がネックになり着工に至らず(自社単独でトンネルを掘るほどの資金力が無かったため)、1971年に直方~飯塚~福岡市新堀町間の免許を失効した。現在、筑豊と福岡を結ぶ役割はJR篠栗線が担っている。また、貞元駅(現・熊西駅)から黒崎駅までの路線も独自の路線を建設する予定であったが、これも実現せず1974年に免許が失効している。
- 1914年6月25日 九州電気軌道(西日本鉄道の前身)が黒崎駅前~折尾間を開業。
- 1956年3月21日 貞元(現在の熊西)~筑豊中間間が開業。西鉄北九州線の電車が乗り入れ。
- 1956年10月15日 森下駅、東中間駅開業。
- 1957年4月26日 三ヶ森駅開業。
- 1958年4月29日 筑豊中間~木屋瀬間が開業。
- 1959年9月18日 木屋瀬~筑豊直方間が開業。
- 1963年8月25日 萩原駅開業。
- 1964年12月27日 通谷駅開業。
- 1965年12月24日 西山駅開業。
- 1968年7月 貞元~筑豊直方間地方鉄道貨物運輸営業廃止。貞元駅を熊西駅に改称。
- 1970年12月20日 今池駅開業。
- 1988年8月 整理券方式導入
- 1999年12月22日 西鉄北九州線黒崎車庫前駅廃止。
- 2000年11月26日 西鉄が北九州線熊西~折尾間を廃止。筑豊電気鉄道が黒崎駅前~熊西間の第二種鉄道事業開業。
- 2004年4月28日 新木屋瀬駅開業。
[編集] 駅一覧
黒崎駅前駅 - 西黒崎駅 - 熊西駅 - 萩原駅 - 穴生駅 - 森下駅 - 今池駅 - 永犬丸駅 - 三ヶ森駅 - 西山駅 - 通谷駅 - 東中間駅 - 筑豊中間駅 - 土手ノ内駅 - 筑豊香月駅 - 楠橋駅 - 新木屋瀬駅 - 木屋瀬駅 - 遠賀野駅 - 感田駅 - 筑豊直方駅
[編集] 接続路線
[編集] 備考
- 筑豊直方駅は筑豊本線(福北ゆたか線)・平成筑豊鉄道伊田線直方駅とは離れた場所にあり、徒歩で10分ほどかかる。
- かつて直方地区で「電車」と言った場合、筑豊電鉄のことを指していた。これは、筑豊本線が長らく非電化だったからである。